7951 ヤマハ 2019-04-12 13:30:00
新中期経営計画「Make Waves 1.0」の概要について [pdf]

                                                          2019 年 4 月 12 日
各     位
                                    会 社 名 ヤ マ ハ 株 式 会 社
                                    代表者名 代表執行役社長             中田 卓也
                                          (コード番号 7951 東証第1部)
                                    問合せ先 コーポレート・コミュニケーション部長 瀧澤 勉
                                          (TEL 03-5488-6601)



                  新中期経営計画「Make Waves 1.0」の概要について



      当社は、2019 年 3 月末で終了した「NEXT STAGE 12」に続き、2019 年 4 月からの 3 年間を対象とし
     た新たな中期経営計画「Make Waves 1.0」を策定しました。



前中期経営計画「NEXT STAGE 12」レビュー


       中長期的に目指す姿(経営ビジョン)「なくてはならない、個性輝く企業」になる ~ ブランド
                       “
      力を一段高め、高収益な企業へ ~”を掲げ、ブランド力の強化と、その成果としての営業利益率
      向上を推し進めてきました。4つの重点戦略 ①個性際立つ商品の開発、②お客様の拡大、③持続
      的なコスト低減、④グローバル事業運営の基盤強化に着実に取り組んできた結果、経営目標である
      営業利益率 12%を達成する見通しです。
      また、その他の財務目標 ROE10%水準、EPS200 円水準についても同様に達成する見通しです。



新中期経営計画「Make Waves 1.0」の概要


1.    経営環境認識


          デジタル化の加速により、産業構造が急激に変化する一方、お客様とのより緊密な繋がりが可能
       になります。また AI や IoT で利便性が格段に高まると同時に、より精神的な満足や本質が求めら
       れる時代になると考えます。サステナビリティへの社会的な意識もより高まります。
       “技術×感性”を強みとする当社にとって、この様な変化はチャンスであると捉えています。


2.    経営ビジョン*(中長期的に目指す姿)と価値創造ストーリー
                                                     *2016 年 4 月発表

                       「なくてはならない、個性輝く企業」になる
                      ~ ブランド力を一段高め、高収益な企業へ ~


          社会価値の創造を通じて、企業価値を高め、ビジョンの実現を目指します。
3.   新中期経営計画の位置づけと基本戦略


      これまでの成果も踏まえ、新中期経営計画を“顧客・社会との繋がりを強化し、価値創造力を
     高める”3 年間と位置づけ、これを基本戦略とします。


4. 経営目標


       財務目標(IFRS 基準)
        (方針)収益力の強化と成長基盤の強化を両立
                事業利益率:                       13.8 %
                ROE:                         11.5 %
                EPS:                          270 円
                (想定為替レート: USD 110 円 / EUR 125 円)
       非財務目標
                コーポレートブランド価値*:                1.3 倍
                新興国の器楽教育普及:                   100 万人   (累計)

                認証木材使用率:                       50 %
                 *
                  ヤマハ(株)とヤマハ発動機(株)の合同ブランド価値 $1.2 billion Interbrand 社 Best Japan Brands 2019)
                                                       (

       投資と還元
        (方針)成長投資と株主還元にバランス良く配分
                総還元性向:                         50 %


5.   4 つの重点戦略


       a. 顧客ともっと繋がる
          広く、深く、長く、お客様と繋がるため、ブランドプロミスを通じたブランド訴求と、
        デジタルマーケティングを軸にしたデジタル・リアル両面での顧客接点整備、そして、ラ
        イフタイムバリュー向上への貢献に取り組みます。また中国、ASEAN をはじめとした新興国
        では、中間所得層を取り込み、成長を加速させます。音響事業、部品・装置事業では成長
        市場へ事業領域を拡大し成長を図っていきます。
       b. 新たな価値を創造する
          ヤマハの強みである、“技術×感性”で新たな価値を創造します。世の中の変化や、お客
        様からのフィードバックに基づき、感性を定量化する技術(感性評価技術)や解析・シミ
        ュレーション技術を駆使し、また、アコースティック技術、デジタル技術等、当社が保有
        する技術を融合させ、ユニークな製品・サービスをお客様に提供していきます。
       c. 生産性を向上する
          付加価値向上と商品価値の訴求強化を通じて価格適正化を進めるとともに、製造コストの
        持続的な低減を図ります。また経費をゼロベースで見直し、顧客価値向上に資する戦略経
        費にシフトさせ、収益力の強化を図っていきます。
    d. 事業を通じて社会に貢献する
      音楽文化、社会の持続的発展に貢献します。多種多彩な楽器の供給を通じた世界の音楽シ
      ーンへの貢献、新興国における器楽教育普及等、音楽文化のサステナビリティへの貢献を
      拡大する他、製品・サービスを通じた社会課題の解決に取り組みます。また、持続可能な
      木材利用や環境配慮製品の開発などを通じ、自然との共生を実現していきます。




6. 事業別戦略


    a. 楽器事業
       新興国を中心とした販売拡大と付加価値向上により収益力の強化を進めます。頂点戦略
      の推進や中高級価格帯の拡売、併せてライフタイムバリュー向上と音楽普及活動への
      取り組みを通じた需要創出を進めていきます。
    b. 音響事業
       B2B 事業では、デジタルミキサーの強みを活かしながら、トータルソリューションの
      さらなる強化に取り組む他、施主等、上流工程の顧客へのダイレクトアプローチを強化
      します。B2C 事業である AV 機器では、顧客のライフスタイル変化に適合したポートフォ
      リオへの転換を進めます。
    c. 部品・装置事業
      「音響×音声×騒音制御」の技術で、車室内の多様な音の課題を解決し、市場での
      ポジションを確立していきます。




7. 投資と株主還元


    創出したキャッシュを成長投資と株主還元にバランス良く配分します。


    〔投資〕
       通常投資      400 億円
       戦略投資      500 億円   (新製造拠点への追加投資、R&D 拠点、M&A 他)
    〔株主還元〕
           継続的かつ安定的な配当を基本としますが、将来の成長投資のための適正な内部留保
       とのバランスを考慮しながら、資本効率の向上を目的とした機動的な株主還元も適宜、
       実施してまいります。3 年累計で総還元性向 50%を目標とします。




                                                       以上