7201 日産自 2020-05-28 17:05:00
日産自動車、「選択と集中」による持続的成長に向けた構造改革を実施 [pdf]
2020年5⽉28⽇
⽇産⾃動⾞、
「選択と集中」による持続的成⻑に向けた構造改⾰を実施
⽇産⾃動⾞株式会社(本社:神奈川県横浜市⻄区、社⻑:内⽥ 誠)は、これまでの事業規
模拡⼤による成⻑戦略から転換し、収益性を重視しながらコストを最適化することで、持続
的な成⻑と安定的な収益の確保を⽬指す2023年度までの4か年計画を発表しました。
当社は本計画において、不採算事業、及び余剰設備を整理し、事業の構造改⾰を断⾏します。
その為に、⽣産能⼒、グローバル商品ラインアップ、その他経費等の最適化を図り⼤幅な固
定費を削減します。併せて、事業の「選択と集中」によりしっかりとしたマネジメントのも
と、投資を⾏い、確実なリカバリーと着実な成⻑を果たします。
この⼆つの改⾰を⼀切の妥協なく断⾏することで、中国の合弁企業を50%⽐例連結したベー
スで、2023年度末に営業利益率5%、マーケットシェア6%レベルとなることを⾒込んでいま
す。
⽇産の社⻑兼最⾼経営責任者である内⽥誠は、
「今回の計画の狙いは、過度な販売台数の拡
⼤は狙わずに収益を確保しながら着実な成⻑を果たすこと、⾃社の強みに集中し、事業の質
と財務基盤を強化すること、そして新しい時代の中で、
『⽇産らしさ』を取り戻すことです。」
と語りました。
本計画における「最適化」と「選択と集中」の取り組みは以下の通りです。
1)「最適化」
:
事業構造改⾰、コスト削減、効率向上を⽬的として、以下の⽅策に取り組みます。
・グローバル⽣産能⼒を20%削減し、通常シフトで年間540万台体制とする
・⼯場稼働率を80%以上とし、より収益性の⾼い事業運営を⾏う
・グローバルに商品ラインアップを20%削減する(現在の69⾞種から55⾞種以下へ)
・固定費を3,000億円削減する
・バルセロナ⼯場の閉鎖に向けて協議と準備を進める
・北⽶の各⼯場での⽣産⾞種をセグメントごとに集約し、効率を改善する
・インドネシア⼯場を閉鎖し、同地域での⽣産をタイの⼀拠点とする
・アライアンスパートナーとリソースをシェアする(⽣産、商品、技術)
2)「選択と集中」
:
・コアマーケットとして、⽇本、中国、北⽶に集中する
・南⽶やアセアン、欧州ではアライアンスのアセットを活⽤して、適正規模で事業を運営
する
・韓国マーケットやロシアにおけるダットサン事業から撤退し、アセアン地域の⼀部マー
ケットの事業を縮⼩する
・C/Dセグメント、電気⾃動⾞、スポーツカーをグローバルなコアモデルセグメントとし
て集中投資する
・今後18か⽉で12の新型⾞を投⼊する
・2023年度までに100万台以上の電動化技術搭載⾞の販売を⽬指す
・⽇本では、電気⾃動⾞2⾞種とe-POWER搭載⾞両4⾞種を追加し、当社の販売の電動化
率を60%以上とする
・先進運転⽀援技術「プロパイロット」を 2023 年度末までに 20 の市場、20 を超える
商品に適⽤し、同技術搭載⾞の年間販売台数を 150 万台以上とする
「⽇産は、2023 年度末までに業績を回復させ、⾃動⾞事業における健全なフリーキャッシ
ュフローを⽣み出してまいります。お客さまに新たな価値をご提案するために常にチャ
レンジし、ブレークスルーを果たす、これこそが、私たち⽇産の DNA です。新しい時
代においても、⽇産は常に『⼈』を中⼼に、『⼈』の為の技術で、⽇産ならではの挑戦
を続けていきたいと思っています。
」と社⻑の内⽥は語りました。
以 上
2019年度決算/事業構造改革計画
2019年度
決算報告
事業構造改革計画
事業構造改革計画の考え方
向かう方向を正しく定める
重点市場とセグメントに
余剰資産の整理
持続的にリソースを投入
本計画のゴール
収益を確保した着実な成長
自社の強みに集中し、事業の質、財務基盤の強化をすること
「日産らしさ」を取り戻すこと
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持続的な成長に向けた新しいロードマップ
最適化 選択と集中
生産能力の最適化 コアマーケット
商品ラインアップの効率化 コアモデル
固定費の削減 コアテクノロジー
基盤
DNA/ 企業文化 / 品質とお客さま第一
アライアンスの新しい枠組みを活用 / ビジネスパートーナー
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最適化
生産能力の最適化
商品ラインアップ
の効率化
固定費の削減
生産能力の最適化
生産能力を20%削減し、年間540万台体制とすることで、効率化を推進
生産ラインの削減と一部拠点の閉鎖
工場稼働率80%以上を維持
方策
インドネシア工場の閉鎖 7.2 -20% 最大
生産能力 通常
同地域の生産を 生産能力
タイに集約
6.0 5.4
生産能力
バルセロナ工場閉鎖に (百万台) =
向けた協議と準備
サンダーランド工場
を維持
北米工場の最適化
セグメント/
プラットフォーム毎に
生産を集約 18年度 ~23年度
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商品ラインアップの効率化
2023年度までに車種数を20%削減(69 から55車種以下へ)
グローバルに魅力と競争力を発揮できるモデルにリソースを集中
商品ライフサイクルを短縮し、車齢を4年以下に
方策 集中するセグメント
ラインアップの最適化 Cセグメント
地域限定モデルの最小化
Dセグメント
C/D/EVセグメント
及び スポーツ
に集中
EV
アライアンスの
リーダー/フォロワー スポーツ
スキームの活用
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コストベースの改善
固定費を2018年度 比で3000億円削減
将来の成長にむけたコアへの投資を、よりタイトに管理
方策
-3000 億円
生産能力を20%
削減
G&A
コア以外 コアへの 更なる コアへの
車種数を20% での 投資 効率化 投資
削減 削減
MFG
一般管理費を
15% 削減 R&D
Marketing
将来に向けて
コアへ投資
18年度 20年度 23年度
10
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選択と集中
コアマーケット
コアプロダクト
コアテクノロジー
コアマーケットへの集中
日本、中国、北米をコア・マーケット(主要市場)に位置付け
台数よりも持続可能な成長を実現する戦略を再設定
取り組み
日本、中国、北米
コア・マーケットの 健全な事業運営の継続
成長機会を促進
欧州、ラテンアメリ 事業の質の回復 ホームマーケットの再強化
カ、ASEAN
事業を持続し、
アライアンスを活用
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ホームマーケットの再強化:日本市場
電動化を強力に推進し、毎年新車を導入
電気自動車、先進運転支援技術におけるリーダーを継続
市場占有率の向上 持続的な商品提供
ICE
e-PWR
EV
19年度 23年度
19年度 23年度 電気自動車の拡大: SUV / 軽を追加
電動化 : 25% ~60%
車齢の若返り
ProPILOT
~90% 満足 ~90% 満足
4年
2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024
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健全な事業運営の継続:中国
ブランド強化のため、ニッサン・インテリジェント・モビリティ(NIM)に
明確にフォーカスして 存在価値を高めることを継続
成長を続ける市場占有率 NIMによる攻めの商品展開
ICE
e-PWR
EV
19年度 23年度
EVの販売拡大: +5車種発売 計7車種
19年度 23年度 e-Power推進
車齢の若返り コネクティビティの推進
2023年度末までに600万台の車両を
コネクテッドカーに
4年 90%
75%
2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 19年度 23年度
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事業の質の回復:米国
より小売に重点を置いたビジネスへ
SUV・ピックアップセグメントの商品力を強化
市場占有率の維持、小売の増加 SUV・ピックアップの商品力を強化
SUV
ピックアップ
セダン
フリート
小売
19年度 23年度 19年度 23年度
車齢の若返り 事業の質の回復
19年度→21年度~ : 商品の強化と販売インセ
SUV/ピックアップ ンティブの減少により+10%の売上高の増加
4年 (例) セントラの成功例
取引価格 +16%
セダン
MY19 - Apr 19 MY20 - MTD
在庫管理の強化
2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 19年度 → 21年度~ : -20%
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事業の維持/アライアンスの更なる活用:欧州
電動化を強化し、持続可能な市場占有率の獲得
クロスオーバーSUVにフォーカスし、アライアンスのアセットを活用
持続可能な市場占有率 電動化の促進
ICE
e-PWR
PHEV
EV
19年度 23年度
19年度 23年度
EVの拡大: SUVを追加
e-POWERの本格展開
車齢の若返り アライアンスの活用
クロスオーバーSUVにフォーカスし、
アライアンスのアセットを活用
コンパクト 中型 コンパクト 中型
4年 SUV
EV
HB
2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 小型商用車
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積極的な新車投入
今後18か月の間に12の新型車を投入
競争力強化のため、次世代技術の投入へリソースを集中
コアセグメントへニッサン・インテリジェント・モビリティをさらに積極
的に導入
キックス e-POWER 新型ローグ
アリア インフィニティ QX55
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電動化の推進
2023年度までに8車種を超える電気自動車を投入する計画は順調に推移
e-POWERをグローバル市場のB、Cセグメントに拡大
電動化率の向上:2023年度までに 日本 60% /中国 23% /欧州 50%へ
2023年度までに年間100万台以上の電動化技術搭載車の販売を目指す
新型モデル
EV
リーフ
シルフィ EV ヴェヌーシアe30 ヴェヌーシアD60EV アリア 軽EV
e-NV200 40kWh
e-POWER
ノート セレナ キックス
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先進運転支援技術の拡大
20の市場で20を超える商品にプロパイロットを採用する計画は順調に推移
2023年度末までにプロパイロット搭載車の年間販売台数は150万台を超える
新型モデル
プロパイロット
エクストレイル キャシュカイ/
セレナ リーフ アルティマ インフィニティQX50
/ローグ ローグスポーツ
スカイライン デイズ ジューク ルークス アリア
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誰でも自由に移動できる社会へ
電動化 × 自動運転
©DYNAMIC MAP PLATFORM
©ZENRIN
3D 高精度地図データ
360度センシング技術
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持続的成長が可能な事業への道筋
2023年度にマーケットシェア6%
着実な構造改革活動により2023年度に営業利益率5.0%以上へ
全需 (100万台) 85.7 89.6
マーケットシェア (%) 5.8% 6.0%
車齢 (年) > 5.0 < 4.0
営業利益率(%) 営業利益率
>5.0%
コアとなるマーケット、商品、
技術に集中
アライアンスを最大限に活用
営業利益率 販売台数の
車齢の若返り
台当たり収益 着実な増加
販売の質の改善 >2.0%
生産能力の最適化 固定費削減
商品ラインアップの効率化
一般管理費の削減 コアへの
効率的な投資
中国合弁会社比例連結ベース
19年度 21年度 23年度
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日産のDNA
パッション イノベーション チャレンジャー
本資料に記載されている将来に関する記述は、現時点で入手可能な情報に基づいており、リス
クと不確実性を含んでいます。従いまして、今後の当社グループの事業領域を取り巻く経済情
勢、市場の動向、為替の変動等により、実際の業績がこれらの記述と大きく異なる可能性があ
ることをご承知おきください。
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