6815 ユニデンHD 2021-06-14 17:00:00
第三者委員会の調査報告書を受けた当社の対応について [pdf]
2021 年 6 月 14 日
各位
会社名 ユニデンホールディングス株式会社
代表者 代表取締役社長 西川 健之
(コード番号 6815 東証第1部)
問合せ先 人事・総務部 小尾 幹之
(TEL:03-5543-2812)
第三者委員会の調査報告書を受けた当社の対応について
当社は、2021 年 6 月 11 日付「第三者委員会の調査報告書受領のお知らせ」のとおり、2020 年 6
月 3 日付の「第三者機関の調査報告書の公表に関するお知らせ」添付の「調査結果と改善提案」と
題する書面(以下「2020 年開示版調査報告書」といいます。
)に関し、第三者委員会から 2020 年
開示版調査報告書の作成経緯について「調査報告書」
(以下「本件調査報告書」といいます。
)を受
領しました。
2020 年開示版調査報告書において、当社の会長であった者の責任に関する記載部分が、会計不祥
事に関する調査を実施した Baker Tilly Virchow Krause, LLP 及び The Volkor Law Group LLC の調
査報告書(2020 年 4 月 30 日付「INVESTIGATION FINDINGS AND RECOMMENDATIONS」
、
以下「2020 年英語版調査報告書」といいます。
)から改変(以下「本件改変」といいます。)されて
いたことについて、当社株主の皆様を始めとする関係者の皆様に心よりお詫び申し上げます。
当社グループは、2021 年 5 月 17 日付で当社のウェブサイト(http://www.uniden.co.jp/)に掲
載しました「新ユニデン宣言」のとおり、会計不祥事等を引き起こした旧体制と決別し、西川健之
代表取締役社長が率いる新体制のもと、
「新ユニデン」として生まれ変わるべく、当社グループの内
部統制・コンプライアンス体制の立て直しや、強固なコーポレートガバナンス体制の再構築への取
組みを進めております。本件調査報告書は、旧体制の問題を明らかにするものであり、当社として
は、本件調査報告書の内容を重く受け止め、旧体制の問題点を改めて認識するとともに、新体制の
もとで解決すべき課題を再認識するに至りました。「新ユニデン宣言」に基づく今後の取組みに活
かして参ります。
本件調査報告書を踏まえた、当社としての課題の認識及び今後の対応は、下記記載のとおりです。
なお、当社は、2020 年英語版調査報告書の全文和訳を作成し、速やかに開示する予定です。
記
1. 組織体制、担当業務及び権限分掌の明確化
2020 年開示版調査報告書の調査対象である会計不祥事は、当社の海外エレクトロニクス事
業において発生したものです。本件調査報告書 5 頁に指摘がありますが、会計不祥事が発生し
た当時、当社において、海外エレクトロニクス事業を管掌する役員は存在しませんでした。そ
のため、当時、当社の経営全般に責任を負っていた代表取締役会長(本件調査報告書における
「A 会長」
、以下「元会長」といいます。
)が、海外エレクトロニクス事業における会計不祥事
について直接責任を負い、適切な対応を行うべき立場にありました。しかし、本件調査報告書
により、元会長が 2020 年開示版調査報告書の内容を自ら確認していなかったことが判明して
おります。そして、元会長以外の取締役に関しては、本件調査報告書において「A 会長の指示
で、以下のとおり、E 及び C を実務責任者として、それぞれ海外及び国内での対応方針等を決
定して対応する体制が敷かれ、その元で B が関東財務局や東証との折衝や開示業務等の事務作
業を担当していた」状況であり(本件調査報告書 8 頁参照)
、海外エレクトロニクス事業以外
の管掌業務に専ら注力していたため、同事業における会計不祥事に対する関心がなく、2020 年
開示版調査報告書の開示についても意見を述べることがなかったとされております。このよう
に、元会長による旧体制下においては、組織体制、取締役の担当業務及び権限分掌が不明確で
あったり、元会長の一存で重要な意思決定がなされる状況にありました。当社としては、元会
長による旧体制下において、これらの点を含む内部統制・コンプライアンス体制、コーポレー
トガバナンス体制がきちんと整備されていなかった状況が、2020 年開示版調査報告書におい
て本件改変が行われ、そのまま開示されることに至った原因の一つとなったものと考えており、
旧体制の問題点を改めて認識するとともに、新体制のもとで解決すべき課題を再認識するに至
りました。
内部統制・コンプライアンス体制の立て直し、また、コーポレートガバナンス体制の再構築
の一環として、当社は、組織体制、取締役の担当業務及び権限分掌に関する社内規程に基づき、
これらをより明確にしていく所存です。
2. 企業情報開示・ガバナンス体制の強化
本件調査報告書が指摘するように、本件においては、従業員が 2020 年開示版調査報告書を
作成し、当該開示を担当取締役が精査しないまま、ほぼそのまま公表しておりました。
現在では、開示に当たっては、必ず当該開示内容を所管する当社取締役が内容を精査し、重
要な事項については取締役会で審議する体制となっております。
また、企業情報の開示の重要性に鑑み、当社株主の皆様に対する IR 活動も強化して参りま
す。
3. 企業文化・風土の改革
本件調査報告書によれば、2020 年開示版調査報告書の本件改変が行われた当時の当社の担
当者であった「C 及び E は、UHD 社の認識と異なる内容の報告は、当局に対して提出する書
類からは削除するのが会社にとって適切な対応であり、また A 会長の意向にも沿うものと考
え」ていたものとされており(本件調査報告書 14 頁参照)、元会長の強大な人事権等を背景と
して、元会長に忖度して、元会長の意向を最優先と捉える企業文化及び風土があったと考えら
れます。
現在では、元会長は退任し、また、本件調査報告書で関与を指摘されている従業員らの一部
(本件調査報告書の B 及び E)は退職しております。但し、C は、現在、当社の常勤監査役を
務めております。
当社では、
「新ユニデン宣言」のとおり、旧体制と決別した上で、当社グループの内部統制・
コンプライアンス体制の立て直しや、強固なコーポレートガバナンス体制の再構築等に関する
取組みを進めており、企業文化及び風土を改革して参ります。
4. 役員の体制の見直し
「新ユニデン宣言」において、取締役会の 1/3 を占める独立社外取締役を選任予定とご報告
しましたとおり、今月開催される当社第 56 回定時株主総会において、現独立社外取締役であ
る大里真理子取締役に加え、追加の独立社外取締役として、証券会社での勤務経験が長く、資
本市場を熟知されている関昌弘氏の取締役選任議案を上程させて頂いており、6 名の取締役候
補のうち 2 名が独立社外取締役候補となっております。これにより、当社グループのコーポレ
ートガバナンス体制を強化し、IR 活動への取り組みを活性化していく所存です。
また、現在の当社監査役会の構成についても、今後、見直しを検討する必要があるものと考
えております。特に、当社常勤監査役(本件調査報告書における C)に関しては、本件調査報
告書において、他の従業員に対し、
「UHD 社の認識と異なる内容の報告書を提出しても意味が
ないから、原因分析に係る部分は全て削除して提出するよう助言」 (本件調査報告書 9 頁、
した
13 頁参照)等と認定されておりますので、監査役としての適性の観点から見直しが必要である
との認識でおります。
当社グループは、上記の施策を通じて、再発防止に努めると共に、当社グループの永続的な企業
価値向上を目指す所存です。当社株主をはじめとするステークホルダーの皆様におかれましては、
今後とも引き続き当社に対するご支援を頂けますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
以上