6815 ユニデンHD 2020-06-03 17:00:00
第三者機関の調査報告書の公表に関するお知らせ [pdf]

                                            2020 年6月3日
各位
                          会社名    ユニデンホールディングス株式会社
                          代表者       代表取締役会長    藤本   秀朗
                                 (コード番号   6815 東証第1部)
                          問合せ先       財務経理部     金城   一樹
                                      (TEL:03-5543-2812)


             第三者機関の調査報告書の公表に関するお知らせ


 当社は、2020 年5月 15 日付公表の「過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び
決算短信等の訂正に関するお知らせ」のとおり、当社の連結子会社における不適切な会計処
理に関する疑義に係る事実関係の有無等について、第三者機関に調査を委託し、調査を行い
ました。4月 30 日付けにて受領しました調査報告書につきまして、下記のとおりお知らせ
致します。新型コロナウイルス感染拡大対策の影響もあり、調査報告書の和訳および内容の
精査のため、受領から公表までに時間を要しましたことをお詫び申し上げます。


                         記
1.第三者機関の調査結果
     第三者機関の調査結果につきましては、添付の「調査結果と推奨事項」をご覧ください。
なお、当該報告書につきましては、関係者の個人情報等に配慮し部分的な非開示措置を施し
ております。


2.連結業績への影響
     連結業績への影響につきましては、2020 年5月 15 日付公表の「過年度の有価証券報告
書等の訂正報告書の提出及び決算短信等の訂正に関するお知らせ」並びに、別紙「訂正によ
る連結業績への影響額」をご参照ください。


3.再発防止に向けた取り組み
     当社は、第三者機関が認定した事実、発生原因、再発防止策の提言を真摯に受け止め、
具体的な再発防止策を策定のうえ実行して参ります。なお、具体的な再発防止策は、確定し
次第、速やかに公表いたします。


 株主・投資家の皆様をはじめ関係者の皆様には、多大なご迷惑とご心配をお掛けいたして
おりますことを深くお詫び申し上げます。
                                                    以上
(別紙)訂正による連結業績への影響額
                                           (単位:百万円)
                        訂正前      訂正後
   期間             項目                      影響額     影響率
                        (A)      (B)
           売上高           4,688    4,324   △ 364    -7.8%
           営業利益            762      578   △ 184   -24.1%
  第 54 期   経常利益            809      622   △ 187   -23.1%
平成 31 年3月期 親会社株主に帰属する
                           560      373   △ 187   -33.4%
 第1四半期     四半期純利益
           総資産          36,968   36,782   △ 186    -0.5%
           純資産          29,395   29,209   △ 186    -0.6%
           売上高          10,516   10,186   △ 330    -3.1%
           営業利益          1,397    1,232   △ 165   -11.8%
  第 54 期   経常利益          1,449    1,283   △ 166   -11.5%
平成 31 年3月期 親会社株主に帰属する
                         1,000      840   △ 160   -16.0%
 第2四半期     四半期純利益
           総資産          37,709   37,548   △ 161    -0.4%
           純資産          30,049   29,888   △ 161    -0.5%
           売上高          16,540   16,062   △ 478    -2.9%
           営業利益          2,105    1,856   △ 249   -11.8%
  第 54 期   経常利益          2,158    1,909   △ 249   -11.5%
平成 31 年3月期 親会社株主に帰属する
                         1,475    1,233   △ 242   -16.4%
 第3四半期     四半期純利益
           総資産          37,221   36,985   △ 236    -0.6%
           純資産          30,436   30,200   △ 236    -0.8%
           売上高          21,261   20,669   △ 592    -2.8%
           営業利益          2,647    2,294   △ 353   -13.3%
  第 54 期   経常利益          2,735    2,381   △ 354   -12.9%
平成 31 年3月期 親会社株主に帰属する
                         1,676    1,380   △ 296   -17.7%
   通期      当期純利益
           総資産          39,610   39,318   △ 292    -0.7%
           純資産          30,691   30,399   △ 292    -1.0%
                                            (単位:百万円)
                         訂正前      訂正後
   期間              項目                      影響額       影響率
                         (A)      (B)
            売上高           4,781    4,767    △ 14      -0.3%
            営業利益            699      690    △ 9       -1.3%
 第 55 期     経常利益            597      588    △ 9       -1.5%
2020 年3月期   親会社株主に帰属する
                            186      120    △ 66     -35.5%
第1四半期       四半期純利益
            総資産          39,383   39,036   △ 347      -0.9%
            純資産          30,293   29,945   △ 348      -1.1%
            売上高           8,343    8,368      25      0.3%
            営業利益            934      946      12      1.3%
 第 55 期     経常利益            823      823         0    0.0%
2020 年3月期   親会社株主に帰属する
                            384      338    △ 46     -12.0%
第2四半期       四半期純利益
            総資産          39,427   39,105   △ 322      -0.8%
            純資産          30,412   30,090   △ 322      -1.1%
                             2020 年 4 月 30 日




ユニデンホールディングス株式会社     御中




      調査結果と改善提案




             Baker Tilly Virchow Krause, LLP
             Jonathan T. Marks


             The Volkov Law Group LLC
             Michael Volkov

             1
1. 調査の背景

 1) Baker Tilly と The Volkov Law Group の最初の関り


  2020 年 1 月 21 日、Uniden America Corporation(以下、「UAC」)は、Baker Tilly
 Virchow Krause, LLP(以下、「Baker Tilly」に UAC の不適切な会計慣行、特に収益の
 認識(「会計慣行」)をめぐるフォレンジック調査を行うよう依頼しました。8 日後、ユニ
 デン ホールディングス株式会社
   ・            (以下、UHD」は、
                   「   ) Volkov Law Group 以下、Volkov」
                                        (   「       )
 と契約し、UAC の会計慣行の独立した内部調査を指示しました。
  Baker Tilly は、調査の作業計画を提出し、UAC と BDO USA, LLP
                                             (以下、BDO USA」
                                                「        )
 は、2020 年 1 月 23 日に承認しました。その写しは「作業計画の手順」に記載されてい
 ます。その後、Volkov は作業計画を見直し、承認しました。
  最初の作業計画は、2018 年 3 月 31 日から 2019 年 12 月 31 日までの各四半期の最後
 の 5 日間に焦点を当てました。予備調査結果に基づき、Volkov と Baker Tilly は、対象
 期間を 2017 年 7 月 1 日から 2019 年 12 月 31 日(「UAC 当該調査期間」)に変更しまし
 た。UHD と UAC は、UHD が日本の金融規制当局の第 3 四半期の財務報告の提出期限
 の条件を満たすために、2020 年 2 月 29 日までに内部調査を完了することを目指しまし
 た。




 2) Baker Tilly と Volkov Low Group の関与の範囲拡大


  UAC での不適切な会計処理と、UAC の経営陣の一人が UHD においても広い権限を
 与えられていたことにより、Baker Tilly と Volkov は UHD の子会社である Uniden
                       「UAUS」) とユニデンジャパン株式会社(以下、
 Australia PTY. LTD.(以下、                       「ユニデン
 ジャパン」においても、UAC で発見された不正行為や会計慣習がローカルなオペレーシ
 ョンで行われていなかったかについての調査実施を推奨しました。
  Baker Tilly の調査は、2020 年 3 月期中の特定の金融取引に焦点を当てました。Baker
 Tilly の日本での予備テストにおいては、不正行為の証拠は見つかりませんでした。
  UAUS に対する Baker Tilly の予備テストでは、3 社の顧客が関与する 7 件の架空取
 引、合計約 AUS$1,300,000(約 US$940,000)が明らかになりました。これらの最初の
 調査の結果、Baker Tilly は UAUS の 3 人の主要幹部の電子メールの収集とレビューを
 要求しました。対象者を絞った電子メールの調査の結果、売上と収益の目標を達成するた
 めに、UAUS の担当者が架空の請求書による売上計上の処理を発見しました。
  大枠のレビューに基づき、Baker Tilly は、UAUS が収益を増やし、収益目標を達成す
 るために、不適切行為を行ったという証拠を明らかにしました。


                                  2
 Baker Tilly と Volkov は、調査に対する UAUS の幹部の全面的な協力を前提として、
UAUS の完全なレビューのための作業計画を提案しました。Baker Tilly と Volkov の提
案に従い、UAUS 幹部は、2018 年 4 月 1 日から 2019 年 12 月 31 日までの期間 「UAUS
                                                    (
当該調査期間」)の不正取引の特定に協力することに自発的に同意しました。 BDO
International Limited のメンバーである BDO 三優監査法人(以下、
                                            「BDO 三優」)は
UAUS の当該調査期間に同意しました。
 UAUS 幹部による全面的かつ迅速な協力に基づき、Baker Tilly と Volkov は、UAUS
の活動を調査し、2020 年 4 月 15 日までに UHD、UAUS、および UAC を対象とするレ
ポートを作成し、UHD の日本の金融規制当局および東京証券取引所への第 3 四半期の提
出期限に間に合うように進めることに合意しました。
 UHD、Baker Tilly、Volkov、BDO 三優、および BDO USA の間で話し合った後、BDO
三優は、2020 年 4 月 15 日までにタイムリーなレポートと財務諸表の修正を完了させ、
開示に必要な財務書類を準備することに同意しました。その後 UHD は開示期日の延長
申請を行い、5 月 15 日までの延長が承認されました。




3) BDO USA の条件
  BDO USA は、2020 年 1 月 27 日付の UHD 幹部への手紙で、以下の 7 つの特定の条
件が満たされない限り UHD の第 3 四半期財務報告をタイムリーに作成することはでき
ないと伝えました。


 1. 調査を監督するために独立した弁護士が従事する。
 2. フォレンジック会計士による調査が完了し、独立した弁護士が適切と判断した追加
   手続きが行われる。
 3. BDO は、状況に応じて適切と思われるすべてのシャドウイングおよびテスト手順を
   実行する。
 4. UHD の財務報告書は、すべての潜在的な財務調整が識別、記録、修正されている。
 5. 財務報告に対する内部統制への影響を経営陣が適切に評価し、改善計画を作成する。
 6. これらの調査結果に対応する経営者による改善計画が作成され、レビューされ、こ
   れらの問題の責任者であると特定された個人に対するする措置を含め実施される。
 7. すべての問題は、UHD の経営陣と監査委員会に提示され、評価される。


 BDO はさらに、調査が完了した後、調査結果によっては、BDO が日本の関連会社で、
UAC の第 3 四半期の財務報告の作成を担当する BDO 三優にレポートを発行する前に、
内部調査をレビューするために少なくとも 30〜60 日以上を要すると見積りました。
 2020 年 1 月 30 日付けの UHD の会長らに宛てたその後の書簡で、BDO は UHD が


                           3
 BDO の独自監査手続きを開始する前に上記の 7 つの条件すべてが確実に完了する必要性
 を改めて表明しました。さらに、BDO は、米国外での UHD の運用に関連して実行され
 るフォレンジック調査と、BDO 三優がそれらのレビューを完了するまでに必要な日数に
 よって、30~60 日以上と推定されるレビュー期間は延長される可能性があると述べまし
 た。




2. 主要な調査およびテスト手順


 1) UAC の調査およびテスト手順


 A. 文書レビュー
  Baker Tilly は、UAC の主要な 16 人の電子メール、文書、およびデータを収集、選別
 し、フォレンジックテクノロジーで、UAC 並びに BDO USA の合意を得た 120 以上のキ
 ーワードを使用し、約 200 万の文書の母集団から約 23 万の対象文書を絞り込み、疑わし
 い販売取引やコミュニケーションなどの関連性を調査しました。


 B. 財務分析/データ分析
  Baker Tilly は、領収書、準備書類、出荷伝票、配送伝票、請求書、並びに当該調査期
 間の販売書、注文文書等を確認しました。更に、Baker Tilly はフォレンジックテクノロ
 ジーで、すべての受注データの分析、または UAC の当該調査期間中の異常値を検出する
 目的で、42,000 のラインアイテム、合計 1 億 6,400 万ドル以上のデータを分析しました。
 詳細については、「作業計画」の手順を参照ください。


 C. インタビュー
  Baker Tilly と Volkov は、UAC の 13 人にインタビューを実施しました。




 2) UAUS の調査およびテスト手順


 A. 予備調査
  Baker Tilly Australia と USA チーム(以下、総称して「Baker Tilly」
                                                     )は、2019 年 3
 月から 2020 年 1 月までの期間で選択された UAUS の販売およびクレジットデータとサ
 ポート文書を最初に分析しました。加えて、Baker Tilly Australia は主要なプロセスに
 おける責任者と話し合い、特定数の顧客契約をレビューし、売掛金の経年変化の記録を分
 析し、他の手順の中でも特に外部委託先の倉庫施設を訪問して、販売慣行を理解し、潜在


                              4
的な収益認識の問題点を探り出しました。


B. 文書調査
 予備調査の結果、Baker Tilly と Volkov は、5 人の UAUS 社員の電子メール、ドキュ
メント、およびデータを選別しました。私たちのレビューは、UAUS の幹部とスタッフ
の全面的な協力に基づいて促進されました。UAC の電子データ及び電子メールと同様に、
フォレンジックテクノロジーとターゲットを絞ったキーワード検索を使用して収集され
た、約 1,000,000 文書の母集団から関連文書をスクリーニングおよび識別しました。
UAUS の経営陣は、該当する期間における全ての不適切な偽の販売トランザクションと
対応するクレジットの明細を記録したスプレッドシートを開示しました。さらに、UAUS
は、特定の期間に報告される収益を増やすために、販売促進費やマーケティング費に使用
される不適切に記録された APV(リベートの一種)を詳述する別のスプレッドシートを
開示しました。UAUS は、様々な不適切なトランザクションをサポートするために使用
された、その他の修正されたドキュメントを提出しました。


C. 財務分析
 予備調査の結果、Baker Tilly はその手順を拡大し、当該期間での UAUS 販売データと
クレジットを分析しました。Baker Tilly はこれらのトランザクションを分析し、別の財
務分析手法を適用して、選択した UAUS 財務情報の不一致を検証または識別できるよう
にしました。Baker Tilly の分析と手順には以下の内容が含まれています。


  1.UAUS から提供された販売データと、UHD に報告された試算表および財務諸表
   との照合。
  2.売掛金データとエージングファイルの分析。
  3.売上とクレジットデータの分析。
  4.マネージングディレクターおよびファイナンシャルコントローラーに、特定の売上
   および対応するクレジットの説明を要求。
  5. 選択した取引のサポートドキュメントの確認。
  6. 第三者のデータ(Toll IPEC や ILS など)を分析し、販売取引と比較。
  7. メールを確認し、各期末に不適切に記録された販売取引の追加の事例を特定。
  8. 四半期ごとの目標とコミッションのデータを分析。
  9. UAUS が提供した特定の取引について、売上原価と粗利益情報を分析。


 さらに、ドキュメントレビューから特定されたドキュメントと電子メールを、これらの
販売およびクレジットの取引を顧客ごとに比較して追跡しました。私たちのレビューは、
UAUS の売上、利益を増やすために設計された不正なスキーム、関連する顧客、慣行を


                         5
 特定するために、UAUS の幹部とスタッフによって提供された問題と情報に基づいてい
 ます。


 D. インタビュー
  Baker Tilly と Volkov は、UAUS の 5 人にインタビューを実施しました。




3) Uniden Japan の調査およびテスト手順


 A. 結果
  Baker Tilly Japan は、2019 年 3 月から 2020 年 1 月までの期間のユニデンジャパン
 の特定の売上高とクレジットデータを分析しました。次に、Baker Tilly Japan は 2019
 年 3 月期末に発生していた特定の販売注文とクレジットの証拠となる文書を確認しまし
 た。 例:2019 年 3 月)および 2020 年 3 月期の四半期末期間(例:2019 年 4 月から
   (
 2020 年 1 月)


  上記の手順に基づいて調査を行った結果、Baker Tilly Japan は不適切な販売および会
 計慣行の証拠は見つからず、追加の調査は必要ないと結論付けました。




3. 調査結果


 1) UHD の調査結果
  1. Baker Tilly と Volkov は、少なくとも 2017 年以降、UAC、および UAUS で財務会
    計上の不正行為を検出、UHD の連結財務報告における虚偽表示を指摘しました。
  2. 販売目標を達成するために、UAC と UAUS は、誤った財務会計処理を行い、月次、
    四半期、および年次の販売目標を達成したように見せました。これらの虚偽の報告が、
    UHD の公式な財務報告に取り込まれました。
  3. UHD の適切な管理と UAC と UAUS の運用の監視の欠如が原因で、UAC と UAUS
    に不適切な管理環境が生まれ、不正行為を実行することになりました。多くの従業員
    が参加し、彼らは懸念を提起することを控えていました。
  4. UHD、UAC、並びに UAUS には基本的なガバナンス、監視、財務管理、倫理およ
    びコンプライアンス機能が欠如しています。
  5. UAC と UAUS の管理を非難するのは容易ですが、そのような狭い見解は Uniden の
    根本的な問題を無視することになります。– UHD の管理と監視には欠陥があり、そ
    れこそが各拠点の不正行為の最終的な原因となります。


                              6
6. UHD による UAC と UAUS の不適切な管理と監視には、(グループ)組織全体に及
 ぶ直接的で重要な是正措置が必要です。
7. UHD の存続には、企業文化、リスク管理、財務報告管理、倫理およびコンプライア
 ンス・プログラムを改革および改善する能力にかかっています。これらの是正改革を
 迅速に実施するには、特定の監視プログラムと、UHD の取締役会による強力な報告
 と監視をお勧めします。


2) UAC の調査結果
 1. UAC の管理者とスタッフは、実販売収益を正確に記録すると販売目標が未達であ
 ったにも関わらず、毎月、四半期、年間の販売目標を確実に達成したようにするため
 に以下のスキームを使用しました。


 a) 契約された「送料元払い」を「受領者払い」の条件で商品を発送し、送料を顧客
   に直接支払うか払い戻すことにで、売上を発送日で計上されるようにして、商品販
   売の不適切かつ不正確な記録。納品日よりも早く、収益の時期尚早な認識が生じま
   す。(表 5 の「スキーム A /スキーム B」参照)。
 b) 顧客との非公式な「サイドアグリーメント」により、支払い条件を延長して売上
   を記録、顧客アカウントを最新の状態にして追加の売上を可能にするための「支払
   期限の見直し」をされたアカウント。このスキームはスキーム A と組み合わせて
   使用されていました。この個別のスキームを説明するために必要な財務上の影響
   や調整エントリーはありません。(表 5 の「スキーム A /スキーム B」参照)。
 c) 製品を第 3 社の倉庫に数日間配送し、その後、顧客が集荷するために製品を UAC
   に返却することにより、製品の売上を不適切かつ不正確に記録し、収益の早期認識
   をもたらします。(表 5 の「スキーム C」参照)。
 d) UAC と顧客の間の非公式な理解に基づき、特定の顧客への製品販売の不適切な記
   録。顧客が製品を販売する(すなわち、委託販売)までは製品の支払いは行われず、
   結果として収益が不適切に認識される(「スキーム D 」表 5 参照)。
 e) 在庫を UAC の帳簿に記録、輸送中だった製品の記録を作成し、架空在庫の製品
   販売を記録し、早期の収益認識をもたらします。
                        (表 5 の「スキーム E」参照)。そ
   して、
 f) 実際には出荷されなかった注文を請求することよる製品販売の不適切な記録によ
 り、収益が時期尚早に認識される。
                (表 5 の「スキーム F」参照)。


2. Baker Tilly と Volkov は、UAC の帳簿および記録に当該期間(2017 年 7 月 1 日か
 ら 2019 年 12 月 31 日)まで虚偽の陳述が含まれていると判断しました。Baker Tilly
 は、合計 1,577 万ドルの誤った売上を特定しました。


                           7
3. UAC の不適切な会計処理は広範で、UAC の財務報告の正確性を損なっていました。


4. 管理者と従業員がこれらの会計処理に関与していましたが、すべての管理者と従業
 員が同じ程度の知識と理解をしていたわけでもなく、関与していたわけではありま
 せんでした。UAC の従業員は、不適切な会計処理と理解していながら意図的に関わ
 った者から無関心な者まで、異なる知識と理解のレベルの者が混在しています。


5. 当該期間中の UAC の社長は、この仕組みの不適切な性質について十分に理解し、
 意図的に行動していました。毎月の目標を達成するために、当時の UAC 社長は従業
 員に対して、配送計画を調整し販売を不適切に記録するように指示しました。彼らの
 行動は意図的で、問題を認識していましたが、UHD が適切な監視を行わず、UAC の
 運用に必要な制御を維持できなかった状況を利用していました。




4) UAUS の調査結果
 1. UAUS の経営陣とスタッフは、実際の販売収益を正確に記録すると販売目標を下
  回ってしまう場合、月次、四半期、および年次の販売目標を達成しているように見
  せるよう、以下のスキームを使用していました。:


 a) 公式の会計帳簿、記録以外に 2 つのスプレッドシートが維持(1 つは架空の販売
  を記録しフォローするためと実在庫を管理するために使用され、もう 1 つは記録
  されていない APV による割引を追跡するために使用)されていました。
 b) UAUS は、顧客から注文書が届いておらず、製品も出荷されていなかったにもか
  かわらず、期末に偽の請求書を発行して売上計上し収益を増やしました。 これら
  の請求書は最終的には次の四半期に出荷され、入金されました。
 c) 商品が販売された後にのみ顧客が商品代金を支払うことに同意し(所謂、委託販
  売)商品が販売者/顧客に(支払いなしで)出荷された不適切で誤った販売請求書
  がありました。多くの場合、大量の商品が他の顧客への再販のために UAUS に返
  品されました。;
 d) UAUS の APV ファンドからの特定のプロモーションおよびマーケティング割引
  とリベートを顧客に提供したが、UAUS は帳簿に記録していなかったため、純利
  益が過大評価されました。
 e) UAUS は、月、四半期、または年次のレポート期間が終了する前に、将来の配達
  の販売請求書を時期尚早に発行し売上計上しました。後日、UAUS は顧客の本社
  の口座に先に売上計上した分のクレジットを発行し、改めて各店に出荷し各店に


                    8
  請求、売上を計上していました。
 f) UAUS は、UAUS が製品を出荷した月、四半期、または年次レポート期間が終了
  する前に、不適切な販売請求書を発行しましたが、期間の終了前に注文が配送され
  ないことを知っていました。UAUS は、カットオフテストの一環としてこれらの
  トランザクションを取り消す必要がありましたが、取り消さないことを選択した
  ため、収益が時期尚早に認識されました。
 g) 返品に対するクレジットを、受け取った期間ではなく、複数の期間にわたり分け
  て記録されていたため、不適切な処理となっている。


2. Baker Tilly と Volkov は、UAUS の当該期間(2018 年 4 月 1 日から 2019 年 12 月
 31 日まで)の UAUS の帳簿および記録に虚偽の記載が含まれていると判断しまし
 た。Baker Tilly は、合計 AU$2,780 万の誤った売上高を特定しました。そのうち約
 AU$1,060 万は、サポートとなる注文書がなく、出荷されませんでした。すなわち、
 これらは「架空」売上でした。


3. UAC での調査結果と同様に、UAUS の不適切な会計処理は広範かつ体系的であり、
 UAUS の財務報告の正確性を損なうものでした。


4. UAUS は、主要な顧客の場所に間に合うように処理できないことがわかっている注
 文の売上を計上しました。 注文が完了し、注文を完全に処理できるようになるまで
 の時間が経過した後、UAUS はこのトランザクションをクレジットして、本社のアカ
 ウント/住所ではなく、正しい顧客の特定の場所への販売と配送を計上しています。


5. UAUS 幹部に加えて、多くの UAUS 従業員が帳簿と記録を改竄するスキームに関
 与し、それを知っていました。




4. 改善策
 1) 改善にはコーポレートガバナンスの改善が必須
  不正行為の是正には、強力で持続的な是正努力が必要です。コーポレートガバナン
  スの改善に焦点を当てることが不可欠です。


  コーポレートガバナンス
    さまざまな利害関係者グループ(株主、従業員、顧客、ベンダー、コミュニティ
  など)の利益を保護し、それらに価値を付加する組織のシステムとプロセス。
    ・理事会と委員会


                              9
  ・ビジネス慣行と倫理
  ・法とコンプライアンス
  ・危機管理とモニタリング
  ・コミュニケーション
  ・開示と透明性


2) 推奨される改善策
 1) 当該調査期間中に摘出された UHD、UAC、および UAUS の財務報告のすべて
  の虚偽表示、エラー、または漏れを修正する。


 2) 調査結果と改善策を検討するための UHD 理事会(COVID-19 ウイルスが安全
  と認められた時点で)との会議および議論。


 3) Baker Tilly と Volkov の支援を得て、監視、コミュニケーション、法律、倫理
  とコンプライアンス、および財務報告手順に焦点を当てた UHD 理事会のガバナ
  ンス機能を調査および強化。このプロセスの一環として、Baker Tilly と Volkov
  は、UHD の取締役会、上級管理職、および関連する内部手順と統制の実地のガ
  バナンスレビューを実施する必要があります。


 4) UHD は、Baker Tilly と Volkov の支援を得て、現実的な販売目標を設定し、組
  織内での適切な説明責任を確保するために、これまでの販売予測の慣行を改訂
  する。 そのようなレビューでは、少なくとも、過去の不合理な予測に最終的に
  責任を負っていた UHD の幹部が参加せずに予測プロセスを実施する必要があ
  ります。


 5) UHD のグローバル並びにローカルの財務会計管理を改定し、レビュー、強化、
  および実践し、特定の不正行為に対処し、そのような統制が詐欺および虚偽の表
  示の防止および検出に効果的であることを確認する。


 6) UHD、UAC、および UAUS はそれぞれ、最低限、各拠点での財務会計業務と
  報告システムを管理するために専門的な資格を有する最高財務責任者を雇用す
  る必要があります。このような専門家は、自分の責任を果たすために適切な経験
  とスキルを備えている必要があります。


 7) 個人の立場、監督上の責任、勤続年数、過失責任、および不正行為に関する知
   識に応じて、不正行為に参加した UHD、UAUS、UAC のマネージャーおよ


                      10
  びスタッフに対する適切な処置を検討すべきです。そのような懲戒措置は、社
  員の人事ファイルに含めるために、解雇から書面による警告までの範囲であ
  るべきで、賞、ボーナス、または将来の昇進の適格性の決定において考慮され
  るべきです。


8) ユニデンのグローバル組織に対する包括的なリスク評価を行い、新しい倫理並
 びにコンプライアンス・プログラムを調整し、このリスク評価を毎年更新し、プ
 ログラムを継続的に改善すべきです。


9) UHD の上級管理職向けに新グローバル・コンプライアンス機能を設けます。十
 分な独立性、権限、およびリソース(スタッフ、予算、テクノロジー)を持つ最
 高コンプライアンス責任者(「CCO」)を任命します。
  a) 新しい CCO は、四半期毎に UHD 理事会に直接報告し、倫理およびコン
   プライアンス・プログラムの実績についての関連情報を提供します。
  b) UHD 理事会は、関連する問題について CCO と定期的に協議し、CCO が
   適切な独立性、権限、およびリソースを確保して、効果的なコンプライアン
   ス・プログラムを実施するようにします。


10) UAC と UAUS の少なくとも 1 人の社員にコンプライアンス責任を割当て(専
 任のコンプライアンス担当者を採用するか、現地の CFO に職務を割当てます)、
 機能的な報告ラインとグローバル CCO への説明責任を持たせます。


11) 取締役会のメンバー、幹部、経営陣、およびスタッフを対象に、組織全体の倫
  理およびコンプライアンスのトレーニング・プログラムを実施する。従業員の
  ボーナス、賞、および昇進は、部分的には、トレーニングによる改善度を考慮
  する必要があります。


12) 内部監査機能の有効性を高める必要があります。 内部監査は、コーポレート
  ガバナンスと会計プロセスへの特定の焦点を含む会社の内部統制を定期的に
  評価およびテストする必要があります。


13) Uniden の新しい倫理およびコンプライアンス・プログラムには、少なくとも
  次の要素が含まれる必要があります。


 a)営業慣行および、その他の関連リスクをカバーするビジネス倫理規範の更新
   および拡張を含む関連ポリシーおよび手順の実践。


                   11
  b)客観的な内部調査システムに関連付けられた匿名の報告ラインを含む、効果
       的な内部告発プログラムの実施。
  c)UHD の組織全体の内部統制の有効性と、倫理およびコンプライアンス・プ
       ログラムを定期的にレビューするための監査および監視プログラムの採用。
  d)機密性の高い職務の従業員に、コンプライアンスの年次認証の取得。


 14) 少なくとも 3 年間、Baker Tilly と Volkov は UHD、UAC、および UAUS の
    業務を監視し、テスト、監査、およびレビューし、四半期ごとに UHD 理事会
    および上級管理職に報告することを推奨します。
    a)修復プログラムの実施の進捗状況。
    b)UHD のガバナンスプログラム改善。
    c)UHD の販売予測および販売目標プログラムのパフォーマンス監視。
    d)UHD、UAC、および UAUS の内部統制と財務報告の評価。
    e)UHD の倫理およびコンプライアンス・プログラムの評価。
    f)UHD、UAC、および UAUS のオペレーションに関連するその他の関連す
       る問題。


 15) Baker Tilly が作成した会計基準の集大成(「ASC」)606 のメモを確認し、メ
    モに示されている調査結果と結論に従って、必要な手順、プロセス、または制
    御を実践。


調査結果と改善提案の概要
 ■問題
  • UAUS
    •UHD の決算への虚偽報告となる不正行為及び詐欺に加担した上級管理職、
       スタッフ
  • UAC
    •UHD の決算への虚偽報告となる不正行為及び詐欺に加担した上級管理職、
       スタッフ


 ■原因・要因
  ・背景要因
    ・監督、監視の欠如
    ・不十分、機能していない内部統制
    ・不十分な研修、コミュニケーション
    ・ 信頼できる倫理報告チャネルの欠如


                         12
・改善策
 ・財務報告を修正、不正行為に関与した社員の懲戒検討
 ・現実的な販売目標を確立のため販売予測の慣行を改訂し、リーダーシップを
  訓練。
 ・財務管理の強化
 ・CFO の採用と強化
 ・CCO の採用、取締役会への直接アクセス
 ・リスク評価コンプライアンスプログラム実践
 ・機密保守社員の選抜、年次認証付与
 ・匿名ホットライン設置、信頼できる報告チャネル開設
 ・調査報告と改善策実施の検証
 ・監査、監視プログラム採用




                 13
6. 財務諸表への影響


UAC の虚偽表示の概要-損益計算書への影響


Table 1:当該調査期間四半期毎の総売上高の虚偽表示




Table 2:当該調査期間の四半期毎の売上原価の虚偽表示




                      14
UAC の虚偽表示の概要-貸借対照表への影響


Table 3:当該調査期間の四半期毎の売掛金残高の虚偽表示




Table 4:当該調査期間の四半期毎の完成品在庫残高の虚偽表示




                      15
Table 5 および 6:四半期毎の UAC の調査結果の概要
 総計して、当該調査期間中に UAC の財務諸表に影響を与える総売上高 1,577 万ドルと
 売上原価 921 万ドルを特定しました。




                         16
UAUS の虚偽表示の概要-損益計算書への影響


Table 7:当該調査期間の四半期毎の総売上高の虚偽表示




Table 8:当該調査期間の四半期毎の売上原価の虚偽表示




                      17
Table 9:当該調査期間の四半期毎の売掛金残高の虚偽表示




Table 10:当該調査期間の四半期毎の完成品在庫残高の虚偽表示




                      18
Table 11 – 13:UAUS の四半期毎の調査結果の概要
 当該調査期間中に UAUS の財務諸表に与える影響額は、売上 AU$2,780 万(約 US$1,770
万)、売上原価 AU$1,580 万(約 US$ 1,010 万)を特定しました。また、AU$140 万が帳簿
および記録に記録されていないことも確認しました。


Table11:Sales (in AUD)




 1)AU$2440 万が UAUS により開示された後、BT はこれらの追加の不適切な販売を特
   定しました。
 2)電子メールのレビューと配達証明データの分析に基づき、期末前に記録された売上ト
   ランザクションが期末後に顧客に配達されたことが判明。したがって、ここに表示され
   る金額は、次の期に記録されているはずです。
 3)2019 年 3 月 31 日の時点で、2019 年 3 月に記録された売上を移動するために UAUS
   が$ 511,237 の調整仕訳を作成していますが、出荷は 2019 年 4 月にされたと理解して
   います。したがって、Baker Tilly はこれを考慮し、2019 年 3 月に記録されたが 2019
   年 4 月に出荷された追加の販売トランザクション($ 1,043,044)として調整しています。
 4)記録された返品遅延の項目(スキーム G)は、2019 年 12 月に受け取った実際の製品
   返品$ 271K に関連しますが、UAUS の返品クレジットは 2019 年 12 月から 2020 年 2
   月までの 3 か月に分散されています。したがって、AU246,330 ドルのクレジット は、
   2019 年 12 月 31 日までの四半期に戻して追加する必要があります。




                           19
 Table 12:Cost of Sales (in AUD) [5]




 Table 13:Unbooked ‘APV’ (in AUD) [6]




 5)BT が識別したトランザクションの COS を計算するために、UAUS が特定のコスト
   の詳細を提供しなかったラインアイテムについては特定の仮定を適用しました。
 6)未計上の「APV」は、UAUS が負担したプロモーション費用およびマーケティング費
   用ですが、帳簿等の記録には残されていません。




虚偽表示の概要
 ユニデンの経営者層の保証に基づき、適切な開示とともに調整が行われ、2017 年 6 月以
降 2019 年 12 月までの四半期および年末に各四半期で獲得されなかった収益を、不適正/
時期尚早に認識させるために特定された虚偽の記述が反映されます。 虚偽表示は、総収益
または純利益の傾向を覆い隠すものではありません。




                                        20
 Uniden は、虚偽の陳述が量的および質的に重要であるかどうかを検討しました。 定
量的に、経営陣は、以下のさらなる分析の基礎として、財務諸表の項目に 5%の「経験
則」の影響を適用しました。
 エラーは現金には影響しません。 エントリーは、キャッシュフロー計算書内の純利益
(損失)を営業活動項目で使用される現金に調整するための個別の調整に影響しますが、
エラーは営業活動で使用される現金には影響しません。
 Uniden は、貸借対照表および損益計算書で影響を受ける項目に対して、期間外調整を
個別に評価しました。




免責事項


 実行された手順は、ここに記述されたものに限定されました。私たちの観察は、文書の
証拠と証言の両方の証拠から得られた事実情報に基づいており、誰が、何を、いつ、ど
こで、どのように、そしてなぜ、この執筆の日付を通じて不正が疑われた、または知ら
れていたのかについてです。このレポートの日付以降に取得された情報は、当社の分析
に影響を与える可能性があり、その影響は重大または重要になる可能性があります。必
要に応じて、分析とレポートを更新します。
 この調査は、一般に認められている監査基準(「GAAS」)に基づく監査、レビュー、ま
たは編集と見なされることを意図したものではなく、またそうすべきではありません。
アメリカ公認会計士協会 「AICPA」 は、
           (       ) 「独立監査人による財務諸表の通常の監査の目
的は、すべての重要な点において、財政状態を提示する公正さに関する意見の表明であ
ると定義しています。営業結果、および一般に認められた会計原則に準拠したキャッシ
ュフロー」一般に認められた会計原則 「GAAP」 に準拠して行われる監査とは異なり、
                 (     )
この調査は特定の主張を分析するために行われました。そのため、特定の取引、または
個人の法的罪悪や無罪に関する決定は行いません。これらの決定は司法制度により行わ
れます。
 財務諸表および関連する開示書類は Uniden の責任であり、Volkov Law または Baker
Tilly LLP の責任ではありません。




                        21
                     作業計画の手順
1. 作業計画


A. 最初の理解と調整


1 問題と利用可能なデータソースを理解するために、会社の経営陣との最初の会     完
  議に参加                                    了
2 当社がそのシステムに対して訴訟ホールドを設定することを助言           完
                                          了
3 会社のデータストレージとバックアッププロセスを理解               完
                                          了
4 会社の予備文書要求リストを準備                         完
                                          了
5 申し立てについてさらに理解を深めるために、会社の経営陣が作成した文書と     完
  分析を確認                                   了
6 プロジェクトの範囲と作業計画について、BDO の意見を聞きながら協議する    完
                                          了
7 定期的なステータスの呼び出しと更新のタイミングを確立              完
                                          了
8 会社の四半期および年次財務諸表と関連するポリシーおよび手順を確認        完
                                          了
9 現在の従業員にインタビューするための計画を作成                 完
                                          了


B. 電子的に保存された情報のデータ収集とレビュー
1 申し立ての最初の理解に基づいて、大統領の電子メールおよびラップトップデー    完
  タを含む電子データを収集                            了
2 会社の経営陣との話し合いに基づいて、8 人のカストディアンのメールデータを   完
  収集して処理し、必要に応じて、追加の収集と処理を実行              了
3 関連する検索用語のリストを作成し、会社の経営陣と確認し、必要に応じてさら    完
  に修正するために BDO と共有                        了
4 収集されたデータに対してキーワード/フレーズ検索を実行             完
                                          了
5 特定のキーワードまたはフレーズでヒットした電子メールおよびその他の電子文    完
  書の数と品質を確認                               了

                       22
6 特定された文書をレビューするための計画を作成                  完
                                          了
7 合意された計画に従って文書をレビューし、結果/観察結果を他の調査手順(すな   完
  わち、インタビューまたは財務分析)に組み込みます。特定された文書をレビュ    了
  ーするための計画を作成


C. 財務分析
1 行動規範および/または従業員ハンドブックの確認.                完
                                          了
2 雇用契約やボーナス情報など、他の HR データの確認              完
                                          了
3 主要なプロセスと疑惑のある活動に関与している個人への最初のインタビュー     完
  リスト作成                                   了
4 倉庫、配送センターの個人を含む、会社の関連する個人のインタビュー        完
                                          了
5 必要に応じて、インタビューの要約準備                      完
                                          了
6 文書レビューと財務分析の結果に基づき、フォローアップのインタビューと問     完
  い合わせ                                    了




D. 財務分析
1 受注から入金、販売プロセス、収益認識に関連するポリシー、手順、プロセスワ    完
  ークフロー確認                                 了
2 改竄された出荷実績、売上計上の記録支払期限を延長する契約等の分析        完
                                          了
3 財務諸表および試算表データ分析、販売/収益勘定に関連する潜在的な異常または   完
  パターンを特定                                 了
4 特定の取引先、製品などに関連する潜在的な異常やパターンを特定するために、    完
  実際の売上に対する予測に関するレポート、文書を分析。              了
5 AS400 から抽出された詳細なトランザクションデータを分析。これには、発注、 完
  出荷、販売売掛金、支払、収益認識データが含まれますが、これらに限定されま    了
  せん。
6 トランザクションのサンプルを特定、トランザクションの有効性と財務諸表への    完
  潜在的な影響を評価するためにサポート文書を要求し、必要に応じてサンプルを    了
  拡大します。

                     23
7 異常な活動についてサードパーティのキャリアデータを分析し、必要に応じて、                          完
  通常のビジネスコースで通常使用されないキャリアで追加の手順を実行                              了
8 必要に応じて、追加のドキュメントレビュー手順に観察結果を組み込む                              完
                                                                了
9 要求された、または必要と思われる追加の分析と手順を実行                                   完
                                                                了


2. データ収集 (UAC)
 ・電子的に保存される情報は、電子メール、Microsoft One Drive、UAC の内部共有ドラ
  イブ、および従業員のノートパソコンから取得します。
 ・総ドキュメント数-826,397- 826,397
 • 2017 年 6 月 30 日から 2019 年 12 月 31 日までの文書のハードコピー
 • 2019 年 12 月の最後の 10 日間、2019 年 9 月の最後の 5 日間、2019 年 6 月、2019 年
 3 月、2018 年 12 月、2018 年 9 月、2018 年 6 月、2018 年 3 月、2017 年 12 月、2017
 年 9 月の請求書、船荷証券、発注書など
 • 2017 年 7 月から 2019 年 12 月までのリエージング要求と承認の文書
 • 顧客アカウントに適用されるクレジットメモの文書
 • 2017 年 6 月 30 日から 2019 年 12 月 31 日までの期間、AS400 から Baker
 Tilly の監督および指導を受けて会社が抽出したデータ:
 • 試算表、配送/請求書、注文書、マニフェスト、クレジットメモ、AP 貨物、
 および売掛金


 4. 文書レビュー(UAC)
  • UAC や BDO と交流したキーワードと検索語の準備済みのリスト。
  • フォレンジック・テクノロジー・ツールを使用して 120 以上のキーワードを電子デ
    ータに適用し、290,000 を超えるドキュメントのキーワードにヒットを生成しまし
    た。関連性に基づいて、270,000 件のうち約 198,000 件をレビューしました。
  • キーワード検索以上の請求書データを分析する際に、特定の注文、顧客、および/ま
    たは運送業者に対して追加のアドホック検索を実行しました。
  • スキームにおける彼の重要な役割のため、社員 A とユニデンジャパン(「co.jp」)の
    間の通信を含む約 1,100 通の電子メールを期間中にレビューしました。


4. 文書レビュー(UAUS)
  • 元の 120 以上のキーワードに追加された 30 個の追加キーワードのリスト作成。
  • フォレンジック・テクノロジー・ツールを使用し、150 以上のキーワードを電子デー
    タに適用し、文書のキーワードにヒットを生成しました。関連性に基づき、1,000,000


                                24
   のうち約 90,000 を確認。
  • 特定の注文、顧客、従業員、および財務情報についてアドホック検索を追加して実行。


5. 財務レビュー(UAC)
  • クライアントから提供されたハードコピーの財務文書を確認し、確認のために追加
   の選択を行いました。ドキュメントパケットには通常、顧客の請求書、船荷証券、配
   達証明(利用可能な場合)、マニフェストデータ、注文書、および利用可能なその他
   のドキュメントが含まれていました。
  • AS400 データ、サードパーティの貨物データ、電子メール、および会社から提供さ
   れた追加情報の分析。
  • 調査の過程で収集された受注文書パケットと追加データの手動レビューによるデー
   タ分析の検討結果。


5. 財務レビュー(UAC)(続)
  データ分析ソフトと共に、レッドフラッグテスト時に摘出された面接や電子メールの
  レビュー、出荷、発注書、AP 貨物、サードパーティの貨物ログ、およびクレジットメ
  モデータを統合および分析しました。レッドフラグテストには以下のものが含まれま
  す:
  • PO と配送データの配送条件の違い
  • 注文は「受取人払い」と識別されているが、運送費は UAC から直接支払われていた
  • 注文は「受取人払い」と識別されているが、運送費は UAC によって払い戻されてい
   た
  • 四半期末に運賃条件を「元払い」から「着払い」に変更した顧客


  上記のデータ分析とレッドフラグテストのサンプル結果に基づき、電子メールデータ
 を検索し、利用可能な場合はクレジットメモや配達証明などの文書を確認しました。


 5. 財務レビュー(UAUS)
  • 傾向的、異常と思われる販売およびクレジットデータと、UAUS 管理職が開示した
   販売およびクレジットの選択されたリスト比較、分析。
  • 特定の販売および信用取引を特定し、収益または信用を認識するための有効性を評
   価するための補足文書(PO、POD など)を要求およびレビュー
  • A / R エージングの詳細を分析し、各請求書が UAUS 当該調査期間でリエージング
   された件数を特定。
  • 顧客との契約、社員との契約、四半期毎のコミッションなど、利用可能な他の文書と
   計算を確認。


                        25
 • 特定の販売および信用取引に係る選択された電子メール通信を追跡、調査
 • 確証された不正行為のスキームに関するマネージングディレクターと財務コントロ
  ーラーとの関り検証
 • UAUS で作成された MS Excel ファイルからのメタデータの検証


6. 財務報告に関する内部統制(UAC)– J-SOX
 手順:
 • 日本で作成した UAC のリスクと統制のマトリックスを独立して見直し、売上高を含
  む見積から現金化のプロセスについて、2014 年以降更新されていないことを確認し
  ました。
 • 現在の内部統制を理解するために、UAC のさまざまな従業員とプロセスのレビュー
  を実施しました。
 • Saddle Creek の倉庫を訪問し、UAC と Saddle Creek の従業員による注文処理のプ
  ロセスを実査、観察しました。


主な調査結果:
 • UAC と顧客間のマスターサービス契約が存在しないか、最新に更新されていない;
 • 見積から売掛金回収サイクルに関連する正式なポリシーと手順の欠如;
 • California 州 Carson の倉庫では、港に到着してカウントされる前に、在庫が ERP
  システムに不適切に受け取られます;
 • 倉庫の荷受人は、船荷証券に数量が入力されており、独立したカウントを損な
  う;
 • 小包注文の販売は、注文が運送業者によって集荷されたときではなく、出荷の準備が
  整うと完了とされています;
 • 当時の UAC の社長(販売を直接監督)は、回収の問題により販売注文を差し控える
  というコントローラーの勧告を却下していました;
 • 支払い条件が標準条件を含む顧客マスターアカウントとは注文書で異なる場合でも
  承認は必要ではなかった。
 • 標準の出荷条件が含まれている顧客マスターアカウントと注文書の出荷条件が異な
  る場合でも承認は必要ではなかった。
 • 支払い条件、配送条件、および顧客の連絡先情報を含む請求書は、作成後でも変更で
  きた。
 • 請求条件は、顧客との電子メール通信または販売チームからの指示に基づいて会計
  システム内で変更できた。




                          26
6. 財務報告に関する内部統制(UAUS)– J-SOX
 • 財務/会計部門は、ERP システムの BAAN で注文を閉じて収益を記録するため注文
  書は必要としない。
 • 支払条件が顧客の注文書に一貫して文書化されていない;
 • 補足書類(例:支払い期限延長フォーム)は承認の必要がないため、顧客の販売請求
  書をリエージングする必要がない。
 • 与信限度を超え、未払いの売掛金残高が大きい顧客の注文が処理されている。
 • 配達証明「POD」情報は、注文をクローズし収益を帳簿および記録に記録するため
  に必要とされていない。
 • UAUS の四半期毎の販売締め切りテストでは、受注文の実際の配達証明情報ではな
  く、配達見積りを用意し、見積もりを使用すると、四半期毎の財務結果が誤って表示
  される可能性がある。注:UAUS は、販売終了テストをするときに、年末の実際の
  配達証明情報を使用している。
 • 補足資料(返品承認フォームなど)は承認を必要としないため、顧客のクレジットを
  A 在庫の返品(損傷を受けていない製品の販売締め切りテストの実行時に処理)のた
  めに処理する必要がない。
 • 場合によっては 10 か月以上前に販売された損傷のない商品の返品に対し、顧客が
  UAUS から他の在庫を購入することに同意するという見返りとしてクレジットを与
  えています。更に
 • UAUS から APV と呼ばれるマーケティングおよび販促費用は、発生した期間の帳簿
  および記録には処理されていません。


7.データ分析
 Baker Tilly は、調査データ分析プラットフォームを開発および維持するために次の手
 順を実行しました:
 • クライアント提供システムは、当該調査期間の複数のソースからのデータおよびそ
  の他の情報を生成しました。
   • UAC の AS400 会計ソフトウェア:
   • 請求書/配送データ
   • 注文書データ
   • 買掛金運賃データ
   • クレジットデータ
   • データ検索値と辞書
   • サードパーティの貨物ベンダーログ
   • 四半期収益認識テストファイル
   • 支払い延長リクエストのログ


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 • 上記のデータセットは Investigative Data Analytics Platform に取り込まれ、Baker
  Tilly は必要な結合を行い、さらに分析するためにデータを統合しました(スキーム
  図を参照)。


 • 次に、Baker Tilly は、手動レビュー手順の過程で特定された特定の調査のレッドフ
  ラ グ を 満 た す 販 売 ト ラ ン ザ ク シ ョ ン を 分 析 し 、 Investigative Data Analytics
  Platform にロードされた統合データにクエリを適用しました。(赤旗クエリを参照)


 • 各クエリを適用した後、Investigative Data Analytics Platform は、販売トランザク
  ションの詳細と他の関連データソースからの関連フィールドを含むレポートを出力
  し、トランザクションが特定のレッドフラグ基準に失敗した理由を示します。次に、
  Baker Tilly は各クエリの結果を検証しました。
  Baker Tilly は各クエリが規定された基準を満たす販売取引を正しく特定したことを
  検証した後、次のような適切なハードコピーのドキュメントを確認し、販売取引をサ
  ンプリングしました。
  • 顧客の注文書;
  • 署名入り船荷証券;
  • 通関書類;
  • 配送業者の配達証明;
  • ベンダー運賃請求書; そして
  • クレジットノート書面


• 上記のドキュメントが利用できない場合、またはテストを検証またはクリアできる十
 分な情報が提供されなかった場合、Baker Tilly は、ドキュメントレビュープラットフ
 ォームで対象を絞った検索を実行し、サンプリングされた販売取引の有効性を評価し
 ました。




                                                                    以上




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