6613 M-QDレーザ 2021-11-12 15:50:00
2022年3月期第2四半期 決算説明資料 [pdf]

2022年3月期第2四半期決算説明資料
        株式会社QDレーザ
          2021年11月




      Copyright © 2021 QD Laser, Inc., All Rights Reserved.
Mission

半導体レーザの力で、
「できない」を「できる」に変える。
Contents

  01 2022年3月期第2四半期業績ハイライト
                            当社は、かつて実現は不可能と言われた、
  02 半導体レーザデバイス             光通信用量子ドットレーザ(=Quantum Dot LASER)
                            の量産化に世界で初めて成功しました。
  03 レーザ網膜投影
                            当社のレーザ技術を用いて、
  04 更に見込まれるアップサイド          情報処理能力の飛躍的向上を実現し、
                            視覚障碍者支援、眼疾患予防、視覚拡張など、
  05 ESGの取組                 人類の可能性を拡張する挑戦を続けます。
                                                               1
   2022年3月期
第2四半期業績ハイライト
業績ハイライト

01 売上高は前年同期比+61%の増加
  レーザデバイス(LD)事業で精密加工用DFBレーザ、バイオ検査装置用
  小型可視レーザ、センサ用高出力レーザ及び開発受託の受注が増加し、
  レーザアイウェア(LEW) 事業においても金融機関向け販売により増加。



02 営業損失は前年同期比 115百万円の改善
  売上増加にともなう売上総利益の増加と、減価償却費、開発費を中心
  とした費用の減少により、営業損失が改善。LD事業は上半期として創
  業来初の営業⿊字を達成。



03 四半期純損失は前年同期比 320百万円の改善
  前年同期はLEW事業で固定資産等の減損損失(161百万円)計上の影
  響もあり、四半期純損失が改善。


                                        3
業績ハイライト
前年同期比で売上高増加、損失改善
売上高は両事業とも増加し前年同期比で+61%、LD事業は創業来初の上期営業⿊字となり、全社営業損失は前年同
期比 115百万円の改善となった。

              全社業績サマリー                                    主要製品群別売上サマリー
               2022/3     2021/3                             2022/3        2021/3
 (単位:百万円)                            増減          (単位:百万円)                                前年同期比
              第2四半期累計 第2四半期累計                               第2四半期累計 第2四半期累計
                                      +61%       DFBレーザ           161           125        +29%
  売上高               547        339
                                     (+207)     小型可視レーザ               71            37     +92%
     (内、LD)         513        325     +58%
    (内、LEW)          33         14    +131%      高出力レーザ           146               91     +60%
  営業利益                                          量子ドットレーザ              54            63      -14%
                 △276       △392      +115
 又は損失(△)
     (内、LD)          6        △54         +60
                                                  開発受託                79             4    +1875%
    (内、LEW)       △138       △226         +88     その他                  0             2     -100%
 経常損失(△)         △276       △419      +143       LD事業計            513           325        +58%
                                                 LEW事業計               33            14    +136%
四半期純損失(△)        △260       △581      +320
                                                  合  計            547           339        +61%

                                                                                              4
精密加工用・計測用DFBレーザ*1 :第2四半期累計売上高
2022/3期第2四半期累計売上高は前年同期比29%増加となる161百万円となった。

                                            2020/3期、2021/3期、2022/3期の
• 北米:新規加工装置が量産開始され前年同期比290%受                      第2四半期累計売上高
  注増加。
• 欧州:半導体ウェハプロセス時の検査装置に使用する
  光源において前年同期比27%受注増加。
• アジア:LiDAR用光源の受注増加。
  前年同期ゼロに対して10,000千円受注。




DFBレーザ
左:15ピコ秒パルス用
右:50ピコ秒/ナノ秒パルス、CW用

        *1:   用途により便宜的に区分しており、一部FPレーザ等も含む
                                                                       5
バイオ検査装置用小型可視レーザ:第2四半期累計売上高
2022/3期第2四半期累計売上高は前年同期比92%増加となる71百万円となった。

                                              2020/3期、2021/3期、2022/3期の
• 中国:バイオメディカル装置メーカーの新規アプリ                           第2四半期累計売上高
  ケーション(セルソータ*1 )の量産が開始され、前年同
  期比142%受注増加。
• 欧州:バイオメディカル顕微鏡メーカーのレーザ顕微
  鏡用光源への採用に向けて、量産試作用として受注増
  加。前年同期10台に対して20台受注。




小型可視レーザ
左:緑⾊、中央:⻩緑、右:オレンジ⾊
       *1:   フローサイトメーターの一種で、特定の細胞を分取する実験装置。
                                                                         6
センサ用高出力レーザ:第2四半期累計売上高
2022/3期第2四半期累計売上高は前年同期比60%増加となる146百万円となった。

                                  2020/3期、2021/3期、2022/3期の
• 中国:センサ・プロジェクタ用光源が前年同期比49%受            第2四半期累計売上高
  注増加。
• 欧州:手荷物管理用センサや工場内通信用光源が前年同
  期比128%受注増加。
• 北米:マシンビジョン用光源が前年同期比57%受注増加。
• 日本:半導体工場用光源(ウェハ搬送機用センサ、パー
  ティクルカウンタ)が前年同期比47%受注増加。
• 第2四半期累計で新規認定顧客6社(欧州3社、日本3社) 。
  用途別には、半導体工場用光源(ウェハ搬送機用セン
  サ、パーティクルカウンタ、工場内通信)3社や距離計
  測3社。



            高出力レーザ
            TOパッケージ


                                                             7
通信用量子ドットレーザ *1 :第2四半期累計売上高
2022/3期第2四半期累計売上高は前年同期比14%減少となる54百万円となった。

                                                    2020/3期、2021/3期、2022/3期の
• 日本:車載LiDAR用開発案件を継続受注中。                                  第2四半期累計売上高
• 日本:光コネクタ・チップ間通信顧客向け高効率チッ
  プ開発完了。サンプル出荷実施し評価結果良好。量産
  へ移行予定。
• 北米:LiDAR、光コネクタ・チップ間通信向けに、既存
  顧客3社から上期継続受注済。さらに、2社(北米)と
  やり取り継続しており、下期受注予定。
• 北米、欧州:光コネクタ・チップ間通信向けに、新規
  顧客2社からの開発依頼に対応中。下期受注予定。




 量子ドット     量子ドットウェハ                   量子ドットレーザチップ

         *1:   用途により便宜的に区分しており、一部量子井⼾レーザ等も含む
                                                                               8
開発受託:第2四半期累計売上高
2022/3期第2四半期累計売上高は前年同期比19.5倍となる79百万円となった。

                                                                          2020/3期、2021/3期、2022/3期の
• レーザ網膜投影技術を活用した検眼機の開発を進め、                                                      第2四半期累計売上高
  医療・眼鏡・大学病院関係顧客に
>レーザ走査型眼底撮影装置試作機 ※1
>屈折力測定装置試作機 ※2
>レーザ網膜投影簡易検眼機※3
を納品する等、新領域への販売を拡大。




眼底撮影装置   屈折力測定装置                 簡易検眼機
         語句説明
         ※1 レーザ走査型眼底撮影装置試作機とは、眼底の撮影機であり、低コスト・小型化・容易な操作性を実現する装置の試作機です。                                9
         ※2 屈折力測定装置試作機とは、目の屈折力を自覚的、他覚的に自分で検査できる装置の試作機です。
         ※3レーザ網膜投影簡易検眼機とは、網膜に点像をアルゴリズムに従って直接投影し、網膜の視野と感度を測定する手持ち型の装置です。
レーザアイウェア(LEW):第2四半期累計売上高
2022/3期第2四半期累計売上高は前年同期比136%増加となる33百万円となった。
■RETISSAメディカル(医療機器)                                       2020/3期、2021/3期、2022/3期の
                                                                第2四半期累計売上高
 ・取扱い医療機関 11件
  - 眼科系学会(フォーサム2021仙台)セミナにて紹介。
  - 参天製薬様、シード様と連携した医療機関サポート。
■RETISSA Display Ⅱ(⺠⽣機器)
 ・アクセサリカメラ上市
  - 8/31よりECサイトでの販売開始。
 ・販売代理店との提携強化
  - 国内22社、取扱メガネ店33店舗、海外3社。
  - 日常⽣活用具補助および福祉用具補助獲得に向け、
    地方自治体ルートに強い代理店と本格稼働開始。
 ・販路拡大(福祉関係企業等)
  - 再開した各種展示会への下期出展
    国際福祉機器展(11月)、日本視能矯正学会(11月)
    米国展示会CSUN(3月)、シーズニーズマッチング交流会2021 他
                                         RETISSA Display II      RD2CAM      RETISSAメディカル
                                                                                       10
四半期予想対比と通期業績予想に対する進捗
2022/3期第2四半期の予想に対して売上高は増加し、損失は減少。LD事業は創業来初の上期営業
⿊字。

                通期業績予想                              第2四半期予想対比と通期予想に対する進捗


                2022/3      2021/3                          2022/3     2022/3              対通期予想
   (単位:百万円)                            前年比      (単位:百万円)                          予想比
                通期予想        通期実績                            2Q累計実績     2Q累計予想               進捗率
                                        +41%                                       +6%
    売上高            1,260         895             売上高             547        514               43%
                                       (+365)                                      (+32)
       (内、LD)       1,076        841     +28%      (内、LD)        513        485      +6%      48%
      (内、LEW)         183         54    +239%     (内、LEW)         33         29     +16%      18%
    営業利益                                         営業利益
                  △533        △654      +121                   △276      △347       +70            -
   又は損失(△)                                      又は損失(△)
       (内、LD)        32           7       +24      (内、LD)         6        △25       +31           -
      (内、LEW)      △320        △434      +113     (内、LEW)      △138       △191       +52           -

   経常損失(△)        △505        △707      +202    経常損失(△)       △276       △348       +72            -

                                                当期(四半期)
  当期純損失(△)        △508        △879      +370                   △260      △350       +89            -
                                                純損失(△)


                                                                                                       11
受注進捗状況
2022/3期は第2四半期末時点で売上高+受注残高(当年度売上予定分)が年間予想売上高の60%と前
年度の46%より早いペースで進捗。

                         第2四半期末時点での年間売上高に対する売上高+当年度売上予定受注残高




    2021年3月期                                          *1                                売上高実績
                                 339             69                    486                895
     (前年度)


                             年間売上高の46%


    2022年3月期                                                                 *1                          売上高予想
                                         547                           208                504
     (当年度)                                                                                                1,260


                                          年間売上高の60%
                     0             200        400                600              800    1,000   1,200      1,400
                                                           売上高     受注残高           未受注                      (百万円)


         *1:   受注残高全体から2022年4月以降売上予定分を控除した、当年度売上予定分
                                                                                                                    12
              半導体レーザデバイス
世界的なレーザ市場拡大による底堅い収益基盤と高い成⻑ポテンシャル
半導体レーザの新しい時代
当社は以下の応用すべてについて製品を開発し、一部を既に商用化しています

 光インターコネクト(コンピュータの光)          センサー⇒人と物の高精度検知(形、位置、速度)
 ⇒信号処理能力増強(100-1000倍)
                               バイオ       顔認証        LiDAR(車・ロボット・ドローン)




                                モーション    眼底・視野・視力

 ディスプレイ⇒AR/VR/XR応用

  スマートグラス      ヘッドアップディスプレイ




                               精密加工⇒高機能・高精細端末製造



                                                                  14
当社の主要レーザデバイス製品と波⻑・特性・使途 一覧

                小型可視レーザ               高出力レーザ                  DFBレーザ                         量子ドットレーザ


    製品形態



                 532, 561,594 nm        640-970nm    1030, 1053, 1064, 1080, 1120, 1180nm       1,200-1330nm
    波⻑
                                                      1020-1120nmは1nmステップでラインナップ


              • 超小型・低消費電力・安定性・短    • 高出力ファブリペローレーザ    • 波⻑の緻密な制御、連続動作・ナノ                    • 半導体レーザの活性層(発光
                パルス発生・高速変調・単色性等    • アプリケーションに応じた製      秒・ピコ秒の安定動作                            部)に量子ドット構造を採用
     特        • 世界初の電流注入型緑・          品・ソリューションを提供     • 既存の固体レーザと比べて、ビーム                    • 既存の半導体レーザ対比、温度
                ⻩緑・橙半導体レーザ                              品質の高さ・小型軽量・電気ー光変                      安定性、高温耐性、低雑音性に
     性                             • 各種波⻑への対応。少量・
                                                        換効率の高さ・⻑寿命等の特性                        優れる
                                     カスタム生産へ対応
                                                      • 顧客の様々な要望に対応する豊富な
                                                        製品ラインナップ

      計測
     生命科学
使
      加工
途
      通信
        Si
     フォトニクス




                                                                                                               15
当社コア技術によるレーザデバイスの進化
    シリコン回路の進化                                    センシングの進化                          レーザ加工の進化
 • シリコン電子・光回路は100℃以上で高温動                 • 様々な波⻑の独⾃レーザでフローサイト                • 超短パルス(10ps)による非加熱での
   作する量子ドットレーザにより現実化                       メータ等のバイオセンシング機器を始め、                 高精細加工を実現
 • 写真は量子ドットレーザを搭載した                        マシンビジョン、顔認証等への多彩な展開               • 次世代スマートフォン電子回路基板加工用に採用
   100Gb/sトランシーバシリコンチップ




                                                     フローサイト                               極短パルス
                                               A社     メータ市場            B社                                   C社
                                                                                          レーザ市場
    データセンター            LiDAR                          (CY16E)*1                           (CY16E)*1
                                               39%                     43%                                  22%
               関連
               アプリ
              ケーション
                                         • フローサイトメータ世界市場                     • 極短パルスレーザ世界市場
     5G基地局
                       スーパー
                      コンピュータ              (770億円*1)の      82.7         %を    (466億円*1)の22.4           %を占める
                                          占める上位2社に認定サプライヤとして供給                 世界第二位レーザメーカに認定サプライヤとして供給
                                          (認定サプライヤは当社以外にも複数社存在)                (認定サプライヤは当社以外にも複数社存在)
                                                                             • 半導体検査機器、航空LiDARなどにも展開
  • シリコンフォトニクス用チップ                        • バイオセンシング用モジュール                      • 超短パルスレーザ

  累計販売台数:     15,039個          *2          累計販売台数:    4,045個      *3           累計販売台数:    6,916個       *4

             *1:富士キメラ総研「2016 高効率レーザー関連市場総調査」
             *2:量子ドットレーザ2018年3月~2021年8月31日                                                                        16
             *3:小型可視レーザ 2011年11月〜2021年8月31日
             *4:DFBレーザ 2010年10月〜 2021年8月31日
既存用途*1のみでも、拡大を続ける半導体レーザ市場
前期は認定数(顧客×品種)は目標値20%増加/年を達成(39⇒47)
既存用途における半導体レーザ市場規模推移*2                                                                                            ■新製品開発によるターゲット市場でのプレゼンス拡大
                                                                                                                  シリコン回路の進化⇒量子ドットレーザのカスタマイズ設計、低コスト化
                                                  1.83兆円                                                           ・通信(368億円):データセンター、5G基地局、 スーパーコンピュータ、車載通信
                        4年CAGR                                                                                     ・LiDAR(28億円):ロボティクス、ドローン、セキュリティ、自動運転




    1.27兆円
                        11%                                                                                       レーザ加工の進化⇒DFBレーザの高効率・高速性の追求
                                                                                                                   ・微細加工用DFBレーザ (11億円):複合電子回路基板、ガラス、セラミック、半導体
                                                                                                                   ・LiDAR用DFBレーザ(3億円):航空機、気象・地形観測
                                                         1.06
                                                                                                                  センシングの進化⇒高出力化、プラグアンドプレイ化
                                                                                                                   ・小型可視レーザ(64億円):フローサイトメータ、セルソータ、各種顕微鏡
                                                                                                                   ・高出力レーザ(339億円):電車、自動搬送装置、水準器、パーティクルカウンタ
      0.70                                                                                                        ※数字は2025年の当社アクセス可能市場予測*3


                        4年CAGR                                                                                    ■認定数、年間20%増加達成のための4つの施策(予定時期)


      0.57
                           8%                            0.77
                                                                                                                 業界動向・市場分析に基づく新製品開発:高出力小型可視レーザ
                                                                                                                 顧客最終製品の高付加価値化のためのカスタム対応:微細加工用DFBレーザ開発(FY21
                                                                                                                 製品化)、シリコン回路・LiDAR用量子ドットレーザの日米9社との共同開発(FY21以降、
                                                                                                                                                                                                                                  *4 (FY22製品化)




                                                                                                                 順次製品化)
                                                                                                                 市場動向・ニーズの早期把握による顧客への提案活動:バイオメディカル用小型マル
      CY16                                              CY20E                                                    チカラーレーザ光源*5 (FY21試作品販売開始)
 その他のレーザ(実際はこの光源内部にも大量の半導体レーザが使われている)                                                                            新製品・技術開発に関するWhite Paperの発行:加工用DFBレーザ、小型可視レーザ、
 半導体レーザ (光通信、センサーが中心)                                                                                            量子ドットレーザの技術優位性に関する論文(FY21)
             *1: 2016年時点で半導体レーザの使途であった材料加工・光通信・光ストレージ・センシング用途等
             *2: Laser focus world「Annual Laser Market Review & Forecast 2020」およびMarkets and Markets “レーザー加工の世界市場(~2025年) 、為替レートにつき、JPY/USD=110円で計算
             *3: Strategies Unlimited「The Worldwide Market for Lasers: Market Review and Forecast 2020」、Infiniti Research Ltd.「Global Flow Cytometer Market 2020-2024」、Yole Développement「Silicon Photonics Market & Technology Report 2020」より、
                                                                                                                                                                                                                                                  17
                   当社製品が使用されるカテゴリの市場規模を抽出
             *4, *5:用語集(巻末)参照
顕在化し始めた、シリコンフォトニクス(電子・光集積回路技術基盤)
量子ドットレーザ技術を活用した、カスタム対応拡大
21-23年度にかけて順次量産化体制を組む
                                                                                               データ・電力消費量の増加とシリコンフォトニクス
製品化・開発状況                   量子ドット結晶              量子ドットレーザを搭載した
   2010年                                        100Gb/sトランシーバシリコンチップ                                !      世界のデータ需要増加に伴う消費電力増加が
                                                                                                           世界的な課題
   通信用量子ドットレーザを                                                                                  Problem
                                                                                                                         175ZB              42,300TWh
   世界で初めて実用量産化                                                                                             世界のデータ総量は             世界のIT関連消費電力は
                                                                                                           7年で約5倍に*1             14年で約36倍に*2
                               100 nm                                                                        33ZB
                                                                                                                                  1,170TWh
   2012年
                                                                                                              CY18       CY25E      CY16         CY30E
   シリコンフォトニクス用量子ドットレーザの
   開発開始                                  光コネクタ(EOM,CPO):8K-SHTV/ FA/ PCIe-                                量子ドットレーザを基板上に搭載した
   2017年                                 Gen5/AIエンジン                                                      シリコンフォトニクスによるムーアの法則の打破、
                                                                                                 Solution
   シリコンフォトニクス用量子ドットレーザの                                                                                   半導体の抜本的な性能向上*3
   量産体制確立(アイオーコア社に供給)                                    FPGAカード
   2019年                                                                                                   電力消費量          実装面積               処理速度
   第一精工(現 I-PEX)が開発した                                                                                       削減率
   「超薄型コネクタ一体型アクティブ
                                                                                                                            1
   光モジュール(I-PEX EOM)」に                                                                                     90%            100                100倍
   当社製品が搭載                                                      シリコンフォトニクスチップ
                                              光ファイバ
   2021年10月現在
   世界のシリコンフォトニクスベンダー各社と                                                                          高温動作必須の巨大な情報処理アプリケーション
   共同開発を進め、                                                                                        データセンター              5G基地局                  自動運転/LiDAR
   国内外の大手半導体・通信企業との取引を強化
   9社にカスタム対応中
   21-23年度にかけて順次量産化へ
   光コネクタ・チップ間通信チップ、LiDAR                                             チップ間光インタコネクト                       80℃              105℃                   105℃

             *1:   IDC(2018)「The Digitization of the World From Edge to Core」                                                                            18
             *2:   国立研究開発法人科学技術振興機構低炭素社会戦略センター(2019)「情報化社会の進展がエネルギー消費に与える影響(Vol.1)」
             *3:   経済産業省が推進する「超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発」(2013~2021)における目標数値、電子情報通信学会(2015)「シリコンフォトニクスと光エレクトロニクス実装技術」
顕在化し始めたシリコンフォトニクス(コンピュータチップの光通信)
日米欧9社と共同開発進行中
アイオーコア社がサンプル出荷開始済
                                                       適用モジュール
QD LASERの量子ドットレーザを搭載した                                 IPEX: LIGHTPASS TM
100Gb/sトランシーバシリコンチップ

                量子ドットレーザ




                                                       アイオーコア社展示会デモ


     量子ドット



                           ⻩⾊四角が100Gb/sトランシーバシリコンチップ
                                  (アイオーコア社ご提供)

       100 nm


                                                                            19
レーザデバイス事業 競合優位性/他社参入障壁

ビジネスモデル:                                                                             コアコンピタンス:量子ドットレーザ
            半導体レーザ業界唯一のファブレス体制                                                         原子レベルの精密結晶成⻑技術(秘匿技術)
             • 数台から数千万台の自在な製造規模                                                        • 0.1秒刻みの精密制御
             • 固定費の変動費化                                                                • 10万通り以上のレシピからエッセンスを抽出
             • 規模と多品種での損益分岐点越え                                                         • 20年を超える技術の蓄積により、量子ドットレーザの量産に唯一成功

             任意のレーザ波⻑を提供                                                               100℃を超える過酷な環境、高密度実装状態でも動作
              提供するレーザ波⻑(nm)                                                            • 光電子集積回路
                                                 赤外(見えない)
                                                                                       • 車載デバイス
             450   532   561   594   660   785    1064   1188   1240   1310   1550



             新製品・新分野・新事業を起こす                                                           超小型シリコンフォトニクスの必須光源
             高い⾃由度    分⼦ビーム結晶成⻑装置
                                                                                       • チップ間光通信(シリコンフォトニクス)
                                                                                       • LiDAR(シリコンフォトニクス)
                                                 宇宙空間同等の超高真空
                                                                                       • 量子暗号通信
                  当社*2
               レーザデバイス事業部

             製品設計・品質管理
         結晶成⻑・チップ評価・製品評価・出荷



                   協力会社(後工程)                                                               シリコンフォトニクス          LiDAR
         チップウェハプロセス・モジュール実装


*1:   当社内では、半導体レーザの最も要となるデバイス設計、結晶成⻑と完成品の評価のみ実施し、それ以外の工程は提携工場に委託


                                                                                                                            20
QDレーザの世界唯一の量子ドット量産技術
量産型MBE( Molecular Beam Epitaxy :分子ビームエピタキシー)装置の導入
温度、In供給量、As圧力の1秒単位の4次元連続制御
数十年蓄積された材料レシピ、条件出しのノウハウ(敢えて特許化しない秘匿技術)

  量産型MBE装置              量子ドットの結晶成⻑過程(横からみたイラスト)
                           In          As



                                GaAs
                                                    上からみた多数
                                                    の量子ドットの
                                             InAs   電子顕微鏡写真


                                GaAs


                                            量子ドット

                                                     100 nm
                                GaAs

                                                              21
新製品:当社小型可視レーザを集積化した小型マルチカラーレーザ光源

バイオメディカル装置*1用の高付加価値ソリューションとして、
装置メーカ様が必要とする全波⻑を世界で初めて手のひらサイズ(従来比1/2*2)にワンパッケージ化
バイオメディカル装置の小型化、精密検査に欠かせない高い出力安定性、プラグアンドプレイによ
る開発・製品化の時間短縮まで、全ソリューションを1台で提供
装置メーカ様評価開始済。5年後にバイオメディカル装置用光源の業界シェア*320%を目指す




                                                                                                             488nm   561nm


                                              集積
              小型可視レーザ
                                                          小型マルチカラーレーザ光源
                                                          サイズ(80 x 80 x t30mm)                               660nm   785nm
*1:   細胞分析装置であるフローサイトメータ 、眼科用検査機器および蛍光顕微鏡等のバイオメディカル装置
*2:   他社ドライバ一体型4波⻑光源(2社製品)と、当社レーザ光源+ドライバボードの体積の合計を比較
*3:   市場規模を年間約12,500台と推定 フローサイトメータ装置の市場規模2,700億円、約16,000台の内、対象と想定する半数の約8,000台、眼科用検査機器の市場規模225億円、約4,500台を合計


                                                                                                                             22
           レーザ網膜投影
世界初の網膜投影技術を活用したアイウェア製品化
視覚にイノベーションを起こす独⾃レーザ技術
VISIRIUM TECHNOLOGY®


                       RGBレーザビーム                             反射ミラー
                                                                            網膜に直接映像を投影
                                                                   レンズ
                                                                  (水晶体)     角膜、水晶体に頼らない視覚体験
                                                                             近視、遠視、乱視、屈折異常でも
                                          眼球                                 鮮明な画像認識が可能

             超小型MEMSミラー

                                                                             フリーフォーカス
                                                                             網膜上で、肉眼で見ている風景と投影する画像両方に
                                                                             焦点を合わせて見ることができる
                                                                             これは他ARグラスにはない特徴




                                                                             網膜の周辺部でもピントが合う
                                                                             レーザ網膜投影では網膜の広範囲でピントが合うため
                                                                             網膜症の患者への適用が期待できる*1




*1:   大手航空会社と筑波技術大学において、網膜症の患者への適用可能性検証のための系統的実証実験を(機内や教室内の環境下で)実施中。個人差あり


                                                                                                        24
レーザアイウェア事業
世界で先行するQD LASERのレーザ網膜投影技術を活用した、3つの事業領域




      見えづらいを            「見える」の               「見える」の
    「見える」に変える          健康寿命を延ばす             世界を拡張する


     Low Vision Aid   Vision Health Care   augmented vision




                                                              25
                                                                                                                                                                                             .




世界初のレーザ網膜投影アイウェア
大きな変革がなかったロービジョン補助領域に
レーザ技術を活用することでブレイクスルーを実現



      2. 5
      世界のロービジョン*1人口
                                                  億人

      • 高齢者になるほどLow vision人口は増加
        先進国を中心に高齢化が進む中でLow visionが大きな課題に
      • 現在は拡大鏡や拡大読書器といった生活用具が用いられるが、
        用途が限定的で操作性に課題があり、適用者が限られる
        ここにレーザ網膜投影技術によりブレイクスルーを

                 年齢:0~49                                                     年齢:50~                                                                   “Papa, you have grown old,
                                                                                        Low vision
             Low vision            Blind
               92 mn               7 mn
                                                                                         154 mn
                                                                                          12%
                                                                                                                                                       I can see the wrinkles
                2%                  0%                                                            Blind
                                                                                                 32 mn                                                 on your forehead.”*2
                                                                                                   2%


                   Normal                                                 Normal
                  5,298 mn                                               1,155 mn
                     98%                                                   86%

                   GLOBAL DATA ON VISUAL IMPAIRMENTS 2010, WHO
*1:   WHO Definition: Low vision is defined as the best-corrected visual acuity of less than 0.3 in the better-seeing eye. Blindness is defined as the best-corrected visual acuity of less than 0.05 in the better-seeing
*2:   ドイツ語記事を英訳したもの


                                                                                                                                                                                                                             26
終了した国内外治験

    日本


            不正乱視
            ・被験者15人の遠見視力向上、読書スピードの向上検証済み。
            ・国内医療機器製造販売承認取得済み@2020年1月28日




    欧州

            角膜混濁
            ・被験者20人の遠見視力向上、読書スピードの向上検証済み。
            ・1年間のホームユースで⻑期安全性確認済。
            ・治験終了@2021年6月

                                            27
RETISSA® シリーズ 製品展開状況
医療機器モデル、販売開始。
⺠生、医療、両モデル共に販売台数増加

       RETISSA® Display Ⅱ                                                                   RETISSA® メディカル
                 ⺠生福祉機器                                                                    国内医療機器製造販売承認取得済

                (発売中)                                                                                        (発売中)


                                                                                      目標原価          46~56万円               希望価格   80~90万円
到達視力:0.8                                                                     管理医療機器(特定保守管理医療機器)*3
・屈折力-11D*1(強度近視)から+6D*1(中強度の遠視)の度数の範囲で、                                      ・不正乱視によって視力が障害された患者(既存の眼鏡又はコンタクト
 眼鏡を使わなくとも0.8の視力が得られる*2                                                       レンズを用いても十分な視力が得られない患者)に対し、視力補正を
                                                                              する目的で使用される
今期開始した販売戦略概要                                                                 ・①遠見視力の補正、②読書速度の向上、③読書視力の向上の特性が期待される
・新規フレーム開発: 容易な装用位置合わせと⻑時間装用安定性を向上
・フレームに接続可能なアクセサリカメラ上市予定: 機能性向上                                               今期開始した販売戦略概要
・ユースケースに基づく企業向け提案: マーケットインの販売戦略                                              ・販売協業:参天製薬様、シード様との連携により全国眼科施設での取り扱い
・海外販売: US、中国、韓国を始め本格的な海外展開を計画・実施                                             ・日⽣具/特装具/医療費控除等 購入補助認可:購入者負担軽減への取り組み
            *1: D(ディオプトリ)はレンズの屈折力の単位であり、焦点距離をメートルで表したものの逆数。マイナスは近視用の凹レンズ、プラスは遠視用の凸レンズを表す
            *2: 株式会社QDレーザのwhite paper「網膜走査型レーザアイウェアにおける解像感とフリーフォーカス特性の評価 – 電子書籍やARでのテキスト表示に優れたRETISSA®Display II -」に基づく                    28
            *3: 医薬品医療機器総合機構(PMDA)から新医療機器として2020年1月28日に承認(承認番号:30200BZX00025000)
Low vision aid領域 TAM(※前眼部適用のみ:屈折異常、角膜混濁)

日米欧のみでも最大    億円の市場             9,000
中国含む眼科医療非先進国市場への展開も想定

   ロービジョン市場                                                                           高齢者に係るギャップビジョン市場

                        ロービジョン人口                                                                             65歳以上人口
                 日本                                                                                 日本
                         145万人*1              推定適用可能割合            製品単価                                      3,612万人*4             推定適用可能割合            製品単価
                                              (当社試算)*3           (想定)*6                                                           (当社試算)*5           (想定)*6

                          (当社試算)                  11%            20万円                                                                  1%            10万円
                欧州*7                                                                                欧州*7
                        1,877万人*2                                                                          10,276万人*4
                                                 主要先進国計(当社試算)                                                                        主要先進国計(当社試算)



                 米国
                          (当社試算)
                                                  7,087億円                                           米国                                1,917億円
                        1,200万人*2                                                                           5,279万人*4




*1: 日本眼科医会資料「日本における視覚障がいの社会的コスト」より
                                      最大市場規模
                                  (これら上記の数値は、想定に基づく試算であり、将来のマーケット動向を保証するものではありません。)
                                                                                          9,000億円
*2: WHO資料「Visual Impairment and Blindness 2010」記載のロービジョン人口比率を、現行の人口(欧州:EU統計局「Population on 1 January, 2019」、米国:アメリカ合衆国国勢調査局「Vintage 2019 Population Estimates」)に乗じて算出
*3: 参天製薬調査より日本における円錐角膜患者数は推定6~12万人、またp.36より円錐角膜と角膜混濁の10万人当たりの出現数がほぼ等しいことから日本における角膜混濁患者数も同程度と仮定。両者の患者数を中間値8万人、計16万人とし、ロービジョン人口145万人で除した割合11.0%を各国に適用、なお、この割合は
    前眼部疾患に限った割合であり、網膜疾患への対応が可能となれば、推定適用可能割合のさらなる増加が見込まれる
*4: 65歳以上の高齢者の全てが近眼・老眼・遠近両用眼鏡を使用すると仮定し、各国の65歳以上人口(日本:統計局「人口推計 2020年(令和2年)12月報」、欧州:EU統計局「Population on 1 January, 2019 by broad age group and sex」、
    米国:アメリカ合衆国国勢調査局「Population by Age and Sex: 2019」)を潜在的な高齢者に係るギャップビジョン人口として想定
*5: 特徴が補聴器に類似(高齢者の日用的な使用、ウェアラブル機器、眼鏡店での製品販売等)していることから、補聴器市場を推定適用可能割合試算の際の参考値として使用。日本における2019年の補聴器出荷台数563,257台(日本補聴器工業会「補聴器出荷台数2020年」より)を65歳以上人口で除して算出した補聴器購入
    割合が1.6%であることを鑑み、推定適用可能割合を1.0%と保守的に想定し、各国に適用
*6: 量産化が進んだ段階での想定される製品単価。普及の想定時期がロービジョン市場と高齢者に係るギャップビジョン市場において異なることや、より高頻度の使用が想定されるロービジョン者については、より耐久性のある高級フレームの販売を想定し、それぞれの市場における製品単価を仮定
*7: EU統計局の2019年1月1日時点のデータを使用しており、内訳にイギリスの人口を含む


                                                                                                                                                                 29
レーザアイウェアの製造・販売体制構築、拡販


           01    ファブレス体制に基づく、1)低価格、2)高性能商品の開発と製品化


                02 認知度の向上:With My Eyes/盲学校への寄付 / 体験者インタビュー等


累計販売台数実績

700 台以上
                                      「楽して文字が読める」


                03 各領域の主要プレイヤーとの連携強化


           04 ユーザビリティの向上
                                                          30
Retissa Display RDシリーズの進化

国内電気機器メーカー様との製品化を目指した共同開発実施中            アクセラリ-カメラ
   低コスト化(目標原価5万円以下)
  ・低コスト設計
  ・量産における部品一括調達


   新製品開発
  1. RD II:アクセラリーカメラ(2021年8月上市済)
                                                    フラットタイプミラー
  2. RD III:機能性、汎用性の拡大(2022-23年度上市予定)
  ・広視野角のフラットタイプミラー/内蔵カメラ
  ・超小型光源/小型コントローラBOX                    超小型光源

  3. RD VI:汎用スマートグラス(2024-2025年度上市予定)
  ・アイトラッキングによるアイボックス拡大



                                                                 31
Low Vision Aid 新たな進化
網膜症に「見える」の可能性をより拡大する広角ビューファインダー
全世界2億人の網膜症当事者への最善の視機能支援手段
RETISSA Super Capture(仮称)
   クラウドファンディングによるマーケティング(〜12月)と上市の早期実現(5月〜)
   令和2、3年度障害者自立支援機器等開発促進事業    期待される適用範囲拡大
   大手航空会社、教育機関とデモ機で原理検証済      「視野角拡大」×「光学ズーム」
      網膜投影            我々の見え方
                                  ⇒視野角が25度から60度に拡大することにより網膜周辺にもピ
                                  ントの合った映像を投影
                                  ⇒デジタルカメラの高倍率ズーム機能により視細胞の少ない網
                                  膜周辺の視認性を大幅に向上


                                                 AXA⽣命秋葉様
                                                 (スタ―ガルト病)
                                                 「中心暗点があるのですが、
                                                 視野中心の欠損部分を外して
                                                 網膜の周囲で見ることができ
                                                 る。見やすい。」


      RETISSA Super Capture(仮称)
                                                                 32
更に見込まれるアップサイド
成⻑ポテンシャルが大きい検眼市場
レーザ網膜投影技術を活用し、新しい検眼を。
試作機はすでに完成、提携先と22年度から23年度の上市にむけて開発進行中


国内における2030年の視覚障害コスト*1                 眼底撮影装置市場規模*2
                                                                              従来の医療機器検眼器                           新しい検眼器
                                                       638億円
                                                                          大型・高価・医療従事者必須                       小型・安価・短時間・自己検診が可能
                                     484億円


        社会コスト                                 5年CAGR                                               20~30分*3                 11分
                                                                                                                             分



        11兆円                                  5.7%
                                                                             都市部に医療資源が偏在。                     誰もが気軽に検眼できる環境が整うことで
                                                                          時間とお金がかかるため検眼の機会を                      緑内障早期発見率が高まり、
                                       CY19              CY24E             逃し、結果、緑内障発見が遅れる。                   目の健康寿命を延ばすことが期待できる。

 *1: 日本眼科医会資料(2009)「日本における視覚障害の社会的コスト」「本邦の視覚障害者の数現況と将来予測」
     直接的経済コスト (医療制度支出)と間接的経済コスト (その他の財務費用)を合計した「視覚障害の経済コスト」と、視覚障害をかかえることによる個人の健康年数喪失を算出した「疾病負担コスト」を合計した値
 *2: TechNavio(2020)「Global Ophthalmic Diagnostic Devices MARKET 2020-2024」、為替レートにつき、JPY/USD=110円で計算
 *3: 従来の視野計測において代表的な視野計であるGoldmann視野計及びHumphrey視野計のおおよその測定時間を記載


                                                                                                                                  34
Problem①「⾃覚できない症状」

失明リスクは今後増えていく予想がされている中、
失明要因第1位の緑内障(25.5%)*1は、ほぼ「⾃覚」できない。

                                                                                                  2050年での世界失明、強度近視リスク人口*2



     緑内障で実際に⾃覚していない人                                                      緑内障有病率
                                                          12

                                                          10
                                                                                          9人に1人
                                                                                                         10億人
                                                          8                      16人に1人

                                                          6


                                      %
                                                                                                  国内における2030年の視覚障害コスト*3
                                                          4             34人に1人
                                                               45人に1人
                                                          2

                                                          0



*1:厚⽣労働省科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 網膜脈絡膜・視神経萎縮症に関する研究
*2:OECD: Health at a Glance 2007
                                                                40代      50代      60代      70代
                                                                                                         11兆円
*3:日本眼科医会資料(2009)「日本における視覚障害の社会的コスト」「本邦の視覚障害者の数現況と将来予測」



                                                                                                                      35
Solution
世界唯一のレーザ網膜投影技術と最適化アルゴリズムで
散瞳薬を使用して瞳孔を開くことなく、⾃分で短時間で網膜の状態をスキャン可能

       1:⾃覚を促し           2:患者の負担が少ない    3.どこでもできる、検査を実現する




                                  1分

           No medicine           Less time        Portable size

                                                                  36
Vision health care データプラットフォーム(構想段階)
まだ構想段階なものの、当プロダクトを活用したサービスを開発中。機器はP30受託開発の範囲で試作・運用。
目が重要な業種(運転など)企業に対して、簡易検眼診断サービスを提供。
データ管理企業と提携し、FY22試験運用(数千万円程度の初期投資で立ち上げ) 、FY23本格提供。

                                                            独⾃技術により取得した検眼データをAI
                                                            で判定し、症状がみられたときは運転の
                                                            停止、眼科への診断を推奨。

              各対象企業                                         ・事故防止
                                    従業員             計測結果
          (タクシー/バス/トラック)                                    ・雇用維持
                                                            ・失明防止
      Vision health careサービス               診断結果




       検眼機
    視野・視力・眼底撮影           簡易検眼サービス         簡易診断アプリ    OS/データ/AI

                   診断プロトコル確立と継続的改善:東北大学COI
                 白内障、緑内障(再現性、コンパチ性、感度・特異度)

                                                                              37
某タクシー会社ドライバー97名の視野検査の結果
・高齢化に伴う著しい視感度の低下を見出した。
・低感度は白内障、視野欠損は緑内障に起因することが、眼科医により診断された。
・その結果、眼疾患スクリーニング効果が明瞭になった。
・健康経営(事故防止、雇用維持等)への本検眼装置の適用について、タクシー会社と検討開始した。
 簡易検眼診断の様子                   簡易検眼結果




 厚労省指針に基づく人を対象とし
 た医学系研究として行っています。
 検査時間は約1分です。

        *1:加齢により心身が老い衰えた状態
                                           38
中⻑期で期待できる成⻑ポテンシャル

                                                        03      中⻑期的には、レーザアイウェアに加え、検眼器やシリコンフォ
                                                                トニクス等での売上拡大を企図

                                                                                    レーザデバイス事業


                        02
                             ⺠生/医療用アイウェアの量産/販売体制を確立
                             短中期的にはレーザアイウェア事業を成⻑ドラ
                             イバーに                                         シリコンフォトニクス等の
                                                                          各種成⻑領域の製品群

                                                              累計販売10万台
                                                                          ・シリコン回路・LiDAR用量子ドット
                                                              年間生産5万台
                                    レーザアイウェア事業                (FY25目標)    レーザを日米欧9社と共同開発中。
                                                                          FY21以降、順次製品化(P11)。

                                                      国内外で


01
     各種レーザ技術の研究開発及び                                    更なる                          レーザデバイス事業
     レーザデバイス事業での安定的な収益の確保により、                         拡販加速を
     将来の⾶躍的な成⻑に向けた経営基盤を強化                              企図




                                             新製品                          検眼器関連製品
     レーザデバイス事業                            低コスト量産開始
                                         (22年度後半以降)                       ・「検眼スクリーニングサービス」を
                                IPOに伴う                                    FY22試験運用、FY23本格提供予定
                                認知度向上                                     (P34)。
                                                                          ・受託開発検眼機をFY22からFY23に上
                                                                          市予定(P30)。


                                    現在                                                            将来
                                                                                    *1: グラフについてはイメージとして図示



                                                                                                    39
ESGの取組
ESG観点に直結する事業展開




                      Social
                                                                                  Environment
         2030年の              全世界の
                                                日本の推定
       視覚障がいによる             ロービジョン
                                               緑内障患者数*3
       日本の社会的損失*1            人口合計*2


          11    兆円          2.5    億人          400     万人
                                                                                                   シリコン
                                                                                                  フォトニクス
                                                                                                 による半導体の
                                                                                                              • 量⼦ドットレーザを搭載した
       • 世界初の網膜投影技術でロービジョンエイドに貢献                                                                電力消費量削減率*4      シリコンフォトニクスで
       • レーザアイウェア普及で高齢者の視覚支援へ貢献
       • より安価な検眼器普及で、緑内障等の各種眼疾患
                                                                                                    90    %
                                                                                                                半導体性能を抜本的に改善

         早期発見に寄与



                                           Governance
       • ロービジョン者就労支援




*1: 日本眼科医会資料「日本における視覚障害の社会的コスト」「本邦の視覚障害者の数現況と将来予測」
    直接的経済コスト (医療制度支出)と間接的経済コスト (その他の財務費用)を合計した「視覚障害の経済コスト」と、視覚障害をかかえることによる個人の健康年数喪失を算出した「疾病負担コスト」を合計した値
*2: WHO 「GLOBAL DATA ON VISUAL IMPAIRMENTS 2010」
*3: 参天製薬「アニュアルレポート 2017」
*4: 経済産業省が推進する「超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発」における目標数値、電子情報通信学会「シリコンフォトニクスと光エレクトロニクス実装技術」


                                                                                                                                41
                                     Low vision aid
With My Eyes project:カメラをもって町にでよう!




                                              42
会社概要
富士通研究所のスピンオフベンチャー
ニコン・参天製薬など医療関連企業も出資
会社名    株式会社QDレーザ
設立     2006年4月24日
決算期    3月
                                                      文部科学大臣表彰
代表者    代表取締役社⻑ 菅原 充                                   科学技術賞
従業員数 62名*1(2021年9月末時点)                                産学連携功労者表彰
                                                      内閣総理大臣賞
所在地    本社:神奈川県川崎市川崎区南渡田町1-1
                                                      • 東京大学卒 工学博士
事業内容 • レーザデバイス事業                                      • 1984年 東京大学大学院
       ・通信・加工・センサ用の最先端半導体レーザの製品化                              物理工学修士課程修了
                                                              富士通入社
       ・当社の技術・ノウハウを活用した                               • 1995年 富士通研究所
        顧客の新製品の試作品の受託・共同開発                                    光半導体研究部主任研究員
                                                              東京大学工学博士
     • レーザアイウェア事業                                     • 2004年 東京大学⽣産技術研究所
       ・世界初となる、レーザ網膜投影技術を活用した                                 特任教授
       「RETISSA®」を製品化                       代表取締役社⻑   • 2005年 富士通研究所ナノテクノロジー
                                                              研究センター
業許可等 • 第二種医療機器製造販売業                         菅原 充              センター⻑代理
                                                      • 2006年 当社を創業、代表取締役に就任(現任)
     • 医療機器製造業
     • ISO 9001
     • EN ISO 13485
             *1:   使用人兼務役員1名および派遣社員13名を含む
                                                                             43
用語集
                  半導体に電流を流してレーザ発振させる⻑さ1mm程度の小型素⼦のこと。固体レーザ、ガスレーザと比較して、超小型、数10GHzに達する高速変調特性、数10%の高い電力光変換効率、波⻑の制
半導体レーザ            御性等の優れた性質を有している。1980年代に光通信用、CD/DVDなどの光記録用の光源として普及した。

                  量⼦ドットレーザ(Quantum Dot Laser:QDL)は、活性層に半導体のナノサイズの微結晶である量⼦ドット構造を採用した半導体レーザのこと。既存の半導体レーザと比較して温度安定性、高温耐
量⼦ドットレーザ          性、低雑音性に優れるという特徴がある。

                  分布帰還型(Distributed Feedback:DFB)レーザのことで、半導体レーザ内部に回折格⼦を設けて単⼀波⻑でレーザ発振することを可能としたレーザ。ファイバレーザの種光のように狭い波⻑域
DFBレーザ            に光出力を集中させる必要がある用途に適する。

                  信号演算とメモリ機能を有するシリコン電⼦回路に光回路を混載する技術。電⼦回路システム処理能力の従来の限界を打破し(100倍の処理速度と低電力化を実現)、LSIチップ間の大容量伝送
シリコンフォトニクス        (10Tb/s)を可能とする。


VISIRIUM テクノロジー   光の三原⾊である赤・緑・⻘のレーザを使って自在に⾊を作り出し、精密な光学系によって網膜に直接画像を投影する技術。


回折格⼦技術            レーザ内部に周期的な凹凸を形成することで、半導体レーザの波⻑を自由かつ精密に制御する技術。


超短パルス             1つのパルスの幅(時間幅)が非常に短いレーザのこと。熱影響による形状不整を防止することができ、微細加工等に用いられる。


高出力小型可視レーザ        当社独自の半導体レーザと波⻑変換素⼦を組合せて可視光(緑・⻩緑・橙⾊)を発生させる小型モジュール。現⾏品の高出力版。


小型マルチカラーレーザ光源     最大4つの異なる波⻑のレーザを⼀つの小型パッケージに実装したモジュール。バイオメディカル用装置が主な用途。


網膜投影              網膜上に映像を投影すること。


簡易視野計             人間の視野を検査する機器。


CEマーキング           製品をEUへ輸出する際に必要となる基準適合マークを取得すること。基準適合マークは、その商品がすべてのEU加盟国の基準を満たしている場合に付与される。


                  細胞の分析装置のこと。細胞の浮遊液や懸濁液を細管に通してレーザ光を照射し、蛍光や散乱光の測定によって細胞数とサイズの計測を短時間で多量に⾏う。分⼦生物学、病理学、免疫学、植物生
フローサイトメータ         物学、海洋生物学など各種分野にて応用されている。


LiDAR             LiDAR(Light Detection and Ranging)は、対象物にレーザ光を照射し、その反射光を光センサでとらえて距離を測定する技術。今後、自動車の自動運転分野への活用が期待されている。


Head-Up Display   人の視界の範囲にあるガラス等に情報・映像を投影する技術。自動車のフロントガラス等に、運転に必要な情報を投影することを想定している。



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