6613 M-QDレーザ 2021-02-05 08:00:00
成長可能性に関する説明資料 [pdf]

成⻑可能性に関する説明資料
     株式会社QDレーザ
       2021年2月




   Copyright © 2021 QD Laser, Inc., All Rights Reserved.
Mission

半導体レーザの力で、
「できない」を「できる」に変える。


            当社は、かつて実現は不可能と言われた、
            光通信用量子ドットレーザ(=Quantum Dot LASER)
            の量産化に世界で初めて成功しました。

            当社のレーザ技術を用いて、
            情報処理能力の飛躍的向上を実現し、
            視覚障碍者支援、眼疾患予防、視覚拡張など、
            人類の可能性を拡張する挑戦を続けます。
                                               1
会社概要
富士通研究所のスピンオフベンチャー
ニコン・参天製薬など医療関連企業も出資
             会社名   株式会社QDレーザ
             設立    2006年4月24日
             決算期   3月
             代表者   代表取締役社⻑ 菅原 充
             従業員数 64名*1(2020年11月末時点。派遣社員14名を含む)
             所在地   本社:神奈川県川崎市川崎区南渡田町1-1
             事業内容 • レーザデバイス事業
                    ・通信・加工・センサ用の最先端半導体レーザの製品化(P. 8~13)
                    ・当社の技術・ノウハウを活用した
                     顧客の新製品の試作品の受託・共同開発(P.25~28)
                  • レーザアイウェア事業
                    ・世界初となる、レーザ網膜投影技術を活用した
                    「RETISSA®」を製品化(P.14~24)
             業許可等 • 第二種医療機器製造販売業
                  • 医療機器製造業
                  • ISO 9001
*1:   役員除く
                  • EN ISO 13485
                                                         2
沿革
レーザ網膜投影による視力補正機器の医療機器製造販売承認 取得済み
国内外の受賞多数

 沿革
            富士通研究所のスピンオフベンチャーとして設立、同年6月東京大学と共同研究契約締結                                     国内医療機器製造販売承認を取得
                                                                                    ⺠⽣⽤レーザ網膜投影機器
                                 光通信⽤量子ドットレーザを世界で初めて実⽤量産化
                                                                                「RETISSA® Display」出荷開始
                                                材料加工・センサ⽤DFBレーザを商品化


     2006   2007   2008   2009    2010   2011    2012     2013    2014   2015     2016   2017    2018    2019

                                    グリーンITアワード2010      経済産業大臣賞受賞

             当社代表取締役社⻑が内閣総理大臣賞受賞                        PRISM AWARDS Winner(日本企業2社目)


                                                                 PRISM AWARDS Winner(2回目は日本企業初)
 主要受賞歴
                                                        光学分野における優れたイノベーションに送られる国際的な賞




                                                                                                                3
会社ハイライト

1   唯一領域を多数保有する最先端の半導体レーザ技術

2   半導体レーザデバイス
    コロナ禍でも底堅い収益基盤
    レーザ市場拡⼤による⾼い成⻑ポテンシャル

3   レーザ網膜投影
    世界初の網膜投影技術を活用したアイウェア製品化
    「医療機器製造販売承認」取得済み

4   更に⾒込まれる成⻑アップサイド

5   環境、社会貢献に直結するソリューション

                              4
 唯一領域を多数保有する
最先端の半導体レーザ技術
QDレーザへの期待
半導体レーザの歴史と第3期の当社位置づけ
      第1期:原理提唱と                                                        半導体レーザとパッケージ
                                                                                                     半導体レーザ:
      レーザの発明(~1960)                    第2期:半導体レーザの発明と光通信、
                                                                                                     半導体に電流を流してレー
                                                                                                     ザ発振させる⻑さ1mm程度
                                                                                                     の小型素子のこと。他の
        レーザ:
                                       インターネットの構築(1995~)                                             レーザと比較して、超小型、
        記録や通信、更には加工、センシ                                                                              数10GHzに達する高速変調
        ングなどに利⽤されている技術                                                                               特性、数10%の高い電力光
        医療、家電、自動車、製造、エン                                                                              変換効率、波⻑の制御性等
        タメなど様々な業界において導入                                                                              の優れた性質を有している
        されている




                                                                3
                                                             第 期:人間と情報世界の融合を加速(2020~)
                                                             当社レーザが適用可能な分野(開発あるいは製品化済)
               QDレーザのレーザ光を生み出し、
                                                             • 5G基地局      • データセンタ光化 • 自動運転⽤LiDAR
               制御するナノテクノロジー                                  • スーパーコンピュータ • 顔認証      • バイオ検査
               量子ドットの原子間力顕微鏡写真と、
                                                             • 視覚支援       • 眼底撮影
               指先サイズの100Gps光トランシーバ
                                                             • スマートグラス
               シリコンチップに搭載された量子ドットレーザ

量子ドットレーザ:
Quantum Dot Laser:QDLは、活性層に半導体のナノサイズの微結晶である量子ドット構造を採⽤した半導体レーザのこと。既存の半導体レーザと比較して温度安定性、高温耐性、低雑音性に優れるという特徴がある


                                                                                                                      6
当社コアテクノロジーと競合優位性
材料、設計、制御に渡って
唯一領域を多数保有する最先端の半導体レーザ技術
                                                     レーザ設計                                                   半導体結晶成⻑                                                                 量子ドット
                                ⽤途に最適なレーザを設計する技術。                                                         半導体結晶を半導体基板上に
                                                                                                                                                            世界最高動作温度*1の量子ドットレーザの量産化に成功、
                               光通信技術を⽣かした世界最速(10ps)*3                                                     一原子層づつ成⻑させる技術
                                                                                                                                                               世界最小シリコン融合トランシーバ*2実現
                                精密加工⽤半導体レーザの設計を実現




                                                   精密加工⽤光パルス




                                                   小型モジュール                                                                                                                               回折格子
                                 DFBレーザを超小型ユニット化する技術。                                                                                            レーザ内部に周期的な凹凸を形成する技術
                                   ⻩⾊・オレンジレーザモジュールで                                                                                        任意波⻑制御を可能に、世界初*5の⻩⾊・オレンジ半導体レーザ商⽤化
                                    Prism Awards 2014のFinalistに                                           VISIRIUM テクノロジー
                                                                                                          超小型レーザプロジェクタから、
                                                                                                          網膜に直接映像を投影する技術。
                                                                                                            世界初の製品化*4に成功




*1: “Extremely high temperature (220°C) continuous-wave operation of 1300-nm-range quantum-dot lasers”,            *3: 2017 PRISM Award in Industrial Lasers - QD Laser (2017年2月2日)
    Published in 2011 Conference on Lasers and Electro-Optics Europe and 12th European                             *4: Prism Awards honour photonic innovations at Photonics West 2019
*2: 世界最小5mm角の超高速・低消費電力光トランシーバを開発―世界最高仕様25Gbps/chの伝送速度を実現―                                                          *5: 日米PATENT 特許第5362301号/US8896911


                                                                                                                                                                                                7
        半導体レーザデバイス
            コロナ禍でも底堅い収益基盤
世界的なレーザ市場拡⼤に伴い、更なる成⻑ポテンシャル
当社コア技術によるレーザデバイスの進化
    シリコン回路の進化                                  センシングの進化                   レーザ加工の進化
 • シリコン電子・光回路は100℃以上で⾼温動                   • 様々な波⻑の独⾃レーザでフローサイト       • 超短パルス(10ps)による非加熱での
   作する量子ドットレーザにより現実化                         メータ等のバイオセンシング機器を始め、        ⾼精細加工を実現
 • 写真は量子ドットレーザを搭載した                          マシンビジョン、顔認証等への多彩な展開      • スマートフォン電子回路基板の加工に利用中
   100Gb/sトランシーバシリコンチップ




                                                   フローサイト                      極短パルス
                                              A社    メータ市場       B社                          C社
                                                                               レーザ市場
    データセンター           LiDAR                         (CY16E)*1                  (CY16E)*1
                                             39%                43%                         22%
              関連
              アプリ
             ケーション
                                           • フローサイトメータ世界市場             • 極短パルスレーザ世界市場
     5G基地局
                      スーパー
                     コンピュータ                (770億円*1)の   82.7    %を     (466億円*1)の22.4      %を占める
                                           占める上位2社に認定サプライヤとして供給          世界第二位レーザメーカに認定サプライヤ
                                           (認定サプライヤは当社以外にも複数社存在)         として供給
                                                                         (認定サプライヤは当社以外にも複数社存在)
  • シリコンフォトニクス用チップ
                                                                       • 航空LiDARなどにも展開
  累計販売台数:    12,000個          *2

        *1: 富士キメラ総研「2016 高効率レーザー関連市場総調査」
        *2: 2018年3月~2020年11月
                                                                                                   9
既存用途*1のみでも、拡⼤を続ける半導体レーザ市場
認定顧客数について、2020年3月末の39社から年間20%増加を目指す
既存用途における半導体レーザ市場規模推移*2                                                                                       潜在的なターゲット市場規模


                                              1.83兆円                                                                         半導体レーザ市場
                        4年CAGR


                        11%
                                                                                                              7,700億円
                                                                                                                                                          その他のレーザの
                                                                                                                                                          内部で使用される
    1.27兆円                                          1.06                                                                                                   半導体レーザ
                                                                                                                          (上記の数値は、潜在的なターゲット市場全体の規模を示すものであり、
                                                                                                                                当社の業績を予測するものではありません。)
       0.70

                        4年CAGR                                                                               認定顧客数年間20%増加達成のための施策



       0.57
                          8%                        0.77
                                                                                                                    早いタイミングでの重要顧客訪問を実施し、
                                                                                                                    北米、ヨーロッパにおける早期の売上⾼拡⼤を企図

                                                                                                                    中国やインド、ロシアなど潜在力のある市場への、顧客訪
                                                                                                                    問、展示会への出展を企図。加えて、現地代理店との密な
      CY16                                         CY20E                                                            連携を促進
 その他のレーザ(実際はこの光源内部にも⼤量の半導体レーザが使われている)
 半導体レーザ

              *1:   2016年時点で半導体レーザの使途であった材料加工・光通信・光ストレージ・センシング用途等
              *2:    Laser focus world「Annual Laser Market Review & Forecast 2020」およびMarkets and Markets “レーザー加工の世界市場(~2025年) 、為替レートにつき、JPY/USD=110円で計算
                                                                                                                                                                10
拡⼤が期待されるシリコンフォトニクス需要
量子ドットレーザはシリコン電子・光集積回路の必須の光源
100℃以上でも動作する熱耐性とシリコンに融合する⾼密度実装
 ⾼成⻑が期待されるシリコンフォトニクス市場*1                              データ・電力消費量の増加とシリコンフォトニクス                                   製品化・開発状況


                                                         !
                                                                                                                   2010年
                                                                 世界のデータ需要増加に伴う消費電力増加が                              通信用量子ドットレーザを
                      6年CAGR       4,742億円                       世界的な課題                                            世界で初めて実用量産化
                                                      Problem

                      29%
                                                                                175ZB               42,300TWh
                                                                 世界のデータ総量は              世界のIT関連消費電力は
                                                                 7年で約5倍に*4              14年で約36倍に*5                2012年
        1,024億円                                                    33ZB
                                                                                          1,170TWh                 シリコンフォトニクス用量子ドットレーザの
                                                                  CY18         CY25E       CY16         CY30E      開発開始
                                                                                                                   2017年
                                                                 量子ドットレーザを基板上に搭載した                                 シリコンフォトニクス用量子ドットレーザの
              CY19E                CY25E
                                                                 シリコンフォトニクスによる                                     量産体制確立
     国内
                                                      Solution   半導体の抜本的な性能向上*6
 データセンター      データセンター
 サービス市場規模     ビッグデータ / 5G時代に対応した100G超の通信速度を
                                                                                                                   2019年
   5年CAGR*2
              実現するためにはシリコンフォトニクスによるサーバー間 /                                                                         第一精工が開発した
      9.1%    ボード間 / ボード内の光通信化が必要不可欠
                                                                 電力消費量           実装面積                処理速度          「超薄型コネクタ一体型アクティブ
                                                                  削減率                                              光モジュール(I-PEX EOM)」に
   5ス ー セ
   G モ ル ル    5G基地局                                                                1                               当社製品が搭載
                                                                 90%                                 100倍
  グ ー ル 地 数
   ロ バ 基 局
              1基地あたりのカバーエリアが狭い5Gの展開にはシリコン
   5年CAGR*3

      88%
              フォトニクスを利⽤して小型化したスモールセル基地局装置の
              多数設置が必要不可欠                                                         100                               2021年2月現在
                                                                                                                   世界のシリコンフォトニクスベンダー各社と
                                                                                                                   共同開発を進め、
                                                                                                                   国内外の⼤手半導体・通信企業との取引を強化
*1:   富士キメラ総研(2018)「Society 5.0時代の注目電子部品 2019」
*2:   IDC(2020)「国内データセンターサービス市場予測、2020年~2024年」
*3:   富士キメラ総研(2019)「5G通信を実現するコアテクノロジーの将来展望 2020」
*4:   IDC(2018)「The Digitization of the World From Edge to Core」
*5:   国立研究開発法人科学技術振興機構低炭素社会戦略センター(2019)「情報化社会の進展がエネルギー消費に与える影響(Vol.1)」
*6:   経済産業省が推進する「超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発」(2013~2021)における目標数値、電子情報通信学会(2015)「シリコンフォトニクスと光エレクトロニクス実装技術」


                                                                                                                                         11
更なるTAM拡⼤の可能性
既存領域の成⻑、置換、新創出の⼤きなマーケット

新しいアプリケーション
の登場により創出が
見込まれる                     LiDAR                             顔認証                              シリコンフォトニクス      ドローン
半導体レーザに係る
新規最終製品市場

別種のレーザから
                       家庭用照明・                                                             ヘッドアップ・
半導体レーザへの置換が                                             プロジェクター                                             スマートグラス
                        業務用照明                                                             ディスプレイ
見込まれる
最終製品市場
                                                                                                            5G関連
                                                                                        ヘッドマウント・          (スモールセル基地局)
                                                                                         ディスプレイ
既存半導体レーザ市場


                   約   7,700                           億円*1                                ヘッドライト
                                                                                                            積層造形
                                                                                                          (ハードウェア)



           *1: Laser focus world「Annual Laser Market Review & Forecast 2020」、為替レートにつき、JPY/USD=110円で計算
               上記の数値は現在の市場規模を表すものではない。これらの数値は、潜在的なターゲット市場全体の規模を示すものであり、当社の業績を予測するものではないことに注意                          12
レーザデバイス事業 競合優位性/他社参入障壁
半導体レーザ                                                                                量子ドットレーザ
              半導体レーザ業界唯一のファブレス体制                                                         原子レベルの精密結晶成⻑技術(秘匿技術)
              • 数台から数千万台の自在な製造規模                                                         • 0.1秒刻みの精密制御
              • 平均50%超の高い限界利益率(固定費の変動費化)*1                                               • 10万通り以上のレシピからエッセンスを抽出
              • 規模と多品種での損益分岐点越え                                                          • 20年を超える技術の蓄積により、量子ドットレーザの量産に唯一成功

              任意のレーザ波⻑を提供                                                                100℃を超える過酷な環境、⾼密度実装状態でも動作
              提供するレーザ波⻑(nm)                                                              • 光電子集積回路
                                                  赤外(見えない)                               • 車載デバイス
              450   532   561   594   660   785    1064   1188   1240   1310   1550


              新製品・新分野・新事業を起こす                                                            量子ドットが生み出す新領域
              ⾼い⾃由度    分子ビーム結晶成⻑装置
                                                                                         • チップ間光通信
                                                                                         • LiDAR
                                                  宇宙空間同等の超高真空
                                                                                         • 量子暗号通信

         *2




                                                                                             100 nm

                                                                                       量子ドットの原子間力顕微鏡写真       量子ドットレーザは
*1:   2014年3月期から2020年3月期までの平均値                                                                              高温度下でも高出力を維持
*2:   当社内では、半導体レーザの最も要となるデバイス設計、結晶成⻑と完成品の評価のみ実施し、それ以外の工程は提携工場に委託


                                                                                                                              13
           レーザ網膜投影
世界初の網膜投影技術を活用したアイウェア製品化
      「医療機器製造販売承認」取得済み
視覚とテクノロジー




      人は情報の                                  83% を視覚から得ている             *1




      13世紀、眼鏡の発明*2以来、
      眼に関する新たなテクノロジーは進化していない


*1:   『産業教育機器システム便覧』(教育機器編集委員会編 日科技連出版社 1972)「味覚1.0%、触覚 1.5%、臭覚 3.5%、聴覚 11.0%、視覚 83.0%」
*2:   視力矯正器具として、コンタクトレンズなども眼鏡と同様のテクノロジーとして考慮


                                                                                          15
視覚にイノベーションを起こす独⾃レーザ技術
VISIRIUM TECHNOLOGY®

                       RGBレーザビーム                             反射ミラー
                                                                            網膜に直接映像を投影
                                                                   レンズ
                                                                  (水晶体)     角膜、水晶体に頼らない視覚体験
                                                                             近視、遠視、乱視、屈折異常でも
                                          眼球                                 鮮明な画像認識が可能

             超小型MEMSミラー

                                                                             フリーフォーカス
                                                                             網膜上で、肉眼で見ている風景と投影する画像両方に
                                                                             焦点を合わせて見ることができる
                                                                             これは他ARグラスにはない特徴




                                                                             網膜の周辺部でもピントが合う
                                                                             レーザ網膜投影では網膜の広範囲でピントが合うため
                                                                             網膜症の患者への適⽤が期待できる*1




*1:   ⼤手航空会社と筑波技術⼤学において、網膜症の患者への適用可能性検証のための系統的実証実験を(機内や教室内の環境下で)実施中。個人差あり


                                                                                                        16
レーザ網膜投影技術で⾒据える3領域


                            Vision
                          Healthcare
      Low Vision      「見える」の健康寿命を延ばす


        Aids                      試験機完成
                                  中期で事業化見通し
                                  04セクション参照
         見えづらいを
       「見える」に変える
                    Augmented
                    Reality 「見える」の力で世界を拡張する
         回収フェーズへ     将来的な期待
                     Appendix参照




                                              17
                             .




世界初の網膜投影技術を活用した
当社のアイウェア製品「RETISSA® シリーズ 」




                                 18
                                                                                                                                                                                             .




世界初のレーザ網膜投影アイウェア
⼤きな変革がなかったロービジョン補助領域に
レーザ技術を活用することでブレイクスルーを実現


      2. 5
      世界のロービジョン*1人口
                                                  億人

      • 高齢者になるほどLow vision人口は増加
        先進国を中心に高齢化が進む中でLow visionが大きな課題に
      • 現在は拡大鏡や拡大読書器といった⽣活⽤具が⽤いられるが、
        ⽤途が限定的で操作性に課題があり、適⽤者が限られる
        ここにレーザ網膜投影技術によりブレイクスルーを

                 年齢:0~49                                                     年齢:50~                                                                   “Papa, you have grown old,
                                                                                        Low vision
             Low vision            Blind
               92 mn               7 mn
                                                                                         154 mn
                                                                                          12%
                                                                                                                                                       I can see the wrinkles
                2%                  0%                                                            Blind
                                                                                                 32 mn                                                 on your forehead.”*2
                                                                                                   2%


                   Normal                                                 Normal
                  5,298 mn                                               1,155 mn
                     98%                                                   86%

                   GLOBAL DATA ON VISUAL IMPAIRMENTS 2010, WHO
*1:   WHO Definition: Low vision is defined as the best-corrected visual acuity of less than 0.3 in the better-seeing eye. Blindness is defined as the best-corrected visual acuity of less than 0.05 in the better-seeing
*2:   ドイツ語記事を英訳したもの


                                                                                                                                                                                                                             19
RETISSA® シリーズ 製品展開状況
国内外での商品展開準備済み

          RETISSA® Display Ⅱ                                                                   RETISSA® メディカル
                    ⺠⽣福祉機器                                                                    国内医療機器製造販売承認取得済
                                                                                             国内医療機器製造販売承認取得済
                   (発売中)                                                                                        (発売中)



                                                                                         目標原価          46~56万円                 希望価格    80~90万円
                   希望価格         24.8万円                                                                    希望価格               80~90万円
 到達視力:0.8                                                                                                                                   *価格は税別
                                                                                  管理医療機器(特定保守管理医療機器)*3
 •   屈折力-11D*1(強度近視)から+6D*1(中強度の遠視)の度数の範囲で、眼
                                                                                  •   不正乱視によって視力が障害された患者(既存の眼鏡又はコンタクトレ
     鏡を使わなくとも0.8の視力が得られる*2
                                                                                      ンズを用いても十分な視力が得られない患者)に対し、視力補正をする
                                                                                      目的で使用される
                                                                                  •   ①遠見視力の補正、②読書速度の向上、③読書視力の向上の特性が期待
                                                                                      される



               *1: D(ディオプトリ)はレンズの屈折力の単位であり、焦点距離をメートルで表したものの逆数。マイナスは近視用の凹レンズ、プラスは遠視用の凸レンズを表す
               *2: 株式会社QDレーザのwhite paper「網膜走査型レーザアイウェアにおける解像感とフリーフォーカス特性の評価 – 電子書籍やARでのテキスト表示に優れたRETISSA®Display II -」に基づく                       20
               *3: 医薬品医療機器総合機構(PMDA)から新医療機器として2020年1月28日に承認(承認番号:30200BZX00025000)
医療機器許認可取得の進捗
国内:医療機器製造販売承認 取得済
欧州:臨床試験完了、保険収載のフォローアップ期間
  各国における許認可取得が⼤きな参入障壁に成り得る
                                                                                               現在
                             2018                      2019                     2020


                          臨床試験                      承認審査                                              販売
 日本                       (屈折異常)                    • 医療機器製造販売承認取得済                                   • 保険収載/福祉⽤具認定
                                                                                                      • 次世代機活⽤による対象の拡大



                                                                                                       指定審査機関による審査
                          臨床試験(角膜混濁)                                   フォローアップ                         • MDR(医療機器規制)によるCEマーキング
 欧州                       • 2019年10月に本試験完了                             • 2021年3月に                      販売
                                                                         フォローアップ完了(予定)
                                                                                                       • ドイツからの販売を想定
                                                                                                       • 保険収載
                                                                                                       • 販売国拡大/適応症拡大


                                                                                                                審査
                                                                                                  2020年12月に     • De novo申請(新医療機器)
                          FDA*2申請前相談                   追加的安全性試験                                   申請資料準備完了
 米国                                                    • 米国規格対応が目的                                              販売
                                                       • 19年9月末に結果受領
                                                                                                                • 監査等対応
                                                                                                                • 保険収載/適⽤拡大
*1: 本文記載の将来に関するスケジュールは、本プレゼンテーションの作成日現在における当社の計画及び想定を記載したものであり、実際の進捗は様々な要因により本文記載のスケジュールとは異なる可能性がある
*2: Food and Drug Administration


                                                                                                                                     21
Low vision aid領域 TAM(※前眼部適⽤のみ:屈折異常、角膜混濁)

日米欧のみでも最⼤                             9,000億円の市場
中国含む眼科医療非先進国市場への展開も想定
   ロービジョン市場                                                                           高齢者に係るギャップビジョン市場

                        ロービジョン人口                                                                             65歳以上人口
                 日本                                                                                 日本
                         145万人*1              推定適⽤可能割合            製品単価                                      3,612万人*4             推定適⽤可能割合            製品単価
                                              (当社試算)*3           (想定)*6                                                           (当社試算)*5           (想定)*6

                          (当社試算)                  11%            20万円                                                                  1%            10万円
                欧州*7                                                                                欧州*7
                        1,877万人*2                                                                          10,276万人*4
                                                 主要先進国計(当社試算)                                                                        主要先進国計(当社試算)



                 米国
                          (当社試算)
                                                  7,087億円                                           米国                                1,917億円
                        1,200万人*2                                                                           5,279万人*4




*1: 日本眼科医会資料「日本における視覚障がいの社会的コスト」より
                                      最⼤市場規模
                                  (これら上記の数値は、想定に基づく試算であり、将来のマーケット動向を保証するものではありません。)
                                                                                          9,000億円
*2: WHO資料「Visual Impairment and Blindness 2010」記載のロービジョン人口比率を、現行の人口(欧州:EU統計局「Population on 1 January, 2019」、米国:アメリカ合衆国国勢調査局「Vintage 2019 Population Estimates」)に乗じて算出
*3: 参天製薬調査より日本における円錐角膜患者数は推定6~12万人、またp.36より円錐角膜と角膜混濁の10万人当たりの出現数がほぼ等しいことから日本における角膜混濁患者数も同程度と仮定。両者の患者数を中間値8万人、計16万人とし、ロービジョン人口145万人で除した割合11.0%を各国に適用、なお、この割合は
    前眼部疾患に限った割合であり、網膜疾患への対応が可能となれば、推定適用可能割合のさらなる増加が見込まれる
*4: 65歳以上の高齢者の全てが近眼・老眼・遠近両用眼鏡を使用すると仮定し、各国の65歳以上人口(日本:統計局「人口推計 2020年(令和2年)12月報」、欧州:EU統計局「Population on 1 January, 2019 by broad age group and sex」、
    米国:アメリカ合衆国国勢調査局「Population by Age and Sex: 2019」)を潜在的な高齢者に係るギャップビジョン人口として想定
*5: 特徴が補聴器に類似(高齢者の日用的な使用、ウェアラブル機器、眼鏡店での製品販売等)していることから、補聴器市場を推定適用可能割合試算の際の参考値として使用。日本における2019年の補聴器出荷台数563,257台(日本補聴器工業会「補聴器出荷台数2020年」より)を65歳以上人口で除して算出した補聴器購入
    割合が1.6%であることを鑑み、推定適用可能割合を1.0%と保守的に想定し、各国に適用
*6: 量産化が進んだ段階での想定される製品単価。普及の想定時期がロービジョン市場と高齢者に係るギャップビジョン市場において異なることや、より高頻度の使用が想定されるロービジョン者については、より耐久性のある高級フレームの販売を想定し、それぞれの市場における製品単価を仮定
*7: EU統計局の2019年1月1日時点のデータを使用しており、内訳にイギリスの人口を含む


                                                                                                                                                                 22
更なる拡販に向けたレーザアイウェアの製造・販売体制構築
                   ミネベアミツミやオーディオテクニカ等、⼤手製造委託先との提携による、
             01    ファブレス体制の構築と原価低減の実現
                   • IPOにおける調達資金は、RETISSA® Display IIの事業拡⼤に伴う量産のための製造費用に充当

                       IPO / メディア露出 / ⼤規模展示会への出展 / 盲学校への寄付 /
              02       体験者インタビュー等を通じた認知度の向上
2020年11月迄の
累計販売台数実績
                  03   各領域の主要プレイヤーとの連携強化
  510台
                         各種製品の共同開発         RETISSA® シリーズの販売代理        RETISSA® メディカルの販売支援
                   • 「眼鏡処方のプロセス革命」の実現    • 視覚支援機器市場及びxR(VR,MR,AR)   • RETISSA® メディカルの国内販売支援
                     を目指す                  関連機器市場で世界展開を企図             を企図
                   • 眼鏡型弱視支援器具と次世代の眼鏡で
                     あるスマートグラスの共同開発及び商
                     ⽤化を企図


             04    その他、国内外の多くの販売パートナーと提携
                   • RETISSA® Display(⺠⽣用):眼鏡店、代理店、ECサイト、販売協力先
                   • RETISSA® メディカル(医療用):代理店、販売協力先

                                                                                              23
レーザ網膜投影 競合優位性/他社参入障壁


                   世界初、レーザ網膜投影技術の製品化に成功した技術力
                   • 2006年の創業以来培ってきたレーザ及び光学技術によって製品化を実現
                   • 現状、同レベルの網膜投影技術の製品化に成功した企業は国内外ともに存在しないものと認識


                   緻密な特許戦略
                   • 基本特許や改良特許等の各種必須特許群を保有、必須特許ポートフォリオ戦略・ニッチトップ戦略*1を実現
                   • 競合他社対比、知財面で有利な状況
                     -コア光学系の基本特許、及び画質・装着操作性改善等の改良特許を出願
                     -競合他社の評価を完了
                     レーザアイウェア
                     -自社出願済特許38件(2020年3月9日までに出願済のもの)
                           事業
                      登録特許15件、うち必須特許候補*2 6件(自社評価による。2020年2月17日までに登録済のもの)
                     -2020年3月末までに登録された他社関連特許は約3,500件*3、うち製品上市において障害となる特許は見つかっていない(自社評価による)



                   医療機器製造販売承認等、各種許諾の取得
                   • 医療機器として販売していくためには、販売各国において当局の認証を取得する必要性
                   • 当社はEU・米国での申請を進めており、日本では医療機器製造販売承認の取得を完了しているが、新規参入の場合、
                     各国で1~数年程度の期間を要するものと推察
*1: 必須特許ポートフォリオ戦略:ある製品における複数の「必須特許」を保有することで、競合他社の市場参入に対する制約を作り出すことを企図する戦略。競合他社から特許権侵害で訴えられた場合でも、クロスライセンスに持ち込むことで事業の継続が可能となる
    「必須特許」とは、ある製品・技術分野(ここでは、レーザ網膜投影技術)において、公的な規格として採用されたり、いわゆるディファクトスタンダードとなった技術、または競合他社が実際に実施している技術を特許として権利化したものをいう
    ニッチトップ戦略:ある製品のコアとなる基本特許、及び継続的な改良特許の取得により、ニッチ市場における競合他社の参入を排除することを企図する戦略
*2: 他社実施可能性が高くかつ回避困難性が高く「必須特許」の候補になると当社が評価した、取得済み特許
*3: 日本国内における件数


                                                                                                                              24
更に見込まれるアップサイド
レーザ網膜投影技術でヘルスケア領域へ


                         Vision
                       Healthcare
                     「見える」の健康寿命を延ばす

                         試験機完成
                         中期で事業化見通し
                         04セクション参照




                                      26
成⻑ポテンシャルが大きい検眼市場
レーザ網膜投影技術を活用し、新しい検眼を。
試作機はすでに完成、提携先と上市にむけて進行中

国内における2030年の視覚障害コスト*1                 眼底撮影装置市場規模*2
                                                                              従来の医療機器検眼器                           新しい検眼器
                                                       638億円
                                                                          大型・高価・医療従事者必須                       小型・安価・短時間・自己検診が可能
                                     484億円


        社会コスト                                 5年CAGR                                               20~30分*3                 11分
                                                                                                                             分



        11兆円                                  5.7%
                                                                             都市部に医療資源が偏在。                     誰もが気軽に検眼できる環境が整うことで
                                                                          時間とお金がかかるため検眼の機会を                      緑内障早期発見率が高まり、
                                       CY19              CY24E             逃し、結果、緑内障発見が遅れる。                   目の健康寿命を延ばすことが期待できる。

 *1: 日本眼科医会資料(2009)「日本における視覚障害の社会的コスト」「本邦の視覚障害者の数現況と将来予測」
     直接的経済コスト (医療制度支出)と間接的経済コスト (その他の財務費用)を合計した「視覚障害の経済コスト」と、視覚障害をかかえることによる個人の健康年数喪失を算出した「疾病負担コスト」を合計した値
 *2: TechNavio(2020)「Global Ophthalmic Diagnostic Devices MARKET 2020-2024」、為替レートにつき、JPY/USD=110円で計算
 *3: 従来の視野計測において代表的な視野計であるGoldmann視野計及びHumphrey視野計のおおよその測定時間を記載


                                                                                                                                  27
高い実現可能性
研究開発に係る技術・ノウハウを活用し、
パートナー企業から新製品の原理検証・初期試作を受託、共同開発・製品化
                                製品名                            概要                      共同開発先             開発期間        製品化予定時期         既存の検眼器の推定市場規模

                    眼底撮影装置                         • 眼底にある視神経、網膜、血管等を   • 国内外の医療機器メーカ  • 2019年4月~                    • 2023年度
                                                     検査し、糖尿病網膜症や緑内障を
                                                     はじめとする各種眼疾患を検査する装置
                                                                        • 大手国内メガネチェーン店
                                                                                                                                         約  520     億円*1

                    視野検査装置                         • 小型眼底撮影装置、                    • 国内外の医療機器メーカ         • 2018年4月~   • 2023年度
   構想
 ノウハウ・技術
                                                     及び小型視野検査装置                   • 大手国内眼科製薬メーカ
                                                                                                                                         約  121     億円*2



                                                                                                                                            174
                    屈折力測定                          • 顧客自らが自覚、他覚屈折力検査を行            • 大手国内メガネチェーン店 • 2020年8月~          • 2022年度
                                                     える次世代計測機
                                                                                                                                         約          億円*3
                                                                                                                                        ↑各カテゴリーに属する
                                                                                                                                       現行他社製品の推定市場規模

                    眼底トレーナ                         • 視野の自己検診、スポーツビジョン             • ヘルスケア機器メーカ          • 2020年4月~   • 2021年度
                                                     の獲得、視野の改善を目的とした、                                                                   既存機器は存在しない
   顧客企業
                                                     ビジョンヘルスケア機器
                                                                                                                                       血圧計・体重計のような
                                                                                                                                          普及を期待
                    見え心地(装⽤姿)                      • 購入を検討しているフレームを選択             • 大手国内メガネチェーン店 • 2020年8月~          • 2022年度
   ニーズ              疑似体験システム                         すると、それを掛けている自分の姿
                                                     をAR視・確認できるシステム                                                                     既存機器は存在しない
                                                   • 度数やレンズのグレードによりどの                                                                  眼鏡店連携で普及を狙う
                                                     ような見え心地になるか、疑似体験
                                                     できるシステム




           *1: AnalystView Market Insights 「眼底カメラの世界市場:製品別、エンドユーザー別、地域別の分析、シェア、トレンド、市場規模、予測:2020年~2026年」
           *2: 視野検査装置:一般社団法人 日本眼科医療機器協会 2020Annual Report p. 23より、2019年度眼科医療機器⽣産輸入販売金額 748.2億円に「視野検査機器」の割合3.6%、自動測定器の推定割合90%を掛けて日本市場24.2億円。                28
               眼科医療先進地域が日本と欧米の高所得地域(あるいは先進工業地域)であることを考慮し、世界市場が日本市場の5倍(日本1.3億人、欧州旧⻄側3.6億人、米国白人2億人、計6.9億人⇒ 6.9億人÷1.3億人=5.3倍)と推定して121.2億円
           *3: 屈折力測定装置:一般社団法人 日本眼科医療機器協会 2020Annual Report p. 23より、2019年度眼科医療機器⽣産輸入販売金額 748.2億円に「屈折調節視機能検査器械」の割合5.8%、自動測定器の推定割合80%を掛けて日本市場34.7億円。
               眼科医療先進地域が日本と欧米の高所得地域(あるいは先進工業地域)であることを考慮し、世界市場が日本市場の5倍(日本1.3億人、欧州旧⻄側3.6億人、米国白人2億人、計6.9億人⇒ 6.9億人÷1.3億人=5.3倍)と推定して173.5億円
財務ハイライト
レーザデバイス事業                           売上推移
投資は完了し、投資回収フェーズへ                                                                                                                                                                             9年CAGR*1

コロナ禍、米中摩擦下で⿊字達成した底堅い収益基盤
           1,200
              (百万円)
           1,000
                              DFBレーザ
                              ⼩型可視レーザ・⾼出⼒レーザ
                                                                                                                                                           974
                                                                                                                                                                                             32    %
                                                                                                                                                           149
                              量⼦ドットレーザ
            800
                              その他(検眼器等)                                                                                                    663             172              680
                                                                                                         577               606
                                                                                        548                                                 27                               46
            600                                                                                           11                56             108
                                                                                         0                                                                                  142
                                                                       418
 売上高        400                                                         9               261
                                                                                                         216
                                                                                                                           109
                                                                                                                                           263
                                                                                                                                                           308

                                                      252                                                                                                                   271
                                                                       211                                                 264                                     192
                                                       12                                                224
            200                      118              110
                                                                                        147
                     56                                                 88                                                                                 344
                    41                68               61                                                        33        177     12      265
                                                                                                                                                   8                        221      19
                      9               10                               109              139              126
                       5              40               68
              0

           (200)                                                                                (100)
                                                                               (149)

           (400)
営業利益                                                          (408)
           (600)                                                                                                                                                              コロナ禍
                            (648)            (647)
                                                                                                                                                                              米中摩擦
           (800)
                   2011/3           2012/3           2013/3           2014/3           2015/3           2016/3            2017/3          2018/3          2019/3           2020/3


                   2011/3            2012/3           2013/3           2014/3            2015/3           2016/3            2017/3           2018/3          2019/3               2020/3
セグメント売上高(調整前)                56              118              252              418               548             577               606             663              974               680
 内部消去等調整                      0                0                0                 0                0                  0            (47)            (13)             (80)              (11)
セグメント売上高(調整後)                56              118              252              418               548             577               559             650              894               669

                    *1:    内部消去等調整後セグメント売上高における年平均成⻑率
                                                                                                                                                                                                        30
レーザアイウェア事業           収益構造
40億円超投資した研究開発が完了、回収フェーズへ

             売上高
      500                                                                        医療機器
                                                                                製造販売承認
      400                                                                        を取得

      300


      200


      100                                                               67        88
               37            21                   14
        0
              2016/3        2017/3               2018/3                2019/3    2020/3
        0       41
                77           139
                                                   219                  256       263
      200      158           102
                                                   63

      400
                79
                             349
                                                                        136
                                                                                  197     減少⾒込み
               354                                 402
      600
                              98
                                                                        430       325     2021/3期2Q
                              66
                                                   142                                      終了時点
      800
                                                                                   87
                             754                   83                   147                213百万円
                                                                                  163
     1,000   投資額                                  910                    99

                                                                       1,066     1,036
     1,200                           人件費   設備費   開発費     認証費   その他経費
    (百万円)


                                                                                                      31
中⻑期で期待できる成⻑ポテンシャル

                                                              03
                                                                   中⻑期的には、レーザアイウェアに加え、
                                                                   検眼器やシリコンフォトニクス等での
                                                                   売上拡⼤を企図
                                                                             レーザデバイス事業


                                02
                                     ⺠生/医療用アイウェアの量産/販売体制を確立
                                     短中期的にはレーザアイウェア事業を
                                     成⻑ドライバーに                      シリコンフォトニクス等の
                                                                   各種成⻑領域の製品群
                                                                             レーザデバイス事業


                                     レーザアイウェア事業


                                                  国内外で             検眼器関連製品


01
     各種レーザ技術の研究開発及び                                更なる
     レーザデバイス事業での安定的な収益の確保により、                     拡販加速を
     将来の⾶躍的な成⻑に向けた経営基盤を強化                          企図




                                         低コスト
     レーザデバイス事業                           量産開始
                                         (予定)
                                IPOに伴う
                                認知度向上




                           現在                                                              将来
                                                                             *1: グラフについてはイメージとして図示



                                                                                             32
ESG観点に直結する事業展開



                      Social
                                                                                  Environment
         2030年の              全世界の
                                                日本の推定
       視覚障がいによる             ロービジョン
                                               緑内障患者数*3
       日本の社会的損失*1            人口合計*2


          11    兆円          2.5    億人          400     万人
                                                                                                   シリコン
                                                                                                  フォトニクス
                                                                                                 による半導体の
                                                                                                              • 量子ドットレーザを搭載した
       • 世界初の網膜投影技術でロービジョンエイドに貢献                                                                電力消費量削減率*4      シリコンフォトニクスで
       • レーザアイウェア普及で高齢者の視覚支援へ貢献
       • より安価な検眼器普及で、緑内障等の各種眼疾患
                                                                                                    90    %
                                                                                                                半導体性能を抜本的に改善

         早期発見に寄与



                                           Governance
       • ロービジョン者就労支援




*1: 日本眼科医会資料「日本における視覚障害の社会的コスト」「本邦の視覚障害者の数現況と将来予測」
    直接的経済コスト (医療制度支出)と間接的経済コスト (その他の財務費用)を合計した「視覚障害の経済コスト」と、視覚障害をかかえることによる個人の健康年数喪失を算出した「疾病負担コスト」を合計した値
*2: WHO 「GLOBAL DATA ON VISUAL IMPAIRMENTS 2010」
*3: 参天製薬「アニュアルレポート 2017」
*4: 経済産業省が推進する「超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発」における目標数値、電子情報通信学会「シリコンフォトニクスと光エレクトロニクス実装技術」


                                                                                                                                33
マネジメント・プロフィール


                                        取締役CFO

           文部科学⼤臣表彰
                                        幸野谷 信次
           科学技術賞                        • 1991年
                                        • 2015年
                                                  富士通入社
                                                  同社経営戦略室シニアマネージャー
                                                  兼 当社経営企画室⻑
           産学連携功労者表彰                    • 2016年   当社取締役CFO
           内閣総理⼤臣賞                                兼 経営企画室⻑(現任)

                                        取締役
                                        吉田 勉
           • 東京⼤学卒 工学博士                 • 1980年   三井物産入社
           • 1984年 東京⼤学⼤学院              • 2013年   当社取締役(現任)
                                        • 2018年   株式会社三菱ケミカルホールディングス
                   物理工学修士課程修了
                                                  執行役員
                   富士通入社                          兼 経営戦略部門M&A室⻑(現任)
           • 1995年 富士通研究所
                   光半導体研究部主任研究員         技術顧問
                   東京⼤学工学博士
           • 2004年 東京⼤学⽣産技術研究所          荒川 泰彦
                   特任教授
                                        • 東京⼤学ナノ量子情報エレクトロニクス
 代表取締役社⻑   • 2005年 富士通研究所ナノテクノロジー         研究機構⻑光電子融合研究センター⻑
                   研究センター
 菅原 充              センター⻑代理
           • 2006年 当社を創業、代表取締役に就任(現任)
                                        (主な受賞歴)
                                        • 江崎玲於奈賞
                                        • 産学官連携功労者表彰内閣総理⼤臣賞
                                        • 紫綬褒章




                                                                       35
レーザ網膜投影の適用範囲と適用者予測
                                            10万人当たりの         部位別                                         適⽤率*3
         部位               主要な疾患名                                                  期待できる効果*2                             今後の見通し
                                               出現数*1         合計*1                                         予測
                     角膜血管新⽣                    4,000人
              角膜     円錐角膜                         54人         4,104人     ◎     乱視中程度やの混濁には有効              50%
                     角膜混濁                         50人                                                            • 重度の混濁には対応できない可能性
                     白内障                       47,800人                                                           • 希少でも高い効果が期待できる
      前眼部                                                                      水晶体の機能を使わないため、                      疾患を対象とし、最初の医療機器製造
            水晶体      無水晶体                       5,100人       52,900人     ◎                                40%
                                                                               近遠視、乱視、混濁などに有効                      販売承認を取得済み。今後よりは広い範囲
                     水晶体転位                    50人未満                                                                の薬事承認を目指した臨床開発を実施する
                     ブドウ膜炎                       714人                                                              予定
            ブドウ膜                                               714人      △     合併症としての乱視に有効               10%
                     脈絡膜血管新⽣                  50人未満
        硝子体          硝子体混濁                         NA               -    ◯     中程度までの混濁には有効               20%
                     網膜上膜(⻩斑ひだ)                28,900人                         ⻩斑部の疾患には拡大機能、
                     網膜格子状変性                   10,600人                         白⿊反転が有効                           • 投影位置変更、高倍率化により
                     高血圧性網膜症                    9,100人                         前眼部疾患を併発しているケースで                    中心暗点に対応可能
         網膜                                                  55,614人     ◯                                30%
                     加齢性⻩斑変性                    3,900人                         は特に有効                             • 広角の撮像により、視野狭窄に対応可能
                     糖尿病網膜症                     3,114人                         羞明・夜盲などはAEカメラ機能に                  • 重度の症状には対応できない可能性
                     網膜⾊素変性                   50人未満                            よりきわめて有効
                     緑内障                        3,550人
                                                                               視野狭窄には画像縮小機能が
        視神経          視神経乳頭ドルーセン                  200人         3,865人     △                                10%    • 重度の症状には対応できない可能性
                                                                               有効
                     視神経炎                        115人
                     強度近視                       3,000人        3,000人     ◎     きわめて有効                     50%
        その他
                     ⾊弱、⾊盲                      2,500人        2,500人     ◯                   -            20%    • カメラ撮像の画像処理によって改善可能



*1: 当数値は、当社の依頼により調査会社であるLampe & Companyが、各国の政府機関や調査機関の発行した学術論文等を参照して算出したものである。「10万人当たりの出現数」及び「部位別合計」は、
    複数の対象地域で実施された一般的な調査を反映した数値であり、必ずしも現在当社が業務を展開している市場における潜在的な事例数を示すものではない
*2: 当社想定による
*3: 「期待できる効果」の◎を40-50%、○を20-30%、△を5-10%として仮定


                                                                                                                                        36
Low Vision Aid&Vision Healthcare 産学連携体制
⼤学や病院と連携した、レーザ網膜投影技術の研究・開発体制



                                              ⼤学病院



                    技術力・実製品
                    臨床実験ニーズ                   学術的知⾒
                                              研究ニーズ




                        ► 学会協賛などを通じた社会的認知獲得・知⾒共有
                        ► 数多くの⼤学や病院と臨床研究を継続


                                                      37
当社の主要レーザデバイス製品

       小型可視レーザ            ⾼出力レーザ              DFBレーザ          量子ドットレーザ

 製
 品
 画
 像


     • バイオセンサー、蛍光顕微鏡   • マシンビジョン、センサ、水     • 精密加工用ファイバレーザの   • 自動車用自動運転、セキュリ
 使     など                準器、短距離LiDAR、3D計     種光、ガスセンシング等       ティカメラ、産業用ドローン
 途    • 特にフローサイトメーター     測、パーティカルカウンタ       • 航空LiDAR等にも展開     のセンサ等
        用                                                    • シリコンフォトニクス用途



     • 超小型・低消費電力・安定    • 高出力ファブリペローレーザ     • 波⻑の緻密な制御、連続動    • 半導体レーザの活性層(発光
       性・短パルス発⽣・高速変    • アプリケーションに応じた製       作・ナノ秒・ピコ秒の        部)に量子ドット構造を採用
       調・単色性等            品・ソリューションを提供        安定動作            • 既存の半導体レーザ対比、温
 特   • 世界初の電流注入型緑・
                       • 各種波⻑への対応。少量・
                                           • 既存の固体レーザと比べて、     度安定性、高温耐性、低雑音
       ⻩緑・橙半導体レーザ                            ビーム品質の高さ・小型軽      性に優れる
 性                       カスタム⽣産へ対応
                                             量・電気ー光変換効率の高
                                             さ・⻑寿命等の特性を持つ
                                           • 顧客の様々な要望に対応する
                                             豊富な製品ラインナップ


                                                                               38
Low Vision Aid 新たな進化
網膜症に「⾒える」を与える超広角ビューファインダー開発済
令和2年度障害者⾃立支援機器等開発促進事業に採択済み
⼤手航空会社、教育機関とデモ機で原理検証中
        網膜投影           我々の⾒え方


                                AXA⽣命秋葉様
                                (スタ―ガルト病)
                                「中心暗点があるのですが、
                                視野中心の欠損部分を外して
                                網膜の周囲で見ることができ
                                る。見やすい。」




                                          39
レーザ網膜投影 AR領域




               Augmented
               Reality 「見える」の力で世界を拡張する
                将来的な期待
                Appendix参照




                                         40
ARの市場可能性
独⾃の技術特徴を生かし、各分野でパートナー企業と実証実験を開始
      スマートグラスのグローバル市場規模の予測*1                                                                    想定するレーザアイウェアの応用領域
         4,200                                                                3,900億円

                                                                                                  スポーツ観戦・ライブ・エンタメ                  スマートフォン連携
         2,800                                 5年CAGR                                             • 選手・アーティストのクローズ                 • GPSナビゲーション、
                                                                                                    アップ                              広告の表示

         1,400
                                              106%                                                • フィールドの俯瞰や得点等の
                                                                                                    情報の表示
                                                                                                                                   • 字幕表示での多言語翻訳



                        105億円
              0
                         CY19E                                                  CY24E
                                                                                                美術・芸能鑑賞                                   業務支援
      AR/VR関連のグローバル市場規模の予測*2                                                                    • 芸能鑑賞時の字幕表示、                             • 製造業等における
                                                                                                  多視点観劇                          業務支援       作業支援
         20
                                                                              17.7兆円            • 美術館での解説の表示                              • 重機・車両の
                                                               Financial                0.6兆円                                               運転者支援
                                                               Infrastructure           1.0兆円
                                       5年CAGR                  Public Sector            2.7兆円
                                                               Manufacturing

                                         78%
                                                                                        4.0兆円
         10                                                    & Resources


                                                               Consumer                 4.4兆円
                                                                                                                          動画鑑賞
                                                                                                  スポーツ                             動画鑑賞
                       1.0兆円
                                                               Distribution
                                                                                        5.0兆円     • ⻑距離⾛における先導                     • 視力に課題のある方
                                                               & Services
                                                                                                    ランナーのAR表示                        向けの配信
          0
                        CY18                                                    CY23E
                                                                                                  • 矢・ボールの軌跡を表示、                   • 映画をはじめとする
                                                                                                    定性的な調節を定量化し、練習効率の向上              動画の視聴


*1:   富士キメラ総研「ウェアラブル/ヘルスケアビジネス総調査 2020」
*2:   IDC「Worldwide Semiannual Augmented and Virtual Reality Spending Guide, 2018H2」


                                                                                                                                                   41
レーザ網膜投影
コア技術詳細                光学設計
                 01   • ビーム径・NA制御に基づく分解能制御
                      • ⽤途に応じた反射・透過光学系の選択と設計
                      • ⽤途に応じた光学材料選定と設計による形状、サイズ最適化
    HMD用非対称光学系

                        MEMS
                  02    • 光学設計に要求されるサイズ、周波数特性のMEMS設計と試作
                        • 製品の提供




                        RGBレーザモジュール&ドライバ
                  03    • 画像⽤に精密に合波、コリメートされた小型RGBレーザモジュール
                        • 画像情報を表示するのに適したドライバチップ




                      ソリューション
                 04   • 上記を総合した実動作する投影光学システム
                      • 網膜投影/眼底撮影システム




                                                            42
      カスタマーボイス

      RETISSA® 体験者インタビュー第4回
      「これなら本が読める!」
      お名前 :浅野様(70歳代)
      眼の状態:両眼:中期白内障 左眼:散瞳



      (RETISSA® Opt Headを⽤いたプロトタイプであるレーザカレイドスコープ(以下「LKS」)を使ってみて)これな
      ら本が読めますね。⽂字をくっきりみられるのが、嬉しいです。読書時間が⻑くなっても疲れないと思います。本は、
      読書台に乗せて読むより、カメラの下に手で持って読むのが読みやすそうです。早速たくさんの本を、読みたいと思い
      ます。

      右眼が効き目なので、ついつい右で見ております。今回、片眼ずつ試してみて、左眼をほとんど使っていないことに気
      が付きました。これを機会にLKSを使って左眼で物を見る訓練をしようと思います。

      便利な機械を使うことで、⽣活だけでなく身体も変わっていくと思っております。左眼も使って本を読み、両眼視でき
      るようになろうと思います。私は機械が得意でないので、少々心配なこともありますが、まずは読書から始めて、私な
      りにいろいろ試行錯誤して使ってみたいと思います。




*1:   インタビューは2020年9月18日に行われたもの
*2:   個人の感想。見え方には個人差あり
*3:   LKSは、ハンディタイプの小型・広視野角網膜投影装置
*4:   LKSは医療機器ではなく、視力の向上や治療を意図するものではない


                                                                      43
      カスタマーボイス

      体験者インタビュー第8回
      銅メダリスト曰く、「ああ、久しぶりに物を⾒たなあ」
      お名前 :杉内周作様(40歳代)
      ご経歴 :・富士通株式会社 東京オリンピック・パラリンピック推進本部
           ・一般社団法人 日本身体障がい者水泳連盟 理事
           ・関東身体障がい者水泳連盟 理事
           ・日本水泳連盟 アスリート委員会 委員 などを歴任
      眼の状態:網膜⾊素変性症


      初めてRETISSA® を渡されたとき、私はせっかちなので、「はいはい」とすぐにかけちゃったんです。まだ、テスト動
      画の⽤意ができていなくて、Windowsパソコンの初期画面が映っていたのですが、これに感動しました。以前見えてい
      たものが、久しぶりに『くっきり』見えた。心の中で「ああ、久しぶりに物を見たなぁ」と思いました。靄が晴れたよ
      うなすっきり感がありました。今はRETISSA® のデモ機を毎日使っているので、慣れてしまいましたが。
      主に紙の⽂章を読むときに使っています。雑誌を読むときや、郵送されてきた資料、例えば、税金の資料とか、保険の
      資料とかを読むときに重宝しています。ハンズフリーで且つカメラがオートフォーカスで、見たいものを見られるのが
      便利です。
      僕は、障がいを本当の意味で「克服」できた人はこの世に一人もいないと思っていますが、RETISSA® は眼に障害があ
      ると診断されてショックを受けた人が立ち直る、手助けになると考えています。たとえ眼が悪くなっても、こういう道
      具を使えば元の⽣活に近い⽣活が、100パーセントでなくても得られると分かれば、そして同じ障がいを持つ仲間と繋
      がれれば、⽣活向上の最初の一歩を踏み出せると思います。網膜⾊素変性症は進行性の病気なので、悪くなっていくこ
      とを受け入れなくてはならない。進行について諦めに近い覚悟をしていましたが、最初にRETISSA® をかけた時に
      Windowsの画面を見られた感動は忘れられません。

*1:   インタビューは2020年9月14日に行われたもの
*2:   個人の感想。見え方には個人差あり
*3:   RETISSA® メディカルをのぞくRETISSA® シリーズは医療機器ではなく、視力の改善や補正、疾病の治療等を意図するものではない


                                                                            44
      カスタマーボイス

      体験者インタビュー第10回
      「初めて物の境界がわかりました。」
      お名前 :野村様(35歳)
      ご職業 :メガネ・補聴器のイタガキ                          商品部
      眼の状態:先天性水晶体亜脱臼


      画像を見つけた瞬間「これ、やばい。本当にやばいです!」と大声で何度も言ってしまいました。海の中を泳ぐ⻲や、
      イソギンチャクの映像が輪郭まではっきりと見えたのです。

      私はこれまで、例えばパソコン画面の縁を、境界線として認識出来ていませんでした。RETISSA® をかけて初めて物の
      境界というものが分かったのでした。新しい世界というよりは、「⽣まれ変わった!」という感覚を得ました。第三の
      目と言った方がいいかもしれないです。視界が安定して明確になることに、感動して、興奮が収まりませんでした。

      初めて社⻑の顔を見ました。人の顔の輪郭を見たのは初めてです。そのあとその場にいた上司たちの顔も認識できまし
      た。自分の顔も、これまでは鏡に映してもぼんやりとしか見えていませんでしたが、RETISSA® Display IIでははっき
      りと見ることができました。「あれ?俺も結構、歳を取っているな」と思いました(笑)。


      まず「光をありがとうございます。新しい世界が見えました。」と言いたいです。




*1:   インタビューは2020年8月27日に行われたもの
*2:   個人の感想。見え方には個人差あり
*3:   RETISSA® Display IIは医療機器ではなく、視力の改善や補正、疾病の治療等を意図するものではない


                                                                       45
新規発行による手取金の使途について
手取金は主にレーザアイウェア事業の量産体制拡充に使⽤

  国内販売及び海外販売の合算値



            払込金額の総額                                  発行諸費用概算額                      差引手取概算額
       2,959百万円                                         25百万円                      2,934百万円



  手取金の使途
   上記の差引手取概算額2,934百万円については、当社の運転資金として以下のとおり充当予定

   レーザアイウェア事業における「RETISSA® Display Ⅱ」の事業拡⼤に伴う量産のための製造費用として
   • 原材料費、労務費及び製造経費として、2022年3月期に2,500台を⽣産する一部として233百万円を充当予定
   • 残額は2023年3月期以降に57,000台を⽣産する一部に充当予定

   また、上記調達資金は、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針


      *1:   払込金額の総額は、会社法上の払込金額の総額とは異なり、新規発行に際して当社に払い込まれる引受価額の総額であり、発行価格340円を基に算出
      *2:   引受手数料は支払わないため、発行諸費用の概算額は、これ以外の費用を合計したもの。なお、消費税及び地方消費税は含まれていない                     46
想定されうるリスク
当社が認識している主な事業リスク及びその対応策は下記の通り
<事業等の主要なリスク*1>                                                       <リスクへの対応策>
   景気動向について
   • 当社が参入しているレーザ関連市場は、精密加工装置やバイオ系検査装置などの産業⽤、医療⽤機器向けを中心に成⻑傾
                                                                   • 幅広い市場に参入することにより、景気変動に強い
     向は継続するものと見込んでおりますが、国内外の経済情勢や景気動向、それにともなう設備投資意欲の減退等の理由に
                                                                     ビジネスモデルの構築を推進
     より、市場の成⻑が鈍化する可能性があり、その場合には経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります

   製造委託先の経営悪化、品質事故等について
   • 当社ではファブレス製造の方針を取っておりますので、外部の協力企業に製造を委託しております。それぞれの企業の特
     性などを考慮し、当社製品の製造能力に応じて、各社への製造委託品目を決めております                      • 委託先を複数確保することにより、リスクを分散化
   • 各社に対しては、当社にて品質検査、経営状態の確認などを実施しております。仮に委託先の経営悪化、品質事故などが
     発⽣した場合、容易に委託先の変更は可能ではありますが、新たな⽣産体制が再構築されるまでの期間、当社の経営成績
     及び財政状態に影響を与える可能性があります

   資金繰り及び資金調達等について
   • 当社は、研究開発活動の進捗に伴い、先行して多額の研究開発費が計上されております。今後も事業の進捗に伴って運転
     資金、研究開発投資及び設備投資等の資金需要の増加が見込まれます。今後、継続的に財務体質の強化を図ってまいりま        • コミットメントラインや当座貸越等の銀行融資枠の
     すが、収益確保または資金調達の状況によっては、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります                設定を推進し、資金調達手段を確保
   • また、当社の公募による資金調達の使途に関しましては、網膜⾛査型レーザアイウェアの製造費⽤に充当する予定であり
     ますが、急激な事業環境の変化等により、当初予定した資金使途以外に利⽤する場合があり、投資効果が期待通りにあげ
     られない可能性があります
   レーザアイウェア販売における他社との提携について
   • レーザアイウェア事業における⺠⽣機器は、直販に加え、眼鏡店等との販売代理店を経由しエンドユーザーに販売、また
     は当社からモジュールを提供し、各企業が製品化して販売いたします。具体的には株式会社シード、株式会社東京メガネ、
     カシオ計算機株式会社及び中国向け海外販売代理店等とは、各社の製品、サービスと当社製品をタイアップしたプロモー        • 提携先を多様化することにより、リスクを分散化
     ション活動を図ってまいります。また、医療機器は参天製薬株式会社と販売支援に関する契約を締結し、普及に努めてま
     いります。各企業と取扱い販売目標を目安に製品の製造、販売計画を作成しておりますが、当初の目標台数よりも販売で
     きない場合、各社の事業方針に変更などがあった場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります
                                                         *1: 当社の認識する上記以外のリスクにつきましては、有価証券届出書の「事業等のリスク」を参照下さい


                                                                                                       47
用語集
                   半導体に電流を流してレーザ発振させる⻑さ1mm程度の小型素子のこと。固体レーザ、ガスレーザと比較して、超小型、数10GHzに達する高速変調特性、
 半導体レーザ            数10%の高い電力光変換効率、波⻑の制御性等の優れた性質を有している。1980年代に光通信⽤、CD/DVDなどの光記録⽤の光源として普及した。

                   量子ドットレーザ(Quantum Dot Laser:QDL)は、活性層に半導体のナノサイズの微結晶である量子ドット構造を採⽤した半導体レーザのこと。
 量子ドットレーザ          既存の半導体レーザと比較して温度安定性、高温耐性、低雑音性に優れるという特徴がある。

                   分布帰還型(Distributed Feedback:DFB)レーザのことで、半導体レーザ内部に回折格子を設けて単一波⻑でレーザ発振することを可能としたレーザ。
 DFBレーザ            ファイバレーザの種光のように狭い波⻑域に光出力を集中させる必要がある⽤途に適する。

                   信号演算とメモリ機能を有するシリコン電子回路に光回路を混載する技術。
 シリコンフォトニクス        電子回路システム処理能力の従来の限界を打破し(100倍の処理速度と低電力化を実現)、LSIチップ間の大容量伝送(10Tb/s)を可能とする。


 VISIRIUM テクノロジー   光の三原⾊である赤・緑・⻘のレーザを使って自在に⾊を作り出し、精密な光学系によって網膜に直接画像を投影する技術。


 回折格子技術            レーザ内部に周期的な凹凸を形成することで、半導体レーザの波⻑を自由かつ精密に制御する技術。


 超短パルス             1つのパルスの幅(時間幅)が非常に短いレーザのこと。熱影響による形状不整を防止することができ、微細加工等に⽤いられる。


 網膜投影              網膜上に映像を投影すること。


 簡易視野計             人間の視野を検査する機器。


 CEマーキング           製品をEUへ輸出する際に必要となる基準適合マークを取得すること。基準適合マークは、その商品がすべてのEU加盟国の基準を満たしている場合に付与される。


                   細胞の分析装置のこと。細胞の浮遊液や懸濁液を細管に通してレーザ光を照射し、蛍光や散乱光の測定によって細胞数とサイズの計測を短時間で多量に行う。
 フローサイトメータ         分子⽣物学、病理学、免疫学、植物⽣物学、海洋⽣物学など各種分野にて応⽤されている。


                   LiDAR(Light Detection and Ranging)は、対象物にレーザ光を照射し、その反射光を光センサでとらえて距離を測定する技術。
 LiDAR             今後、自動車の自動運転分野への活⽤が期待されている。


 Head-Up Display   人の視界の範囲にあるガラス等に情報・映像を投影する技術。自動車のフロントガラス等に、運転に必要な情報を投影することを想定している。




                                                                                                      48
将来の⾒通しに関する注意事項

• 本発表において提供される資料ならびに情報は、いわゆる「見通し情報」(forward-looking statements)を
  含みます
• これらは、現在における見込み、予測およびリスクを伴う想定に基づくものであり、実質的にこれらの記述
  とは異なる結果を招き得る不確実性を含んでおります
• それらリスクや不確実性には、一般的な業界ならびに市場の状況、金利、通貨為替変動といった一般的な国内
  および国際的な経済状況が含まれます
• 今後、新しい情報・将来の出来事等があった場合であっても、当社は、本発表に含まれる「見通し情報」の
  更新・修正を行う義務を負うものではありません




                                                                   49