4911 資生堂 2021-08-05 15:00:00
2021年12月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]

                  2021年12月期          第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                                       2021年8月5日
上 場 会 社 名    株式会社資生堂                                     上場取引所              東
コ ー ド 番 号    4911                  URL https://corp.shiseido.com/jp
代 表 者     (役職名) 代表取締役 社長 兼 CEO       (氏名) 魚谷 雅彦
問合せ先責任者 (役職名) IR部長                   (氏名) 北川 晴元            (TEL) 03-3572-5111
四半期報告書提出予定日 2021年8月6日      配当支払開始予定日 2021年9月3日
四半期決算補足説明資料作成の有無        :有
四半期決算説明会開催の有無           : 有 (投資家・アナリスト等向け )


                                                                                                   (百万円未満切捨て)
1.2021年12月期第2四半期の連結業績(2021年1月1日~2021年6月30日)
(1)連結経営成績(累計)                                                                         (%表示は、対前年同四半期増減率)
                                                                                              親会社株主に帰属
                          売上高                       営業利益                  経常利益
                                                                                              する四半期純利益
                         百万円            %           百万円            %      百万円            %           百万円    %
2021年12月期第2四半期         507,687      21.5         23,012           ―      28,052          ―       △17,278    ―
2020年12月期第2四半期         417,812     △26.0        △3,436            ―     △6,353           ―       △21,376    ―
(注) 包括利益 2021年12月期第2四半期            6,063百万円(         ―%) 2020年12月期第2四半期                 △24,220百万円(        ―%)
                                                潜在株式調整後
                        1株当たり
                                                  1株当たり
                       四半期純利益
                                                 四半期純利益
                                    円 銭                       円    銭
2021年12月期第2四半期                   △43.25                           ―
2020年12月期第2四半期                   △53.51                           ―

(2)連結財政状態
                               総資産                                 純資産                           自己資本比率
                                             百万円                                  百万円                            %
2021年12月期第2四半期                          1,138,698                           501,299                          42.2
2020年12月期                               1,204,229                           506,593                          40.2
(参考) 自己資本 2021年12月期第2四半期           480,091百万円                     2020年12月期       484,289百万円

2.配当の状況
                                                     年間配当金

                    第1四半期末         第2四半期末           第3四半期末              期末               合計
                          円 銭               円   銭             円   銭           円   銭          円   銭
  2020年12月期                    ―            20.00                 ―        20.00             40.00
  2021年12月期                    ―            20.00
  2021年12月期(予想)                                                   ―        30.00             50.00
(注) 直近に公表されている配当予想からの修正の有無                          : 無



3.2021年12月期の連結業績予想(2021年1月1日~2021年12月31日)

                                                                                             (%表示は、対前期増減率)
                                                                                  親会社株主に帰属            1株当たり
                        売上高                 営業利益                   経常利益
                                                                                   する当期純利益            当期純利益
                      百万円           %       百万円           %       百万円         %       百万円        %          円 銭
       通期          1,067,000     15.9     27,000     80.4     27,000     180.1      35,500       ―          88.87
(注) 直近に公表されている業績予想からの修正の有無                          : 無
 なお、通期業績予想の詳細については、【添付資料】5ページ「1. 当四半期決算に関する定性的情報(3)連結業績予想な
 どの将来予測情報に関する説明」をご覧ください。
※   注記事項
(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動)                         :無
(2)四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用        : 無
(3)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
   ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更           :   無
   ② ①以外の会計方針の変更                  :   無
   ③ 会計上の見積りの変更                   :   無
   ④ 修正再表示                        :   無

(4)発行済株式数(普通株式)
   ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)      2021年12月期2Q   400,000,000株   2020年12月期     400,000,000株
   ② 期末自己株式数                2021年12月期2Q      523,245株    2020年12月期        534,198株
   ③ 期中平均株式数(四半期累計)         2021年12月期2Q   399,473,162株   2020年12月期2Q   399,454,298株

 ※   四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
 ※   業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
    当資料の記載内容のうち、歴史的事実でないものは、資生堂の将来に関する見通し及び計画に基づいた将来予測です。こ
    れらの将来予測には、リスクや不確定な要素が含まれており、実際の業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があり
    ます。業績予想の前提となる仮定及び業績予想のご利用にあたっての注意事項については、【添付資料】5ページ「1.当四
    半期決算に関する定性的情報(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」をご覧ください。
                                  ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信



○添付資料の目次



    1. 当四半期決算に関する定性的情報 …………………………………………………………………… 2

     (1) 経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………… 2

     (2) 財政状態に関する分析 ……………………………………………………………………………… 5

     (3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ………………………………………………… 5

    2. 四半期連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………… 6

     (1) 四半期連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………… 6

     (2) 四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 ………………………………………… 8

     (3) 四半期連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………10

     (4) 四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………12

      (継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………12

      (四半期連結損益計算書関係) ………………………………………………………………………12

      (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ……………………………………………13

      (重要な後発事象) ……………………………………………………………………………………14




                           -1-
                                                  ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信




1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)   経営成績に関する説明

                                                            親会社株主に
                      売上高        営業利益又は       経常利益又は         帰属する        EBITDA
                                 営業損失(△)      経常損失(△)      四半期純損失(△)
                     (百万円)       (百万円)        (百万円)         (百万円)        (百万円)
      2021 年 12 月期
                       507,687       23,012       28,052       △17,278      38,880
 第 2 四半期連結累計期間
      2020 年 12 月期
                       417,812      △3,436       △6,353        △21,376      13,764
 第 2 四半期連結累計期間
         増減率            21.5%            ―            ―              ―      182.5%

       外貨増減率            17.7%
(注) EBITDA には、特別損失に計上した「新型コロナウイルス感染症による損失」に含まれる減価償却費及び「減損損失」を含めています。


  当第 2 四半期連結累計期間(2021 年 1 月 1 日~2021 年 6 月 30 日)の景況感は、新型コロナウイルス感染症の
感染拡大によりグローバルで経済活動が停滞し、企業収益や雇用情勢の悪化等による消費マインドの低下など、
厳しい状況が続きました。国内化粧品市場は、緊急事態宣言下での小売店の時短営業や外出自粛等による来店客
数減に加え、訪日外国人旅行者等の減少に伴い、インバウンド需要も影響を受けました。海外化粧品市場は、全
体としては新型コロナウイルス感染症拡大の影響が継続しているものの、                 欧米を中心にワクチン接種の普及が進
み、厳しい状況が続いていたメイクアップカテゴリーを含め回復基調となりました。
  資生堂グループは、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う市場変化を踏まえて策定した中長期経営戦略「WIN
2023 and Beyond」を当期よりスタートさせ、スキンビューティー領域をコア事業とする抜本的な経営改革を実
行しています。外部環境が急激に変化する中、これまでの売上拡大による成長重視から、収益性とキャッシュ・
フロー重視の戦略へと転換し、スキンビューティーカンパニーとしての基盤を構築します。
  当期は、WIN 2023 実現に向けた“変革と次への準備”の年であり、事業ポートフォリオの再構築を中心とした
構造改革に加えて、デジタルトランスフォーメーション、在庫縮減等の財務基盤の強化に取り組んでいます。
  当第 2 四半期連結累計期間の売上高は、現地通貨ベースで前年比 17.7%増、円換算後では前年比 21.5%増の
5,077 億円となりました。事業環境が厳しい日本の低調なモメンタムを、中国や欧米を中心とした海外事業の成
長でカバーしました。さらに、戦略的に投資強化を進めているスキンビューティーブランドが成長をけん引し、
E コマースもプレステージを中心に引き続き伸長しました。
  営業利益は、売上増に伴う差益増に加え、マーケティング投資や経費等において市場環境の変化に合わせた適
切なコストマネジメントを実施したことなどにより、前年より 264 億円増の 230 億円となりました。
  親会社株主に帰属する四半期純利益は、DOLCE&GABBANA S.R.L.とのライセンス契約解消(一部は労使協議後確
定)に伴う特別損失を計上したことなどから、173 億円の純損失となりました。上記を含む構造改革等を除く既
存ビジネスベースでは 246 億円の純利益となりました。
  なお、EBITDA は前年より 251 億円増の 389 億円、マージンは 7.7%となりました。
  当第 2 四半期連結累計期間における財務諸表項目        (収益及び費用)      の主な為替換算レートは、 米ドル=108.0
                                                            1
円、1 ユーロ=129.9 円、1 中国元=16.7 円です。




                                       -2-
                                                                                 ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信




【連結】                                                                                                             (単位:百万円)
                                                                                                            セグメント間の内部売上高
                         当第 2 四半期               前第 2 四半期                                          外貨        又は振替高を含めた売上高
         区       分                     構成比                      構成比          増    減      増減率
                           (累計)                   (累計)                                            増減率      当第 2 四半期     前第 2 四半期
                                                                                                             (累計)         (累計)

 売   日本事業                   148,803     29.3%      150,520           36.0%   △1,716      △1.1%    △1.1%       169,398      165,159

 上   中国事業                   144,147     28.4%      100,038           23.9%   44,109       44.1%    34.6%      144,622      100,538

 高   アジアパシフィック事業             31,342      6.2%       26,158            6.3%       5,183    19.8%    13.8%       32,560       27,282

     米州事業                    53,889     10.6%       36,739            8.8%   17,149       46.7%    46.3%       67,900       46,058

     欧州事業                    51,415     10.1%       34,958            8.4%   16,457       47.1%    35.0%       56,078       39,491

     トラベルリテール事業              57,877     11.4%       51,670           12.4%       6,207    12.0%    11.6%       58,087       51,813

     プロフェッショナル事業              7,418      1.5%        5,619            1.3%       1,798    32.0%    27.6%        7,707        5,916

     その他                     12,792      2.5%       12,106            2.9%         685     5.7%     5.7%       99,216       90,782

     小       計              507,687    100.0%      417,812          100.0%   89,875       21.5%    17.7%      635,571      527,043

     調整額                          ―        ―             ―              ―           ―        ―         ―    △127,884     △109,231

     合       計              507,687    100.0%      417,812          100.0%   89,875       21.5%    17.7%      507,687      417,812



                                                                                 (単位:百万円)


                         当第 2 四半期               前第 2 四半期
         区           分                 売上比                      売上比          増    減      増減率
                           (累計)                   (累計)



 営   日本事業                     9,178      5.4%        4,773            2.9%       4,404    92.3%

 業   中国事業                         86     0.1%        7,681            7.6%   △7,594      △98.9%

 利   アジアパシフィック事業              1,214      3.7%        △630           △2.3%        1,845       ―

 益   米州事業                   △9,110     △13.4%     △18,788       △40.8%           9,677       ―

 又   欧州事業                     △320     △0.6%       △9,854       △25.0%           9,533       ―

 は   トラベルリテール事業               8,322     14.3%        7,516           14.5%         805    10.7%

 損   プロフェッショナル事業                687      8.9%            15           0.3%         671       ―

 失   その他                     14,424     14.5%       10,015           11.0%       4,409    44.0%

     小     計                 24,483      3.9%          730            0.1%   23,753          ―

     調整額                    △1,471         ―       △4,166               ―        2,695       ―

     合   計                   23,012      4.5%      △3,436           △0.8%    26,448          ―



(注) 1 当第 1 四半期連結会計期間より、当社グループ内の業績管理区分の一部見直しに伴い、従来「米州事業」に計上していたデジタル戦
     略に係るグローバルサービス機能の業績を「その他」に計上しています。また、「その他」に計上していたサプライネットワーク機
     能の一部の業績等を「日本事業」へ計上しています。なお、前第 2 四半期連結累計期間のセグメント情報については、変更後の区分
     方法により作成したものを記載しています。
     2 「その他」は、本社機能部門、㈱イプサ、資生堂美容室㈱、生産事業、フロンティアサイエンス事業及び飲食業などを含んでいます。
     3 営業利益又は営業損失における売上比は、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めた売上高に対する比率です。
     4 営業利益又は営業損失の調整額は、主にセグメント間の取引消去の金額です。




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                                    ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信




各報告セグメントの概況は次のとおりです。

【日本事業】
 日本事業では、  コロナ禍で変化したお客さまニーズを捉え、   スキンビューティー領域への戦略的投資を強化し、
スキンケアやベースメイクなどのカテゴリーにおいてシェアを拡大しました。また、ライブコマースや Web カウ
ンセリングを強化するなど、得意先と協働して店頭とオンラインの融合に取り組み、多くのお客さまとの接点を
創出しました。これにより、E コマース売上は前年を上回って成長しました。一方、新型コロナウイルス感染症
再拡大により、緊急事態宣言下での小売店の時短営業や外出自粛に伴う消費マインドの低下、来店客数の減少等
の影響を受けました。
 以上のことから、売上高は前年比 1.1%減の 1,488 億円となりました。営業利益は、海外向け輸出事業の売上
増に伴う差益増に加え、デジタルメディア投資強化に伴う費用効率化や徹底したコストマネジメントなどにより、
前年比 92.3%増の 92 億円となりました。

【中国事業】
 中国事業では、  オフライン・オンラインともに力強く成長し、2019 年対比でも成長を加速しました。 SHISEIDO」
                                                   「        、
「クレ・ド・ポー ボーテ」などスキンビューティーブランドを中心にマーケティング投資を強化しました。特
に、
 「618」E コマースプロモーションでは主要ブランドでランキングが上昇するなど好調に推移し、シェアを拡
大しました。
 以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前年比 34.6%増、円換算後では前年比 44.1%増の 1,441 億円と
なりました。営業利益は、一部、原価悪化等により前年比 98.9%減の 1 億円となりました。なお、当社の管理ベ
ースでは、売上増に伴う差益増などにより、前年を上回る利益率となりました。

【アジアパシフィック事業】
 アジアパシフィック事業では、一部の国・地域で新型コロナウイルス感染拡大の影響が続きましたが、全体と
しては回復の兆しが見られ、主要マーケットでシェアを拡大しました。また、各地域の主要 E コマースプラット
フォームでの展開強化により、E コマース売上は「SHISEIDO」などプレステージブランドがけん引し大きく成長
しました。
 以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前年比 13.8%増、円換算後では前年比 19.8%増の 313 億円とな
りました。営業利益は、売上増に伴う差益増などにより、前年に対し 18 億円増の 12 億円となりました。

【米州事業】
  米州では、新型コロナウイルス感染拡大の影響は続いていますが、ワクチン接種の普及に伴い、回復が遅れて
いたメイクアップを含め、化粧品市場のモメンタムが改善しました。その中で、       「NARS」はバーチャル新店舗を
オープンさせるなどデジタルマーケティングを強化し、シェアを拡大しました。また、プロモーションを強化し
た「SHISEIDO」やフレグランスも好調に推移しました。
  前年のロックダウンに伴う物流センター操業停止の反動影響もあり、売上高は現地通貨ベースで前年比
46.3%増、円換算後では前年比 46.7%増の 539 億円となりました。営業損失は、売上増に伴う差益増に加え、
販売事業での固定費削減による収益性改善が寄与したことなどにより、前年に対し 97 億円減の 91 億円となり
ました。

【欧州事業】
 欧州では、新型コロナウイルス感染拡大の影響が続いていますが、ワクチン接種の普及に伴い、スキンケアや
フレグランスを中心に市場は回復基調となりました。 その中で、 「クレ・ド・ポー ボーテ」 「Drunk Elephant」
                                             や
の展開拡大に加え、オンラインカウンセリングやデジタルプロモーションの強化により E コマース売上が引き
続き大きく伸長するなど、需要回復を捉え確実に成長しました。
 以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前年比 35.0%増、円換算後では前年比 47.1%増の 514 億円となり
ました。営業損失は、売上増に伴う差益増に加え、販売事業での収益性改善が寄与したほか、デジタルメディア
投資強化に伴う費用効率化などにより、前年に対し 95 億円減の 3 億円となりました。



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                                    ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信




【トラベルリテール事業】
 トラベルリテール事業(空港・市中免税店等での化粧品・フレグランスの販売)は、国際線の大幅減便に伴う
グローバルでの旅行者の減少等の影響を受けました。一方、中国海南島では国内旅行者数が引き続き増加してい
ることから、店舗数の拡大や SNS 等を通じたデジタルコミュニケーションの強化を実施したことなどにより、ア
ジアでは前年を大きく上回る成長となりました。
 以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前年比 11.6%増、円換算後では前年比 12.0%増の 579 億円とな
りました。営業利益は、売上増に伴う差益増などにより、前年比 10.7%増の 83 億円となりました。

【プロフェッショナル事業】
 プロフェッショナル事業は、ヘアサロン向けのヘアケア、スタイリング剤、ヘアカラー剤やパーマ剤などの技
術商材を日本、中国、アジアパシフィックで販売しています。当期は、一部の国・地域では新型コロナウイルス
の感染拡大の影響が続きましたが、ヘアサロンへの来店客数の回復や E コマースでのプロモーション強化など
により、売上高は現地通貨ベースで前年比 27.6%増、円換算後では前年比 32.0%増の 74 億円となりました。営
業利益は、売上増に伴う差益増などにより、前年に対し 7 億円増の 7 億円となりました。



(2) 財政状態に関する分析
 ① 資産、負債、及び純資産の状況
 総資産は、工場設備等への投資による有形固定資産の増加の一方、DOLCE&GABBANA S.R.L.とのライセンス契約
解消に伴う商標権の減少などにより、前連結会計年度末に比べ 655 億円減の 1 兆 1,387 億円となりました。負債
は、上記契約解消に伴う長期未払金の減少などにより 602 億円減の 6,374 億円に、純資産は、利益剰余金の減少
などにより 53 億円減の 5,013 億円となりました。また、自己資本に対する純有利子負債の割合を示す Net D/E
レシオは 0.39 倍となりました。

  ② キャッシュ・フローの状況
  当第 2 四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ フローは、
                                ・    在庫削減による運転資本の減少等により、
678 億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、遊休固定資産の売却による収入があった
一方、工場設備等への投資などにより、514 億円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、
借入金の返済などにより、358 億円の支出となりました。以上により、当第 2 四半期連結累計会計期間末の現金
及び現金同等物残高は期首に対し、137 億円減の 1,227 億円となりました。



(3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
 当第 2 四半期連結累計期間の実績は、日本における緊急事態宣言の影響等厳しい事業環境の中、海外事業で
市場回復を捉え確実に成長を実現したほか、コロナ禍を機会に変え、適切なコストマネジメントや固定費削減
などにより収益基盤を強化しました。その結果、売上高、営業利益については想定を上回りました。加えて、
事業ポートフォリオの再構築を中心とした構造改革、DX の推進、在庫縮減等のキャッシュマネジメント強化な
どトランスフォーメーションについては、計画通り進捗しています。
 今後の市場環境については、ワクチン接種の普及に伴う経済活動の本格回復が期待される一方、全世界にお
ける新型コロナウイルス変異株の拡大、ロックダウンや外出自粛による制約・景気後退リスクなど不透明な経
済環境の中で、現時点ではその動向及び影響額について見極めることが非常に困難な状況となっています。
 上記を鑑み、連結業績予想については、2021 年 5 月 12 日に公表した見通しからの修正はありません。現
在、様々なシナリオに基づき、今後の外部環境や市場動向、当社事業に対する影響を検証していますが、さら
に慎重に見極め、然るべきタイミングで業績見通しを改めて公表します。




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                                   ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信


2. 四半期連結財務諸表及び主な注記
(1) 四半期連結貸借対照表
                                                      (単位:百万円)
                            前連結会計年度             当第2四半期連結会計期間
                           (2020年12月31日)          (2021年6月30日)

資産の部
 流動資産
   現金及び預金                             130,013              134,903
   受取手形及び売掛金                          144,728              144,418
   有価証券                                21,000                    -
   たな卸資産                              170,031              165,519
   その他                                 52,634               42,853
   貸倒引当金                              △3,644               △4,353
   流動資産合計                             514,763              483,341
  固定資産
   有形固定資産
    建物及び構築物                          251,762              256,162
     減価償却累計額                        △103,831             △108,095
         建物及び構築物(純額)                  147,931              148,066
    機械装置及び運搬具                        118,883              126,792
     減価償却累計額                         △63,344              △66,856
         機械装置及び運搬具(純額)                 55,538               59,936
    工具、器具及び備品                         102,657              109,782
         減価償却累計額                     △60,680              △68,740
         工具、器具及び備品(純額)                 41,976               41,041
    土地                                 44,605               46,414
    リース資産                              10,671               11,054
     減価償却累計額                          △5,251               △5,241
         リース資産(純額)                     5,420                5,813
    使用権資産                             29,133               38,000
     減価償却累計額                         △10,870              △13,570
         使用権資産(純額)                     18,262               24,430
    建設仮勘定                              27,308               35,619
    有形固定資産合計                          341,044              361,323
   無形固定資産
    のれん                                54,429               54,698
    リース資産                                 403                  353
    商標権                               131,636               72,682
    その他                                54,922               57,068
    無形固定資産合計                          241,392              184,803
   投資その他の資産
    投資有価証券                             13,527               12,478
    長期前払費用                             14,125               13,596
    繰延税金資産                             42,501               54,587
    その他                                37,015               28,598
    貸倒引当金                              △140                   △30
    投資その他の資産合計                        107,029              109,230
   固定資産合計                             689,466              655,357
  資産合計                              1,204,229            1,138,698




                         -6-
                            ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信


                                                (単位:百万円)
                     前連結会計年度              当第2四半期連結会計期間
                    (2020年12月31日)           (2021年6月30日)

負債の部
 流動負債
  支払手形及び買掛金                     21,187                23,701
  電子記録債務                        55,740                46,295
  短期借入金                         56,491                42,561
  1年内返済予定の長期借入金                 10,730                   730
  1年内償還予定の社債                        -                 15,000
  リース債務                         8,344                 10,399
  未払金                           75,695                67,969
  未払法人税等                         7,374                11,350
  返品調整引当金                        6,227                 3,708
  返金負債                          10,518                10,987
  賞与引当金                         15,024                19,398
  役員賞与引当金                          165                   106
  危険費用引当金                           545                 406
  事業撤退損失引当金                         725                 622
  構造改革引当金                            -                 5,613
  その他                           84,208                82,151
  流動負債合計                       352,977              341,004
 固定負債
  社債                            65,000                50,000
  長期借入金                        167,861              180,476
  リース債務                         15,872               20,597
  長期未払金                         52,968                 4,797
  退職給付に係る負債                     27,189                26,071
  債務保証損失引当金                       350                   350
  繰延税金負債                        2,944                 3,298
  その他                           12,472                10,804
  固定負債合計                       344,658              296,395
 負債合計                          697,635              637,399
純資産の部
 株主資本
  資本金                           64,506                64,506
  資本剰余金                         70,741                70,741
  利益剰余金                        339,817              314,513
  自己株式                         △2,455               △2,410
  株主資本合計                       472,610              447,351
 その他の包括利益累計額
  その他有価証券評価差額金                  3,054                 2,921
  為替換算調整勘定                      5,257                 25,721
  退職給付に係る調整累計額                  3,366                  4,096
  その他の包括利益累計額合計                 11,678                32,739
 新株予約権                          1,399                 1,419
 非支配株主持分                        20,905                19,788
 純資産合計                         506,593              501,299
負債純資産合計                      1,204,229             1,138,698




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                                  ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信


(2) 四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
  四半期連結損益計算書
   第2四半期連結累計期間
                                                       (単位:百万円)
                       前第2四半期連結累計期間            当第2四半期連結累計期間
                         (自 2020年1月1日            (自 2021年1月1日
                          至 2020年6月30日)           至 2021年6月30日)
売上高                                 417,812                 507,687
売上原価                                100,863                 125,003
売上総利益                                316,948                 382,683
販売費及び一般管理費                           320,385                 359,671
営業利益又は営業損失(△)                        △3,436                   23,012
営業外収益
  受取利息                                  398                     395
  受取配当金                                  96                     220
  持分法による投資利益                            105                     123
  受取家賃                                  286                     294
  補助金収入                               2,463                   3,148
  為替差益                                   ―                    1,926
  その他                                   533                     878
  営業外収益合計                             3,883                   6,986
営業外費用
 支払利息                                 1,243                   1,014
  為替差損                                2,450                      ―
  その他負債の利息                              661                     472
  その他                                 2,444                     459
  営業外費用合計                             6,800                   1,946
経常利益又は経常損失(△)                        △6,353                   28,052
特別利益
 固定資産売却益                                488                     532
  助成金等による収入                           1,836                   1,110
  投資有価証券売却益                             311                     328
  特別利益合計                              2,636                   1,971
特別損失
 固定資産処分損                              1,144                     983
  減損損失                                   ―                    18,907
  構造改革費用                                 ―                    23,412
  新型コロナウイルス感染症による損失                   16,619                  3,237
  投資有価証券評価損                               ―                       4
  事業撤退損                                 938                      ―
  投資有価証券売却損                               2                      ―
  特別損失合計                              18,704                  46,546
税金等調整前四半期純損失(△)                     △22,421                 △16,522
法人税、住民税及び事業税                         △1,216                   11,187
法人税等調整額                                  60                 △11,427
法人税等合計                               △1,156                   △240
四半期純損失(△)                           △21,265                 △16,282
非支配株主に帰属する四半期純利益                        110                     996
親会社株主に帰属する四半期純損失(△)                 △21,376                 △17,278




                        -8-
                              ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信


  四半期連結包括利益計算書
   第2四半期連結累計期間
                                                   (単位:百万円)
                    前第2四半期連結累計期間           当第2四半期連結累計期間
                      (自 2020年1月1日           (自 2021年1月1日
                       至 2020年6月30日)          至 2021年6月30日)
四半期純損失(△)                       △21,265                △16,282
その他の包括利益
 その他有価証券評価差額金                     △193                    △150
 為替換算調整勘定                        △4,427                  21,763
 退職給付に係る調整額                        1,660                   731
 持分法適用会社に対する持分相当額                      5                     0
 その他の包括利益合計                      △2,955                  22,345
四半期包括利益                         △24,220                   6,063
(内訳)
 親会社株主に係る四半期包括利益                △24,062                   3,782
 非支配株主に係る四半期包括利益                  △157                    2,280




                    -9-
                                   ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信


(3) 四半期連結キャッシュ・フロー計算書
                                                       (単位:百万円)
                          前第2四半期連結累計期間         当第2四半期連結累計期間
                            (自 2020年1月1日         (自 2021年1月1日
                             至 2020年6月30日)        至 2021年6月30日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
 税金等調整前四半期純損失(△)                     △22,421              △16,522
  減価償却費                               30,086               30,974
  のれん償却額                               3,581                3,571
  減損損失                                    ―                18,907
  固定資産処分損益(△は益)                          656                  451
  投資有価証券売却損益(△は益)                      △309                 △328
  助成金等による収入                           △1,836               △1,110
  新型コロナウイルス感染症による損失                   16,619                3,237
  構造改革費用                                  ―                23,412
  貸倒引当金の増減額(△は減少)                      1,952                  423
  返品調整引当金の増減額(△は減少)                    △879                △2,517
  返金負債の増減額(△は減少)                       △386                 △207
  賞与引当金の増減額(△は減少)                    △12,787                3,809
  役員賞与引当金の増減額(△は減少)                     △69                  △58
  危険費用引当金の増減額(△は減少)                      64                 △157
  事業撤退損失引当金の増減額(△は減少)                     ―                 △106
  退職給付に係る負債の増減額(△は減少)                    584                △298
  受取利息及び受取配当金                          △494                 △615
  支払利息                                 1,243                1,014
  その他負債の利息                              661                  472
  持分法による投資損益(△は益)                      △105                 △123
  売上債権の増減額(△は増加)                      37,377                7,602
  たな卸資産の増減額(△は増加)                    △15,587               12,564
  仕入債務の増減額(△は減少)                     △35,374               △2,033
  その他                                  4,280                2,284
  小計                                   6,856               84,644
  利息及び配当金の受取額                            702                 802
  利息の支払額                              △1,246                △996
  その他負債の利息の支払額                         △596                 △492
  助成金等の受取額                             1,208                1,228
  新型コロナウイルス感染症による損失の支払額              △16,005              △2,789
  構造改革費用の支払額                              ―               △10,747
  法人税等の支払額又は還付額(△は支払)                 △7,247               △3,815
  営業活動によるキャッシュ・フロー                   △16,328               67,833




                          -10-
                                  ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信


                                                      (単位:百万円)
                         前第2四半期連結累計期間         当第2四半期連結累計期間
                           (自 2020年1月1日         (自 2021年1月1日
                            至 2020年6月30日)        至 2021年6月30日)
投資活動によるキャッシュ・フロー
 定期預金の預入による支出                        △8,018              △17,151
 定期預金の払戻による収入                         8,389                20,649
 投資有価証券の取得による支出                         △3                    △4
 投資有価証券の売却による収入                         430                  453
 有形固定資産の取得による支出                     △38,424              △53,214
 有形及び無形固定資産の売却による収入                     534                   55
 無形固定資産の取得による支出                      △9,201               △8,577
 長期前払費用の取得による支出                      △3,553               △2,270
 投資不動産の売却による収入                           ―                 7,910
 その他                                   △13                   718
 投資活動によるキャッシュ・フロー                   △49,859              △51,431
財務活動によるキャッシュ・フロー
 短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの増減
                                     25,258              △15,121
 額(△は減少)
 長期借入れによる収入                          50,000                10,000
 長期借入金の返済による支出                        △365               △10,365
 社債の発行による収入                          20,000                   ―
 社債の償還による支出                         △15,000                   ―
 リース債務の返済による支出                      △5,870                △5,281
 長期未払金の返済による支出                        △968                △3,435
 自己株式の取得による支出                          △9                   △14
 自己株式の処分による収入                            44                   33
 配当金の支払額                            △11,953               △7,987
 非支配株主への配当金の支払額                      △2,847               △3,686
 その他                                     ―                    10
 財務活動によるキャッシュ・フロー                    58,289              △35,847
現金及び現金同等物に係る換算差額                     △1,891                5,784
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                  △9,790              △13,661
現金及び現金同等物の期首残高                       97,466               136,347
現金及び現金同等物の四半期末残高                     87,676               122,686




                         -11-
                                                     ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信


(4) 四半期連結財務諸表に関する注記事項
  (継続企業の前提に関する注記)
   該当事項はありません。




  (四半期連結損益計算書関係)
   助成金等による収入
    当第2四半期連結累計期間 (自 2021年1月1日        至      2021年6月30日)
     主として新型コロナウイルス感染症に関連して各国政府及び自治体等から支給された、従業員の雇用
    維持及び給料支給に対する助成金及び補助金等です。




   減損損失
    当第2四半期連結累計期間(自 2021年1月1日         至   2021年6月30日)
     当社グループは以下の資産グループについて減損損失を計上しています。
                                                                 減損損失
           用途              場所                   種類
                                                                 (百万円)

                     フランス、パリ             商標権                             15,581

                                     計                                   15,581

                                         建物及び構築物                         1,829
          事業用資産
                     静岡県、掛川市             機械装置                            1,445

                                         その他                                51

                                     計                                   3,326

          合計                                                             18,907


     当社グループでは、事業用資産において、事業区分をもとに、概ね独立したキャッシュ・フローを生
    み出す最小の単位ごとにグルーピングを行っています。
     当社の子会社であるBeauté Prestige International S.A.S.は、DOLCE&GABBANA S.R.L.との間でグロ
    ーバルライセンス契約を締結していましたが、当契約を解消することについて合意しました(一部は労使
    協議後確定)。当契約の解消に伴い、事業用資産として使用している資産のうち主たる資産である商標権
    の収益性が低下し、投資額の回収が見込めなくなったため、帳簿価額(関連負債控除後)を回収可能価額
    まで減額し、当該減少額15,581百万円を特別損失に計上しています。
     回収可能価額は使用価値により測定しており、関連負債控除後の使用価値を零と評価しています。
     また、ヒアルロン酸の製造終了を意思決定したことに伴い、当社工場の当該事業に係る資産グループ
    の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を特別損失に計上しています。
     なお、回収可能価額は使用価値により測定しており、零と評価しています。




                                     -12-
                                         ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信




 構造改革費用
  当第2四半期連結累計期間(自 2021年1月1日   至   2021年6月30日)
   主にDOLCE&GABBANA S.R.L.とのグローバルライセンス契約の解消に伴う契約解消に係る費用や割増退
  職金等18,342百万円、欧州での組織最適化に伴う割増退職金等3,326百万円、パーソナルケア事業譲渡に
  伴う転籍一時金等1,244百万円です。




 新型コロナウイルス感染症による損失
  当第2四半期連結累計期間(自 2021年1月1日   至   2021年6月30日)
   主として各国政府要請に伴う感染拡大防止のため、従業員の店頭派遣を停止した期間及び店舗に係る
  固定費等であり、内訳は次のとおりです。


   従業員給与及び手当             2,708 百万円
   店舗に係る固定費                  528 百万円
   計                     3,237 百万円




(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
 該当事項はありません。




                             -13-
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(重要な後発事象)
 (パーソナルケア事業における会社分割及び承継会社の株式譲渡)

   当社は、2021年7月1日付けで当社のパーソナルケア事業(以下、「対象事業」)を当社及び当社国内

  子会社(資生堂ジャパン株式会社(以下、「SJ」)及び株式会社エフティ資生堂(以下、「旧FTS」))

  から会社分割により株式会社ファイントゥデイ資生堂(以下、「新FTS」)に承継させ、新FTSの全株式

  を株式会社Oriental Beauty Holding(以下、「OBH」)に譲渡しました。また、当社中国子会社2社(資

  生堂(中国)投資有限公司(以下、「SCH」)及び資生堂化粧品製造有限公司(以下、「SZC」))においては、

  対象事業の資産をOBHの関係会社に譲渡しました。
    さ ら に 2021 年9 月 1 日 に 当 社 子 会 社 で あ る 資 生 堂 香 港 有 限 公 司 及 び ア ジ ア パ シ フ ィ ッ ク 子 会 社

  (Shiseido Singapore Co., (Pte.) Ltd.、Shiseido Korea Co., Ltd.、Shiseido Cosmetics Vietnam

  Co., Ltd.)における対象事業の資産譲渡を予定しています。

    当社グループは、上記に係る株式及び資産譲渡の譲渡対価152,498百万円を2021年7月に受領しました。

  また当社は、2021年7月1日に現物出資によりOBHの完全親会社である株式会社Asian Personal Care

  Holding 株式の35%相当を取得しました。
    上記を除くアジアで対象事業を展開する当社子会社6社(台湾資生堂股份有限公司、法来麗國際股份

  有限公司、Shiseido Thailand Co., Ltd.、Shiseido Malaysia Sdn. Bhd.、Shiseido Philippines

  Corporation、PT. Shiseido Cosmetics Indonesia)は、2022年以降に対象事業に係る資産を譲渡する予

  定です。

    なお、この会社分割、株式譲渡、資産譲渡及び現物出資による株式取得は、当社及びOBHの間の2021

  年2月3日付けPurchase Agreementに基づいて行われています。

    以下、7月1日に実行した国内対象事業の会社分割及び株式譲渡、中国子会社2社の対象事業に係る資

  産譲渡の内容になります。なお、9月1日に実行予定の資産譲渡について譲渡損益は僅少と見込んでいま

  す。


  国内対象事業の会社分割及び株式譲渡、中国子会社2社の対象事業に関する資産譲渡
  1.事業分離の概要

  (1)分離先企業の名称及び株式譲渡先企業の名称

   ①会社分割による国内対象事業分離先企業の名称

       株式会社ファイントゥデイ資生堂

   ②株式譲渡先企業の名称

       株式会社Oriental Beauty Holding

   ③中国子会社2社の対象事業に関する資産譲渡先の名称

       上海菲婷丝化妆品经营有限公司




                                          -14-
                                   ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信



(2)分離した事業の内容

 パーソナルケア事業



(3)事業分離を行った主な理由及び株式譲渡の目的

 当社は、スキンビューティー領域をコア事業とする戦略に鑑み、対象事業のさらなる成長・発展のた

め、考え得る戦略的オプションを幅広く検討した結果、対象事業については独立させ、マスビジネスに

特化した柔軟な戦略や迅速な意思決定・価値創造力の高い人材の育成等、成長投資の強化を可能にする

事業環境を整えることこそが、対象事業・ブランド及び社員のさらなる成長・発展、ひいてはお客さま

やお取引先さまへの貢献につながるものと判断しました。



(4)会社分割日及び株式譲渡日、ならびに資産譲渡日

 ①国内対象事業の会社分割及び株式譲渡

  会社分割効力発生日     2021年7月1日

  株式譲渡実行日       2021年7月1日



 ②中国子会社2社の対象事業に関する資産譲渡

  資産譲渡実行日       2021年7月1日


(5)法的形式を含むその他取引の概要に関する事項

  国内対象事業の会社分割      当社、SJ、旧FTSを分割会社とし、新FTSに国内対象事業に関する

                   権利・義務を承継させる吸収分割

  分割承継会社の株式譲渡      受取対価を現金とする分割承継会社の株式譲渡

  中国子会社2社の対象事業に    SCH、SZCの対象事業に関する資産を譲渡

  関する資産譲渡



2.実施した会計処理の概要

(1)移転損益の金額

 事業譲渡益          73,500百万円

 持分変動利益         13,500百万円

(2021年12月期に計上予定。なお、最終的な金額は現在精査中です。)




                            -15-
                                         ㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第2四半期決算短信



(2)移転した事業に係る資産及び負債の適正な帳簿価額ならびにその主な内訳

 流動資産                 21,635百万円

 固定資産                   470百万円

 資産合計                 22,105百万円


 流動負債                 11,310百万円

 固定負債                   573百万円

 負債合計                 11,883百万円

(なお、最終的な金額は現在精査中です。)



(3)会計処理

 連結財務諸表上、移転した対象事業に関して35%相当の投資を継続しているため、個別財務諸表上で認

識した移転損益は、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」における未実現損益の消去に準じ

て処理しています。また、関連会社に係る分離元企業の持分の増加額と、移転した事業に係る分離元企

業の持分の減少額との間に生じる差額は、持分変動利益として処理しています。



3.分離した事業が含まれていた報告セグメントの名称

日本事業、中国事業



4.当第2四半期連結累計期間に係る四半期連結損益計算書に計上されている当該事業に係る損益の概算額

売上高       53,626百万円

営業利益      4,060百万円

なお、上記損益の概算額は、2021年9月1日までに譲渡予定の対象事業に係る損益の合計額を記載してい

ます。



5.継続的関与の概要

パーソナルケア事業関連製品の製造に関する製造委託契約及び商品調達契約を締結しています。




                                  -16-