4911 資生堂 2021-05-12 15:00:00
2021年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2021年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
第1四半期決算短信 日本基準 連結)
2021年5月12日
上 場 会 社 名 株式会社資生堂 上場取引所 東
コ ー ド 番 号 4911 URL https://corp.shiseido.com/jp
代 表 者 (役職名) 代表取締役 社長 兼 CEO (氏名) 魚谷 雅彦
問合せ先責任者 (役職名) IR部長 (氏名) 北川 晴元 (TEL) 03-3572-5111
四半期報告書提出予定日 2021年5月14日 配当支払開始予定日 ―
四半期決算補足説明資料作成の有無 :有
四半期決算説明会開催の有無 :有 (投資家・アナリスト等向け電話会議 )
(百万円未満切捨て)
1.2021年12月期第1四半期の連結業績(2021年1月1日~2021年3月31日)
(1)連結経営成績(累計) (%表示は、対前年同四半期増減率)
親会社株主に帰属
売上高 営業利益 経常利益
する四半期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年12月期第1四半期 244,011 7.5 10,884 67.6 13,854 128.9 △1,527 ―
2020年12月期第1四半期 226,893 △17.1 6,496 △83.3 6,052 △84.7 1,402 △95.8
(注) 包括利益 2021年12月期第1四半期 20,057百万円( -%) 2020年12月期第1四半期 △1,862百万円( -%)
潜在株式調整後
1株当たり
1株当たり
四半期純利益
四半期純利益
円 銭 円 銭
2021年12月期第1四半期 △3.82 ―
2020年12月期第1四半期 3.51 3.51
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率
百万円 百万円 %
2021年12月期第1四半期 1,212,040 518,667 40.8
2020年12月期 1,204,229 506,593 40.2
(参考) 自己資本 2021年12月期第1四半期 494,307百万円 2020年12月期 484,289百万円
2.配当の状況
年間配当金
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭
2020年12月期 ― 20.00 ― 20.00 40.00
2021年12月期 ―
2021年12月期(予想) 20.00 ― 30.00 50.00
(注) 直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 無
3.2021年12月期の連結業績予想(2021年1月1日~2021年12月31日)
(%表示は、対前期増減率)
親会社株主に帰属 1株当たり
売上高 営業利益 経常利益
する当期純利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭
通期 1,067,000 15.9 27,000 80.4 27,000 180.1 35,500 ― 88.87
(注) 直近に公表されている業績予想からの修正の有無 : 有
※ 注記事項
(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
(2)四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用 : 無
(3)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 無
② ①以外の会計方針の変更 : 無
③ 会計上の見積りの変更 : 無
④ 修正再表示 : 無
(4)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年12月期1Q 400,000,000株 2020年12月期 400,000,000株
② 期末自己株式数 2021年12月期1Q 527,000株 2020年12月期 534,198株
③ 期中平均株式数(四半期累計) 2021年12月期1Q 399,469,982株 2020年12月期1Q 399,450,760株
※ 四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
当資料の記載内容のうち、歴史的事実でないものは、資生堂の将来に関する見通し及び計画に基づいた将来予測で
す。これらの将来予測には、リスクや不確定な要素が含まれており、実際の業績などは、記載の見通しとは異なる
可能性があります。業績予想の前提となる仮定及び業績予想のご利用にあたっての注意事項については、 【添付資
料】6ページ「1.当四半期決算に関する定性的情報 (3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」をご覧く
ださい。
㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
○添付資料の目次
1. 当四半期決算に関する定性的情報 …………………………………………………………………… 2
(1) 経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………… 2
(2) 財政状態に関する分析 ……………………………………………………………………………… 5
(3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ………………………………………………… 6
2. 四半期連結財務諸表 …………………………………………………………………………………… 7
(1) 四半期連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………… 7
(2) 四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 ………………………………………… 9
(3) 四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………11
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………11
(追加情報) ……………………………………………………………………………………………11
(四半期連結損益計算書関係) ………………………………………………………………………11
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ……………………………………………12
(重要な後発事象) ……………………………………………………………………………………12
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㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
1.当四半期決算に関する定性的情報
(1) 経営成績に関する説明
親会社株主に
帰属する
売上高 営業利益 経常利益 EBITDA
四半期純利益又は
四半期純損失(△)
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
(百万円)
2021 年 12 月期
244,011 10,884 13,854 △1,527 31,538
第 1 四半期
2020 年 12 月期
226,893 6,496 6,052 1,402 24,005
第 1 四半期
増減率 7.5% 67.6% 128.9% ― 31.4%
外貨増減率 6.0%
(注) EBITDA には、特別損失に計上した「新型コロナウイルス感染症による損失」に含まれる減価償却費及び「減損損失」を含めています。
当第 1 四半期連結累計期間(2021 年 1 月 1 日~2021 年 3 月 31 日)の景況感は、新型コロナウイルス感染症の
感染拡大によりグローバルで経済活動が停滞し、企業収益や雇用情勢の悪化等による消費マインドの低下など、
厳しい状況が続きました。国内化粧品市場は、緊急事態宣言下での小売店の時短営業や外出自粛等による来店客
数減に加え、訪日外国人旅行者等の大幅減少に伴い、インバウンド需要も大きく影響を受けました。海外化粧品
市場は、一部の国・地域では持ち直しの動きがみられるものの、全体としては新型コロナウイルスの感染症拡大
の影響が継続しており、 特にメイクアップ市場は厳しい状況が続きました。 一方で、中国では経済活動が回復し、
化粧品市場も引き続き成長しました。
資生堂グループは、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う市場変化を踏まえて策定した中長期経営戦略「WIN
2023 and Beyond」を当期よりスタートさせ、スキンビューティー領域をコア事業とする抜本的な経営改革を実
行しています。外部環境が急激に変化する中、これまでの売上拡大による成長重視から、収益性とキャッシュ・
フロー重視の戦略へと転換し、スキンビューティーカンパニーとしての基盤を構築します。
当期は、WIN 2023 実現に向けた“変革と次への準備”の年であり、事業ポートフォリオの再構築を中心とした
構造改革に加えて、デジタルトランスフォーメーション、在庫縮減等の財務基盤の強化に取り組んでいます。
当第 1 四半期連結累計期間の売上高は、 日本を除いた全ての地域で成長し、 現地通貨ベースで前年比 6.0%増、
円換算後では前年比 7.5%増の 2,440 億円となりました。戦略的に投資強化を進めているスキンビューティーブ
ランドが成長をけん引し、E コマースもプレステージを中心に引き続き伸長しました。
営業利益は、売上増に伴う差益増に加え、マーケティング投資や経費等において市場環境の変化に合わせた適
切なリソースアロケーションを行ったことなどにより、前年比 67.6%増の 109 億円となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、構造改革等を除く既存ビジネスベースでは 138 億円となったものの、
DOLCE&GABBANA S.R.L.とのライセンス契約解消(一部は労使協議後確定)に伴う商標権の減損損失を計上したこ
となどから、15 億円の損失となりました。
なお、EBITDA ベースでは 12.9%と二桁のマージンを継続しました。
当第 1 四半期連結累計期間における財務諸表項目 (収益及び費用) の主な為替換算レートは、 米ドル=106.6
1
円、1 ユーロ=127.9 円、1 中国元=16.4 円です。
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㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
【連結】 (単位:百万円)
セグメント間の内部売上高
外貨 又は振替高を含めた売上高
区 分 当第 1 四半期 構成比 前第 1 四半期 構成比 増 減 増減率
増減率
当第 1 四半期 前第 1 四半期
売 日本事業 75,286 30.8% 85,673 37.8% △10,386 △12.1% △12.1% 84,694 92,744
上 中国事業 65,349 26.8% 44,514 19.6% 20,834 46.8% 41.1% 65,552 44,622
高 アジアパシフィック事業 16,527 6.8% 15,083 6.6% 1,443 9.6% 6.4% 17,136 15,670
米州事業 24,371 10.0% 23,292 10.3% 1,079 4.6% 6.8% 31,646 29,605
欧州事業 24,440 10.0% 20,439 9.0% 4,000 19.6% 12.3% 26,464 23,152
トラベルリテール事業 27,982 11.5% 27,795 12.2% 187 0.7% 2.5% 28,088 27,852
プロフェッショナル事業 3,608 1.5% 2,877 1.3% 730 25.4% 23.0% 3,762 3,048
その他 6,445 2.6% 7,216 3.2% △771 △10.7% △10.7% 50,928 45,707
小 計 244,011 100.0% 226,893 100.0% 17,117 7.5% 6.0% 308,274 282,403
調整額 ― ― ― ― ― ― ― △64,262 △55,509
合 計 244,011 100.0% 226,893 100.0% 17,117 7.5% 6.0% 244,011 226,893
(単位:百万円)
区 分 当第 1 四半期 売上比 前第 1 四半期 売上比 増 減 増減率
営 日本事業 4,933 5.8% 7,833 8.4% △2,900 △37.0%
業 中国事業 1,970 3.0% 5,282 11.8% △3,312 △62.7%
利 アジアパシフィック事業 1,445 8.4% 1,064 6.8% 381 35.8%
益 米州事業 △6,109 △19.3% △9,082 △30.7% 2,972 ―
又 欧州事業 △910 △3.4% △6,463 △27.9% 5,553 ―
は トラベルリテール事業 4,721 16.8% 4,974 17.9% △253 △5.1%
損 プロフェッショナル事業 444 11.8% 60 2.0% 384 639.7%
失 その他 8,622 16.9% 4,681 10.2% 3,941 84.2%
小 計 15,118 4.9% 8,351 3.0% 6,767 81.0%
調整額 △4,233 ― △1,854 ― △2,378 ―
合 計 10,884 4.5% 6,496 2.9% 4,388 67.6%
(注) 1 当第 1 四半期連結会計期間より、当社グループ内の業績管理区分の一部見直しに伴い、従来「米州事業」に計上していたデジタル戦
略に係るグローバルサービス機能の業績を「その他」に計上しています。また、「その他」に計上していたサプライネットワーク機
能の一部の業績等を「日本事業」へ計上しています。なお、前第 1 四半期連結累計期間のセグメント情報については、変更後の区分
方法により作成したものを記載しています。
2 「その他」は、本社機能部門、㈱イプサ、資生堂美容室㈱、生産事業、フロンティアサイエンス事業及び飲食業などを含んでいます。
3 営業利益又は営業損失における売上比は、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めた売上高に対する比率です。
4 営業利益又は営業損失の調整額は、主にセグメント間の取引消去の金額です。
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㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
各報告セグメントの概況は次のとおりです。
【日本事業】
日本事業では、コロナ禍で変化したお客さまニーズを捉え、スキンビューティー領域を中心とした商品を強化
しました。また、専門店の E コマースプラットフォーム「Omise+」を 3 月よりスタートさせたほか、ライブコマ
ースや WEB カウンセリングを強化するなど、得意先と協働して店頭とオンラインの融合に取り組み、多くのお客
さまとの接点を拡大しました。これにより、E コマース売上は前年を上回って成長しました。一方、新型コロナ
ウイルス感染症再拡大により、 緊急事態宣言を受けた小売店の時短営業や外出自粛に伴う消費マインドの低下等
の影響を受けました。加えて、訪日外国人旅行者等の大幅な減少により、インバウンド需要も減少しました。
以上のことから、売上高は前年比 12.1%減の 753 億円となりました。営業利益は、徹底したコスト削減に取り
組んだものの、売上減に伴う差益減などにより、前年比 37.0%減の 49 億円となりました。
【中国事業】
中国事業では、前年同期は新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けましたが、当期はオフライン・オ
ンラインともに力強く成長し、2019 年対比でも成長を加速しました。「SHISEIDO」「クレ・ド・ポー ボーテ」
、 、
「イプサ」などスキンビューティーブランドを中心にマーケティング投資を強化し、婦人節や資生堂中国 40 周
年のプロモーションも好調に推移しました。
以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前年比 41.1%増、円換算後では前年比 46.8%増の 653 億円とな
りました。営業利益は、売上増に伴う差益増があった一方、一部、原価悪化や、マーケティング投資強化などに
より、前年比 62.7%減の 20 億円となりました。
【アジアパシフィック事業】
アジアパシフィック事業では、一部の国・地域では新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続きましたが、全
体としては回復の兆しが見られ、台湾など主要マーケットでシェアを拡大したほか、ベトナムやシンガポールは
二桁成長しました。また、各地域の主要 E コマースプラットフォーマーでの展開強化により、E コマース売上は
「SHISEIDO」などがけん引し倍増しました。
以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前年比 6.4%増、円換算後では前年比 9.6%増の 165 億円となり
ました。営業利益は、売上増に伴う差益増などにより、前年比 35.8%増の 14 億円となりました。
【米州事業】
米州では、新型コロナウイルスの感染拡大により、特にオフラインチャネルとメイクアップカテゴリーが大き
な影響を受けました。その中で、 「NARS」はバーチャル新店舗をオープンさせるなどデジタルマーケティングを
強化し、前年を上回りました。また、プロモーションを強化した「SHISEIDO」やフレグランスも好調に推移しま
した。
以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前年比 6.8%増、円換算後では前年比 4.6%増の 244 億円となり
ました。営業損失は、売上増に伴う差益増に加え、人件費効率化や償却費用の減少などにより、前年に対し 30
億円減の 61 億円となりました。
【欧州事業】
欧州事業では、新型コロナウイルス感染拡大の影響が続きましたが、 「クレ・ド・ポー ボーテ」や「Drunk
Elephant」の展開拡大を進めました。また、オンラインカウンセリングやデジタルプロモーションの強化により、
E コマース売上は引き続き大きく伸長しました。
以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前年比 12.3%増、円換算後では前年比 19.6%増の 244 億円となり
ました。営業損失は、売上増に伴う差益増に加え、マーケティング投資の効率化などにより、前年に対し 56 億円
減の 9 億円となりました。
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㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
【トラベルリテール事業】
トラベルリテール事業(空港・市中免税店等での化粧品・フレグランスの販売)は、国際線の大幅減便に伴う
グローバルでの旅行者の減少等の影響を受けました。一方、中国海南島では国内旅行者数が引き続き増加してい
ることから、店舗数の拡大やプロモーションの強化等を実施しました。また、 「イプサ」や「エリクシール」な
どの店頭カウンターの展開強化に取り組んだことなどにより、アジアでは前年を上回る成長となりました。
以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前年比 2.5%増、円換算後では前年比 0.7%増の 280 億円となり
ました。営業利益は、アジアでの売上増に伴う差益増があった一方、国内免税事業の減益などにより、前年比
5.1%減の 47 億円となりました。
【プロフェッショナル事業】
プロフェッショナル事業は、ヘアサロン向けのヘアケア、スタイリング剤、ヘアカラー剤やパーマ剤などの技
術商材を日本、中国、アジアパシフィックで販売しています。当期は、一部の国・地域では新型コロナウイルス
の感染拡大の影響が続きましたが、ヘアサロンへの来店客数の回復や E コマースでのプロモーション強化など
により、売上高は現地通貨ベースで前年比 23.0%増、円換算後では前年比 25.4%増の 36 億円となりました。営
業利益は、売上増に伴う差益増などにより、前年比 639.7%増の 4 億円となりました。
(2) 財政状態に関する分析
① 資産、負債、及び純資産の状況
総資産は、DOLCE&GABBANA S.R.L.とのライセンス契約解消に伴う商標権の減少の一方、工場設備等への投資に
よる有形固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ 78 億円増の 1 兆 2,120 億円となりました。負債
は、工場設備関連の支払いに伴う流動負債の減少などにより 43 億円減の 6,934 億円に、純資産は、為替換算調
整勘定の増加などにより 121 億円増の 5,187 億円となりました。また、自己資本に対する純有利子負債の割合を
示す Net D/E レシオは 0.41 倍となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当第 1 四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、283 億円の収入となりました。投資活動
によるキャッシュ・フローは、工場設備等への投資などにより、404 億円の支出となりました。財務活動による
キャッシュ・フローは、配当金の支払いなどにより、155 億円の支出となりました。以上により、当第 1 四半期
連結累計会計期間末の現金及び現金同等物残高は期首に対し、227 億円減の 1,136 億円となりました。
【参考情報】
連結キャッシュ・フロー計算書(要約) (単位:億円)
区 分 金額
現金及び現金同等物期首残高 1,363
営業活動によるキャッシュ・フロー 283
投資活動によるキャッシュ・フロー △404
財務活動によるキャッシュ・フロー △155
現金及び現金同等物に係る換算差額 48
現金及び現金同等物純増額 △227
現金及び現金同等物期末残高 1,136
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(3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2021 年 2 月 9 日に公表した通期連結業績予想を下記の通り修正します。
2021 年 12 月期の通期連結業績予想に関しては、既存ビジネスでの売上高・利益について本年 2 月に公表した
業績予想に変更はありませんが、 パーソナルケア事業譲渡 合弁事業化に伴う下期の売上高、
・ 営業利益減少影響、
及び事業譲渡後のパーソナルケア商品の製品供給を譲渡先新会社に対して継続する影響を織り込み、売上高は
330 億円減額し1兆 670 億円、営業利益は 80 億円減額し 270 億円とそれぞれ予想数値を修正します。
親会社株主に帰属する当期純利益については、上記事業に関わる株式譲渡益等を特別利益として 870 億円計
上する一方、 DOLCE&GABBANA S.R.L.とのライセンス契約解消に伴う商標権の減損損失等を特別損失として 350 億
円を計上すること、また欧州において組織最適化に向けた構造改革を実施すること等から、前回予想を 240 億円
増額し 355 億円となる見込みです。前提となる主な通期平均為替レートは、1 米ドル=105 円、1 ユーロ=127
円、1 中国元=16 円を想定しています。
なお、本業績予想修正に伴う 2021 年 12 月期の配当予想に変更はありません。
詳細は、 「通期連結業績予想の修正、特別利益および特別損失の計上に関するお知らせ」及び決算説明資料を
ご覧ください。
https://corp.shiseido.com/jp/ir/library/tanshin/
2021 年 12 月期 通期連結業績予想(2021 年 1 月 1 日~2021 年 12 月 31 日)
親会社株主に
1 株当たり
売上高 営業利益 経常利益 帰属する
当期純利益
当期純利益
百万円 百万円 百万円 百万円 円 銭
前回発表予想(A) 1,100,000 35,000 31,000 11,500 28.79
今回修正予想(B) 1,067,000 27,000 27,000 35,500 88.87
増減額(B-A) △33,000 △8,000 △4,000 24,000
増減率(%) △3.0% △22.9% △12.9% 208.7%
前期実績
920,888 14,963 9,638 △11,660 △29.19
(2020 年 12 月期)
【参考情報】各報告セグメント別連結売上高予想
各報告セグメント別の通期連結業績予想は以下のとおりです。
通期連結売上高 (単位:億円)
今回修正 増減率 外貨 前回発表 前回発表 前期実績
区 分 予想(A) (A/C-1) 増減率 予想(B) 差(A-B) (C)
日本事業 3,250 7% 7% 3,460 △210 3,030
中国事業 2,825 20% 17% 3,135 △310 2,358
アジアパシフィック事業 645 9% 11% 665 △20 592
米州事業 1,165 27% 29% 1,165 ― 914
欧州事業 1,060 12% 8% 1,060 ― 943
トラベルリテール事業 1,065 8% 10% 1,065 ― 985
プロフェッショナル事業 145 14% 14% 145 ― 128
その他 515 99% 99% 305 210 259
合 計 10,670 16% 15% 11,000 △330 9,209
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㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
2. 四半期連結財務諸表
(1) 四半期連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当第1四半期連結会計期間
(2020年12月31日) (2021年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 130,013 129,817
受取手形及び売掛金 144,728 153,671
有価証券 21,000 2,000
たな卸資産 170,031 167,215
その他 52,634 43,746
貸倒引当金 △3,644 △4,301
流動資産合計 514,763 492,148
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物 251,762 257,266
減価償却累計額 △103,831 △106,658
建物及び構築物(純額) 147,931 150,608
機械装置及び運搬具 118,883 125,074
減価償却累計額 △63,344 △65,588
機械装置及び運搬具(純額) 55,538 59,486
工具、器具及び備品 102,657 107,894
減価償却累計額 △60,680 △65,948
工具、器具及び備品(純額) 41,976 41,945
土地 44,605 46,336
リース資産 10,671 10,976
減価償却累計額 △5,251 △5,198
リース資産(純額) 5,420 5,777
使用権資産 29,133 37,783
減価償却累計額 △10,870 △13,005
使用権資産(純額) 18,262 24,778
建設仮勘定 27,308 37,273
有形固定資産合計 341,044 366,205
無形固定資産
のれん 54,429 56,614
リース資産 403 372
商標権 131,636 121,187
その他 54,922 56,133
無形固定資産合計 241,392 234,308
投資その他の資産
投資有価証券 13,527 14,279
長期前払費用 14,125 14,126
繰延税金資産 42,501 54,516
その他 37,015 36,592
貸倒引当金 △140 △136
投資その他の資産合計 107,029 119,377
固定資産合計 689,466 719,891
資産合計 1,204,229 1,212,040
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㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当第1四半期連結会計期間
(2020年12月31日) (2021年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 21,187 22,654
電子記録債務 55,740 52,628
短期借入金 56,491 56,076
1年内返済予定の長期借入金 10,730 730
リース債務 8,344 9,698
未払金 75,695 63,512
未払法人税等 7,374 10,378
返品調整引当金 6,227 6,411
返金負債 10,518 11,687
賞与引当金 15,024 18,502
役員賞与引当金 165 52
危険費用引当金 545 587
事業撤退損失引当金 725 673
その他 84,208 77,411
流動負債合計 352,977 331,007
固定負債
社債 65,000 65,000
長期借入金 167,861 180,913
リース債務 15,872 21,515
長期未払金 52,968 52,791
退職給付に係る負債 27,189 26,684
債務保証損失引当金 350 350
繰延税金負債 2,944 3,261
その他 12,472 11,850
固定負債合計 344,658 362,366
負債合計 697,635 693,373
純資産の部
株主資本
資本金 64,506 64,506
資本剰余金 70,741 70,741
利益剰余金 339,817 330,261
自己株式 △2,455 △2,425
株主資本合計 472,610 463,083
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 3,054 3,327
為替換算調整勘定 5,257 24,152
退職給付に係る調整累計額 3,366 3,742
その他の包括利益累計額合計 11,678 31,223
新株予約権 1,399 1,413
非支配株主持分 20,905 22,946
純資産合計 506,593 518,667
負債純資産合計 1,204,229 1,212,040
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㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
(2) 四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
四半期連結損益計算書
第1四半期連結累計期間
(単位:百万円)
前第1四半期連結累計期間 当第1四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日 (自 2021年1月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
売上高 226,893 244,011
売上原価 49,794 62,652
売上総利益 177,098 181,359
販売費及び一般管理費 170,602 170,474
営業利益 6,496 10,884
営業外収益
受取利息 248 165
受取配当金 2 0
持分法による投資利益 61 82
受取家賃 156 143
補助金収入 2,372 1,681
為替差益 - 1,509
その他 269 544
営業外収益合計 3,111 4,127
営業外費用
支払利息 709 502
為替差損 1,988 -
その他負債の利息 300 334
その他 556 322
営業外費用合計 3,554 1,158
経常利益 6,052 13,854
特別利益
固定資産売却益 486 12
助成金等による収入 - 611
投資有価証券売却益 5 67
特別利益合計 492 691
特別損失
固定資産処分損 919 628
減損損失 - 15,338
新型コロナウイルス感染症による損失 - 914
投資有価証券評価損 - 4
特別損失合計 919 16,887
税金等調整前四半期純利益
5,625 △2,341
又は税金等調整前四半期純損失(△)
法人税、住民税及び事業税 △1,815 9,855
法人税等調整額 5,439 △11,547
法人税等合計 3,623 △1,691
四半期純利益又は四半期純損失(△) 2,001 △649
非支配株主に帰属する四半期純利益 599 877
親会社株主に帰属する四半期純利益
1,402 △1,527
又は親会社株主に帰属する四半期純損失(△)
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㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
四半期連結包括利益計算書
第1四半期連結累計期間
(単位:百万円)
前第1四半期連結累計期間 当第1四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日 (自 2021年1月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
四半期純利益又は四半期純損失(△) 2,001 △649
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 9 301
為替換算調整勘定 △4,609 20,030
退職給付に係る調整額 730 376
持分法適用会社に対する持分相当額 4 0
その他の包括利益合計 △3,864 20,707
四半期包括利益 △1,862 20,057
(内訳)
親会社株主に係る四半期包括利益 △1,993 18,016
非支配株主に係る四半期包括利益 131 2,040
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㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
(3) 四半期連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(追加情報)
前連結会計年度において重要な後発事象として記載していたパーソナルケア事業における会社分割及び承
継会社の株式譲渡について、当社が新たに設立する株式会社の全株式及び関連資産の譲渡益として870億円
を2021年12月期第3四半期連結会計期間において計上する見込みです。
(四半期連結損益計算書関係)
助成金等による収入
当第1四半期連結累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年3月31日)
主として新型コロナウイルス感染症に関連して各国政府及び自治体等から支給された、従業員の雇用
維持及び給料支給に対する助成金及び補助金等です。
減損損失
当第1四半期連結累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年3月31日)
海外子会社の商標権に係る減損損失を計上しています。
用途 種類 場所
事業用資産 商標権 フランス、パリ
当社グループでは、事業用資産において、事業区分をもとに、概ね独立したキャッシュ・フローを生
み出す最小の単位ごとにグルーピングを行っています。
当社の子会社であるBeauté Prestige International S.A.S.は、DOLCE&GABBANA S.R.L.との間でグロ
ーバルライセンス契約を締結していましたが、当契約を解消することについて合意しました(一部は労使
協議後確定)。当契約の解消に伴い、事業用資産として使用している資産のうち主たる資産である商標権
の収益性が低下し、投資額の回収が見込めなくなったため、帳簿価額(関連負債控除後)を回収可能価額
まで減額し、当該減少額15,338百万円を特別損失に計上しています。
回収可能価額は使用価値により測定しており、関連負債控除後の使用価値を零と評価しています。
新型コロナウイルス感染症による損失
当第1四半期連結累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年3月31日)
主として各国政府要請に伴う感染拡大防止のため、従業員の店頭派遣を停止した期間及び店舗に係る固
定費等であり、内訳は次のとおりです。
従業員給与及び手当 584百万円
店舗に係る固定費 330百万円
計 914百万円
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㈱資生堂(4911) 2021年12月期 第1四半期決算短信
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
該当事項はありません。
(重要な後発事象)
当社の子会社であるBeauté Prestige International S.A.S.(以下、「BPI社」)は、DOLCE&GABBANA S.R.L.
(以下、「D&G社」) との間で締結していた、フレグランス、メイクアップ、スキンケア商品の開発、生産及び
販売・マーケティングに関するグローバルライセンス契約(以下、「本ライセンス契約」)を解消することにつ
いて、2021年4月28日にD&G社と合意しました。
本ライセンス契約の解消に伴い、フランスを除くすべての市場での本ライセンス契約に関する事業展開が
2021年12月31日を効力発生日として終了予定です。なお、フランスにおける事業活動に係る本ライセンス契約
の解消については、同国の労働法に基づき、従業員代表との労使協議を経た上で決定する予定です。
またBPI社は、本ライセンス契約解消以降、最低12ヵ月間、D&G社商品のグローバルでの生産及び販売を継続
する検討を開始しています。
(1) 契約解消の理由
当社は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う市場変化を踏まえて、中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」
を策定し、高収益構造への転換に向け、選択と集中による事業ポートフォリオの再構築を進めています。今回
の契約解消はこの中長期経営戦略に基づくものです。
(2) 契約解消時期
2021年12月31日(予定)
(3) 契約の内容
本ライセンス契約解消に関する契約(一部は労使協議後確定)
(4) 契約の解消が連結業績に与える影響
本ライセンス契約解消に伴い、投資額の回収が見込めなくなったため、商標権の帳簿価額(関連負債控除後)
を回収可能価額まで減額し、当該減少額15,338百万円を減損損失として当第1四半期連結累計期間に計上してい
ます。また、この減損損失に加え、契約解消に係る費用、割増退職金などを含めた総額約35,000百万円を2021
年度に特別損失に計上する見込みです。
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