4593 M-ヘリオス 2020-05-14 15:00:00
2020年12月期 第1四半期決算説明資料 [pdf]

2020年12月期 第1四半期決算説明資料




Company

株式会社ヘリオス(東証マザーズ:4593)
Date

2020/5/14
1. 戦略/アップデート                          | 02

2. HLCM051 Stroke                     | 06

3. HLCM051 ARDS                       | 12

4. iPSC Platform                      | 18

5. HLCN061 次世代がん免疫細胞(NK)              | 21

6. HLCR011 AMD                        | 25

7. HLCL041 LIVER Organ Bud Platform   | 31

8. 決算概況                               | 36

9. 参考資料                               | 40




                                             1
基本戦略

体性幹細胞製品で生み出した利益を幹細胞Platformに再投資し、新たな製品群を開発
ベンチャーキャピタル設立により、事業への相乗効果を期待

            MultiStem                            iPSC Platform                   新しい製品群の開発

                  開発:                                            開発:               開発:

                                      再投資
                                                                           再投資
                                                     遺伝子編集
                                                      ×iPSC
        MultiStem®
                                                                                 次世代がん免疫細胞
 (骨髄由来体性幹細胞製品)                                                                     眼科領域
                                              製造                 遺伝子編集             臓器原基
                                            (大量培養)               ×免疫細胞




                                                              ベンチャーキャピタル

© HEALIOS K.K. All rights reserved.                                                          2
                                                                                                                  Update

開発パイプラインの進捗


                                        開発                前臨床                      申請
  市場             事業分野                            適応症                  治験                上市           進捗状況
                                       コード                 試験                     ~承認

                                                 脳梗塞                                         COVID-19の感染拡大により患者組入れ
             体性幹細胞再生
                                      HLCM051                                                         ペースは鈍化
              医薬品分野                              急性呼吸                                             治験進捗への影響を精査中
                                                窮迫症候群
                                                Wet AMD                                         大日本住友製薬と共同開発
  日本                                  HLCR011
                                                  (*1)                                           治験開始に向けて準備中
               iPSC再生                            代謝性
                                      HLCL041                                                    横浜市立大学と共同研究
               医薬品分野                             肝疾患
                                                                                                  遺伝子編集NK細胞(*3)
                                      HLCN061   固形がん
                                                                                                   を自社で研究開発



                                        開発                前臨床   第I相   第Ⅱ相   第Ⅲ相    申請
   市場            事業分野                            適応症                                    上市            進捗状況
                                       コード                 試験   試験     試験    試験   ~承認

   米国                                           Dry AMD
                                      HLCR012                                                      NEIと共同研究開発
   欧州                                             (*2)
               iPSC再生
               医薬品分野
                                                                                                   遺伝子編集NK細胞
   米国                                 HLCN061   固形がん
                                                                                                   を自社で研究開発


   *1) Wet AMD: 滲出型加齢黄斑変性 *2) Dry AMD: 萎縮型加齢黄斑変性 *3)NK細胞: ナチュラルキラー細胞
© HEALIOS K.K. All rights reserved.                                                                                        3
                                                                                                 Update

HLCM051 ARDS 治験概況

肺炎を原因疾患とするARDS患者を対象に、HLCM051(MultiStem ® )の有効性及び安全性を検討する
第Ⅱ相試験(ONE-BRIDGE試験)を2019年4月より実施中

    ONE-BRIDGE試験概況                                             詳細
  実施中のARDS治験プロトコルを変更し、COVID-19肺炎由来のARDS患者の組入れを決定。              治験名A     肺炎を原因疾患とするARDS患者
                                                                        を対象としたHLCM051
                                                                        (MultiStem®)の有効性及び安
                                                                        全性を検討する第Ⅱ相試験
                                                                        (ONE-BRIDGE試験)

                                        治験完了は2021年半ばの見込み       被験者      肺炎を原因疾患とするARDS患者
                                         *投与後6か月のフォローアップを含む
      2019年4月
      被験者組み入れ開始                          *COVID-19の感染拡大による
                                         治験進捗への影響を精査中          組み入れ     非盲検、標準治療対照

                                                               症例数      30 (HLCM051投与20例、標準治
                                                                        療10例)無作為割り付け
                            臨床試験
                       (25施設以上で実施予定)                           主要評価項目   投与後28日間のうち人工呼吸器装
                                                                        着しなかった日数
                                                                        (VFD: Ventilator Free Days)

                                       申請                 承認
                                              申請               MultiStemを用いたARDSの治療法は、
                                       準備                /市販   希少疾病用再生医療等製品として指定されています。




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                                                                                                                   New

HLCM051 ARDS                          COVID-19肺炎由来のARDS患者のCohort追加


今回新たに追加されたCOVID -19肺炎由来症例の患者組入れ(以下 図 Cohort2)は、現在実施中である投与
群(以下図 Cohort1)とは区別して行う計画であり、今回のコホート追加による、従来実施してきた治験へ
の影響はありません。

   ARDSの治験 Cohort                                                        詳細(2020年4月13日~)
                                            Cohort1(2019年4月より実施中の治験)
                                                                         被験者     肺炎を原因疾患            COVID-19肺炎由来
                                                              HLCM051群           とするARDS患者          ARDS患者

                                                               20例       症例数     30                 約5
                                       陰性                                        (HLCM051投与20例、標準   (うち全員にHLCM051
                                                       2
                                            ランダム化                                治療10例)無作為割り付け      投与)




                                                      :
ARDS患者                  COVID-19                       1
                          検査
                                                             標準治療群       目的      有効性および安全性評価        安全性評価
                                                              10例



                                            Cohort2(今回新たに追加)
                                       陽性
                                                           HLCM051投与
                                                       Cohort2では約5例程度
                                                       エントリー予定

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HLCM051 Stroke




                                                iPSC
                                                                        Manufacturing
                                                  x
                                                                          Platform
                                             Gene editing                                         iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                     iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                 x
                                                             Immuno
                                                            -Oncology




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                                                                                                           Update

HLCM051 Stroke 治験概況

脳梗塞急性期患者を対象に、HLCM051(MultiStem ® )の有効性及び安全性を検討する
第Ⅱ/Ⅲ相試験(TREASURE試験)を2017年11月から実施中

    TREASURE試験概況                                                       詳細
                                        治験完了は2021年前半~半ばの見込み            治験名         脳梗塞患者を対象とした
                                         *投与後1年間のフォローアップを含む                        HLCM051(MultiStem®)の有効
       2017年11月
       被験者組み入れ開始                             *COVID-19の感染拡大による                     性及び安全性を検討するプラセボ
                                             治験進捗への影響を精査中                          対照二重盲検第Ⅱ/Ⅲ相試験
                                                                                   (TREASURE試験)

                                                                       被験者         脳梗塞発症から18~36時間以内の
                              臨床試験                                                 患者
                         (40施設以上で実施中)
                                                                       組み入れ        二重盲検、プラセボ対照

                                                                       症例数         220 (HLCM051投与110例、プラ
                                        申請                       承認                セボ110例)無作為割り付け
                                                   申請
                                        準備                       /市販
                                                                       主要評価項目      90日後の機能評価で、Excellent
                                                                                   Outcome(優れた転帰)を達成し
                                                                                   た被験者の割合

                                               「先駆け審査指定制度」により
                                               通常1年ほどの審査期間が、最短         ※Excellent Outcomeとは
                                               6か月までに短縮される可能性          脳卒中患者の機能評価に使われる主要な指標、mRS、NIHSS、
                                                                       BIの3つにおいて、mRS 1以下、NIHSS 1以下かつ BI 95以上
                                                                       の場合を“Excellent Outcome(優れた転帰)“と定義



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アサシス社による二重盲検試験結果 <脳梗塞急性期>

第Ⅱ相試験追加解析の結果、Excellent Outcomeを達成した割合のプラセボ群との比較は、MultiStem
を脳梗塞発症後36時間以内に投与された患者群で90日後、365日後ともに統計学的に有意であった

    二重盲検試験結果                                                                                                     詳細

                                                                                                                 治験        アサシス社により米英にて実施された
                                                                                            達成率
                                                                                                                           プラセボ対照二重盲検第Ⅱ相試験
         達
                                                                                         29.0 %
                                                                                         29.0%                             (MASTERS-1 trial)
         成
         率                                                                                                       対象患者      脳梗塞発症後36時間以内にMultiStem
                                                        MultiStem                                                          あるいはプラセボを投与された患者
                                                         (n=31)

                                                                                                                 評価項目      投与90日後、365日後にExcellent
                             16.1%                                                                                         Outcome*を達成した割合


                                                                                                 p=0.01

                                     p=0.02                                                                      ※Excellent Outcomeとは
                                                                                                                 脳卒中患者の機能評価に使われる主要な指標、mRS、NIHSS、
                                                                                                                 BIの3つにおいて、mRS 1以下、NIHSS 1以下かつ BI 95以上
                                                         Placebo                                                 の場合を“Excellent Outcome(優れた転帰)“と定義
                                    0%                   (n=19)                                  0%

                               90日                                                         365日           経過日数


             (出所)Lancet Neurol. 2017 May;16(5):360-368; 16 360–68のSupplementary appendix Table5を基に作成


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HLCM051 Stroke 現状の日本の脳梗塞急性期治療について

脳梗塞発症後に、「治療できる時間がより長い新薬の開発」が待たれる疾患領域



    発症後経過時間に応じた治療                                                         脳梗塞とは

                                             発症後の経過時間                     脳に酸素と栄養を供
                                                                          給する動脈が閉塞し、
                                       10h      20h         30h     40h
                                                                          虚血症状になること
                                                                          で脳組織が壊死する
                                                                          病気。脳卒中には、
    血栓溶解療法 ※1
                                                                          脳出血と脳梗塞が含
                                      脳出血のリスクにより                          まれ、70~75%が脳
                                       時間的制限あり
    機械的血栓回収療法※2
                                                                          梗塞と言われる。
                                                                          感覚障害や言語障害など壊死した部位
                                                       急性期の新たな
                                                                          により症状は異なるが、後遺症を残し、
    HLCM051                                           選択肢となる可能性           65歳以上の寝たきりの37.9%、介護が
                                                                          必要になった者の21.7%が脳梗塞が原
   ※1 脳の血管に詰まった血の塊を溶かす血栓溶解。                                               因と言われる。
   ※2 閉塞した脳動脈内の血栓を直接回収する等にて血流を再開させる治療法。



    注)本資料では、脳梗塞急性期に対する主だった治療法と、一般的な発症後の各治療可能時間を簡略に示すことを目的としております。
    治療については、患者の状況や症状分類に応じて実施され、上記以外の治療法も実施されております。                                 (出所)Athersys社提供資料



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HLCM051 Stroke 脳梗塞の年間発症患者数

本製品の国内対象患者数は年間6.2万人と推定




                                                             脳梗塞発症患者数(年)
                                      脳梗塞発症患者数(年)

                                      23万人~ 33万人             重度患者数
                                                             (主にアテローム血栓症と心原性塞栓症)

                                                             36時間以内 到着患者数

                                         重度患者数

                                         13 万人


                                      36時間以内 到着患者数


                                        6.2 万人
      (出所)日本の年間発症患者数は、総務省消防庁、厚生労働省資料及びDatamonitor等を基に当社推定。
      (出所)36時間以内の到着患者割合47%は、当社実施市場調査を基に推定。




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HLCM051 Stroke 想定メカニズム

急性神経障害後の点滴静脈投与により、HLCM051は脾臓に分布し、 炎症性免疫細胞が脳内に集積する
のを防ぎ、脳梗塞急性期の炎症反応を抑える。増殖・栄養因子を放出して神経保護作用を促進する


                                          HLCM051
                                          投与の場合



        脳虚血による
        神経細胞障害
        (一次障害)                                         HLCM051が脾臓からの炎症性細   炎症性細胞による虚血部位の神経細胞
                                                       胞の動員・放出を抑制し、抗炎      障害の増悪(二次障害)を軽減
                                                       症性細胞の動員・放出を活性化




                                                       脾臓での炎症性細胞(リンパ球,     脾臓から放出された炎症性細胞が
                                        HLCM051
                                                       サイトカイン)の動員・放出が      虚血部位の神経細胞障害を増悪させる
                                       投与しない場合
                                                       活性化される
                                                                                 二次障害
                                                       脾臓=免疫応答の場
   (出所) Stroke. 2018 May;49(5):1058-1065.Fig.2を基に図式化


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HLCM051 ARDS




                                                iPSC
                                                                         Manufacturing
                                                  x
                                                                           Platform
                                             Gene editing                                          iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                      iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                  x
                                                              Immuno
                                                            - Oncology




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HLCM051 ARDS 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)とは

治療が長期化する事の多い、きわめて予後不良の疾患であり、症状や生命予後を改善できる新規の
治療法が望まれている

     ARDSとは                                                        現在の治療法
     急性呼吸窮迫症候群(ARDS:Acute                                          現時点において、ARDSの生命予後
     Respiratory Distress Syndrome)とは、様々な                          を直接改善できる薬物療法はなく、
     重症患者に突然起こる呼吸不全の総称である。                                         人工呼吸管理による呼吸不全の対
     主な原因は、重症肺炎・敗血症・大量輸血・                                          処療法しかない。ただし、人工呼
     外傷等である。                                                       吸器の使用が長期化すると、患者
     ARDSを起こした肺では、基礎疾患や外傷な                                         の予後が悪くなることが知られて
     どに伴い、炎症性細胞が活性化され、この細                                          いる。
     胞が肺を攻撃する。その結果、重度の呼吸不
     全を引き起こす。                                                      治療が長期化する事の多い、極め
                                               (出所)Athersys社提供資料
                                                                   て予後不良の疾患であり、症状や
     一般的には、原因となる疾患や外傷が発生してから24~48時間以内に発生                           生命予後を改善できる新規の治療
     すると言われている。                                                    法が望まれている。
     また、発症後の死亡率は全体の30~58%(*1)とも言われる。
                                            (*1)ARDS診断ガイドライン2016




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HLCM051 ARDS 年間発症数

日本国内でのARDS発症患者数は、おそよ7,000~12,000人と推定される
原因疾患は多岐にわたるが、およそ1/3は肺炎が原因疾患である

    疫学データ                                                                              ARDSの原因疾患

                                                                         推定される                           その他         8%
                     疫学データ                                 発症率
                                                                       国内ARDS患者数*1
                                                                                        外傷       7%                                   肺炎 34%
                                                  ICU 1床当たり0.42症
   50ヵ国のICU利用を調べた分析結果                               ICU入室の10.4%
                                                  機械的人工呼吸を要す
                                                                        11,937人        誤嚥       10%
                 出所:JAMA.2016; 315(8): 788-800
                                                     る患者の23.4%
   千葉県における急性肺障害(ALI)/
   急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に関する
   疫学調査                                               6.1/10万人           7,320人           手術       11%
                                                                                                                                       敗血症   29%
       出所:日本救急医学会雑誌2007; 18(6): 219-228


   ARDSの約1/3は肺炎が原因であるが、季節性の感染症では肺炎からARDSへ進行しやすく、                                     (出所) Respiratory Investigation; 55(4): 257-263

   鳥インフルエンザA (H7N9)で約71%*2がARDSを発症したというデータもある。


   *1(出所) 日本のARDS患者数は、疫学データの発症率と人口統計の日本総人口を基に当社推定
   *2(出所) Gao HN. et al., N Engl J Med. 2013 Jun 13;368(24):2277-85.



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                                                                                             New

HLCM051 ARDS                          COVID-19によるARDS



                                                                        SARS-CoV-2の電子顕微鏡画像
・2019年に中国武漢市付近で発生が初めて確認され、その後COVID-19
の世界的流行(パンデミック)を引き起こしている。


・武漢における新型コロナウイルス(COVID-19)の初期症例群に関して
発表されたデータでは、入院した患者のうち31~41.8%の割合でARDS
を発症、また死亡例ではARDS合併が54~93%確認されており *1*2 、重症
患者におけるARDS治療の必要性は非常に高い状況である。
(注)上記の2つの論文は初期の患者さんにおける報告であり、現在の各国の状況によりARDSの発症
率・死亡率については変動があると予測されます。



・米国のパートナーであるアサシス社では、MultiStemをもちいた
COVID-19 を起因とする ARDS 患者を対象に、安全性と有効性を評価す
る第Ⅱ/Ⅲ相試験を開始し、5月5日(現地時間)に第1例目の患者さん
が試験へ組入れられました。
                                                                        (出所)国立感染症研究所HP


・中国においては、間葉系幹細胞を用いたCOVID-19患者に対する臨床試
験が複数進行している。

(出所)*1 Zhou F, et al. Lancet. 2020 Mar 11. pii: S0140-6736(20)30566-3
(出所)*2 Wu C , et al. JAMA Intern Med. 2020 Mar 13. doi: 10.1001

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HLCM051 ARDS 治療法の想定メカニズム

    ARDS発症後の点滴静脈投与により、HLCM051が肺に集積し、肺における過剰炎症を抑制する
    損傷を受けた組織を保護し、修復を促進する


         炎症性細胞が大量放出                            炎症性細胞が肺を攻撃       HLCM051投与             肺機能が改善




                             •   基礎疾患(肺炎など)                      •   肺における過剰炎症を抑制
                             •   外傷 (交通事故等)                      •   組織の保護、修復の促進



       組織がダメージを受けると                           炎症性細胞が肺を攻撃する。   静脈投与により、HLCM051が肺     人工呼吸器の早期脱却、
       炎症性細胞が大量に放出される                         その結果、低酸素状態になり   に集積                   死亡率の低下が期待できる
                                              重度の呼吸不全におちいる。


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アサシス社による二重盲検試験結果 <ARDS>

投与後1年間のフォローアップの結果では、MultiStem投与群の患者の1年後のQOL (クオリティオブライフ)
は、非投与群と比較しARDS患者の社会復帰を早め、MultiStemが投与された患者に重篤な副作用はみら
れなかった
    二重盲検試験全体解析結果                                                   詳細
                                      MultiStem   プラセボ群            治験     アサシス社により米英にて実施された
                                                                          探索的臨床試験(第Ⅰ/Ⅱ相試験)
                                                                          (MUST-ARDS試験)
   死亡率                                  25%        40%
                                                                   対象患者   ARDSと診断された後、MultiStemあ
   投与後28日間のうち、人工呼吸器を装着                                                    るいはプラセボを投与された患者
   しなかった日数
                                       12.9日       9.2日
                                                                          (第Ⅱ相試験では、MultiStem投与群
                                                                          20名、プラセボ群10名)
   投与後28日間のうち、ICU(集中治療
   室)にいる必要がなかった日数
                                       10.3日       8.1日            評価項目   死亡率

                                                                          VFD: 投与後28日間のうち人工呼吸器
    重症かつ肺炎を原因疾患とするARDS患者の解析結果                                             を装着しなかった日数
                                      MultiStem   プラセボ群
                                                                          ICU-Free Days: 投与後28日間のうち、
                                                                          集中治療室にいる必要がなかった日数
   死亡率                                  20%        50%

   投与後28日間のうち、人工呼吸器を装着
   しなかった日数
                                       14.8日       7.5日

   投与後28日間のうち、ICU(集中治療
   室)にいる必要がなかった日数
                                       12.0日       5.0日
  投与後90日後のデータを元に解析された上記の結果では、MultiStem投与群ではプラセボ群に比べて死亡率、投与後28日間の
  うち人工呼吸器を装着しなかった日数(VFD)などで改善傾向が見られた。なお投与後1年間のフォローアップの結果において                             (出所)Athersys社提供資料

  も同様な傾向を示している。
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iPSC Platform




                                                iPSC
                                                                        Manufacturing
                                                  x
                                                                          Platform
                                             Gene editing                                         iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                     iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                 x
                                                             Immuno
                                                            -Oncology




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iPSC Platform

   遺伝子編集技術を用いてヘリオス独自の細胞の作製

・免疫拒絶反応を抑えた他家iPS細胞(Universal Donor Cell : UDC)を作製
                                                                                             現在のiPS細胞                  患者
・眼科領域、次世代がん免疫細胞、臓器原基への活用
・グローバル基準に合った臨床グレードの細胞                                                                                         免疫応答
・FDAおよびPMDAとの相談を既に開始し、                                                                    ドナー                 が起きる
                 近い将来に研究株の配付を開始する予定

                                                                                                           他家    免疫抑制剤の投与が必要
                                                                                          iPS細胞
                                                                                                         ヒトiPS細胞  • 患者負担が大きい
    Universal Donor Cell 作製技術                                                                                     • 短時間の効果


   臨床用の                      HLA Class I を                                                                             患者
                                                HLA Class I/IIを      ヘリオス独自の
マスターセルバンク                  ノックアウトした細胞          ノックアウトした細胞          Universal Donor Cell                        免疫応答
                                                                                                              を受けにくい
                                                                                                遺伝子編集
                                                                                                 iPS細胞


              Knock-out                 Knock-out              Knock-in
              HLA Class I                                    gene X,Y,…
                                                                                              将来のiPS細胞
                                       HLA Class II
                                                             suicide gene                                       免疫抑制剤の使用を軽減
                                                                                                                 • 患者負担が少ない
                                                                                                                 • 長期間の効果の期待

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                                                                          New

iPSC Platform HLAタンパク質による自己認識とUDC


  HLA (Human leukocyte antigen)タンパク質:        UDC:
  ・白血球の血液型で、HLAはほぼすべての細胞と体液                  ・HLAタンパク質が欠失
     に分布しており、数種類のHLAが存在                      ・免疫抑制関連分子の導入
  ・HLAの組み合わせより、無数の多様性を持つ                     ・安全装置としての自殺遺伝子の導入
  ・免疫細胞により自身と他人の細胞や組織を区別


             HLAタンパク質




                                                    UDC         免疫細胞
      体細胞                             免疫細胞
                                                    より安全で汎用性の高いiPS細胞
        HLAタンパク質の不適合が免疫拒絶を引き起こす
                                                             *Appendixに追加説明あり
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HLCN061




                                                iPSC
                                                                        Manufacturing
                                                  x
                                                                          Platform
                                             Gene editing                                         iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                     iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                 x
                                                             Immuno
                                                            -Oncology




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HLCN061 iPS細胞由来遺伝子編集NK細胞の開発

NK(Natural Killer:ナチュラルキラー)細胞は人間の体に生まれながらに備わっている防衛機構であり、
がん細胞やウイルス感染細胞などを攻撃する白血球の一種でリンパ球に分類されている
                                      iPS細胞

                                              遺伝子編集iPS細胞
  • 遺伝子編集技術でNK細胞の抗がん活性を増強し、強力な                (遺伝子編集によって拒絶反応を
                                              軽減・機能を高められた細胞)
    抗がん活性の機能が期待できる。                                                樹状細胞



                                        分化                 樹状細胞・T細胞の
  • 特定のがん抗原に限定されず、幅広いがん疾患に有効性                                 活性化
    が期待できる可能性がある。
                                                                       細胞傷害性
                                                NK細胞                   Tリンパ球
                                          細胞機能を高めた
  • NK細胞を用いた治療の有効性としては延命効果、症状の            遺伝子編集NK細胞         がん細胞を認識し
    緩和や生活の質の改善、治癒が期待できる。                                    攻撃する




                                         がん細胞に向かって遊走・浸潤
                                                                  固形がん


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                                                                              New

HLCN061 NK細胞のがん傷害メカニズム

NK細胞:がん細胞やウイルス感染細胞などの異常細胞を認識して傷害・排除するリンパ球

通常時                                                  細胞がウイルスに感染、がん化した時

                                      正常な細胞はブレーキが     ①異常を示すマーカー   ②正常を示すマーカーに
                                      かっており攻撃をしない        で活性化       よるブレーキが外れる




                                           正常な細胞                           がん細胞や
                                                                         ウイルス感染細胞


                                                                   ④顆粒内の分解酵素を
                                                    ③結合した抗体を認識する   放出し細胞を破壊する
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HLCN061 iPS細胞由来遺伝子編集NK細胞の開発

UDCの使用により免疫拒絶反応の抑制や効力の持続が期待される
iPS細胞を用いることで安価に安定した製造と品質を確保できることが期待される
          (技術開発)



                                                      “UDC由来"

                                                    遺伝子編集により機能
                                                      を高めた細胞

                                         “他家細胞 /
                         “自家細胞”         ストック可能”

                        末梢血系由来          生体材料由来 or
                                         iPS細胞由来

                           第1世代       第2世代           第3世代
                                                                   (時間)

                                                            *Appendixに追加説明あり

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HLCR011 AMD




                                                iPSC
                                                                        Manufacturing
                                                  x
                                                                          Platform
                                             Gene editing                                         iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                     iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                 x
                                                             Immuno
                                                            -Oncology




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HLCR011 AMD 病態説明

加齢黄斑変性を発症すると、網膜色素上皮(RPE)細胞が変性し機能が損なわれる



    正常黄斑部                                             進行した萎縮型加齢黄斑変性(Dry AMD)

                                                         免疫バリアは維持 → 視細胞変性 → Dry AMD




                                                      滲出型加齢黄斑変性(Wet AMD)

                                      黄斑部                免疫バリア破壊 → 免疫細胞侵入 → 炎症 → Wet AMD


                     視細胞                    網膜色素上皮
                                            (RPE)細胞




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HLCR011 AMD 罹患者数

Wet, Dryともに軽症罹患者も含め、罹患者数は非常に多い



                                                                                米国    日本       欧州その他

                       AMD罹患者数                                            1,000万人    923万人     1,300万人


                 重度のAMD罹患者数                                                 200万人    69万人    260万人〜322万人


                     重症化した
                                                                  100万人〜150万人        63万人    130万人〜195万人
                     Wet罹患者数

                     重症化した
                                                                    85万人〜90万人        6万人     110万人〜117万人
                     Dry罹患者数
                (出所)日本国内の総患者数は、九州大学大学院医学研究科が福岡県で実施している久山町研究データ(常に40歳以上の住民の8割以上を検診するなど非常に徹底した調査に基づくことで知られる)に基
                    づき、初期加齢黄斑症と後期加齢黄斑症(加齢黄斑変性)の発症率合計を人口統計データに乗じて算定している(2007)。また難病情報センターも同研究を受け、重度の後期加齢黄斑変性患者数
                    は69万人と公表している。
                    米国の総患者数は米国国立眼科研究所が公表している軽度の加齢黄斑患者数と視野欠損を伴う患者数の合計値を掲載している。またDry /Wetは総患者数にAMDFが公表している発症率を総患者数に
                    乗じて当社が算出した(2010)。
                    欧州の総患者データは論文データによるグレードごとの発症率に欧州人口統計を乗じて当社が算定。Wet/Dryは総患者データにAMDFの発症率を乗じて当社が算出した(2010)。
                (出所)Augood CA et al., Arch Ophthalmol. 2006 Apr;124(4):529-35


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HLCR011 AMD 抗VEGF薬の市場規模

抗VEGF薬の売上は毎年増加している
Dry AMDは治療薬不在


         適応                    治療薬/
                                         年度                                                                      合計
         疾患                     効能                        米国                       日本                欧州その他


                                         2016         5,202億円                   638億円                3,440億円   9,280億円

                           抗VEGF薬/
      Wet AMD
                          新生血管の抑制
                                         2017         5,730億円                   708億円                3,901億円   10,339億円
      他3疾患

                                         2018         6,309億円                   785億円                4,402億円   11,496億円


      Dry AMD                                              ー                   ー
                                                                             治療薬なし                     ー          ー

   (出所)市場規模は製薬会社各社(Roche Diagnostic、Novartis、Regeneron、Bayer HealthCare、参天製薬)の公表資料より当社作成し適応拡大分を含む。
       為替平均レートは、2016年度1$=110円、2017年度1$=112円、2018年度1$=110円で換算。




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HLCR011 AMD iPS細胞由来RPE細胞製品投与による視力推移のイメージ

早期治療を行うことで、より高い視力を維持できる可能性



                                                                        iPS細胞由来RPE細胞製造工程
                                        RPE細胞移植(1回)
(視力)


                                                                        ヒトiPS細胞
                                                        RPE細胞移植(予想)

                                         抗VEGF薬 継続投与
                             抗VEGF薬投与                                    分化誘導
                                                                        RPE前駆細胞




                                                                         RPE細胞
                                                                投与中止
                                        未投与



                                                                         製剤化

        ※本イメージはRPE細胞移植の効果イメージを理解頂くことを目的としています。                   (時間)
         抗VEGF薬投与による視力推移イメージは、各患者の症状や投与頻度等により上記と一律に同じではありません。


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HLCR011 AMD RPE細胞製品の製造体制

サイレジェン(大日本住友製薬との合弁会社)にて製造体制構築を進める



    2018年3月、大日本住友製薬が大阪府に建設した再生・細胞医療製造プラントSMaRT
      サイレジェンはSMaRT内の施設を賃借し「大阪工場」を開設
      iPS細胞由来RPE製品製造体制の準備を開始




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HLCL041 Liver OrganBud Platform




                                                iPSC
                                                                        Manufacturing
                                                  x
                                                                          Platform
                                             Gene editing                                         iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                     iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                 x
                                                             Immuno
                                                            -Oncology




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HLCL041 Liver OrganBud Platform

3種類の細胞の共培養により、臓器のもと(臓器原基)を創出



                                肝臓の前駆細胞




                                           *臓器原基=臓器のもと

   ヒトiPS細胞                       血管内皮細胞
                                             臓器原基*           Takebe T. et al., Nature, 2013


                                                                 細胞移植


                                                         血管を持つヒトの肝臓に成長

                                  間葉系幹細胞

                                                                        マウス




                                                              (出所)Takebe T. et al., Nature Protocols, 2014



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HLCL041 Liver OrganBud Platform 肝不全モデルマウスにおける生存率

移植実験では生存率が有意に改善
血管網の形成が鍵

    ヒトiPS細胞由来肝臓原基移植のマウスでの治療効果                                                                  詳細
     100
                                                                                  ヒトiPS細胞由来     臓器原基から形成された臓器が
                                                                                  肝臓原基移植群      マウスの血管網と自律的に繋がる過程

       80

                                                                                  ヒト成体肝細胞移植群

   生 60                                                                           ヒト胎児肝細胞由来
   存                                                                              肝臓原基移植群
   率
   (
   %
   ) 40


                                                                                   非移植群
       20




            0                       10                      20              30
                                                                                                    (出所)Takebe,T., et al.
                (出所) Takebe. T, et al. Nature, 499 (7459),(2013)を基にヘリオス作成        日数(日)                  Nature Protocols, 9, 396–409 (2014)

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HLCL041 Liver OrganBud Platform 肝臓移植の代替治療の可能性

肝臓移植の代替医療に向けた研究開発を想定
将来的な注目疾患は肝硬変

    肝臓移植の実施数                                                                                                  日本国内の肝硬変患者数

         肝臓移植                                                                                          合計          肝硬変              国内患者数
                                      米国             日本                    欧州
                                                                                                             国内推定患者数                40~50万人
   実施患者数(年)                     約6,000人            約400人                約4,000人                   約1万人
                                                                                                             医療機関を受診してい
                                                                                                                                    約56,000人
                                                                                                             る肝硬変患者数
   待機患者数(年)                     約15,000人           約400人                約4,000人                   約2万人
                                                                                                             年間死亡者数                 約17,000人

   (出所)「日本肝移植研究会」「UNOS」「Eurotransplan」「UK Transplant」「Agence de la biomédecine」「 Scandia Transplant」         (出所)「平成23年患者調査」、「肝がん白書2015」
        公表資料を基にヘリオス作成



    肝臓病の進み方




      正常な肝臓                                慢性肝炎                                肝硬変                          肝がん

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HLCL041 Liver OrganBud Platform

iPS細胞から各臓器の前駆細胞を誘導することで、様々な臓器への展開の可能性が広がる



                                                                                                                様々な    血管内皮細胞   間葉系幹細胞
                                                                                                               臓器の細胞




                                                   緑:各臓器の細胞
                                                   赤:血管内皮細胞
                                                   黒:間葉系幹細胞
                                                                                                                様々な臓器由来の細胞と血管内皮細胞
                                      それぞれマウスへ移植                                                                  及び間葉系幹細胞を用いて、
                                                                                                                 血管化された3D組織の構築を達成



                                                                                                                   マウスに移植することで
                                                                                                                   生体内での血管化を確認




                                                   (出所) Modified from Takebe T. et al., Cell Stem Cell, 2015

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                                      決算概況




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                                                                           New

国際財務報告基準(IFRS)の任意適用に関するお知らせ


       当社は、2020年2月13日開催の執行役会において、2020年12月期より当社の財務諸表及び計算書類につ
       いて、従来の日本基準に替えて、国際財務報告基準 (以下、「IFRS」 といいます。 ) を任意適用するこ
       とを決議し、2020年12月期 第1四半期よりIFRSを適用しております。
       当社は、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上を目的として、IFRSを任意適用するこ
       ととしました。


       2020年12月期における開示内容は以下の通りです。

                                      決算期             開示資料      適用する会計基準

                                                    四半期決算短信       IFRS
                                      第1四半期~第3四半期
                                                     四半期報告書       IFRS
                 2020年12月期                            決算短信        IFRS
                                            期末      連結計算書類(注)     IFRS
                                                    有価証券報告書       IFRS

          (注)当社は2020年12月期より連結財務諸表での開示を行っております。


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                                                                                                         Update

損益計算書(P/L)の概要


       前年同期比では売上収益が1.0億円減少、研究開発費が1.3億円減少した。当期利益は▲13億円となった。

                                                                                             (単位:百万円 )

                                                                  2020年12月期 第1四半期
                                      2019年12月期
                                        第1四半期
                                                             前年比増減額                 主な増減要因

                                                                         前第1四半期に実施許諾契約の譲渡対価として受領した
              売上収益                            109        7       ▲102 マイルストン収入を計上したため、前年同期比で減少

                                                                         売上収益の減少 ▲102
              営業利益                          ▲923     ▲930             ▲7 研究開発費の減少 +131

              当期利益                          ▲937    ▲1,264       ▲326 金融費用の増加 ▲320



            研究開発費                             783      652       ▲131

            従業員数
           (社員のみ)
                                             98名     107名         16名

      (注) 2019年12月期 第1四半期の財務数値についても、IFRSに準拠して表示しております。
          財務数値の詳細につきましては、本日公表している第1四半期決算短信 p6をご参照ください。



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                                                                                                              Update

貸借対照表(B/S)の概要

   2020年3月末の流動資産は183億円(前期末比:▲11億円)となり、資産合計が285億円となった。
                                                                                                (単位:百万円 / 下段:構成比)
                                                                     2020年12月期 第1四半期末
                                      2019年12月期末
                                                                    前年増減額                  主な増減要因

                    流動資産                      19,377     18,320                 現金及び現金同等物       ▲896
                                                                       ▲1,056 (現金及び現金同等物残高 17,399)
                                               (75.7%)   (64.2%)

                                                                                その他の金融資産    +3,674
                   非流動資産                       6,217     10,216         3,999 (新株予約権行使によるAthersys, Inc. 株式の取得、
                                               (24.3%)   (35.8%)
                                                                                および同社株式の値上がりによる増加)

                資産合計                          25,594     28,537         2,942
                                              (100.0%)   (100.0%)


                    流動負債                       1,964      2,834                 営業債務及びその他の債務
                                                                            869 その他の金融負債 +202
                                                                                                       +693
                                               (7.7%)     (9.9%)


                   非流動負債                      11,286     12,342                 繰延税金負債
                                                                        1,056 リース負債 +256
                                                                                         +653
                                               (44.1%)   (43.3%)


                負債合計                          13,251     15,176         1,925
                                               (51.8%)   (53.2%)

                                                                              当期利益 ▲1,264
                資本合計                          12,344     13,361         1,017 その他の資本の構成要素 +2,171
                                               (48.2%)   (46.8%)
                                                                              (主にAthersys, Inc. 株式の値上がりによる増加)

           負債及び資本合計                           25,594     28,537         2,942
                                              (100.0%)   (100.0%)

    (注) 2019年12月期末の財務数値についても、IFRSに準拠して表示しております。
        財務数値の詳細につきましては、本日公表している第1四半期決算短信 p4-5をご参照ください。

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                                      参考資料




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                                                                                          Update

株式会社ヘリオスの概要

                                      会社情報
                                      会社名    株式会社ヘリオス | HEALIOS K.K.

                                      代表者    代表執行役社長 CEO          鍵本 忠尚 ( かぎもと   ただひさ )

                                      創業     2011 年 2 月 24 日

                                      資本金    128 億 68 百万円 (2020 年 3 月末現在)

                                      所在地    東京都港区浜松町 2-4-1        世界貿易センタービル 15 階

                                      従業員数   107 名 (2020 年 3 月末現在)
               会社概要
                                      事業内容   細胞医薬品・再生医療等製品の研究・開発・製造
                                             神戸研究所( 77 名: Ph.D. 取得者 30 名以上、2020 年3月末現在)
                                      研究所
                                             横浜研究所
                                      関連会社   株式会社サイレジェン(大日本住友製薬との合弁会社)
                                             ・ Healios NA, Inc.
                                               (2018年2月設立。米国子会社)
                                      子会社
                                             ・株式会社器官原基創生研究所
                                              (2018年6月設立。臓器原基の研究開発に関する子会社)




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                                                                                                Update

会社沿革

                                      企業体      iPSC 再生医薬品分野          体性幹細胞再生医薬品分野
     2011            ・会社設立

     2012            ・東京事務所開設

                                            ・理化学研究所と特許実施権許諾契約締結
     2013
                                            大日本住友製薬と共同開発契約締結

                                            ・横浜市立大学とヒト臓器原基に関する
     2014
                                            共同研究を開始

     2015            ・東証マザーズ上場

                                                                    ・AthersysよりHLCM051(脳梗塞)導入
     2016                                   ・ユニバーサルドナーセルの研究開始
                                                                    ・脳梗塞急性期の治験開始

                     ・ニコンとの業務・資本提携
     2017
                     化合物医薬品分野の事業譲渡

                                            ・米国眼科研究所(NEI)と共同研究開発    ・Athersysへの戦略的投資・提携拡大
                     ・米国にHealios NA設立
     2018                                   契約を締結                   HLCM051(ARDS)導入
                     (株)器官原基創生研究所設立
                                            ・サイレジェンがSMaRTに製造施設を設立   ・ARDSの治験開始

     2019            ・ニコンとの業務・資本提携拡大        ・大日本住友製薬との共同開発契約変更

                                            ・遺伝子編集NK細胞(HLCN061)     ・COVID-19肺炎由来のARDS患者の治験に
     2020            ・営業/マーケテイング部の新設
                                             の自社開発の発表               組入れを決定

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HEALIOS K.K. リーダーシップ




            Management

              経営陣
                                                    リチャード                デイビッド          マイケル                   グレゴリー
                                        成松   淳                                                                                    松田    良成     樫井   正剛
                                                    キンケイド                 スミス          アルファント                 ボンフィリオ
                                          会計士          執行役CFO           執行役 生産領域管掌          連続起業家                     弁護士            弁護士       元アステラス製薬
                                       ヘルスケア・ITベン                                      Fusion Systems, CEO   Proteus, LLC創業パート   弁護士法人漆間法律事務     監査役
                                      チャーの社外役員を重任     投資ファンド            ロンザ社にて細胞製品製       ACCJ名誉会頭            ナー(再生医療への投            所 所長
                                                    Nezu Asia Capital   造における豊富な経験                                     資)
                                                    Management 経営




                                                       澤田       昌典         鍵本   忠尚         田村       康一           西山     道久         安倍   浩司
                                                      執行役副社長CMO           代表執行役社長CEO          執行役                  執行役               執行役
                                                      (Chief Medical          取締役            研究領域管掌               開発領域管掌           人事総務領域管掌
                                                        Officer)
                                                                          医師、ファウンダー        元アステラス米国           アステラス製薬にてタク         医薬品・医療機器業界
                                                     医師、医学博士、MBA                             研究所長               ロリムス開発              にて30年以上
                                                                                          免疫抑制研究に精通                                人事領域に従事



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                                      iPSC Platformについて




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 iPSC Platform 免疫拒絶反応を抑えた他家iPS細胞(Universal Donor Cell : UDC)

                                           他家移植                                  自家移植
                                                                                多様性の因子を導入

                                                                       生検


            ドナー                                                        血液や皮膚細胞
                                      他家iPS細胞                                                           自家iPS細胞
                                                  分化させた細胞




       HLA一致                                                  ドナー/患者
       iPS細胞バンク
                                                                                                        分化させた細胞
                                                                                         (出所)Sackett et al, Transplant Rev, 2016を基に改変



                                                                               HLA一致
                                      自家iPS細胞       既存iPS/ES細胞株                                               UDC
                                                                            iPS細胞バンク
       免疫拒絶                              なし       あり(免疫抑制剤必要)                 検討中                             なし
                                 数か月~1年                                                            Ready-to-use
                                                      Ready-to-use        Ready-to-use
       製造期間                   (患者ごとに製造する必                                                       (遺伝子編集細胞1ライ
                                                    (1ラインでよい)           (複数ライン必要)
                                  要がある)                                                             ンでよい)
       コスト                            非常に高い              低い                   高い                              低い
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 iPSC Platform Universal Donor Cell




     iPS細胞                            遺伝子編集技術      Universal Donor Cell
   (多能性幹細胞)                           (遺伝子改変)   (安全かつ汎用性の高い幹細胞)



 遺伝子編集技術を用いて、免疫拒絶を回避したiPS細胞を作製することで、“One for all patients”に
 対応可能なUniversal Donor Cellの実現が可能となる



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iPSC Platform 移植細胞の拒絶反応

   HLA型の不一致                                            HLA遺伝子の欠損




                        HLA                                 HLA
                                      キラーT細胞




                                        NK細胞

                                               拒絶反応を引き起こす
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iPSC Platform 拒絶反応を回避




                                                           免疫抑制関連因子




                        HLA
                                      キラーT細胞       遺伝子編集


                                               ▶HLAを破壊
                                               ▶免疫抑制関連遺伝子を挿入
                                               ▶誘導型自殺遺伝子を挿入




                                        NK細胞

                               免疫反応を回避して、安全な細胞医薬品の基盤となる細胞作製を目指す
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iPSC Platform UDC作製過程で確認すべき項目と品質チェック

           ①遺伝子編集の確認                                ②悪性変異がないこと                ③iPS細胞の性質を保持

                                                                                        自己複製




                                                                                  多能性
                                      品質チェック項目                         確認内容
                                  遺伝子編集されていることの確認    ターゲット領域塩基配列の確認
                                                     HLA Class I発現の消失
                                  HLAタンパク質の発現
                                                     HLA Class II発現の消失
                                                     免疫抑制関連遺伝子の発現
                                  導入遺伝子の発現
                                                     自殺遺伝子の発現
                                                     問題となるオフターゲットが無いこと
                                  遺伝子変異              核型が正常であること
                                                     がん関連遺伝子に変異が無いこと
                                                     無菌であること
                                                     エンドトキシンフリーであること
                                                     マイコプラズマフリーであること
                                                     遺伝子発現解析(親株との比較)
                                  特質
                                                     未分化性マーカー発現
                                                     多分化能(三胚葉分化)
                                                     免疫原性が無いこと
                                                     自殺遺伝子が機能すること
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                                      NK細胞について




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HLCN061 NK細胞とは

NK(Natural Killer:ナチュラルキラー)細胞:
がん細胞やウイルス感染細胞などの異常細胞を認識して傷害・排除するリンパ球



                                      NK細胞   がん細胞やウイルス感染細胞




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 HLCN061 がんの形成(がん免疫編集説)

                                                      がん細胞排除に働く細胞       がん細胞排除を妨害する細胞
                                                      NK:ナチュラルキラー細胞     Treg:抑制性T細胞
                                                      T:T細胞             TAM:腫瘍関連マクロファージ
                                            正常組織                        MDSC:骨髄由来抑制性細胞
                                                      DC:樹状細胞
                                                      MΦ:マクロファージ


               縮退                     がん化                              NK               T                      MΦ

           NK NK                       DC
                                                    NK T       T       MDSC                 Treg
                                                                                                             TAM
                                            T

MΦ

                          排除相                            平衡相                                逃避相

  • がん化した細胞をNK細胞やT細胞が攻撃し、                       • がんの増殖と免疫による排除が平衡    • がん細胞が免疫を回避
   排除する                                                               • 免疫を抑制する細胞の出現

                                                                        (出所) Schreiber et al., Science 2011, 331 (6024): 1565を元に作成

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HLCN061 NK細胞のがん傷害メカニズム


                                      正常な細胞はブレーキがか      ①異常を示すマーカーで        ②正常を示すマーカーによ
                                      かっており、傷害しない       活性化する              りブレーキが外れる




                                                                                  がん細胞や
                                            正常な細胞           NK細胞                 ウイルス感染細胞
   NK細胞



                                        NK細胞のT細胞に対する優位性
       T                      T         • 固形がんは不均質で標的となる妥
                                          当ながん抗原が少ない
                                        • 他家T細胞の場合は移植片対宿主   ③結合した抗体を認識する     ④顆粒内の分解酵素を放出し、
                                          病(GVHD)が起こる                        細胞を破壊する
                                        • サイトカインシンドローム
  がん細胞               他家の正常細胞

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HLCN061 部位別がん死亡数と診断数


                             死亡数(2018年)                                              診断数(2015年)
                                           口腔・咽頭                                              口腔・咽頭
                            大腸                     食道                                                 食道
                                                                                   大腸
        白血病                                             胃               白血病
  多発性骨髄腫
                                                                                                                胃
 悪性リンパ腫
                                                                     多発性骨髄腫
    甲状腺
                                                                     悪性リンパ腫
                                                                結腸
脳・中枢神経系
                                                                       甲状腺
腎・尿路(膀胱                                                              脳・中枢神経系                                         結腸
    除く)                                                      直腸
                                                                     腎・尿路(膀胱
     膀胱
                                                                       除く)
     皮膚                                                     肝臓
                                                                                                                直腸
                     肺                                                 膀胱
                                                                            皮膚
                                                        胆嚢・胆管                                              肝臓
                                                                                    肺
                                      喉頭     膵臓                                             喉頭 膵臓 胆嚢・胆管


                                                                                 (出所)国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(人口動態統計)

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再生医療等製品実用化への規制面での後押し

 条件及び期限付き承認制度では治験期間・症例数は大幅に減少
 条件及び期限付き承認時から保険収載される

  再生医療等製品に特性に配慮した制度導入


     これまでの開発プロセス

               臨床研究                          臨床試験        承認          市販

           有効性の推定、安全性の確認



                                                         市販後に有効性、さらなる安全性を検証
     早期承認制度を導入した開発プロセス
                                             条件及び
                                                         正式
               臨床研究                   臨床試験   期限付き   市販               市販
                                                         承認
                                              承認
           有効性の推定、安全性の確認




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