4593 M-ヘリオス 2021-11-30 15:00:00
事業計画及び成長可能性に関する事項 [pdf]

事業計画及び成長可能性に関する事項




Company

株式会社ヘリオス(東証マザーズ:4593)
Date

2021/11/30
1. 会社概要                     | 02

2. ビジネスモデル                  | 09

3. 事業概要(研究・開発)              | 17

 ・炎症   HLCM051

  ー Stroke(脳梗塞急性期)          | 19

  ー ARDS(急性呼吸窮迫症候群)         | 25

 ・がん免疫    HLCN061           | 35

 ・細胞置換    HLCR011/HLCL041   | 46

 ・iPSC プラットフォーム             | 50

4.リスク情報                     | 60

5.決算概況(直近の四半期決算より)          | 62




                                   1
           1
                                      会社概要




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Our Mission



「生きる」を増やす。
   爆発的に。
ヘリオスは、再生医療を通じて患者さんの
「生きる」選択肢を増やすというミッションのもと、
世界中の患者さんに新たな治療法と希望を届けます。




Life Explosion
株式会社ヘリオスの概要

                                      会社情報
                                      会社名    株式会社ヘリオス | HEALIOS K.K.

                                      代表者    代表執行役社長 CEO               鍵本 忠尚 ( かぎもと             ただひさ )

                                      創業     2011 年 2 月 24 日

                                      資本金    61 億 73 百万円 (2021 年 9 月末現在)

                                      所在地    東京都千代田区有楽町 1-7-1                   有楽町電気ビル北館 19 階

                                      従業員数   115 名 (2021 年 9 月末現在)
               会社概要
                                      事業内容   細胞医薬品・再生医療等製品の研究・開発・製造
                                             神戸研究所( 88 名: Ph.D. 取得者 30 名以上、2021 年 9 月末現在)
                                      研究所
                                             横浜研究所
                                      関連会社   株式会社サイレジェン(大日本住友製薬との合弁会社)
                                             ・Healios NA, Inc. ( 2 0 1 8 年 2 月 設 立 。 米 国 子 会 社 )
                                             ・株式会社器官原基創生研究所 ( 2 0 1 8 年 6 月 設 立 。 臓 器 原 基 の 研 究 開 発 に 関 す る 子 会 社 )
                                      子会社    ・Saisei Ventures LLC ( 2 0 2 1 年 1 月 設 立 。 再 生 医 療 分 野 の フ ァ ン ド 運 用 )
                                             ・Saisei Capital Ltd. ( 2 0 2 1 年 1 月 設 立 。 再 生 医 療 分 野 の フ ァ ン ド 運 営 )
                                             ・Saisei Bioventures , L.P. ( 2 0 2 1 年 1 月 設 立 。 再 生 医 療 分 野 の フ ァ ン ド 実 行 )


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会社沿革

                                      企業体            iPSC 再生医薬品分野         体性幹細胞再生医薬品分野
 2011             ・会社設立

                                                 ・理化学研究所と特許実施権許諾契約締結
 2013
                                                 大日本住友製薬と共同開発契約締結

                                                 ・横浜市立大学とヒト臓器原基に関する
 2014
                                                 共同研究を開始

 2015             ・東証マザーズ上場

                                                                         ・AthersysよりHLCM051(脳梗塞)導入
 2016                                            ・ユニバーサルドナーセルの研究開始
                                                                         ・脳梗塞急性期の治験開始

                  ・ニコンとの業務・資本提携
 2017
                  化合物医薬品分野の事業譲渡

                                                 ・米国眼科研究所(NEI)と共同研究開発    ・Athersysへの戦略的投資・提携拡大
                  ・米国にHealios NA設立
 2018                                            契約を締結                    HLCM051(ARDS)導入
                  (株)器官原基創生研究所設立
                                                 ・サイレジェンがSMaRTに製造施設を設立   ・ARDSの治験開始

 2019             ・ニコンとの業務・資本提携拡大                ・大日本住友製薬との共同開発契約変更

                                                 ・遺伝子編集NK細胞(HLCN061)
                  ・営業/マーケテイング部の新設
                                                  の自社開発の発表               ・COVID-19肺炎由来のARDS患者の
 2020             ・神戸バイオメディカルセンターに
                                                 ・UDC研究株・臨床株の完成           組入れ完了
                   研究施設を設置
                                                 ・国立がん研究センターとの共同研究開始
                                                                         ・ARDSの治験、データ公開(速報値)
                  ・米国Saisei Ventures LLC含め、再生医
 2021                                                                    ・脳梗塞急性期の治験、患者組み入れ完了
                   療分野のファンド子会社3社設立
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リーダーシップ




            Management

              経営陣
                                                     リチャード               デイビッド          マイケル                  グレゴリー
                                        成松   淳                                                                                   松田   良成      樫井   正剛
                                                     キンケイド                スミス          アルファント                ボンフィリオ
                                          会計士          執行役CFO           ロンザ社にて細胞製品製        連続起業家                     弁護士            弁護士       元アステラス製薬
                                       ヘルスケア・ITベン                       造における豊富な経験    Fusion Systems, CEO   Proteus, LLC創業パート   弁護士法人漆間法律事務     監査役
                                      チャーの社外役員を重任     投資ファンド                             ACCJ名誉会頭            ナー(再生医療への投            所 所長
                                                    Nezu Asia Capital                                                 資)
                                                    Management 経営



                                                     澤田       昌典         鍵本   忠尚        田村      康一            西山     道久          安倍   浩司

                                                    執行役副社長CMO           代表執行役社長CEO        執行役                   執行役                執行役
                                                    (Chief Medical          取締役       研究領域・生産領域管掌              開発領域管掌            人事総務領域管掌
                                                      Officer)
                                                                         医師、ファウンダー     元アステラス米国             アステラス製薬にてタク         医薬品・医療機器業界
                                                    医師、医学博士、MBA                          研究所長                 ロリムス開発              にて30年以上
                                                                                      免疫抑制研究に精通                                  人事領域に従事



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先進的なコーポレートガバナンス


   指名委員会等設置会社

   2018年3月より移行

   2021年8月2日時点の国内上場企業3786社のうち、
   会社法が定める指名委員会等設置会社は82社にと
   どまる*
   *一般社団法人日本取締役協会調べ


 • 指名委員会・監査委員会・報酬委員会の
   3つの委員会をもつ株式会社
 • 経営全般を監督する取締役と、業務を執
   行する執行役を分離した組織形態
 • 3つの委員会は、委員の過半数が社外取
   締役で構成
 • 経営監督機能の強化、権限・責任の明確
   化及び経営の透明性の向上を目指す


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国際財務報告基準(IFRS)の任意適用について


       当社は、2020年2月13日開催の執行役会において、2020年12月期より当社の財務諸表及び計算書類につ
       いて、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上を目的として、従来の日本基準に替えて、
       国際財務報告基準 (以下、「IFRS」 といいます。 ) を任意適用することを決議し、2020年12月期 第1四
       半期よりIFRSを適用


       2020年12月期における開示内容は以下の通り

                                      決算期             開示資料      適用する会計基準

                                                    四半期決算短信       IFRS
                                      第1四半期~第3四半期
                                                     四半期報告書       IFRS
                 2020年12月期                            決算短信        IFRS
                                            期末      連結計算書類(注)     IFRS
                                                    有価証券報告書       IFRS


           (注)当社は2020年12月期より連結財務諸表での開示を実施


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             2
                                      ビジネスモデル




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事業環境ー医薬品の変遷イメージ




                                                                  iPS細胞
                                                                 3次元臓器

                                                                    立体臓器
                                                      iPS/ES細胞


                                              体性幹細胞              機能置換




   低分子医薬品                             抗体医薬品              細胞医薬品
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成長戦略:ハイブリッド戦略

   先行するHLCM051の利益を、iPSC プラットフォームに再投資し、持続的な成長を果たす

             短期戦略                                       中長期戦略(iPSC プラットフォーム)

                                                              開発:                  開発:
                  開発:
                                                                               ・遺伝子編集NK細胞
                                                     遺伝子編集
                                                                                (がん免疫 HLCN061)
                                                      ×iPSC
                                                                      パイプライン   ・眼科領域(HLCR011)
       脳梗塞急性期                         再投資                               創出
                                                                               ・肝臓原基(HLCL041)
         ARDS
                                              製造              遺伝子編集                   …
  (骨髄由来体性幹細胞製品                              (大量培養)            ×免疫細胞
      HLCM051)                                                                        …
                                                                                      …

                                             べンチャーキャピタル運営で、世界中のイノベーションを見逃さない
                                             質の高い情報収集         有望な企業との関係構築      リターンの高い投資


                                               多面的な資金源の検討・確保
            (承認取得による早期の売上計上、契約一時金やマイルストン収入、金融機関等からの借入、株式市場からの資金獲得、など)

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競争優位性

  成長戦略を支えるヘリオスの5つの強み

 炎症           ・早期の承認を狙う開発パイプライン(HLCM051:脳梗塞急性期及びARDS)


がん免疫
              ・遺伝子編集iPS細胞由来NK細胞を用いて、固形がんを対象にした次世代がん免疫療法の
               研究開発(HLCN061)

細胞置換    ・HLA型に関わりなく免疫拒絶のリスクの少ない次世代iPS細胞(ユニバーサルドナーセル)
UDCプラット
          をプラットフォームに、新たな研究開発パイプラインを続々と創出
フォーム

                                      (プラス)

               ・当社の成長戦略を支える経験豊富で多様性に富んだ人材、強いキャッシュポジション

               ・米国ベンチャーキャピタルを通じて、パイプラインに貢献する新技術やアライアンス
                の機会獲得
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パイプライン

   開発パイプライン
                    開発                                  前臨床                                  承認申請    申請
                                      対象疾患         地域                治験(再生医療等製品)                           上市         進捗状況
                   コード                                  試験                                    準備中   /承認
                                                                                                                     患者組み入れ完了
   炎症                            脳梗塞急性期            日本                Phase2/3                        先駆け審査指定      先駆け審査指定制度における
                                                                  非臨床/CMCパッケージ提出済                                   PMDA事前評価実施中
                  HLCM051
                                 急性呼吸窮迫                                                                希少疾病用
                                                   日本                    Phase2                                       申請準備中
                                   症候群                                                               再生医療等製品指定

                    開発
                                      対象疾患         地域
                                                        前臨床       第I相       第Ⅱ相        第Ⅲ相   申請     申請     上市          進捗状況
                   コード                                  試験        試験         試験        試験    準備中    /承認
                                                                                                                  遺伝子編集NK細胞(*1)を
 がん免疫
                                                   日本                                                               自社で研究開発
                  HLCN061             固形がん
                                                                                                                  国立がん研究センターと
                                                   欧米
                                                                                                                     共同研究

                    開発                                  前臨床        第I相       第Ⅱ相       第Ⅲ相    申請    申請
                                      対象疾患         地域                                                      上市          進捗状況
                   コード                                  試験         試験         試験       試験    準備中    /承認
 細胞置換             HLCR011         Wet AMD(*2)      日本                                                            大日本住友製薬が治験準備中
                                            (*3)
                  HLCR012         Dry AMD          欧米
                  HLCL041        代謝性肝疾患            日本                                                              横浜市立大学と共同研究
               *1) NK細胞: ナチュラルキラー細胞 *2) Wet AMD: 滲出型加齢黄斑変性    *3) Dry AMD: 萎縮型加齢黄斑変性



   研究パイプライン
                    開発                                  前臨床       第I相       第Ⅱ相        第Ⅲ相    申請    申請
                                      対象組織         地域                                                      上市          進捗状況
UDCプラット            コード                                  試験         試験        試験        試験    準備中    /承認
 フォーム                -            膵臓β細胞            -                                                             国立国際医療研究センターと共同研究

                     -                視細胞          -


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事業に関する主な契約 HLCM051


   HLCM051:体性幹細胞再生医薬品


米国Athersys社(以下、アサシス)との契約
     締結日              契約名称                                        主な契約内容

    2016年         ライセンス契約             ・以下の国内における開発・販売等に関する再実施許諾権付独占実施権について当社が許諾を受ける。
    1月8日                              (1)幹細胞製品MultiStem®を用いた脳梗塞に対する細胞治療医薬品
                                      (2) 多能性前駆生体細胞を使用して作製された器官芽を用いた肝疾患に対する細胞治療医薬品
                                      ・許諾の対価として、当社は一定の実施料を支払う。
    2018年         ライセンス契約             ・2016年1月8日に締結したLicense Agreement上のオプション権を行使して以下の独占的ライセンス権を取得した。
    6月7日          修正                  (1) 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の日本国内における開発・販売
                                      (2)多能性前駆生体細胞を使用して作製された器官芽を用いた肝疾患に対する細胞治療医薬品のグローバルにおける開発・販売
                                      ・許諾の対価として一定の実施料を支払う。

    2021年         ライセンス契約             ・2016年1月8日に締結したLicense Agreementを修正し、以下の権利を取得した。
    8月5日          修正                  (1) 脳梗塞急性期およびARDSに対する日本国内における治療薬の商用製造に関して、医薬品製造受託機関(CMO)を当社が
                                          直接コントロールする権利を取得
                                      (2) 日本国内における、脳梗塞急性期および ARDS 以外の新たな適応疾患(最大2疾患)を対象とした治療薬の研究・開発・
                                          製造・販売に関するライセンスを取得するオプション権を取得




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事業に関する主な契約 HLCR011

   HLCR011:iPS細胞由来RPE細胞

大日本住友製薬との契約
     締結日              契約名称                                       主な契約内容
   2019年          共同開発契約              ・滲出型加齢黄斑変性、萎縮型加齢黄斑変性、網膜色素変性症その他共同開発委員会において合意した疾患を適応症として、
   6月13日                               iPS細胞由来の網膜色素上皮細胞を再生医療等製品とした製造販売承認の取得及び販売を目的に2013年12月2日付で契約した
                                       共同開発契約を、以下の変更等を目的にして新たに締結。
                                      ・共同開発における両社の分担業務につき、主として臨床試験の実施主体を当社から大日本住友製薬株式会社へと変更

   2019年          実施許諾契約              開発マイルストンとして網膜色素上皮細胞製品の開発の進捗により、総額10億円の実施料の支払いを受ける。
   6月13日



大日本住友製薬以外との契約
      締結日                相手先            契約名称                          主な契約内容
   2013年           iPSアカデミア           実施許諾契約   ・網膜変性疾患の治療用途に使用するため、iPS細胞に由来する網膜色素上皮細胞を有効成分として含有す
   2月1日            ジャパン株式会                      る細胞製品を開発、製造、使用、販売するための特許権の非独占的通常実施権(再実施許諾権を含む。)
                   社                            の当社に対する許諾。
                                               ・許諾の対価として、当社は一定の実施料を支払う。
   2013年           国立研究開発法            特許実施許諾   ・多能性幹細胞由来網膜色素上皮細胞を有効成分として含有する再生医療製品を全世界で開発・製造・製造
   3月28日           人理化学研究所            契約        委託・使用・販売・販売委託するための特許権及びノウハウの再実施許諾権付独占的通常実施権の当社に
                                                対する許諾。
                                               ・許諾の対価として、当社は一定の実施料を支払う。

 ※ その他の契約については、有価証券報告書内 “経営上の重要な契約等” を参照ください。
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再生医療等製品実用化への規制面での後押し

 条件及び期限付き承認制度では治験期間・症例数は大幅に減少する。
 条件及び期限付き承認時から保険収載される。

  再生医療等製品の特性に配慮した制度導入


     これまでの開発プロセス

               臨床研究                          臨床試験        承認          市販

           有効性の推定、安全性の確認



                                                         市販後に有効性、さらなる安全性を検証
     早期承認制度を導入した開発プロセス
                                             条件及び
                                                         正式
               臨床研究                   臨床試験   期限付き   市販               市販
                                                         承認
                                              承認
           有効性の推定、安全性の確認




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             3
                                      事業概要(研究・開発)
                                      ・炎症 HLCM051
                                       ー STROKE(脳梗塞急性期)
                                       ー ARDS(急性呼吸窮迫症候群)
                                      ・がん免疫 HLCN061
                                      ・細胞置換 HLCR011/HLCL041
                                      ・iPSC プラットフォーム




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HLCM051 のバリューチェーン

   製造・販売体制
  HLCM051は、導入元であるアサシスとのライセンス契約に基づきヘリオスが日本国内で独占的に開発・販売を
  行います。
                                                                                      販 売


                                                                             製品情報提供・収集


                                      業務・資本提携
                                                                      製品納入              製品納入
                 ニコン                                                         SPLine

                                      製品納入
                                                      ライセンス導入
    100%子会社                                                     販売ロイヤリティ                       医療機関
                                             製造委託

   ニコン・セル・イノベーション
     (日本国内に生産設備)                                         アサシス
                                             製造技術支援




                                        製 造
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HLCM051 Stroke




                                                iPSC
                                                                        Manufacturing
                                                  x
                                                                          Platform
                                             Gene editing                                         iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                     iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                 x
                                                             Immuno
                                                            -Oncology




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 HLCM051 Stroke TREASURE試験治験概況

規制当局からのアドバイスを受け、90日後の機能評価のためのキーオープンを行うことにより、365日データ(副次
評価項目)の解析にバイアスが生じる可能性が完全には否定できないため、全試験期間にわたる盲検性の確保を優先
し、キーオープンは365日データの固定以降とすることとした。
                                                                               詳細
     TREASURE試験概況
                                                                               治験名          脳梗塞患者を対象とした
                                                                                            HLCM051(MultiStem)の有効
                                                                                            性及び安全性を検討するプラセボ
          2021年3月                 2022年3月                                                   対照二重盲検第Ⅱ/Ⅲ相試験
          最終患者投与                                                                            (TREASURE試験)
                                  最終患者来院予定
                                                                               被験者          脳梗塞発症から18~36時間以内の
2017年11月             2021年8月                  2022年2Q
                                                                                            患者
組み入れ開始               組み入れ完了                   キーオープン*
                                                                               組み入れ         二重盲検、プラセボ対照

                                       観察期間     データ解析                          症例数          220 (HLCM051投与110例、プラ
                                                                         承認/
         患者組み入れ                                         申請準備中     申請                        セボ110例)無作為割り付け
                                                                         上市
                                                                               主要評価項目       90日後の機能評価で、Excellent
                           非臨床/CMCパッケージ提出済。規制当局と相談中                                         Outcome(優れた転帰)*を達成
                                                           「先駆け審査指定制度」により                   した被験者の割合
                                                           通常1年ほどの審査期間が、最短
                                                                               副次評価項目       365日後の機能評価で、Excellent
                                                           6か月までに短縮される可能性      (一部抜粋)       Outcomeを達成した被験者の割合

                                                                               * Excellent Outcomeとは
 *
  キーオープン:盲検化されているHLCM051投与群/プラセボ群                                              脳卒中患者の機能評価に使われる主要な指標、mRS、NIHSS、
  の割付情報を明らかにすること(開鍵)。これ以降、解析を始                                                 BIの3つにおいて、mRS 1以下、NIHSS 1以下かつ BI 95以上
                                                                               の場合を“Excellent Outcome(優れた転帰)“と定義
  めることができる。
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HLCM051 Stroke 現状の日本の脳梗塞急性期治療について

脳梗塞発症後に、「治療できる時間がより長い新薬の開発」が待たれる疾患領域



    発症後経過時間に応じた治療                                                         脳梗塞とは

                                             発症後の経過時間                     脳に酸素と栄養を供
                                                                          給する動脈が閉塞し、
                                       10h      20h        30h      40h
                                                                          虚血症状になること
                                                                          で脳組織が壊死する
                                                                          病気。脳卒中には、
    血栓溶解療法 ※1
                                                                          脳出血と脳梗塞が含
                                      脳出血のリスクにより                          まれ、70~75%が脳
                                       時間的制限あり
    機械的血栓回収療法※2
                                                                          梗塞と言われる。
                                                                          感覚障害や言語障害など壊死した部位
                                                         急性期の新たな
                                                                          により症状は異なるが、後遺症を残し、
    HLCM051
                                                        選択肢となる可能性         65歳以上の寝たきりの37.9%、介護が
                                                                          必要になった者の21.7%が脳梗塞が原
   ※1 脳の血管に詰まった血の塊を溶かす血栓溶解                                                因と言われる。
   ※2 閉塞した脳動脈内の血栓を直接回収する等にて血流を再開させる治療法



    注)本資料では、脳梗塞急性期に対する主だった治療法と、一般的な発症後の各治療可能時間を簡略に示すことを目的としております。
    治療については、患者の状況や症状分類に応じて実施され、上記以外の治療法も実施されております。                                 (出所)Athersys社提供資料



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HLCM051 Stroke 脳梗塞の年間発症患者数

本製品の国内対象患者数は年間6.2万人と推定




                                                             脳梗塞発症患者数(年)
                                      脳梗塞発症患者数(年)

                                      23万人~ 33万人             重度患者数
                                                             (主にアテローム血栓症と心原性塞栓症)

                                                             36時間以内 到着患者数

                                         重度患者数

                                         13 万人

                                      36時間以内 到着患者数



                                       6.2 万人
      (出所)日本の年間発症患者数は、総務省消防庁、厚生労働省資料及びDatamonitor等を基に当社推定。
      (出所)36時間以内の到着患者割合47%は、当社実施市場調査を基に推定。




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HLCM051 Stroke 想定メカニズム




                                       HLCM051
                                       投与の場合


        脳虚血による
         細胞障害
                                                 HLCM051が脾臓からの炎症性細        炎症性細胞による虚血部位の神経細胞
                                                 胞の動員・放出を抑制し、抗炎           障害の増悪(二次障害)を軽減
                                                 症性細胞の動員・放出を活性化

                                                                                 二次障害軽減



        一次障害


                                       HLCM051   脾臓での炎症性細胞(リンパ球,            脾臓から放出された炎症性細胞が
                                                 サイトカイン)の動員・放出が             虚血部位の神経細胞障害を増悪させる
                                      投与しない場合
                                                 活性化される

                                                 脾臓=免疫応答の場
                                                                                      二次障害

                                                                     (出所) Stroke. 2018 May;49(5):1058-1065.Fig.2を基に図式化

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アサーシスによる二重盲検試験結果 <脳梗塞急性期>

第Ⅱ相試験追加解析の結果、Excellent Outcomeを達成した割合のプラセボ群との比較は、MultiStem
を脳梗塞発症後36時間以内に投与された患者群で90日後、365日後ともに統計学的に有意であった。

    二重盲検試験結果                                                                                                     詳細

                                                                                            達成率                  治験        アサーシスにより米英にて実施された
                                                                                         29.0%                             プラセボ対照二重盲検第Ⅱ相試験
                                                                                                                           (MASTERS-1 trial)
         達
         成
         率                                                                                                       対象患者      脳梗塞発症後36時間以内にMultiStem
                                                        MultiStem                                                          あるいはプラセボを投与された患者
                              達成率                        (n=31)
                           16.1%                                                                                 評価項目      投与90日後、365日後にExcellent
                                                                                                                           Outcome*を達成した割合


                                                                                                 p=0.01

                                     p=0.02                                                                      ※Excellent Outcomeとは
                                                                                                                 脳卒中患者の機能評価に使われる主要な指標、mRS、NIHSS、
                                                                                                                 BIの3つにおいて、mRS 1以下、NIHSS 1以下かつ BI 95以上
                                                         Placebo                                                 の場合を“Excellent Outcome(優れた転帰)“と定義
                                    0%                   (n=19)                                  0%

                               90日                                                         365日           経過日数


             (出所)Lancet Neurol. 2017 May;16(5):360-368; 16 360–68のSupplementary appendix Table5を基に作成


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HLCM051 ARDS




                                                iPSC
                                                                         Manufacturing
                                                  x
                                                                           Platform
                                             Gene editing                                          iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                      iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                  x
                                                              Immuno
                                                            - Oncology




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HLCM051 ARDS 対象疾患


   極めて予後不良の疾患で、生命予後を改善できる新規の治療法が望まれている。
   日本国内でのARDS発症患者数は、およそ7,000~12,000人と推定 *1

     ARDSとは*2

   急性呼吸窮迫症候群(ARDS:Acute Respiratory Distress Syndrome)とは、
   様々な重症患者に突然起こる呼吸不全の総称

   発症後の死亡率は全体の30~58%*2、
   新型コロナウイルス感染症の重症患者においても併発することが確認されている。

                                                                      (出所)Athersys社提供資料
     現在の治療法

     生命予後を直接改善できる薬物療法は無く、人工呼吸管理による呼吸不全の対処療法のみ。


                                                  (出所)
                                                  *1 日本のARDS患者数は、疫学データの発症率と人口統計の日本総人口を基に当社推定
                                                  *2 ARDS診断ガイドライン2016



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HLCM051 ARDS 年間発症数

日本国内でのARDS発症患者数は、およそ7,000~12,000人と推定される。
原因疾患は多岐にわたるが、およそ1/3は肺炎が原因疾患である。

    疫学データ                                                                              ARDSの原因疾患

                                                                                                         その他         8%
                                                                         推定される          外傷       7%                                   肺炎   34%
                     疫学データ                                 発症率
                                                                       国内ARDS患者数*1
                                                  ICU 1床当たり0.42症                       誤嚥       10%
   50ヵ国のICU利用を調べた分析結果                               ICU入室の10.4%
                                                  機械的人工呼吸を要す           11,937人
                 出所:JAMA.2016; 315(8): 788-800
                                                     る患者の23.4%
   千葉県における急性肺障害(ALI)/
   急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に関する                                                                    手術       11%
   疫学調査                                               6.1/10万人          7,320人                                                         敗血症   29%

       出所:日本救急医学会雑誌2007; 18(6): 219-228
 ARDSの約1/3は肺炎が原因であるが、季節性の感染症では肺炎からARDSへ進行しやすく、鳥インフルエ                                 (出所) Respiratory Investigation; 55(4): 257-263

 ンザA (H7N9)で約71%*2がARDSを発症したというデータもある。




   *1(出所) 日本のARDS患者数は、疫学データの発症率と人口統計の日本総人口を基に当社推定
   *2(出所) Gao HN. et al., N Engl J Med. 2013 Jun 13;368(24):2277-85.

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HLCM051 ARDS ONE-BRIDGE試験治験概況

   ONE-BRIDGE試験概況


 2019年4月                          2021年3月   2021年8月
 組み入れ開始                           組み入れ完了    データ公表(速報)       2021年4Q~2022年1Q目標



                                            データ解析
                 患者組み入れ                                 申請準備中          申請       承認/上市


 *希少疾患用再生医療等製品に指定 患者データの解析・評価継続中
                  申請に向けて規制当局との相談を継続中




   本製品は、厚生労働省よりARDSで希少疾患用再生医療等製品指定(脳梗塞急性期では先駆け
   審査指定)を受けており、早期の承認を目指し関係当局と相談を進めている。



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HLCM051 ARDS ONE-BRIDGE試験


肺炎を原因疾患とするARDS患者を対象にHLCM051の有効性及び安全性を検討する第Ⅱ相試験

   ONE-BRIDGE試験 Cohort概略

                                                      Cohort1:肺炎由来ARDSを対象
   挿管人工呼吸器を
   使用中のARDS患者
                                                                     HLCM051群
                                                 陰性                    20例         有効性および安全性評価
                                                               2
                                      COVID-19        ランダム化
                                                                                   2019年4月~2021年3月




                                                              :
                                                               1
                                        検査
                                                                     標準治療群
                                                                      10例


                                                 陽性
                                                      Cohort2: COVID-19由来ARDSを対象
                                                                                   安全性評価
                                                         HLCM051投与    5例           2020年4月~2020年8月


             COVID-19肺炎由来症例の患者組み入れ(Cohort2)は、従来実施してきた治験の投与群(Cohort1)とは区別して実施

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HLCM051 ARDS ONE-BRIDGE試験


肺炎を原因疾患とするARDS患者を対象にHLCM051の有効性及び安全性を検討する第Ⅱ相試験
   ONE-BRIDGE試験 Cohort詳細

                                      Cohort1                       Cohort2
              患者組み入れ                  2019年4月~2021年3月               2020年4月~2020年8月

              被験者                     肺炎を原因疾患とするARDS患者              COVID-19肺炎由来ARDS患者
                                      (挿管人工呼吸器を行った患者)               (挿管人工呼吸器を行った患者)

              症例数                     30 例                          5例
                                      (HLCM051投与20例、                (全員にHLCM051投与)
                                      標準治療10例に無作為割り付け)

              目的                      有効性および安全性評価                   安全性評価

              主要評価項目                  投与後28日間のうち                    安全性
                                      人工呼吸器装着しなかった日数
                                      (VFD: Ventilator Free Days)
              副次評価項目                  死亡率                           1) VFD
              (一部抜粋)                  (28日、60日、90日、180日)            2) 死亡率

              経過観察期間                  投与後180日                       同左

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HLCM051 ARDS ONE-BRIDGE試験 トップラインデータ結果(投与後180日)

全患者の180日データにおいても、死亡率は投与後90日以内と同様の改善が見られた。
   Cohort 1              HLCM051投与群において、安全性に問題は認められず、
                         標準治療群と比べ、VFDで9日(中央値)、死亡率で約39%(減少率)の改善が示された。
   Cohort 2              安全性に問題は認められず。死亡例を一例も出すことなく、
                         投与後に5名全員が28日以内に人工呼吸器から離脱。うち3名は3日以内の早期に離脱を確認。

                                                Cohort 1                             Cohort 2

                                      HLCM051投与群           標準治療群                    HLCM051投与

 主要評価項目                                                            主要評価項目

 VFD(投与後28日間のうち、                                                                    安全性に問題は
 人工呼吸器を装着しなかった日数)
                                         20日                11日    安全性
                                                                                     認められず
 副次評価項目                                                            副次評価項目


 死亡率(投与後180日以内)                         26.3%              42.9%   VFD                25日

                                                                   死亡率(投与後180日以内)      0%
                                                                                         (出所)自社データ
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HLCM051 ARDS                          治療法の想定メカニズム


                                                              骨髄由来間葉系幹細胞 HLCM051 に期待される効果
                                                              ・炎症の軽減、免疫機能の調節
                                                              ・血管新生の促進
                                                              ・傷害を受けた細胞及び組織の保護・修復の促進
                                                              ・肺組織や呼吸機能の改善



     炎症性細胞が大量放出                               炎症性細胞が肺を攻撃           HLCM051投与       肺機能が改善




                             •   基礎疾患(肺炎など)
                             •   外傷 (交通事故等)
                                                              •   肺における過剰炎症を抑制
                                              炎症性細胞が肺を攻撃する    •   組織の保護、修復の促進    人工呼吸器の早期脱却、
   組織がダメージを受けると                               その結果、低酸素状態になり                      死亡率の低下が期待できる。
   炎症性細胞が大量に放出される。                            重度の呼吸不全におちいる。       静脈投与により、肺に集積

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HLCM051 ARDS                          治療薬としての期待


HLCM051は薬物治療のないARDS初の再生医療等製品となり得る可能性
  •       現在は人工呼吸器およびECMOによる呼吸不全への対処療法のみ。
  •       ECMOは重症呼吸不全に対する究極の対処療法ではあるが、血栓予防に抗凝固薬が必須であり、出血リスクを伴う。
          また特別な技能をもつ複数の医療従事者が必要で管理コストも高い。


   患者への貢献 ⇒                           新たな治療の提供
                                      死亡率、QOLの改善
      •   患者救命率、QOLの向上
      •   治療期間の短縮(ICU使用や入院の日数等)




      医療への貢献 ⇒ 医療従事者・病院負担軽減                               人工呼吸管理

      •   ECMOを含む人工呼吸器の効率的使用
      •   患者一人あたりの医療資源の抑制


                                                   ECMO
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希少疾病用再生医療等製品について

希少疾病とは、患者数が少なく、症状に対する直接的な治療法が存在しない疾患
ARDSは、年間発症率7,000~12,000人と言われ希少疾病にあたる。

【希少疾病指定の基準】
1.対象患者数が日本において5万人未満

2.医療上の必要性
  ・重篤な疾病を対象し、医療上とくに必要性が高いもの
  ・代替する医薬品・医療機器・再生医療等製品又は治療法がない
  ・既存の医薬品・医療機器・再生医療等製品と比較して著しく高い有効性又は安全性が期待される

3.再生医療等製品を使用する理論的根拠があり、その開発に係る計画が妥当であると認められるとき

【希少疾病の指定をうけると】
・開発に係る経費の負担を軽減するための助成金の交付
・税制措置、助言や相談の優先や優先審査
・再審査期間の延長(10年)


                                      (出所). 厚生労働省の定義 :https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000068484.html


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HLCN061




                                                iPSC
                                                                        Manufacturing
                                                  x
                                                                          Platform
                                             Gene editing                                         iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                     iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                 x
                                                             Immuno
                                                            -Oncology




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HLCN061 日本人とがん

                                      日本人の死因NO.1=がん
                                       (約90%が固形がん)

                                          死亡数割合

                                           血液がん




                                           固形がん


                                                  (出所)国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(人口動態統計).2018基に当社作成

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HLCN061 iPS細胞由来遺伝子編集NK細胞の開発

NK(Natural Killer:ナチュラルキラー)細胞は人間の体に生まれながらに備わっている防衛機構であり、
がん細胞やウイルス感染細胞などを攻撃する白血球の一種

                                                      iPS細胞
 • 遺伝子編集技術でNK細胞の抗がん活性を増強
                                                              遺伝子編集iPS細胞
                                                             (遺伝子編集によって抗がん機能を高められた細胞)

                                                                                        樹状細胞
 • 特定のがん抗原に限定されず、幅広いがん疾患への効果期待
                                                        分化                 樹状細胞・T細胞の
                                                                              活性化
    NK細胞の作製
                                                                                         細胞傷害性
                                                               NK細胞                      Tリンパ球
                                                          細胞機能を高めた
                                                          遺伝子編集NK細胞        がん細胞を認識し
                                                                           攻撃する
                                      分化・誘導

                                                     がん細胞に向かって遊走・浸潤
         遺伝子編集iPS細胞                           NK細胞
                                                                                  固形がん
      (出所)自社データ

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HLCN061 NK細胞のがん傷害メカニズム


                                      通常時                細胞がウイルスに感染、がん化した時


                                  ブレーキがかっており正
                                                     ①細胞の異常を感じ活性化   ②攻撃のブレーキが外れる
                                  常な細胞は攻撃しない




                                            正常な細胞      NK細胞               がん細胞や
 NK細胞
                                                                         ウイルス感染細胞

                                                    ③がんを攻撃している      ④分解酵素を放出し
                                                     抗体を認識し更に活性化        がん細胞を破壊

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HLCN061 遺伝子編集による抗がん機能強化

     がん免疫サイクルの各ステージで抗がん機能を増強
                                                                       がん免疫サイクル
                                                     遊走            (Cancer-Immunity Cycle)

   T細胞活性化
                                                                 NK細胞が、がん細胞を認識して傷害する


                                                血管
                                                            浸潤
                                                                        がん抗原が暴露される



                                           HLCN061                がん免疫サイクルが活性化されて、
抗原提示                                  がん                           細胞傷害性T細胞が誘導される

                                                            認識
                                                                                  がんの縮退

   傷害による抗原暴露
                                                     細胞障害           (出所)Daniel S.Chen and Ira Mellman.,Immunity. 2013;39(1):1-10.を基に当社作成


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HLCN061 ヘリオスiPS細胞由来NK細胞ががん細胞を攻撃

                                      iPS細胞由来NK細胞が肺がんを傷害




                                                           (出所)自社データ


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HLCN061 ヘリオスiPS細胞由来NK細胞

ヘリオスiPS細胞由来NK細胞の機能評価                     ヘリオスiPS細胞由来NK細胞によるがん細胞の傷害活性

                                      赤色蛍光: ヘリオスiPS細胞由来NK細胞   緑色蛍光: 細胞死を検出




                                                                      がん細胞隗
                            がん細胞隗             がん細胞隗




    iPS細胞由来NK細胞ががん細胞隗に                       iPS細胞由来NK細胞が、がん細胞隗に集まり
     向かって集まっていくことを確認                            内部まで侵入し攻撃することを確認

    *ヘリオスiPS細胞由来NK細胞ががん細胞塊を攻撃する様子は、動画(YouTube)でご覧いただけます(←こちらをクリック)。

                                                                              (出所)自社データ


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HLCN061 遺伝子編集iPS細胞由来NK細胞の肺がん細胞株に対する抗腫瘍効果を確認

   肺がん細胞株に対する遺伝子編集NK細胞のin vitro抗腫瘍効果

                                                   遺伝子編集したNK細胞が、固形がんの一種である
                                                   肺がんに由来する細胞株A549(肺がん細胞株)に
                                                   対してin vitro抗腫瘍効果(細胞傷害性)を有する
                                                   ことを確認*


                                                    *肺がん細胞株に遺伝子編集NK細胞を添加あるいは、遺伝子編集NK細胞
                                                    と抗がん剤として使用されている抗EGFR抗体を添加し、電気抵抗の変化
                                                    を測定することにより細胞傷害活性を測定


         添加後の86時間経過時点の様子*
                       遺伝子編集NK細胞(単独)   遺伝子編集NK細胞+抗EGFR抗体         <参考>抗EGFR抗体(単独)




*0から86時間までの遺伝子編集NK細胞などが肺がん細胞塊を攻撃する様子は、動画でご覧いただけます(上記各タイトルよりYouTubeへリンク)。

                                                                               (出所)自社データ
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HLCN061 がん細胞に対するあらゆる攻撃性を増強

                                      ヘリオス           A社              B社         C社
                                      iPS細胞        iPS細胞            細胞株        臍帯血

                                              iPS細胞   iPS細胞    細胞株    細胞株
                                      iPS細胞                                    臍帯血
                                                 ①       ②      ①      ②

       がん細胞認識能力                        ✓                   ✓              ✓      ✓

       抗体併用による機能強化能力                   ✓       ✓           ✓    ✓         ✓

       がん細胞への遊走能力                      ✓

       共に戦う免疫細胞を呼び込む能力                 ✓

       共に戦うT細胞、樹状細胞活性化能力               ✓                   ✓                     ✓

       自らの活性化・生存維持能力                   ✓                   ✓                     ✓

       長い間留まるステルス化能力                   ✓
                                                                      (出所)公開情報を基に当社にて作成


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HLCN061 国立がん研究センターと共同研究 成果

   PDX(Patient-Derived Xenograft)を用いた検討                                標的遺伝子の発現レベル(RNA seqデータ)
                                              1000
                                                                                                           遺伝子A
 ≪First stage 共同研究の成果≫
                                                  100
  複数のがん種に由来するJ-PDXにおいて、編集




                                            TPM
  した遺伝子が認識する分子の発現をRNAシーケ                           10


  ンシングと免疫染色で確認                                      1
                                                         1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43


                                                                       膵臓がん                                 乳がん                中皮腫                        肺がん
 ≪今後≫
                                                  1000
 -マウスにおける最適な投与量・回数等を自社に                                                                                   遺伝子B
  て検討しており、その結果を踏まえてマウス                             100




                                            TPM
  PDXモデル*1における有効性の検証予定                             10

 -今回検討した4つのがん種だけでなく、今後も                              1
                                                         1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43

  様々ながん種で引き続き検討
                                                                                       標的遺伝子の免疫染色の1例




                 遺伝子編集NK細胞            PDX
    * PDXモデル:患者がん組織を、免疫不全マウスに移植したモデル。                                               遺伝子A                                              遺伝子B                (出所) 共同研究データ
            治験成功率を大幅に上げる事が可能である。
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iPSC再生医薬品の治験製品向け細胞加工製造用施設の整備

   iPSC再生医薬品の治験製品の自社製造に向け準備開始

 2021年5月                神戸医療産業都市推進機構が新設を予定している細胞加工製造用施設(CPC)での整備を決定


               固形がんを対象としたHLCN061の治験製品を含む
                                      GCTP/GMPに準拠した
                   iPSC再生医薬品の治験製品の製造準備を開始




                     ヘリオス自身による治験製品製造により
                                  “スケジュール”と“品質”を
                                                             CPCを設置予定の
                           自らコントロールすることが可能            KCMI(神戸医療イノベーションセンター)



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HLCR011 AMD/HLCL041 Liver OrganBud Platform




                                                iPSC
                                                                        Manufacturing
                                                  x
                                                                          Platform
                                             Gene editing                                         iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                     iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                 x
                                                             Immuno
                                                            -Oncology




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HLCR011 AMD 病態説明

加齢黄斑変性を発症すると、網膜色素上皮(RPE)細胞が変性し機能が損なわれる。



    正常黄斑部                                             進行した萎縮型加齢黄斑変性(Dry AMD)

                                                         免疫バリアは維持 → 視細胞変性 → Dry AMD




                                                      滲出型加齢黄斑変性(Wet AMD)

                                      黄斑部                免疫バリア破壊 → 免疫細胞侵入 → 炎症 → Wet AMD


                     視細胞                    網膜色素上皮
                                            (RPE)細胞




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HLCL041 Organ Bud Platform

 iPS細胞から「各臓器のモト(臓器原基)」を作る事で、展開可能性が広がる。
 ユニバーサル細胞との併用で本格的な臓器置き換えの時代へ。
                  様々な                 血管内皮細胞            間葉系幹細胞
                 臓器の細胞




                                                                                                                緑:各臓器の細胞
                                                                                                                赤:血管内皮細胞
                                                                                                                黒:間葉系幹細胞


                                                                                血管網を構築し生着




                                                                 *動画



                  マウスに移植し生体内での血管化を確認
(出所)科学技術振興機構:サイエンスニュース「細胞から組織・臓器へ再生医療の多様なアプローチ」
(2013年10月3日配信)https://sciencechannel.jst.go.jp/M130001/detail/M130001005.html     (出所) Modified from Takebe T. et al., Cell Stem Cell, 2015

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HLCL041 Liver OrganBud Platform 肝不全モデルマウスにおける生存率

移植実験では生存率が有意に改善
血管網の形成が鍵

    ヒトiPS細胞由来肝臓原基移植のマウスでの治療効果                                                                  詳細
     100
                                                                                  ヒトiPS細胞由来     臓器原基から形成された臓器が
                                                                                               マウスの血管網と自律的に繋がる過程
                                                                                  肝臓原基移植群
       80

                                                                                  ヒト成体肝細胞移植群

   生 60                                                                           ヒト胎児肝細胞由来
   存                                                                              肝臓原基移植群
   率
   (
   %
   ) 40


                                                                                   非移植群
       20




            0                       10                      20              30
                                                                                                    (出所)Takebe,T., et al.
                (出所) Takebe. T, et al. Nature, 499 (7459),(2013)を基にヘリオス作成        日数(日)                  Nature Protocols, 9, 396–409 (2014)

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iPSC Platform




                                                iPSC
                                                                        Manufacturing
                                                  x
                                                                          Platform
                                             Gene editing                                         iPSC-RPE
                STROKE




                                      ARDS                     iPSC                     iPSC-NK              iPSC-LIVER
                                                                 x
                                                             Immuno
                                                            -Oncology




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iPSC Platform iPS細胞プラットフォームとは

   遺伝子編集技術を用いてヘリオス独自の免疫拒絶反応を抑えた他家iPS細胞(Universal Donor Cell : UDC)の作製


                他家iPS細胞                         患者
                                        免疫応答
                                        が起きる
                                                         ・2020年10月、日米欧を含む国内外でのヒトへの臨床応用も
                                                         可能なレベルの臨床株が完成

                    他家
                                                         ・FDA・PMDAと相談の結果、現時点では臨床使用に関して
                                          免疫抑制剤の投与が必要
                  iPS細胞                   • 患者負担が大きい
                                                         問題は認められず
                                          • 短期間の効果
                                                         ・UDCを用いて、様々な目的細胞への分化誘導を自社で確認
                                                患者       (NK細胞、肝前駆細胞、血管内皮細胞など)
                                        免疫応答
                                       を受けにくい            ・複数の企業、アカデミアと様々な疾患に対する適応可能性
           他家                 遺伝子編集                      を評価中
         iPS細胞                 iPS細胞

                                                         ・次世代がん免疫療法、眼科領域、臓器原基等への活用
                     UDC                  免疫抑制剤の使用を軽減
                                           • 患者負担が少ない
                                           • 長期間の効果の期待


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 iPSC Platform UDCの特長




                                       自家iPS細胞      他家iPS/ES細胞           UDC


           免疫拒絶                          なし        あり(免疫抑制剤必要)           なし


                                        数か月~1年
                                                      Ready-to-use    Ready-to-use
           製造期間                         (患者ごとに
                                                    (1ラインでよい)        (1ラインでよい)
                                      製造する必要がある)



           コスト                          非常に高い            低い              低い



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iPSC Platform UDCの作製

   Universal Donor Cell 作製技術
                                                                                     iPSC再生医薬品への可能性

   臨床用の                                HLA Class I/IIを         ヘリオス独自の                              脳
 マスターセルバンク                            ノックアウトした細胞             Universal Donor Cell           眼
                                                                                                    血管

                                                                                        肺               心臓


                                                                                                        すい臓
                                                                                       肝臓       」

                        Knock-out                    Knock-in                                       腎臓
                       HLA Class I                 gene X,Y,…
                       HLA Class II                suicide gene                         関節




                                                                                    ・Off-the-Shelf
                                                                                    ・治療薬の効能と持続効果の向上が期待
                                                                                    ・より多くの患者へ治療薬の提供が期待
  (出所)自社データ


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iPSC Platform HLAタンパク質による自己認識とUDC


  HLA (Human leukocyte antigen)タンパク質:        UDC:
  ・白血球の血液型で、HLAはほぼすべての細胞と体液
                                             ・HLAタンパク質を除去
     に分布しており、数種類のHLAが存在
                                             ・免疫抑制関連分子の追加
  ・HLAの組み合わせより、無数の多様性を持つ
  ・免疫細胞により自身と他人の細胞や組織を区別                     ・安全装置としての自殺遺伝子の追加

              HLAタンパク質




      体細胞                                       UDC          免疫細胞
                                      免疫細胞


   HLAタンパク質の不適合が免疫拒絶を引き起こす。                     より安全で汎用性の高いiPS細胞


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iPSC Platform                  HLAタンパク質の除去と免疫抑制関連遺伝子の追加

      UDC臨床株における遺伝子編集

                                        HLAタンパク質 Knock-out                  免疫抑制関連遺伝子Knock-in
                      HLA-A               HLA-B    HLA-C     HLA-DR,DP,DQ    gene X    gene Y



 親iPSC




UDC臨床株
 クローン

                                                                                                ■コントロール
               少      発現          多                                                             ■標的タンパク抗体

                     遺伝子編集後、HLAタンパク質の消失と免疫抑制関連遺伝子の発現増強を確認
                                                                                                 (出所)自社データ

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iPSC Platform                 安全性・汎用性の高さが期待されるiPS細胞

    UDC臨床株の特性
           46 (X,Y)                          多能性マーカの発現例                分化・誘導例

                                                UDC    OCT-3/4+NANOG




                                                                        血管内皮細胞

                                             OCT-3/4      NANOG
                                             (未分化因子)      (未分化因子)




                                                                         肝細胞

             遺伝子編集後、                       iPS細胞としての多能性を維持
         細胞における核型異常を認めず
                                                                           (出所)自社データ

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iPSC Platform                   UDCからの視細胞の分化・誘導

   視細胞の作製


                                                                  視細胞は網膜を構成する細胞の1つで、
                                                                  特に光に反応する細胞
                                             分化・誘導
                                                                  共同研究を通じて、iPS細胞から視細胞の
                                                                  培養に成功。さらに、UDCからの分化・
                          UDC                        UDC由来視細胞     誘導が可能なことを確認


                      強膜          脈絡膜                             視力低下や失明などの原因の1つとして、
                                        網膜                        視細胞が傷害されている疾患動物モデル
                                                                  を用いて現在評価中


                             硝子体
                                                                視細胞
                                                                網膜色素上皮細胞




                                                                                (出所) 共同研究データ


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iPSC Platform                   UDCから膵臓β細胞への分化・誘導

国立研究開発法人国立国際医療研究センター 細胞組織再生医学研究部と共同研究

   膵臓β細胞の作製


                                                                     膵臓 β 細胞は膵臓にあるランゲルハンス島を
                                                                     構成している細胞の1種で、血糖値に応じて
                                                                     インスリンを生 産・分泌し血液中の糖を調整
                                      分化・誘導


                                                                     国立国際医療研究センターの研究では、血
                   UDC                                               液中の血糖値を感じ取り自律的にインスリ
                                                                     ンをはじめとする物質を分泌することで、
                                                UDC由来膵臓β細胞
                                                                     血糖値のコントロールが可能なiPS細胞由
                                                  (HE染色)
                                              (写真:国立国際医療研究センター 提供)
                                                                     来膵臓β細胞の作製に成功


                  UDCから膵臓β細胞への分化誘導を確認
                膵臓β細胞への分化誘導法を確立することで、
                糖尿病に対する新たな治療法の開発を目指す。
                                                                                       (出所) 共同研究データ


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iPSC Platform 細胞プラットフォーム 現在と未来

UDCの使用により免疫拒絶反応の抑制や効力の持続が期待される。
iPS細胞を用いることで 安価 に安定した製造と 品質 を確保できることが期待される。
          (技術開発)



                                                      “UDC由来"

                                                    遺伝子編集により機能
                                                      を高めた細胞

                                         “他家細胞 /
                         “自家細胞”         ストック可能”

                        末梢血系由来          生体材料由来 or
                                         iPS細胞由来

                           第1世代       第2世代           第3世代
                                                                 (時間)



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             4
                                      リスク情報




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事業に影響を及ぼす可能性のあるリスク

体性幹細胞/iPSC再生医薬品分野のリスク
      リスクの内容                                      可能性                                    対応策
   開発期間が長期にわたる                        実際に上市されるまでは収益が上がらず、損失を計上し続け      体性幹細胞再生医薬品分野については、現在実施中の治験を速やかに完
   ことに伴う損失の計上と                        る見込み。また、その開発には多額の資金が必要となること      了し、上市に向けた製造承認申請の手続きを進める。iPSC再生医薬品
   追加の資金調達の可能性                        から、追加の資金調達を行う可能性。                については、固形がんを対象としたNK細胞ならびに、ヘリオス独自の
                                                                       Universal Donar Cell の作成を社外の企業やアカデミアと連携して進め
                                                                       ている。また、そのために必要な資金調達を投資環境や経済状況を見極
                                                                       めながら適時適切に実施する。
   特定の提携先への依存                         HLCR011の開発に関して、大日本住友製薬との間で共同開発   提携先との関係を緊密にするとともに、契約内容の適時・適切な履行を
                                      契約、実施許諾契約及び合弁契約を、体性幹細胞再生医薬品      確保するため、当社の事業担当部門を通じ、進捗状況を適切に管理、監
                                      に関しては、アサシス社とライセンス契約を締結している。      督する。また、アサシス社に関しては、当社から取締役(非常勤)を派
                                      これらの契約に基づく開発、製造・供給体制に何らかの支障      遣し経営の適切な遂行を監視している。
                                      が生じた場合、開発又は販売計画が大幅に遅れる、あるいは
                                      継続が困難となる可能性。
   製造・販売体制の構築に                        細胞の大量培養技術の開発など製造方法の確立に向けて注力      提携先企業への製造技術の移転、必要な設備の確保、自社独自の販売体
   関する不確実性                            しているが、今後、何らかの理由で製造方法の確立、製造体      制の確立と販売提携先の選定など、製品の上市に先立ち、計画的に体制
                                      制の構築等が困難になる可能性。また、今後の方針決定によ      の整備を整える。また、そのための組織を社内に立ち上げている。
                                      り、販売活動の開始が遅れる可能性。
   治験データの解析・評価                        HLCM051の開発に関して、治験データの解析・評価を経て製   規制当局との相談を通じ、必要なデータの準備・検証を進めながら、慎
   結果、承認申請・承認取                        造販売承認申請を行う予定である。医療用医薬品の研究・開      重に準備を進めている。
   得の不確実性                             発・製造は、各国に定められている厳格な法規制が定められ
                                      ており、製造販売承認に至るまでには、品質、有効性及び安
                                      全性に関するデータを取得し、審査にもとづき医療医薬品と
                                      しての承認取得する必要がある。治験データの解析・評価結
                                      果については、確たる予測は困難であり、医薬品として有効
                                      性を示すことができない場合があり、予定していた時期に承
                                      認取得できない、または、上市が困難になる可能性。

© HEALIOS K.K. All rights reserved.     ※ その他の事業に影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、有価証券報告書内 “事業等のリスク” を参照ください。                61
             5
                                      決算概況

                                      (直近の四半期決算より)




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連結損益計算書(P/L)の概要


       前年同期比では研究開発費が5.1億円増加し、当期利益は▲37.0億円となりました。

                                                                                                      (単位:百万円 )

                                                                     2021年12月期 第3四半期
                                      2020年12月期
                                        第3四半期
                                                                前年比増減額                    主な増減要因


              売上収益                                21       30            10

                                                                              販売費及び一般管理費の増加    ▲425
              営業利益                         ▲2,926      ▲3,872       ▲946 研究開発費の増加 ▲515

                                                                              金融収益の増加   +714
              当期利益                         ▲4,014      ▲3,695        319 金融費用の減少 +563
                                                                              (金融収益・金融費用に関する説明は次頁参照)



            研究開発費                            2,044      2,558        515

            従業員数
           (社員のみ)
                                             110名       115名             5名




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金融収益・金融費用に関する補足説明

 金融収益・金融費用の内容
 当第3四半期連結累計期間において、金融収益715百万円、及び金融費用516百万円を計上いたしました。
 金融収益の主な内訳はデリバティブ評価益 ※1 715百万円の計上であり、
 金融費用の主な内訳は社債利息 ※2 402百万円 、保有する新株予約権の評価損82百万円及び支払利息30百万円の計上
 であります。
 金融収益の前年同期比の増加額は714百万円であり、主な内訳はデリバティブ評価益 ※1 の増加 715百万円となります。
 金融費用の前年同期比の減少額は563百万円であり、主な内訳はデリバティブ評価損 ※1 の減少 676百万円 、新株予
 約権の評価損の増加82百万円及び社債利息 ※2 の増加 30百万円となります。

  ※1         デリバティブ評価損益
 デリバティブ評価損益とは、当社が2019年7月に海外投資家向けに発行しております転換社債型新株予約権付社債の
 新株予約権相当額を、当第3四半期末時点の公正価値で評価したことに伴い発生した評価損益です。2020年12月期第
 1四半期より導入している国際会計基準(IFRS)の規則に従い計上しております非現金損益項目です。
  ※2         社債利息
 当第3四半期連結累計期間に計上した社債利息402百万円のうち、372百万円は償却原価法により計上した費用です。
 ※1と同様に2020年12月期第1四半期より導入している国際会計基準(IFRS)の規則に従い計上しております非現
 金支出費用です。
 日本基準においては、転換社債の発行額を全額負債として計上し、発行手数料を費用として計上しておりましたが、
 IFRSにおいては、転換社債の発行額から発行手数料を控除した手取り収入額を、一定の基準に基づいて負債と資本
 とに区分して計上します。その結果、転換社債の額面金額と負債として計上される金額とに差異が生じるため、その
 差額を社債利息として毎期償却(費用化)しております。
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連結財政状態計算書(B/S)の概要
                                                                                           (単位:百万円 / 下段:構成比)


   2021年9月末の流動資産は179億円(前期末比:+29億円)となり、資産合計が261億円となりました。
                                                                             2021年12月期第3四半期末
                                      2020年12月期末
                                                                  前年増減額                         主な増減要因
                                                                           現金及び現金同等物 +2,868
              流動資産                          15,007     17,942        2,935 (現金及び現金同等物残高 16,791 )
                                             (64.8%)   (68.8%)
                                                                           なお、2021年9月30日付の新株の発行による収入*は6,753百万円です。

             非流動資産                           8,165      8,119         ▲45
                                             (35.2%)   (31.2%)

          資産合計                              23,171     26,061        2,890
                                            (100.0%)   (100.0%)

                                                                           社債及び借入金 +4,622
              流動負債                           2,686      6,828              (転換社債型新株予約権付社債の償還期限が1年以内になったため、
                                                                     4,142 非流動負債から流動負債に振替)
                                             (11.6%)   (26.2%)
                                                                           その他の金融負債 ▲715

             非流動負債                          12,634      8,679                社債及び借入金
                                                                    ▲3,955 (同上)
                                                                                       ▲4,250
                                             (54.5%)   (33.3%)


          負債合計                              15,320     15,507         187
                                             (66.1%)   (59.5%)

                                                                           当期利益 ▲3,695
          資本合計                               7,851     10,554              新株の発行 +6,753
                                                                     2,703 その他の資本の構成要素 ▲503
                                             (33.9%)   (40.5%)
                                                                           (主にAthersys, Inc. 株式の値下がりによる減少)

     負債及び資本合計                               23,171     26,061        2,890
                                            (100.0%)   (100.0%)

                                        *2021年9月実施の新株発行による資金の使途は、1)HLCM051の製造販売承認を見据えた商用製造の体制構築に約20億円、
© HEALIOS K.K. All rights reserved.     2)NK細胞を中心としたパイプラインの研究開発に約30億円、その他人件費等の運転資金を予定しています。                     65
将来の事象等についての留意事項

       本資料は、株式会社ヘリオス(以下「当社」といいます)の企業情報等の提供のために作成されたものであり、
       国内外を問わず、当社の発行する株式その他の有価証券への勧誘を構成するものではありません。

       本資料に、当社または当社グループに関連する見通し、計画、目標などの将来に関する記述がなされています。
       これらの記述には、「予想」、「予測」、「期待」、「意図」、「計画」、「可能性」やこれらの類義語が含ま
       れますが、それらに限られません。これらの記述は、本資料の作成時点において当社が入手できる情報を踏まえ
       た、前提および当社の考えに基づくものであり、不確実性等を伴います。その結果、当社の実際の業績または財
       政状態等は将来に関する記述と大きく異なる可能性があります。

       本資料における記述は、本資料の日付時点で有効な経済、規制、市場その他の条件に基づくものであり、後発す
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       をする義務を負う場合を除き、その記述を更新、改訂または確認する義務も計画も有しておりません。本資料の
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「事業計画及び成長可能性に関する事項」の次回開示は、2022年3月を予定しています。




        「生きる」を増やす。爆発的に。

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