4593 M-ヘリオス 2020-07-29 17:00:00
体性幹細胞再生医薬品HLCM051の日本における急性呼吸窮迫症候群を対象とする治験(ONE-BRIDGE試験)COVID-19肺炎由来のARDS患者の組み入れ開始のお知らせ [pdf]

                                                                         2020 年7月 29 日
各     位
                                       会  社  名 株    式    会     社    ヘ    リ     オ    ス
                                       代 表 者 名 代 表 執 行 役 社 長 CE O 鍵      本     忠    尚
                                               (コード番号:4593 東証マザーズ)
                                       問 合 せ 先 執 行 役       C F O リチャード・キンケイド
                                               ( T E L :    0 3 - 5 7 7 7 - 8 3 0 8 )



                   体性幹細胞再生医薬品 HLCM051 の
      日本における急性呼吸窮迫症候群を対象とする治験(ONE-BRIDGE 試験)
         COVID-19 肺炎由来の ARDS 患者の組み入れ開始のお知らせ

 当社は、本日、急性呼吸窮迫症候群(ARDS: Acute Respiratory Distress Syndrome)※1 を対象疾
患とした体性幹細胞再生医薬品である HLCM051※2 の治験(治験名称:ONE-BRIDGE 試験)に、
新型コロナウイルス(COVID-19)肺炎由来の ARDS 患者の組み入れが開始されましたことを、
お知らせいたします。

 2020 年4月 13 日にお知らせしました通り、当社は ONE-BRIDGE 試験内にあらたに評価対象
群(コホート)を追加し、COVID-19 由来の肺炎を原因疾患とする ARDS 患者約 5 名を症例とし
て組み入れ、安全性の検討をすることを決定しております。なお、COVID-19 由来症例を対象と
した約 5 症例の集積は、従来実施してきた 30 症例とは区別して行います。試験概要につきまし
ては、2020 年4月 13 日の当社発表をご参照ください。

 本件に関して、2020 年 12 月期業績への影響につき今後開示すべき事項が発生した場合には、
速やかにお知らせいたします。



                                                                                  以上

※1 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
  ARDS は、単一の疾患ではなく、基礎疾患や外傷等によって好中球等の免疫系が過剰に誘発さ
れ、炎症を起こすことにより肺が傷害を受け肺水腫となり、その結果、重度の呼吸不全となる症
状の総称です。   ARDS 診療ガイドラインによると、死亡率は 30~58%と予後が非常に悪い病気で
す。ARDS に対する治療として、集中治療室で人工呼吸器を用いた呼吸管理を中心とする全身管
理が行われます。
  今回、武漢における新型コロナウイルス(COVID-19)の初期症例群に関して発表されたデー
タでも、入院した患者のうち 31~41.8%の割合で ARDS を発症、また死亡例では ARDS 合併が
54~93%確認されており*1*2、重症患者における ARDS 治療の必要性は非常に高い状況です。

*1 Zhou F, et al. Lancet. 2020 Mar 11. pii: S0140-6736(20)30566-3
*2 Wu C , et al. JAMA Intern Med. 2020 Mar 13. doi: 10.1001
(注)上記の2つの論文は初期の患者さんにおける報告であり、現在の各国の状況により ARDS の発症率・死亡率については
変動があると予測されます。


※2 HLCM051
 HLCM051 は、日本国内における体性幹細胞再生医薬品の開発パイプラインです。当社は 2016
年1月に、米国のバイオベンチャー企業 Athersys, Inc.と、同社の開発する幹細胞製品 MultiStem®
を用いた脳梗塞に対する再生医療等製品の国内での開発・販売に関する独占的なライセンス契約

                                                                    1
を締結し、本パイプラインを導入いたしました。さらに 2018 年6月に同社との提携を拡大した
ことにより、日本における急性呼吸窮迫症候群に対する開発・販売ライセンスを取得し、開発を
開始いたしました。




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