4588 M-オンコリスバイオ 2021-08-06 15:00:00
2021年12月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(非連結) [pdf]

                 2021年12月期              第2四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)
                                                            2021年8月6日
上 場 会 社 名   オンコリスバイオファーマ株式会社              上場取引所                         東
コ ー ド 番 号   4588                URL http://www.oncolys.com
代   表   者 (役職名) 代表取締役社長      (氏名) 浦田 泰生
問合せ先責任者 (役職名) 取締役経理担当        (氏名) 吉村 圭司              (TEL) 03(5472)1578
四半期報告書提出予定日      2021年8月6日    配当支払開始予定日              -
四半期決算補足説明資料作成の有無       :無
四半期決算説明会開催の有無          : 有 ( アナリスト向け        )
 
                                                                                            (百万円未満切捨て)
1.2021年12月期第2四半期の業績(2021年1月1日~2021年6月30日)
(1)経営成績(累計)                            (%表示は、対前年同四半期増減率)
                            売上高                        営業利益           経常利益                      四半期純利益
                            百万円            %           百万円        %    百万円          %               百万円         %
    2021年12月期第2四半期           193      41.8            △633 ―          △649          ―               △650        ―
    2020年12月期第2四半期           136     △78.1            △660 ―          △662          ―               △664        ―
                                                   潜在株式調整後
                            1株当たり
                                                     1株当たり
                           四半期純利益
                                                    四半期純利益
                                       円   銭                  円   銭
    2021年12月期第2四半期                   △39.45                       ―
    2020年12月期第2四半期                   △46.43                       ―
 

 
(2)財政状態
                            総資産                        純資産            自己資本比率
                                       百万円                    百万円                       %
 2021年12月期第2四半期           5,197                           4,480                    86.1
 2020年12月期                2,796                           2,003                    71.4
(参考) 自己資本    2021年12月期第2四半期                      4,473百万円     2020年12月期            1,995百万円
 

 

 

2.配当の状況
                                                       年間配当金

                     第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                             期末            合計
                            円    銭             円   銭          円   銭       円   銭             円   銭
  2020年12月期        ―     0.00                                     ―        0.00             0.00
  2021年12月期        ―     0.00
  2021年12月期(予想)                                                   ―        0.00             0.00
(注) 直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 無
 
 

 

3.2021年12月期の業績予想(2021年1月1日~2021年12月31日)

                                                                                (%表示は、対前期増減率)
                                                                                      1株当たり
                     売上高               営業利益                   経常利益            当期純利益
                                                                                      当期純利益
                     百万円     %             百万円         %       百万円    %           百万円           %             円 銭
              350 111.4 △2,000                               △2,000           △2,000                       △136.59
     通期        ~     ~      ~  ―                                 ~    ―           ~             ―               ~
              700 222.9 △1,650                               △1,650           △1,650                       △112.69
(注) 直近に公表されている業績予想からの修正の有無 : 無
 
※       注記事項
(1)四半期財務諸表の作成に特有の会計処理の適用                     :無
 

 

(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
  ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更                       :無
     ②    ①以外の会計方針の変更                        :無
     ③    会計上の見積りの変更                         :無
     ④    修正再表示                              :無
 

 

(3)発行済株式数(普通株式)
  ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)          2021年12月期2Q   17,340,900株    2020年12月期     14,641,900株

    ②     期末自己株式数              2021年12月期2Q        34,962株   2020年12月期        14,462株

    ③     期中平均株式数(四半期累計)       2021年12月期2Q   16,498,589株    2020年12月期2Q   14,316,246株
 

 

    ※    四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
    ※    業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
        (将来に関する記述等についてのご注意)
        本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判
        断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績
        等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっ
        ての注意事項等については、添付資料P.2「1.当四半期決算に関する定性的情報(3)業績予想などの将来予測
        情報に関する説明」をご覧ください。
     
                                オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                    2021年12月期 第2四半期決算短信


○添付資料の目次



    1.当四半期決算に関する定性的情報 …………………………………………………………………………    2

    (1)経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………………    2

    (2)財政状態に関する説明 ……………………………………………………………………………………    2

    (3)業績予想などの将来予測情報に関する説明 ……………………………………………………………    2

    2.四半期財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………………………    4

    (1)四半期貸借対照表 …………………………………………………………………………………………    4

    (2)四半期損益計算書 …………………………………………………………………………………………    6

       第2四半期累計期間 ………………………………………………………………………………………    6

    (3)四半期キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………………    7

    (4)四半期財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………………    8

      (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………    8

      (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) …………………………………………………    8

      (セグメント情報等) ………………………………………………………………………………………    8

    3.補足情報 ………………………………………………………………………………………………………    9

    (1)研究開発活動 ………………………………………………………………………………………………    9
 




                        -1-
                                            オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                                2021年12月期 第2四半期決算短信


1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
  当第2四半期累計期間(2021年1月1日~2021年6月30日)における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の世
 界的な蔓延が懸念される中、個人消費や物流停滞による不安を抱えつつも、コロナワクチン接種の拡がりや経済活
 動制限の緩和を追い風に、緩やかな景気拡大が期待されます。


  このような状況下、当社は経営の効率化を図り、積極的に創薬事業における研究・開発・ライセンス活動を展開
 いたしました。当社活動の詳細に関しては、「3.補足情報          (1)   研究開発活動」をご確認ください。
  なお、当社は従来「医薬品事業」、「検査事業」の2つを報告セグメントとしておりましたが、当社売上高の99
 %以上が医薬品事業により構成されており、今後も継続が見込まれることから、第1四半期会計期間より業績管理
 の方法を変更し、「創薬事業」の単一セグメントへ変更いたしました。このためセグメント別の記載を省略してお
 ります。


   当第2四半期の創薬事業において、がんのウイルス療法テロメライシンは、ライセンス先である中外製薬株式会
 社(以下「中外製薬」)によって、日本国内での食道がんを対象とした放射線併用の臨床試験及び肝細胞がんを対
 象とした臨床試験が推進されました。さらに、中外製薬による食道がんを対象とした化学放射線療法併用の臨床試
 験の患者様の募集も国内で開始されています。一方、当社においては、頭頸部がんを対象とした米国での臨床試験
 の第1例目の投与が開始されました。
  新型コロナウイルス感染症治療薬OBP-2011においては、前臨床試験の開発スピードを上げ臨床試験開始までの期
 間を短縮することを目的に株式会社新日本科学(以下「新日本科学」)と共同研究契約を締結しました。治験薬原
 薬のGMP製造を委託しているスペラネクサス株式会社(旧:岩城製薬株式会社)および新日本科学と、2022年の治験
 申請を目指した活動を推進しています。
  がん検査薬テロメスキャンにおいては、順天堂大学と血液中を循環しているがん細胞(CTC:Circulating Tumor
 Cells)の検査自動化プラットフォームの確立を目的に、共同研究講座「低侵襲テロメスキャン次世代がん診断学講
 座」を開設しました。当社は、血液中で生きている悪性度の高いCTCを検出できるテロメスキャンと、検査効率を上
 昇させるAI技術を組み合わせたプラットフォームを2024年までに完成させ、商業用への応用を目指します。


  以上の結果、当第2四半期の業績は、売上高193,067千円(前年同四半期は売上高136,115千円)、営業損失633,599
 千円(前年同四半期は営業損失660,290千円)となりました。また、営業外収益として、受取利息238千円、為替差益
 24,514千円等を、営業外費用として支払利息2,109千円、譲渡制限付株式報酬償却27,135千円、株式交付費10,977千
 円等を計上した結果、経常損失649,015千円(前年同四半期は経常損失662,891千円)、四半期純損失650,860千円(前
 年同四半期は四半期純損失664,734千円)となりました。


(2)財政状態に関する説明
  当第2四半期における資産は、新株発行による増資等による現預金の増加2,579,157千円、売掛金の増加40,168千
 円等により5,197,403千円(前事業年度末比85.9%増)となりました。また、負債は、未払金の減少等により
 716,556千円(前事業年度末比9.6%減)となりました。純資産は、新株発行による増資や四半期純損失等により
 4,480,847千円(前事業年度末比123.7%増)となりました。


(3)業績予想などの将来予測情報に関する説明
  2021年12月期の当社通期業績見通しは、売上高350百万円~700百万円、営業損失、経常損失及び当期純損失はい
 ずれも1,650百万円~2,000百万円を予想しています。
  なお、想定為替レートは、1米ドル=110円、1ユーロ=134円を前提としています。




                              -2-
                                      オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                          2021年12月期 第2四半期決算短信




 当社は2019年4月の中外製薬とのテロメライシンのライセンス契約や、2020年6月のTransposon社とのOBP-601の
ライセンス契約など新規ライセンス契約を締結してきました。当社は、引き続きテロメライシンの中国圏に対する
ライセンス活動を中心に、大手製薬会社との新たな契約締結に向けたビジネス活動を積極的に推進し、企業価値の
向上に努めていきます。
 また、研究開発活動においては、テロメライシンや新型コロナウイルス感染症治療薬OBP-2011及びOBP-702などを
中心に、国内外で各種パイプラインの臨床試験、非臨床試験、治験薬製造や上市に向けた製法開発などを積極的に
推進していきます。


 これらの各種研究開発に必要な資金は、2020年12月10日に発表しました「新株式及び第18回新株予約権(行使価
額修正条項付)の第三者割当による発行並びにファシリティ契約(行使停止指定条項付)の締結に関するお知ら
せ」にて調達した資金や事業収入により得られた資金を充当していく計画です。
 しかしながら、全世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により、ビジネス活動や研究開発活動の適正かつ合理
的な見通しは不明な点があります。そのため、当社はレンジ形式の業績予想の公表が適正と考えました。なお、当
社は年次での業績管理を行っているため、第2四半期(累計)での業績予想の記載を省略しています。




                             -3-
                                オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                    2021年12月期 第2四半期決算短信


2.四半期財務諸表及び主な注記
(1)四半期貸借対照表
                                                     (単位:千円)
                           前事業年度              当第2四半期会計期間
                        (2020年12月31日)          (2021年6月30日)
資産の部
 流動資産
   現金及び預金                        2,067,927             4,647,084
   売掛金                              70,598               110,766
   製品                                8,434                 8,434
   貯蔵品                               2,038                 2,546
   前払金                              43,354                59,387
   前払費用                            241,379               147,860
   未収入金                              1,544                   264
   未収消費税等                           95,445                12,459
   立替金                              14,935                 5,227
   その他                                  16                    14
   流動資産合計                        2,545,676             4,994,046
 固定資産
   有形固定資産
     建物                              2,794                 2,794
      減価償却累計額                      △2,794                △2,794
      建物(純額)                            ―                     ―
     工具、器具及び備品                      87,525                85,358
      減価償却累計額                     △66,207               △63,324
      工具、器具及び備品(純額)                 21,317                22,033
     有形固定資産合計                       21,317                22,033
   無形固定資産
     ソフトウエア                             650                  550
     無形固定資産合計                           650                  550
   投資その他の資産
     投資有価証券                            458                    ―
     関係会社株式                        111,916               111,916
     出資金                               100                   100
     関係会社長期貸付金                      31,050                33,183
     敷金及び保証金                        21,229                21,300
     長期前払費用                         63,996                14,254
     その他                                19                    19
     投資その他の資産合計                    228,769               180,773
   固定資産合計                          250,736               203,357
 資産合計                            2,796,413             5,197,403




                      -4-
                            オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                2021年12月期 第2四半期決算短信


                                                (単位:千円)
                       前事業年度             当第2四半期会計期間
                    (2020年12月31日)         (2021年6月30日)
負債の部
 流動負債
   短期借入金                       150,008              166,660
   リース債務                         2,144                2,644
   未払金                         206,610               84,248
   未払費用                         15,333               12,268
   未払法人税等                       33,486               48,805
   預り金                           7,661                5,600
   流動負債合計                      415,244              320,227
 固定負債
   長期借入金                       366,648              383,324
   リース債務                         6,275                7,717
   退職給付引当金                       4,920                5,287
   固定負債合計                      377,843              396,329
 負債合計                          793,087              716,556
純資産の部
 株主資本
   資本金                       7,436,537            9,000,635
   資本剰余金
     資本準備金                   7,428,925            8,993,023
     その他資本剰余金                   31,740               31,740
     資本剰余金合計                 7,460,666            9,024,764
   利益剰余金
     その他利益剰余金
      繰越利益剰余金              △12,901,296          △13,552,156
     利益剰余金合計               △12,901,296          △13,552,156
   自己株式                           △76                  △76
   株主資本合計                    1,995,830            4,473,167
 評価・換算差額等
   その他有価証券評価差額金                  △254                    ―
   評価・換算差額等合計                    △254                    ―
 新株予約権                           7,750                7,680
 純資産合計                       2,003,325            4,480,847
負債純資産合計                      2,796,413            5,197,403




                  -5-
                          オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                              2021年12月期 第2四半期決算短信


(2)四半期損益計算書
  第2四半期累計期間
                                               (単位:千円)
                前第2四半期累計期間            当第2四半期累計期間
                 (自 2020年1月1日          (自 2021年1月1日
                 至 2020年6月30日)         至 2021年6月30日)
売上高                        136,115                193,067
売上原価                        34,661                 53,516
売上総利益                      101,453                139,551
販売費及び一般管理費                 761,744                773,150
営業損失(△)                   △660,290               △633,599
営業外収益
 受取利息                        10,047                    238
 為替差益                            ―                  24,514
 その他                             ―                     685
 営業外収益合計                     10,047                 25,437
営業外費用
 支払利息                        2,001                  2,109
 譲渡制限付株式報酬償却                 6,055                 27,135
 新株予約権発行費                       ―                     413
 株式交付費                          ―                  10,977
 為替差損                        4,561                     ―
 その他                            30                    217
 営業外費用合計                    12,648                 40,853
経常損失(△)                   △662,891               △649,015
税引前四半期純損失(△)              △662,891               △649,015
法人税、住民税及び事業税                 1,843                  1,844
法人税等合計                       1,843                  1,844
四半期純損失(△)                 △664,734               △650,860




               -6-
                               オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                   2021年12月期 第2四半期決算短信


(3)四半期キャッシュ・フロー計算書
                                                     (単位:千円)
                       前第2四半期累計期間           当第2四半期累計期間
                        (自 2020年1月1日         (自 2021年1月1日
                        至 2020年6月30日)        至 2021年6月30日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
 税引前四半期純損失(△)                   △662,891             △649,015
 減価償却費                              2,056                3,054
 譲渡制限付株式報酬償却                        6,055               27,135
 株式報酬費用                            93,185              156,659
 退職給付引当金の増減額(△は減少)                  △295                   367
 受取利息及び受取配当金                     △10,047                 △241
 支払利息                               2,001                2,109
 為替差損益(△は益)                         3,835             △27,452
 売上債権の増減額(△は増加)                   102,738             △40,168
 たな卸資産の増減額(△は増加)                    4,827                △507
 前払費用の増減額(△は増加)                   △8,852              △40,530
 未収入金の増減額(△は増加)                        ―                 1,398
 未収消費税等の増減額(△は増加)                △37,560                83,295
 未払消費税等の増減額(△は減少)                △75,828                    ―
 前払金の増減額(△は増加)                      1,032             △16,032
 未払金の増減額(△は減少)                  △157,266             △122,086
 その他                              △4,893                33,395
 小計                             △741,903             △588,619
 利息及び配当金の受取額                          836                  136
 利息の支払額                           △2,430               △2,387
 法人税等の支払額                         △3,718               △3,719
 営業活動によるキャッシュ・フロー               △747,216             △594,589
投資活動によるキャッシュ・フロー
 投資有価証券の売却による収入                       ―                    486
 有形固定資産の取得による支出                   △1,225                 △743
 関係会社出資金の払込による支出                 △10,763                    ―
 長期貸付けによる支出                      △21,762                    ―
 敷金及び保証金の差入による支出                  △2,451                  △71
 投資活動によるキャッシュ・フロー                △36,201                 △327
財務活動によるキャッシュ・フロー
 長期借入れによる収入                       100,000              100,000
 長期借入金の返済による支出                   △58,330              △66,672
 リース債務の返済による支出                    △1,726               △1,294
 株式の発行による収入                        10,560            3,085,224
 新株式申込証拠金の払込による収入                   1,000                   ―
 新株予約権の発行による収入                         ―                42,902
 自己株式の取得による支出                        △41                    ―
 その他の支出                                ―              △11,390
 財務活動によるキャッシュ・フロー                  51,462            3,148,769
現金及び現金同等物に係る換算差額                  △3,432                25,304
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)             △735,387             2,579,157
現金及び現金同等物の期首残高                  3,097,514            1,822,850
現金及び現金同等物の四半期末残高                2,362,127            4,402,007




                      -7-
                                                オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                                    2021年12月期 第2四半期決算短信


(4)四半期財務諸表に関する注記事項
    (継続企業の前提に関する注記)
     該当事項はありません。


    (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
     当社は2021年1月5日から5月19日の間に、新株予約権の行使による払込みを受けました。この結果、当第2四
    半期累計期間において資本金及び資本準備金がそれぞれ1,564,098千円増加し、当第2四半期会計期間末において資
    本金が9,000,635千円、資本準備金が8,993,023千円となっております。


    (セグメント情報等)
    【セグメント情報】
Ⅰ   前第2四半期累計期間(自    2020年1月1日 至   2020年6月30日)
    「当第2四半期累計期間(報告セグメントの変更等に関する事項)」に記載の通りであります。
      
Ⅱ   当第2四半期累計期間(自    2021年1月1日 至   2021年6月30日)
  当社は、創薬事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。


  (報告セグメントの変更等に関する事項)
     当社は従来「医薬品事業」、「検査事業」の2つを報告セグメントとしておりましたが、当社売上高の99%以上
    が医薬品事業により構成されており、今後も継続が見込まれることから、第1四半期会計期間より業績管理の方法
    を変更し、「創薬事業」の単一セグメントへ変更いたしました。
     この変更により、当社は単一セグメントになることから、前第2四半期累計期間及び当第2四半期累計期間のセ
    グメント情報の記載を省略しております。




                                   -8-
                                           オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                               2021年12月期 第2四半期決算短信


3.補足情報
(1)研究開発活動
    当社の当第2四半期累計期間における創薬事業の研究開発費は、321,294千円となりました。なお、当第2四半
  期累計期間における創薬事業の研究開発活動の状況は以下の通りです。


  1)   研究開発体制について
     2021年6月30日現在、研究開発部門は13名在籍しており、これは総従業員数の36.1%に当たります。


  2)   研究開発並びにビジネス活動について
       当社は、以下のプロジェクトを中心に研究開発並びにビジネス活動を進めました。


     (1)がんのウイルス療法テロメライシン(OBP-301)(国際一般名称:suratadenoturev)に関する活動
         当社は、2019年4月に中外製薬とテロメライシンに関する日本・台湾の独占的ライセンス権並びに日
        本・台湾・中国・香港・マカオを除く全世界における独占的オプション権を付与するライセンス契約を締
        結しました。中外製薬が独占的オプション権を行使した場合、当社が中外製薬から受領するライセンス契
        約の総額は500億円以上となる可能性があり、既に、中外製薬から本契約の契約一時金及び第1回マイルス
        トーンを受領しています。なお、2021年7月26日現在、中外製薬はテロメライシンの承認申請を2024年に
        予定しており、上市に向けた活動を中外製薬と共に推進しています。
         さらに、当社は、全世界における食道がんの患者様の大半を占める中国・香港・マカオに対して、新規
        ライセンス契約に向けた活動を積極的に継続しています。


         テロメライシンの食道がんへの開発に対して、オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定を2020
        年6月に米国食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)から受けました。本指定により、テロ
        メライシンの開発におけるFDAからの助言相談が可能になることに加え、補助金の支給や臨床研究費用の税
        額控除の優遇処置を受けられます。さらに、米国においてテロメライシン承認後の7年間は先発権保護が
        与えられ、その期間中は市場独占権が得られます。2019年4月に指定を受けた先駆け審査制度と合わせて、
        テロメライシンを食道がんの治療薬として開発していく方針です。
         2021年2月には、世界保健機関(WHO:World Health Organization)によって、テロメライシンの国際
        一般名称が「suratadenoturev」に決定されました。世界保健機関(WHO)による医薬品の国際一般名称の
        決定は、新薬の承認申請を進める上で重要な手続きであり、新薬として承認後は世界共通名称として使用
        されます。


         2021年6月30日現在、ライセンス先の中外製薬において以下の4つの臨床試験が国内で進められていま
        す。
          i) 放射線併用による食道がんPhase2臨床試験
          ii) 化学放射線療法併用による食道がんPhase1臨床試験
          iii) 抗PD-L1抗体アテゾリズマブ及び分子標的薬ベバシズマブ併用による肝細胞がんPhase1臨床試験
          iv) 抗PD-L1抗体アテゾリズマブ及び化学放射線療法併用による頭頸部がんPhase1臨床試験


         上記i)の「放射線併用による食道がんPhase2臨床試験」は、ライセンス先の中外製薬によって2020年3
        月に第1例目の投与が日本国内で開始されました。目標症例数は37例であり、外科手術による根治的な切
        除や根治的化学放射線療法が困難な食道がんの患者様を対象に進められています。


         上記ii)の「化学放射線療法併用による食道がんPhase1臨床試験」は、ライセンス先の中外製薬によっ
        て、 局所進行性の食道がん患者様を対象に臨床試験開始に向けた準備が進められ、現在患者様の募集が開
        始されています。本試験の目標症例数は20例であり、安全性を主要な評価項目とし、副次的に有効性を評
        価することを目的としています。




                                 -9-
                                    オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                        2021年12月期 第2四半期決算短信


  上記iii)の「抗PD-L1抗体アテゾリズマブ及び分子標的薬ベバシズマブ併用による肝細胞がんPhase1臨
 床試験」は、中外製薬によるテロメライシンと抗PD-L1抗体アテゾリズマブを初めて併用する臨床試験とし
 て、2021年1月に第1例目の投与が開始されています。本試験の目標症例数は20例であり、安全性を主要
 な評価項目とし、副次的に有効性を評価することを目的としています。


  上記iv)の「抗PD-L1抗体アテゾリズマブ及び化学放射線療法併用による頭頸部がんPhase1臨床試験」
 は、中外製薬によって、局所進行性の頭頸部がんの患者様を対象に臨床試験開始に向けた準備が進められ、
 患者様の募集が計画されています。本試験の目標症例数は23例であり、テロメライシンと抗PD-L1抗体アテ
 ゾリズマブ、化学放射線療法併用時の安全性を主たる評価項目とし、副次的に有効性を評価することを目
 的とした臨床試験です。


  また、当社においても、以下の4つの臨床試験を国内外で進めています。
   v) 抗PD-1抗体ペムブロリズマブ併用による胃がん・胃食道接合部がんPhase2医師主導治験
   vi) 化学放射線療法併用による食道がんPhase1医師主導治験
   vii) 放射線及び抗PD-1抗体ペムブロリズマブ併用による頭頸部がんPhase2医師主導治験
   viii) 抗PD-1抗体ペムブロリズマブ併用による固形がんPhase1医師主導治験


  上記v)の「抗PD-1抗体ペムブロリズマブ併用による胃がん・胃食道接合部がんPhase2医師主導治験」
 は、米国コーネル大学を中心に、2019年5月に第1例目の投与が開始されました。最も重症度が高いステ
 ージ4の患者様を対象に、テロメライシンと抗PD-1抗体ペムブロリズマブを併用した際の有効性及び安全
 性の評価を行います。既に2020年12月末に評価可能な8例において米国で中間検討会が実施され、PR
 (Partial Response:部分奏効)が1例、SD(Stable Disease:安定)が1例の結果が得られました。特
 にPRの結果が得られている症例においては、ペムブロリズマブ単独では見られない局所反応が認められて
 おり、これはテロメライシン投与による効果である可能性が高いと示唆されています。2022年中に18例に
 おける中間評価を行い、臨床試験の継続可否の判断を行う方針です。


  上記vi)の「化学放射線療法併用による食道がんPhase1医師主導治験」は、米国の主要ながん研究グル
 ープであるNRGオンコロジーグループが中心となり、最大21例の登録を目標に、2021年中に第1例目への投
 与開始を目指しています。前述の通り、テロメライシンは米国においてオーファンドラッグの指定を受け
 ており、同指定の下、本治験は実施されます。


  上記vii)の「放射線及び抗PD-1抗体ペムブロリズマブ併用による頭頸部がんPhase2医師主導治験」は、
 米国コーネル大学を中心に、2021年5月に第1例目の投与が開始されました。本治験は、テロメライシン
 と放射線療法の併用による局所作用の相乗効果に加え、抗PD-1抗体を併用することによる全身性の臨床効
 果を検討します。2022年に12例における評価を行い、臨床試験の継続可否の判断を行う方針です。


  上記viii)の「抗PD-1抗体ペムブロリズマブ併用による固形がんPhase1医師主導治験」は、国立がん研
 究センター東病院を中心に2017年12月に投与が開始されました。食道原発巣に投与したPhase1a臨床試験
 の結果は、テロメライシンと抗PD-1抗体ペムブロリズマブの併用における安全性と、一部症例での有効性
 が示されました。また、現在進行しているPhase1b臨床試験では、11例の登録が完了し患者様のフォロー
 アップが継続しています。今後、学会等での発表を視野に入れ、データの取り纏めを実施する方針です。


(2) 新型コロナウイルス感染症治療薬OBP-2011に関する活動
  当社は、2006年に鹿児島大学と共同研究契約を締結し、ヒトレトロウイルス学共同研究センターの馬場
 昌範センター長率いる同センター・鹿児島大学キャンパスの研究グループと創薬研究を進めてきました。
 その結果、新型コロナウイルス感染症の原因ウイルスであるSARS-CoV-2に対して強い増殖抑制効果を有す
 る化合物OBP-2001を特定しました。さらに、この化合物は、承認済みの新型コロナウイルス感染症治療薬
 レムデシビル(ギリアド社)と同等以上の活性を示すことが、同じ実験系での比較実験において確認され



                          -10-
                                        オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                            2021年12月期 第2四半期決算短信


 ました。さらに、レムデシビルとのメカニズムの違いも示唆されました。
  当社はその後、鹿児島大学との共同研究で新たな化合物を化学合成し、その中からより活性の高い
 OBP-2011を見出しました。この化合物はこれまでに行われた前臨床試験の結果から、経口投与が可能であ
 ることが確認されており、探索的毒性試験や探索的遺伝毒性試験においても検査の異常は認められません
 でした。また、細胞培養系の実験において、イギリス型やブラジル型などのワクチン治療に抵抗性を示す
 可能性のある変異型コロナウイルス株に対して野生型と同等の活性を示すことが確認されており、さらに、
 2002年に発生した重症急性呼吸器症候群(SARS)、2012年に発生した中東型呼吸器症候群(MERS)の他の
 コロナウイルスに対しても野生型と同等の活性を示すことが確認されました。
  ワクチン接種が開始されパンデミックの抑制が試みられていますが、変異株の発生や接種率の問題によ
 り、ワクチンによる予防だけでパンデミックを抑えることは容易ではないと考えられています。また、21
 世紀に入り3度(SARS、MERS、COVID-19)のコロナウイルスによるパンデミックが発生しており、今後も世
 界的流行が繰り返される可能性があると予想されています。当社は、2022年の治験申請を目標に、早期の
 患者様を対象とした臨床試験でPOCを取得し、短期間でSARS-CoV-2の陰性化が可能となる経口治療薬の開発
 を目指してゆきます。


(3)次世代テロメライシンOBP-702に関する活動
  OBP-702は、強力ながん抑制遺伝子p53による「がん遺伝子治療」とテロメライシン(OBP-301)の「腫瘍
 溶解機能」を組み合わせた2つの抗腫瘍効果を持つウイルスです。当社はOBP-702を、中外製薬に導出済み
 のテロメライシンに続く「次世代テロメライシン」として位置付けています。また、OBP-702は2017年4月
 と2020年3月に国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の助成金事業に採択され、岡山大学藤原
 教授の研究グループにより非臨床試験が進められており、これまでに複数の学会で報告されています。な
 お、当社は従来2022年にOBP-702のIND申請を行う計画でしたが、治験薬のGMP製造のバリデーションにおい
 て予想より時間を要しているため、2023年を目標に米国でのIND申請を行う方針です。


(4)がん検査薬テロメスキャン(OBP-401)に関する活動
  テロメスキャンは、血液中を循環している生きたがん細胞(CTC:Circulating Tumor Cells)の検査自
 動化プラットフォームの確立を目的に、順天堂大学と共同研究講座「低侵襲テロメスキャン次世代がん診
 断学講座」を2021年6月に開設いたしました。AI技術を活用することで検査処理の時間短縮だけでなく、
 CTCの画像解析の感度および検査精度の向上を目指します。
  また、臨床研究においては、順天堂大学呼吸器内科と肺がんを対象とした医師主導臨床研究が2020年2
 月から開始されています。北米地域のライセンス契約を締結している米国Liquid Biotech USA, Inc.(以
 下「リキッド社」)においては、肺がんや婦人科がん領域などへの応用を目的に米国の研究機関と共同研
 究を進めています。今後、順天堂大学で完成したプラットフォームを導入し検査事業を推進してゆきま
 す。


(5)核酸系逆転写酵素阻害剤OBP-601(Censavudine)に関する活動
  2006年にYale大学から導入したOBP-601は、2010年から2014年にかけてBristol-Myers Squibb Co.(以下
 「BMS社」)が抗HIV薬のPhase2臨床試験を完了しましたが、BMS社の戦略変更を理由にライセンス契約は
 終了しました。その後、当社は、2020年6月にTransposon Therapeutics, Inc.(以下「Transposon社」)
 との間で総額3億ドル超の新規ライセンス契約を締結しました。なお、Transposon社は、2020年11月に第
 1回マイルストーンを達成しています。
  当社は、Transposon社によるOBP-601の開発進捗を継続的に確認していくと共に、2021年に神経変性疾患
 を対象とした臨床試験の開始を見込んでいます。


(6)HDAC阻害剤OBP-801に関する活動
  2009年にアステラス製薬株式会社から導入したヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤OBP-801は、米
 国でのPhase1臨床試験で用量制限毒性(DLT:Dose Limiting Toxicity)が発生したため、現在新規患者
 様の組入れを一時中断し、他の薬剤との併用など別プロトコルでの再スタートの可能性について検討して



                             -11-
                                               オンコリスバイオファーマ株式会社(4588)
                                                   2021年12月期 第2四半期決算短信


      います。また、OBP-801の新規適応領域である眼科領域への適応が試みられており、2021年6月開催の国際
      緑内障学会(World Glaucoma Congress)で、京都府立医科大学による研究結果が報告されています。


主なパイプラインの開発状況は、以下の通りです。
開発品                   適応疾患              併用療法           開発地域    開発ステージ

                                                                Phase2
                      食道がん              放射線             日本
                                                               (中外製薬)


                                                                Phase1
                                                        日本
                                                               (中外製薬)
                      食道がん         化学放射線療法

                                                        米国       Phase1


                                抗PD-L1抗体アテゾリズマブ                 Phase1
                                                        日本
                                      分子標的薬                    (中外製薬)
                      肝細胞がん
  テロメライシン
                                                                Phase1
   (OBP-301)                     (テロメライシン単剤)          韓国・台湾
                                                                (完了)
(suratadenoturev)

                                抗PD-L1抗体アテゾリズマブ                 Phase1
                                                        日本
                                    化学放射線療法                    (中外製薬)
                      頭頸部がん
                                抗PD-1抗体ペムブロリズマブ
                                                        米国       Phase2
                                       放射線


                      胃がん・
                                抗PD-1抗体ペムブロリズマブ         米国       Phase2
                    胃食道接合部がん


                      食道がん
                                抗PD-1抗体ペムブロリズマブ         日本       Phase1
                     (固形がん)


                    新型コロナウイルス
    OBP-2011                             -              全世界      前臨床
                       感染症


     OBP-702          固形がん        抗PD-(L)1抗体を想定       米国/日本      前臨床


                                                                 Phase1
                     神経変性疾患              未定             米国
                                                                (準備中)
     OBP-601
  (Censavudine)
                                                                Phase2b
                      HIV感染症             -              欧米他
                                                                (終了)


                     各種固形がん       抗PD-(L)1抗体を想定         米国       Phase1

     OBP-801

                      眼科領域               -              日本       前臨床


 テロメスキャン
                      固形がん               -              日本      臨床研究
  (OBP-401)




                                 -12-