4588 M-オンコリスバイオ 2021-06-01 15:00:00
テロメスキャンに関する順天堂大学との共同研究講座の開設のお知らせ [pdf]

                                                       2021年6月1日


各 位
                      会   社       名   オンコリスバイオファーマ株式会社
                      代 表 者 名         代 表 取 締 役 社 長   浦田     泰生
                                                (コード番号:4588)
                      問 合 せ 先         取 締 役 経 理 担 当   吉村     圭司
                                                (TEL.03-5472-1578)


               テロメスキャンに関する
          順天堂大学との共同研究講座の開設のお知らせ

 当社は、このたび、学校法人順天堂(以下、「順天堂大学」)と共同研究講座「低侵襲テロ
メスキャン次世代がん診断学講座」
               (以下、「本講座」)を開設することについて契約を締結し
ましたので、お知らせいたします。

 本講座では、   当社ががん検査薬として開発を進めているテロメスキャン           (OBP-401)を用い
て、血液中を循環しているがん細胞(CTC:Circulating Tumor Cells)の高感度な検査自動化プ
ラットフォームを確立することを目指します。AI 技術を用いた検査自動化プラットフォーム
の完成を 2024 年までの3年間で行い、その後、この検査自動化プラットフォームを基盤とす
る CTC 検査センターを順天堂大学病院内での立ち上げを推進いたします。

  がんの早期発見や予後の予測、また治療効果のモニタリングには、遺伝子検査やがんマー
カーなど様々な方法が試みられていますが、 いまだに感度の高い方法が確立されてはおらず、
CTC 検査を含めたリキッドバイオプシーには大きな期待が寄せられています。

 当社は、2017 年より順天堂大学大学院・医学研究科・呼吸器内科学の高橋和久教授の研究
グループと、 テロメスキャンの特性を生かした CTC の検査法の開発に関する共同研究を行っ
てきました。その中で大きな課題であったのが検査の処理速度の悪さでした。今回、AI 技術
を活用することで検査処理の時間短縮だけでなく、CTC の画像解析の感度および精度を大き
く向上させることが可能であると判断されました。本講座では、これまでの共同研究で得ら
れた知見を活かし、さらなる CTC 検査全体の処理効率の向上と検査品質の標準化を進めま
す。

  なお、当社において、本契約に伴い研究費総額 9,000 万円(3,000 万円×3年)が発生し、
2021 年8月開示予定の「2021 年 12 月期第2四半期決算短信[日本基準](非連結)」から計
上が開始される見込みです。
                                               以 上
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※添付資料も併せてご参照ください。




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Press Release
                                                     2021 年6月1日
                                             オンコリスバイオファーマ株式会社
                                                          順天堂大学



         順天堂大学とオンコリスバイオファーマ、共同研究講座
        「低侵襲テロメスキャン次世代がん診断学講座」を開設

 オンコリスバイオファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:浦田泰生、 以下、「オ
ンコリスバイオファーマ」)および順天堂大学(所在地:東京都文京区、 学長:新井一)は、このた
び、共同研究講座 『低侵襲テロメスキャン次世代がん診断学講座』 (以下、「本講座」)を、同大
大学院医学研究科内に開設することを決定しましたので、お知らせいたします。
 本講座では、オンコリスバイオファーマが、がん検査薬として開発を進めているテロメスキャンを用いて、血
中循環がん細胞(CTC:Circulating Tumor Cells)の検査プラットフォームの開発を行います。


 従来の腫瘍組織の一部を採取して行うバイオプシー(組織生検)と比べ、血液などの体液中に含ま
れる腫瘍細胞やその一部を採取するリキッドバイオプシー(液体生検)は、患者様への負担が少なく低
侵襲性ながん検査方法として注目されています。また、がん患者様の病状やがんの進行状況等のモニタ
リングによる治療法や治療薬の選択、予後の評価、がん転移のメカニズム解明におけるツールとしての応
用検討がなされています。
 本講座は、リキッドバイオプシーの一つとして生きた CTC の検査プラットフォームを完成させ、臨床で実
用化することを目標に研究開発を進めます。また、AI 技術を導入したオンコリスバイオファーマの CTC 自
動解析ソフトウェアを用いることで、CTC 数の自動カウントや CTC の性質評価を行える新規テロメスキャ
ン CTC 検査プラットフォーム(TCAS-J:TelomeScan CTC Analysis System-Juntendo)の完
成を目指します。これにより、CTC 検出の生産性の向上と検査品質の標準化が期待されると同時に、
CTC 検出のための血液の前処理工程の自動化や最適化を行うことで、がんの早期発見のみならず、治
療法の選択やがん患者の治療モニタリング等の臨床応用が可能となります。


 なお、今後、本研究から共同で創出される研究成果は、オンコリスバイオファーマおよび順天堂大学の
間で検討の上、適宜学会・論文等で発表を行ってまいります。


【代表者らのコメント】
オンコリスバイオファーマ株式会社 代表取締役社長 浦田泰生
「がんの新しい検査方法として,リキッドバイオプシー(Liquid Biopsy)は血液中の微量ながんマーカ
ーの解析を行うなど,様々な技術を用いて展開されています。その中でも CTC はがん患者様の遺伝子
情報をもっとも多く持っていると考えられ,世界中で多くの CTC 検出技術が開発されてきました。私たち
は「血液中で生きている,悪性度の高い CTC」を検出できるテロメスキャンの性能と,検査の効率を著
しく上昇させる AI 技術を融合させて,新しいリキッドバイオプシー技術のプラットフォームを立ち上げ,が



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ん患者様の治療選択肢を増やしてゆきたいと考えています。」


順天堂大学 大学院医学研究科呼吸器内科学 教授 髙橋和久
「低侵襲テロメスキャン次世代がん診断学講座では、CTC の測定系プラットフォームの構築と実用化を
目標としています。順天堂大学医学部附属順天堂医院では全がん診療科横断的な臨床研究を行
い、将来的には、がん検診への導入を目指します。来る 2025 年度問題を目前に、少子高齢化による
がん罹患者数の増加が今後予想されるなか、テロメスキャンを臨床導入し高精度がん早期診断法を確
立することで全国民の健康寿命が延長され社会保障費の削減が期待されます。国民への高品質な医
療サービスをオンコリス社と共に実現します。」


順天堂大学 医学部内科学教室・呼吸器内科学講座 准教授 十合晋作
「テロメスキャンにより、世界に先駆け高感度・高特異度に血中の微量ながん細胞の検出が可能となりま
した。現在主流のリキッドバイオマーカーである cfDNA、MicroRNA やエクソソームは、がん細胞の生死
の判別や、PD-L1 細胞表面蛋白発現等の治療奏効マーカーの判定が不可能です。テロメスキャンは腫
瘍としての抗原性や遺伝的な特徴を有している生きた血中がん細胞の直接検出が可能となります。非
侵襲的な末梢血静脈採血法による生体外がん診断法として、極めて早期からのがん診断や、がん治療
奏効早期予測が可能となりえることが検証されました。テロメスキャンによる高感度ながん検査技術をより
高精度ながん検診として応用することをビジョンに掲げ、実用化に向けた研究開発を進めてまいります。」


【テロメスキャンについて】
テロメスキャンはがん細胞で特異的に増殖するウイルス遺伝子の中に、クラゲの緑色蛍光タンパク質
(Green fluorescent protein: GFP)の遺伝子を組み込み、がん細胞を特異的に蛍光発光させ
るウイルスです。これまでの研究成果から、この作用によってがん組織から遊離して血液中を循環している
がん細胞(CTC:Circulating Tumor Cells)を高感度に検出できることが明らかになってきており、
国内外でその応用に向けた研究が進められています。


【順天堂大学について】
順天堂は、1838(天保 9)年、学祖・佐藤泰然が江戸・薬研堀(現在の東日本橋 2-6-8)に設
立したオランダ医学塾・和田塾に端を発し、今につながる日本最古の西洋医学塾です。医学部をはじめ
とした6学部、3 大学院研究科、6 医学部附属病院からなる「健康総合大学・大学院大学」として教
育・研究・医療を通じた国際レベルでの社会貢献と人材育成を行っています 。
詳細は、www.juntendo.ac.jp をご覧ください。


【オンコリスバイオファーマ社について】
オンコリスバイオファーマ社は、ウイルス遺伝子改変技術を活用した新規がん治療薬、新規がん検査薬の
開発を行い、がんや重症感染症領域の医療ニーズ充足に貢献することを目指しています。特にがん領域
では、がんのウイルス療法テロメライシンをはじめとする腫瘍溶解ウイルスの開発を進めると共に、がんの早
期発見または術後検査を行う新しい検査薬のテロメスキャンを揃えることで、がんの早期発見・初期のが
ん局所治療・術後検査・転移がん治療を網羅するパイプラインを構築しています。
詳細は、www.oncolys.com をご覧ください。


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                                           以 上


<本件に関するお問い合わせ>
順天堂大学医学部内科学教室・呼吸器内科学講座 准教授
准教授 十合 晋作 (とうごう しんさく)
TEL: 03-3813-3111
E-mail: shinsaku@juntendo.ac.jp


順天堂大学 総務局 総務部 文書・広報課
担当:長嶋 文乃 (ながしま あやの)
TEL: 03-5802-1006      FAX: 03-3814-9100
E-mail: pr@juntendo.ac.jp


オンコリスバイオファーマ株式会社
TEL:03-5472-1578(代表)
E-mail:oncolys_information@oncolys.com




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