4588 M-オンコリスバイオ 2021-03-08 08:30:00
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)治療薬の開発化合物の絞込み及び資金使途の変更に関するお知らせ [pdf]

                                                    2021年3月8日
各 位
                    会   社       名   オンコリスバイオファーマ株式会社
                    代 表 者 名         代 表 取 締 役 社 長   浦田     泰生
                                              (コード番号:4588)
                    問 合 せ 先         取 締 役 管 理 担 当   吉村     圭司
                                              (TEL.03-5472-1578)



        COVID-19(新型コロナウイルス感染症)治療薬の
      開発化合物の絞込み及び資金使途の変更に関するお知らせ


 当社が開発中の新型コロナウイルス感染症治療薬に関して、今後の開発化合物の絞込み及
び資金使途の変更を決定しましたので、下記の通りお知らせいたします。

1. 新型コロナウイルス感染症治療薬の開発化合物の絞込みの件
(1)OBP-2011への開発化合物の絞込みについて
  当社は、2020年6月に抗SARS-CoV-2薬の特許譲受契約を鹿児島大学と締結し、新型コ
ロナウイルス感染症治療薬の開発に着手しました。その後、OBP-2001を先行化合物と位置
付け、非臨床試験を進めてきましたが、経口吸収性がやや低く、早期の新型コロナウイル
ス感染症患者への適応には最適ではないと判断しました。一方、同時に進めていた化合物
スクリーニングで、新たにOBP-2001を改良した高活性のOBP-2011が創出されました。
OBP-2011の探索的安全性試験や経口吸収性試験を行った結果、OBP-2001より優れている
ことが示されたことから、当社はOBP-2001の開発を終了し、OBP-2011に開発対象を絞込
んで、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発を進めることを決定しました。

(2)OBP-2011の開発計画について
  現在までに行われた探索的な経口吸収性の試験結果から、OBP-2011は1日1~2回の経口
投与で強い抗ウイルス効果を示す可能性があり、探索的な安全性試験において問題となる
毒性兆候は認められないことが示唆されました。今後、当社は治験薬製造や安全性試験・
薬理試験を経て、2022年にOBP-2011の治験申請を行い、2023年までにPOC(Proof of
Concept:製品的価値評価)取得を目指す計画です。

  また、OBP-2011は武漢型の新型コロナウイルス感染症以外に、世界各地で確認されてい
る『イギリス型』や『ブラジル型』などの突然変異新型コロナウイルスをはじめとし、
SARSやMERSなどの他のコロナウイルスに対する活性も併せて検討する方針です。

 なお、OBP-2011の前臨床試験、治験薬のGMP製造、初期の臨床試験などの研究開発費用
は、2020年12月15日に発表しました「第三者割当による第18回新株予約権(行使価額修正
条項付)の発行条件等の決定に関するお知らせ」に記載しましたOBP-2001に充当予定であ
った資金を転用して充当予定のため、現時点で追加の資金調達の予定はありません。ま
た、2021年1月以降に発生したOBP-2001固有の金銭支払は約3百万円です。




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2. 資金使途の変更の件
(1)変更の理由
  当社はがんと重症感染症を事業領域として定め、新型コロナウイルス感染症治療薬の開
発を進めています。当社は、2020年6月から新型コロナウイルス感染症治療薬の開発に着
手し、候補化合物の最適化を進めて参りました。この度、現在までに創出された新型コロ
ナウイルス感染症治療薬の候補化合物の開発成功可能性を検討した結果、OBP-2011が最も
高いと判断したため、資金使途をOBP-2001からOBP-2011及び関連化合物へ変更します。

(2)変更の内容
資金使途の変更内容は以下の通りです。(変更箇所は下線を付しています。)
【変更前】
            具体的使途       金額(千円)            支出予定時期
 ① がんのウイルス療法テロメライシン
   (OBP-301)の上市に向けた製法開発    2,168,639 2021年1月~2023年12月
   などの研究開発費
 ② 次世代テロメライシンOBP-702の非臨
   床試験、治験薬のGMP製造、初期の臨      1,350,000 2021年1月~2023年12月
   床試験などの研究開発費
 ③ 新型コロナウイルス感染症治療薬OBP-
   2001の非臨床試験、治験薬のGMP製       800,000 2021年1月~2022年12月
   造、初期の臨床試験などの研究開発費

            合計                    4,318,639          ―



【変更後】
           具体的使途                金額(千円)           支出予定時期
① がんのウイルス療法テロメライシン
  (OBP-301)の上市に向けた製法開発            2,168,639   2021年1月~2023年12月
  などの研究開発費
② 次世代テロメライシンOBP-702の非臨
  床試験、治験薬のGMP製造、初期の臨              1,350,000   2021年1月~2023年12月
  床試験などの研究開発費
③ 新型コロナウイルス感染症治療薬OBP-
  2001、OBP-2011及び関連化合物の非臨
                                   800,000    2021年1月~2022年12月
  床試験、治験薬のGMP製造、初期の臨
  床試験などの研究開発費

            合計                    4,318,639          ―


                                                           以 上




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