4588 M-オンコリスバイオ 2020-12-02 12:00:00
国内外でのテロメライシン(OBP-301)の開発進展について [pdf]
2020年12月2日
各 位
会 社 名 オンコリスバイオファーマ株式会社
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 浦 田 泰 生
(コード番号:4588)
問 合 せ 先 取 締 役 管 理 担 当 吉 村 圭 司
(TEL.03-5472-1578)
国内外でのテロメライシン(OBP-301)の開発進展について
当社の主力パイプラインであるテロメライシン(OBP-301)に関して、現在、ライセンス先である中
外製薬株式会社(以下、「中外製薬」)と共に、国内外において臨床試験を推進しています。
この度、中外製薬による日本国内での肝細胞がん臨床試験の新たな進展を加え、以下の通り、テロ
メライシンの開発進捗状況をお知らせいたします。
なお、テロメライシンは、日本国内において先駆け審査指定制度の対象品目に指定され、さらに米
国においても食道がんを対象にオーファンドラッグ(希少疾患治療薬)の指定を受けています。
1. 中外製薬によるテロメライシンの開発状況
(1)食道がん対象の放射線併用 Phase2臨床試験
ライセンス先の中外製薬によって 2020 年3月に第1例目の投与が日本国内で開始され、 外
科手術による切除や根治的化学放射線療法が困難な食道がん患者様を対象に進められていま
す。中外製薬の開示資料によると、2020 年 10 月 22 日現在、テロメライシンを 2022 年に申
請する予定です。
(2)食道がん対象の放射線化学療法併用 Phase1臨床試験
ライセンス先の中外製薬によって、局所進行性の食道がん患者様を対象に臨床試験開始に
向け、2020 年5月に臨床試験情報サイトへの掲載が行われるなど準備が進んでいます。
(3)肝細胞がん対象の抗 PD-L1 抗体アテゾリズマブ及びベバシズマブ併用 Phase1臨床試験
ライセンス先の中外製薬において新たに開始が予定されている、安全性、忍容性及び有効
性の評価を目的としたテロメライシンと抗 PD-L1 抗体及び分子標的薬を併用する臨床試験で
す。
本試験は、テロメライシンと抗 PD-L1 抗体アテゾリズマブを初めて併用する臨床試験であ
り、安全性評価を主眼とした Phase1臨床試験として実施されます。なお、肝細胞がん患者様
へテロメライシンを単独で投与した際の安全性は、当社が実施した Phase1臨床試験におい
て検討済みです。
既に中外製薬は、 2020 年 12 月1日に臨床試験情報サイトにて試験概要を公開しています。
詳細は、jRCT(Japan Registry of Clinical Trials:臨床研究実施計画・研究概要公開システム)
のホームページをご覧ください。
2. 当社によるテロメライシンの開発状況
(1)食道がん対象の放射線化学療法併用 Phase1医師主導治験
米国の主要ながん研究グループである NRG オンコロジーが中心となり投与開始に向けた
準備を進めています。テロメライシンは米国においてオーファンドラッグの指定を受けてお
り、同指定の下、本治験は実施されます。
(2)主に食道がん対象の抗 PD-1 抗体ペムブロリズマブ併用 Phase1医師主導治験
国立がんセンター東病院を中心に実施されている医師主導治験です。現在、Phase1b 臨床
試験の投与が進行中です。
(3)頭頸部がん対象の放射線及び抗 PD-1 抗体ペムブロリズマブ併用 Phase2医師主導治験
米国コーネル大学を中心となり投与開始の準備を進めています。本治験では、これまでに
得られているテロメライシンと放射線療法の併用による局所作用としての相乗効果に加え、
抗 PD-1 抗体を併用することによる全身性の臨床効果を検討します。
(4)胃がん対象の抗 PD-1 抗体ペムブロリズマブ併用 Phase2医師主導治験
米国コーネル大学において、2019 年5月に投与が開始されました。抗 PD-1 抗体ペムブロ
リズマブとテロメライシンを併用した際の有効性及び安全性を評価します。
当社は、「がんを切らずに治す」というコンセプトに基づきテロメライシンの開発を進めています。
引き続き、他の治療法との併用に関する研究開発を進め、医療現場の一助となるがん治療法の発展へ
の貢献を目指してまいります。
以 上
<テロメライシンの開発一覧> 2020 年 12 月2日現在