4588 Ｍ－オンコリスバイオ 2020-06-15 15:00:00
OBP-601の新規ライセンス契約締結のお知らせ [pdf]
2020年６月15日
各 位
会 社 名 オンコリスバイオファーマ株式会社
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 浦 田 泰 生
（コード番号：4588）
問 合 せ 先 取 締 役 管 理 担 当 吉 村 圭 司
（TEL.03-5472-1578）
OBP-601 の新規ライセンス契約締結のお知らせ
当社は、核酸系逆転写酵素阻害剤 OBP-601（Censavudine：センサブジン）に関して、Transposon
Therapeutics, Inc.（以下、
「Transposon 社」）との間で、主に神経領域の開発に対して総額 3 億米国ドル
（330 億円。＄＝110 円）以上の全世界における再許諾権付き独占的ライセンス契約（以下、 「本契
約」 ）を締結することについて、6 月 15 日開催の取締役会で決議しましたので、お知らせいたしま
す。
1. 契約の経緯
当社は、OBP-601 の全世界でのライセンスを 2006 年に米国エール大学より取得し、これまで逆
転写酵素阻害剤（NRTI）として HIV 治療薬としての開発を行って参りました。この度、米国ブラ
ウン大学の研究結果により、OBP-601 はレトロトランスポゾンの逆転写と複製を抑制し、動物実
験において脳内への高い移行性を示すことが確認されました。この結果は、OBP-601 が ALS（筋
萎縮性側索硬化症；ルーゲーリック病とも呼ばれる）やアルツハイマー病などの神経変性疾患の
治療薬として応用が可能であることを示唆するものと考えられました。
レトロトランスポゾンはヒトゲノムの約 40％を占めており、逆転写酵素などの作用によってレ
トロトランスポゾンの複製が行われ、かつ遺伝子内にランダムに転移が起きます。このことによ
って、遺伝子の突然変異が起こりやすくなり、様々な病気が発生すると考えられています。この
レトロトランスポゾンの１種である「LINE-1」がランダムに複数コピーされてくると、様々な反
応によりインターフェロンが産生され、神経細胞を傷つけることにより ALS などの神経変性疾患
が発生すると考えられています。この反応を OBP-601 が抑制することにより、これまでにない神
経変性疾患の治療薬になることが期待されます。
今後、Transposon 社は、当社の抗 HIV 薬で開発されてきた全ての前臨床試験および臨床試験の
成績をもとに治験申請を行い、様々な神経変性疾患に対する適応を取得するための臨床試験を行
ってゆく予定です。
2. 契約の内容
当社と Transposon 社との間で合意した契約一時金及びマイルストーン収入の合計額は、総額で
3 億米国ドル（330 億円。＄＝110 円）以上です。当社は、本契約の契約一時金を Transposon 社が
2021 年春を目途に完了させる資金調達後に受領します。総額 3 億米国ドル（330 億円。＄＝110
円） に加えて、 当社は上市後の売上高に応じたロイヤリティ収入を別途受領します。 Transposon 社
が OBP-601 を第三者の製薬会社等へサブライセンスした場合、 当社は Transposon 社から収入の一
定割合を受領します。
3. 経営者コメント
オンコリスバイオファーマ株式会社 代表取締役社長 浦田 泰生
「この度のライセンスは、OBP-601 の臨床応用は HIV 感染症に限定されると考えていた
我々にとって、全く新しい視野を広げるものであり、ALS やアルツハイマー病などの新し
い展開に大きな期待を寄せています。 」
Transposon 社 CEO Eckard Weber のコメント
「オンコリスバイオファーマ社と OBP-601 に関するライセンス契約を締結できることを
嬉しく思います。OBP-601 は Phase２臨床試験においても優れた安全性と有効性が示唆さ
れているため、 早期に臨床試験の開始が期待されます。 今後、神経変性疾患を対象に全世界
で開発する予定であり、OBP-601 が承認された場合、神経変性疾患等を含むアンメットメ
ディカルニーズへの貢献が期待されます。 」
4. 契約の相手先の概要
（1 ドル＝110 円、百万円未満四捨五入）
(1) 名称 Transposon Therapeutics, Inc.
(2) 所在地 285 Riverside Ave., Suite 250 Westport, CT 06880 USA
(3) 代表者の役職・氏名 Eckard Weber, MD and CEO
(4) 事業内容 神経変性疾患に対する治療法の研究開発
(5) 資本金 0.1 百万円
(6) 設立年月日 2019 年 12 月 17 日
(7) 大株主、持株比率及び 株主名及び持株比率 属性
属性 Axcelius Holding Company LLC 88% ベンチャーキャピタル
Eckard Weber 4% Transposon 社 CEO 及び創業者
Dennis Podlesak 4% Transposon 社会長
その他 4%
(8) 上場会社と当該会社 資本関係 該当事項はありません。
との間の関係 人的関係 該当事項はありません。
取引関係 本契約締結による OBP-601 のライセンス契約
関連当事者への該当状況 該当事項はありません。
(9) 当該会社の最近 3 年間の経営成績及び財政状態
2019 年 12 月期 参考情報
決算期
（2019 年 12 月 17 日～12 月 31 日） （2020 年 1 月 1 日～4 月 20 日）
純資産 - 28 百万円 - 135 百万円
総資産 － 389 百万円
1 株当たり純資産 - 2.9 円 - 13.8 円
売上高 － －
営業利益 - 28 百万円 - 107 百万円
経常利益 - 28 百万円 - 107 百万円
当期純利益 - 28 百万円 - 107 百万円
1 株当たり当期純利益 - 2.9 円 - 10.9 円
1 株当たり配当金 － －
※Transposon 社は 2019 年 12 月 17 日に設立されたため、2019 年 12 月期の決算情報しかありません。
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5. 日程
(1) 取締役会決議日 2020 年 6 月 15 日
(2) 契約締結日 2020 年 6 月 16 日（予定）
(3) 事業開始日 2020 年 6 月 16 日（予定）
6. 今後の見通し
本件に関する業績への影響等につきましては、2020 年５月８日公表の「2020 年 12 月期第１四
半期決算短信［日本基準］ （非連結）」に記載の通り、現時点では業績に与える未確定な要素が多
いことから、2020 年 12 月期の業績予想は適正かつ合理的な数値の算出が困難な状況と考えてお
り、予想の公表をしておりません。
以 上
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