4582 J-シンバイオ製薬 2020-05-15 08:45:00
第25回欧州血液学会議(EHA Annual Congress)が再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を対象としたトレアキシンの第3相臨床試験の抄録を採択 [pdf]

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各位

                                 会 社 名        シ ン バ イ オ 製 薬 株 式 会 社
                                 代表者名         代表取締役社長兼 CEO 吉 田 文 紀
                                                        (コード番号:4582)
                                 問合せ先           IR 担当(TEL.03 - 5472 - 1125)


            第25回欧州血液学会議(EHA Annual Congress)が
          再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を対象とした
              トレアキシン®の第Ⅲ相臨床試験の抄録を採択

 シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都、以下「シンバイオ」)は、再発・難治性びま
ん性大細胞型B細胞リンパ腫(「再発・難治性DLBCL」)を対象とする抗悪性腫瘍剤「ト
レアキシン®」(一般名:ベンダムスチン塩酸塩)とリツキシマブの併用(以下「BR療
法」)による第III相試験において、主要評価項目(奏効率)を達成したことを2019年11
月に発表しておりますが、この度、2020年6月開催予定の第25回欧州血液学会議(the
Virtual Edition of the 25th Congress of European Hematology Association;EHA)によ
り抄録が採択され、EHA公式ジャーナルのHemaSphereを含むEHA公式ライブラリー及
びバーチャル会議プラットフォームに掲載されたことをお知らせいたします。


 抄録タイトル
 「EHA-1113:再発・難治性DLBCLと対象としたベンダムスチンとリツキシマブの併用
 による日本でのシングルアーム試験について」(EHA-1113                         SINGLE ARM TRIAL
 OF BENDAMUSTINE IN COMBINATION WITH RITUXIMAB FOR RELAPSED
 OR REFRACTORY DIFFUSE LARGE B-CELL LYMPHOMA IN JAPAN)


 第III相臨床試験の主な解析結果(38症例)
 <遺伝子活性パターン別>
 GCB型       :奏効率(ORR)83%、完全寛解率(CR)67%
 non-GCB型:奏効率(ORR)78%、完全寛解率(CR)39%
 <年齢層別>
 65歳未満            :奏効率(ORR)86%、完全寛解率(CR)71%
 65歳以上75歳未満:奏効率(ORR)75%、完全寛解率(CR)45%
 75歳以上            :奏効率(ORR)73%、完全寛解率(CR)36%


 詳細につきましては、第25回EHAウェブサイトをご覧ください。
 https://ehaweb.org/congress/eha25/key-information-2/




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 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は悪性リンパ腫の中でも最も患者数が多い病型であ
り、特に再発・難治性DLBCLは生命予後の観点から新たな治療薬の開発が切望されて
おります。BR療法は欧米においては再発・難治性DLBCLの患者さんに広く使われてお
り、日本においては患者団体及び関連学会からも厚生労働省に対してBR療法を再発・
難治性DLBCLの治療にも早期に使えるようにしてほしいと要望書が出されておりまし
た。
 この度、再発・難治性DLBCL を対象としたBR療法について、製造販売承認事項に
係わる一部変更承認申請書を提出し、5月14日に受理されました。


                                       以上




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【びまん性大細胞型B細胞リンパ腫について】
びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL:diffuse large B-cell lymphoma)は、大型
で悪性の B 細胞性リンパ球がリンパ節や様々な臓器で増殖して悪性腫瘍を形成する疾患で
す。悪性リンパ腫の中では最も頻度が高く(30~40%)、発症年齢のピークは 60~70 歳
で、患者は高齢者が多く人口の高齢化と共に増加傾向にあると推計されています。化学療
法による治療効果は限られており、化学療法に抵抗性を示す患者あるいは再発性の患者の
予後は極めて悪く、安全で有効な新しい治療薬の登場が期待されています。
 シンバイオが再発・難治性 DLBCL を対象に実施した第 II 相試験で得られた BR 療法の
優れた臨床試験成績(注)に基づき、2012 年より米国のがん治療の診療指針である NCCN
(National Comprehensive Cancer Network)ガイドラインでは BR 療法が推奨されてい
ます。(注)第 II 相臨床試験の解析結果(59 症例):奏効率 62.7%、完全寛解率 37.3%
引用文献:

   日本リンパ網内系学会・未承認薬・適応外薬の要望:

    http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/gakkai3-2-5-1.pdf

   Friedberg, JW. Relapsed/ Refractory Diffuse Large B-cell Lymphoma. ASH Education Book 2011

    (1): 498-505


【トレアキシン®について】
殺細胞性の抗腫瘍薬であり、1970 年代からドイツで使用が開始され、現在 50 ヵ国以上で
低悪性度非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病などを適応と
して使用されています。
2010 年 10 月に再発・難治性の低悪性度 B 細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リ
ンパ腫を適応症として製造販売承認を取得した後、2016 年 8 月に慢性リンパ性白血病に
対する効能追加の承認、さらに 2016 年 12 月に低悪性度 B 細胞性非ホジキンリンパ腫及
びマントル細胞リンパ腫の未治療に対する効能追加の承認を取得しています。また、2019
年 4 月にトレアキシン液剤(急速静注製剤「RI 製剤」)による安全性の確認を主目的とし
た治験において、最初の患者登録を完了し、2019 年 9 月にトレアキシン液剤「RTD 製
剤」の承認申請を行いました。薬価ベースで売上 100 億円の早期達成を目指しています。


【当社会社概要】
シンバイオ製薬株式会社は、米国アムジェン社元副社長で、アムジェン株式会社(現在は
武田薬品工業株式会社が全事業を譲受)の実質的な創業者である吉田文紀が 2005 年 3 月
に設立した医薬品企業です。経営理念は「共創・共生」(共に創り、共に生きる)で表さ
れ、患者さんを中心として医師、科学者、行政、資本提供者を「共創・共生」の経営理念
で結び、満たされない医療ニーズに応えてゆくことにより、社会的責任及び経営責任を果
たすことを事業目的としています。なお、2016 年 5 月に米国完全子会社 SymBio
Pharma USA, Inc.(本社:米国カリフォルニア州                          メンローパーク、社長:吉田文紀)を
設立しました。




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