4582 J-シンバイオ製薬 2019-11-05 08:30:00
抗悪性腫瘍剤「トレアキシン」の再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を対象とした第3相臨床試験で主要評価項目(奏効率)を達成 [pdf]

                                           2019年11月5日
各位

                  会 社 名   シ ン バ イ オ 製 薬 株 式 会 社
                  代表者名    代表取締役社長兼 CEO 吉 田 文 紀
                                    (コード番号:4582)
                  問合せ先      IR 担当(TEL.03 - 5472 - 1125)


             抗悪性腫瘍剤「トレアキシン®」の
     再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を対象とした
          第Ⅲ相臨床試験で主要評価項目(奏効率)を達成

 シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都、以下「シンバイオ」)は、再発・難治性びま
ん性大細胞型B細胞リンパ腫(以下「DLBCL」)を対象とした抗悪性腫瘍剤「トレアキシ
ン®」(一般名:ベンダムスチン塩酸塩)とリツキシマブの併用(以下「BR療法」)によ
る第III相試験(以下「本試験」)で、主要評価項目の奏効率において期待奏効率を上回る
良好な結果が得られたことをお知らせいたします。


 DLBCLは悪性リンパ腫の中でも最も患者数が多い病型であり、また再発・難治性
DLBCLは特に高齢者が多いにもかかわらず、未だ従来の多剤併用療法以外の選択肢は
なく新たな治療薬の開発が切望されております。また患者団体からも厚生労働省に対
してBR療法をDLBCLの治療にも使えるようにして欲しいという強い要望書が出され
ておりました。


 今後、本試験の最終解析結果をまとめ、承認申請を2020年上半期に予定しており、
今年9月に行いましたトレアキシン®液剤「RTD製剤」の承認申請と合わせて、また、現在
鋭意準備を進めております自社販売体制の構築と共に、当社の中期経営計画の重要事業目
標である2021年の黒字化の条件は整いつつあります。




                                                    以上




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【びまん性大細胞型B細胞リンパ腫について】
びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL:diffuse large B-cell lymphoma)は、大型
で悪性の B 細胞性リンパ球がリンパ節や様々な臓器で増殖して悪性腫瘍を形成する疾患で
す。悪性リンパ腫の中では最も頻度が高く(30~40%)、発症年齢のピークは 60~70 歳
で、患者は高齢者が多く人口の高齢化と共に増加傾向にあると推計されています。化学療
法による治療効果は限られており、化学療法に抵抗性を示す患者あるいは再発性の患者の
予後は極めて悪く、安全で有効な新しい治療薬の登場が期待されています。
 シンバイオが再発・難治性 DLBCL を対象に実施した第 II 相試験で得られた BR 療法の
優れた臨床試験成績(注)に基づき、2012 年より米国のがん治療の診療指針である NCCN
(National Comprehensive Cancer Network)ガイドラインでは BR 療法が推奨されてい
ます。(注)第 II 相臨床試験の解析結果(59 症例):奏効率 62.7%、完全寛解率 37.3%
引用文献:

   日本リンパ網内系学会・未承認薬・適応外薬の要望:

    http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/gakkai3-2-5-1.pdf

   Friedberg, JW. Relapsed/ Refractory Diffuse Large B-cell Lymphoma. ASH Education Book 2011

    (1): 498-505


【トレアキシン®について】
殺細胞性の抗腫瘍薬であり、1970 年代からドイツで使用が開始され、現在 50 ヵ国以上で
低悪性度非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病などを適応と
して使用されています。
2010 年 10 月に再発・難治性の低悪性度 B 細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リ
ンパ腫を適応症として製造販売承認を取得した後、2016 年 8 月に慢性リンパ性白血病に
対する効能追加の承認、さらに 2016 年 12 月に低悪性度 B 細胞性非ホジキンリンパ腫及
びマントル細胞リンパ腫の未治療に対する効能追加の承認を取得しています。また、2019
年 4 月にトレアキシン液剤(急速静注製剤「RI 製剤」)による安全性の確認を主目的とし
た治験において、最初の患者登録を完了し、2019 年 9 月にトレアキシン液剤「RTD 製
剤」の承認申請を行いました。薬価ベースで売上 100 億円の早期達成を目指しています。


【当社会社概要】
シンバイオ製薬株式会社は、米国アムジェン社元副社長で、アムジェン株式会社(現在は
武田薬品工業株式会社が全事業を譲受)の実質的な創業者である吉田文紀が 2005 年 3 月
に設立した医薬品企業です。経営理念は「共創・共生」(共に創り、共に生きる)で表さ
れ、患者さんを中心として医師、科学者、行政、資本提供者を「共創・共生」の経営理念
で結び、満たされない医療ニーズに応えてゆくことにより、社会的責任及び経営責任を果
たすことを事業目的としています。なお、2016 年 5 月に米国完全子会社 SymBio
Pharma USA, Inc.(本社:米国カリフォルニア州                          メンローパーク、社長:吉田文紀)を
設立しました。




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