4582 J-シンバイオ製薬 2019-05-14 15:30:00
2019年12月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結) [pdf]

                  2019年12月期             第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)
                                                          2019年5月14日
上 場 会 社 名   シンバイオ製薬株式会社                 上場取引所                      東
コ ー ド 番 号   4582              URL https://www.symbiopharma.com/
代   表   者 (役職名) 代表取締役社長兼CEO   (氏名) 吉田 文紀
問合せ先責任者 (役職名) 取締役経営管理本部長兼CFO (氏名) 村田 賢治 (TEL) 03-5472-1125
四半期報告書提出予定日      2019年5月15日 配当支払開始予定日              ―
四半期決算補足説明資料作成の有無       :無
四半期決算説明会開催の有無          :無
 
                                                                                              (百万円未満切捨て)
1.2019年12月期第1四半期の業績(2019年1月1日~2019年3月31日)
(1)経営成績(累計)                            (%表示は、対前年同四半期増減率)
                            売上高                         営業利益               経常利益                  四半期純利益
                         百万円                %           百万円        %          百万円        %           百万円         %
    2019年12月期第1四半期       1,611          81.4            △595       -       △616          -           △616        -
    2018年12月期第1四半期         888           2.1            △714       -       △748          -           △759        -
 

                                                    潜在株式調整後
                        1株当たり
                                                      1株当たり
                       四半期純利益
                                                     四半期純利益
                                        円   銭                  円   銭
  2019年12月期第1四半期    △7.48       -
  2018年12月期第1四半期   △13.28       -
 
 (注)潜在株式調整後1株当たり四半期純利益は、潜在株式は存在するものの1株当たり四半期純損失であるため記載
 
       しておりません。

(2)財政状態
                         総資産                            純資産               自己資本比率
                                        百万円                    百万円                       %
    2019年12月期第1四半期           5,576                             4,524                    70.9
    2018年12月期                6,239                             4,901                    70.1
     (参考) 自己資本   2019年12月期第1四半期                     3,951百万円           2018年12月期         4,371百万円
 

 


 

2.配当の状況
                                                        年間配当金

                     第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                                期末              合計
                            円   銭               円   銭          円   銭          円   銭          円   銭
  2018年12月期        -     0.00                                      -          0.00            0.00
  2019年12月期        -
  2019年12月期(予想)          0.00                                      -          0.00            0.00
(注) 直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 無
 
 


 

3.2019年12月期の業績予想(2019年1月1日~2019年12月31日)

                                                                                     (%表示は、対前期増減率)
                                                                                           1株当たり
                       売上高                  営業利益               経常利益               当期純利益
                                                                                           当期純利益
                      百万円           %       百万円          %     百万円        %       百万円        %                円 銭
      通期      4,465 16.4 △3,587 - △3,612                                  - △3,616           -              △43.88
(注)直近に公表されている業績予想からの修正の有無 : 無
 
※       注記事項
(1)四半期財務諸表の作成に特有の会計処理の適用                    :無
 


 

(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
     ①    会計基準等の改正に伴う会計方針の変更                :無
     ②    ①以外の会計方針の変更                       :無
     ③    会計上の見積りの変更                        :無
     ④    修正再表示                             :無
 

 

(3)発行済株式数(普通株式)
    ①     期末発行済株式数(自己株式を含む)   2019年12月期1Q   83,398,924株   2018年12月期     82,398,924株

    ②     期末自己株式数             2019年12月期1Q          75株    2018年12月期            75株

    ③     期中平均株式数(四半期累計)      2019年12月期1Q   82,476,627株   2018年12月期1Q   57,221,360株
 

 

    ※    四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
    ※    業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
        本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判
        断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の
        前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての注意事項等については、添付資料5ページ「1.当四半期決算
        に関する定性的情報(3)業績予想などの将来予測情報に関する説明」をご覧ください。

     
                     シンバイオ製薬株式会社(4582) 2019年12月期 第1四半期決算短信




○添付資料の目次



    1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………… 2

     (1)経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………… 2

     (2)財政状態に関する説明 ……………………………………………………………………………… 5

     (3)業績予想などの将来予測情報に関する説明 ……………………………………………………… 5

    2.四半期財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………… 6

     (1)四半期貸借対照表 …………………………………………………………………………………… 6

     (2)四半期損益計算書 …………………………………………………………………………………… 8

        第1四半期累計期間 ………………………………………………………………………………… 8

     (3)四半期財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………… 9

       (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………… 9

       (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) …………………………………………… 9

       (重要な後発事象) …………………………………………………………………………………… 10
 




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                              シンバイオ製薬株式会社(4582) 2019年12月期 第1四半期決算短信


1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
   当第1四半期累計期間における当社事業の進捗状況は以下のとおりです。


   ① 国内
   [自社販売体制の準備について]
        当社は、販売委託先であるエーザイ株式会社(以下「エーザイ」という)との事業提携契約が2020年12月の
   満了となることから、患者及び株主の利益の最大化を目的として、2018年10月にトレアキシン®の国内販売につ
   いて自社による販売体制構築の準備を開始しました。最重要経営課題である2021年度の黒字化とその後の収益
   の持続的拡大を図るべく、今後の事業展開を自社販売体制への移行により盤石なものとすることを計画してい
   ます。
        20名のトレアキシンマネージャーを自社販売体制における営業組織の中核と位置づけており、当第1四半期
   末までに必要な増員のための採用活動を計画通りに推し進めました。当社が目指すのは、より高度の専門性と
   豊富な経験に基づく、優れた生産性に裏付けられたハイパフォーマンスの営業組織の構築であり、並行して物
   流・流通・情報システムといったインフラの整備を開始しております。


   [抗がん剤 SyB L-0501(凍結乾燥注射剤) / SyB L-1701(RTD製剤) / SyB L-1702(RI製剤) / SyB C-0501
  (経口剤)(一般名:ベンダムスチン塩酸塩、製品名:トレアキシン®)]
        トレアキシン®については、未治療(初回治療)の低悪性度非ホジキンリンパ腫(低悪性度NHL)及びマント
   ル細胞リンパ腫(MCL)(2016年12月に製造販売承認を取得)、再発・難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫(注
    (低悪性度NHL)及びマントル細胞リンパ腫(MCL)(2010年10月に製造販売承認を取得)、慢性リンパ性白血
   1)



   病(CLL)(2016年8月に製造販売承認を取得)を適応症として、業務提携先のエーザイを通じ、国内販売を行
   っています。これらの適応症拡大を受けて、既に医療現場においては未治療(初回治療)領域でトレアキシン®
   が従来の標準療法であるR-CHOPに取って代わることで市場浸透が堅調に進んでいる中で、2018年7月に日本血
   液学会が編集し発行した造血器腫瘍診療ガイドラインにトレアキシン®とリツキシマブの併用療法(BR療法)が
   新たに収載され、既承認のすべての適応症において、標準的治療の選択肢として推奨されることになりまし
   た。これにより名実ともに悪性リンパ腫における標準療法としてのトレアキシン®の位置づけが確立されつつあ
   ります。当四半期期間における薬価ベースの売上は対前年比11.0%増と伸長しました。
        本剤については、既に承認を取得した上記の3つの適応症に加え、4つ目の適応症である再発・難治性のび
   まん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/r DLBCL)の第Ⅲ相臨床試験を実施中で承認取得に向けて順調に進捗してい
   ます。本適応症の追加については、優れた標準療法がないことから医療現場の切実なニーズがあり患者団体並
   びに関係学会からも審査当局に対してBR療法を使えるようにして欲しいという強い要望書が出ておりました。
   当社は新しい治療の選択肢を提供すべく、また、製品価値の最大化を図るべく、2017年8月に第Ⅲ相臨床試験
   を開始し、2018年1月の最初の患者登録以来着実に症例集積を推し進め、2019年4月に症例登録を完了しまし
   た。今後、登録症例のフォローアップ期間が終了した後、承認申請へ向けて鋭意準備を進めてまいります。
        更にはトレアキシン®の製品ライフサイクル・マネジメントをより一層強力に推進すべく、2017年9月にイー
   グル・ファーマシューティカルズ社(本社:米国ニュージャージー州)との間でトレアキシン®液剤(RTD製剤
   及びRI製剤(注2))の日本における独占的ライセンス契約を締結しました。トレアキシン®液剤へ切り替えることに
   より、患者さんと医療従事者の負担を大幅に軽減することで大きな付加価値を提供するとともに、液剤ライセ
   ンスによる特許保護を通じてトレアキシン®の製品寿命を2031年まで延長することが可能となっております。既
   にRTD製剤は医薬品医療機器総合機構との相談を経て、現在、承認申請に向けて鋭意準備中です。RI製剤につい
   ては2018年11月に安全性の確認を主目的とした治験を開始し、2019年4月に最初の患者登録を完了しました。
        また、2018年7月には製造販売承認事項に係わる一部変更の承認を取得したことにより、低悪性度NHLの代表
   的な組織型であるCD20陽性の濾胞性リンパ腫(FL)に対して、リツキシマブのみならず新規の抗CD20抗体製剤
   との併用が可能となりました。そのうちの一つである2018年8月に販売開始されたオビヌツズマブ(注3)との併用
   療法が可能となり、患者さんに新たな治療選択肢を提供することができるようになりました。また、2019年3
   月に腫瘍特異性T細胞輸注療法(注4)の前処置に関する一部変更の承認を取得したことにより、同月に承認された国
   内初のキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法(注5)「キムリア®点滴静注」(注6)の発売後にはトレアキシン®が前処置
   として使用されることが可能となります。




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                        シンバイオ製薬株式会社(4582) 2019年12月期 第1四半期決算短信


  さらに、経営基盤の強化のためにトレアキシン®を当社事業のより強固な土台とすべく、現在開発・販売中の
 注射剤に加え、経口剤の開発を進めることにより、固形がんや自己免疫疾患の領域で更なるトレアキシン®の可
 能性を探求しています。そのような取り組みの中で、2018年1月に進行性固形がんを対象としてトレアキシン®
 経口剤の推奨投与量・投与スケジュール及び忍容性・安全性の検討を行い、がん腫を絞り込むことを目的とし
 て、第Ⅰ相臨床試験を開始し、2018年5月の最初の患者登録後、症例集積を鋭意進めています。また、トレア
 キシン®の経口投与による免疫系への作用を評価すべく、自己免疫疾患の中でも極めてニーズが高い全身性エリ
 テマトーデス(SLE)に対する治療効果の確認を目的とする前臨床試験を実施するため、同じく2018年5月に慶
 應義塾大学との間で共同研究契約を締結し現在試験が進行しています。
    
(注1) 非ホジキンリンパ腫とは、白血球の中のリンパ球ががん化した悪性腫瘍である悪性リンパ腫のうち、ホジ
    キンリンパ腫以外の総称です。日本人の悪性リンパ腫では、大半を非ホジキンリンパ腫が占めています。

(注2) RTD製剤及びRI製剤は、従来の凍結乾燥注射剤(FD)とは異なり既に液化された製剤です。RTD製剤(Ready
    To Dilute)は調剤作業を大幅に低減し、さらに急速静注であるRI製剤(Rapid Infusion)により点滴時間
    を従来の60分間から10分間に短縮することにより、FD製剤に比べ患者さんの負担を大幅に軽減し、さらには
    医療従事者に大きな付加価値を提供することが可能になります。

(注3) オビヌツズマブ(ガザイバ®:販売元 中外製薬株式会社):非ホジキンリンパ腫の治療薬として国内外の
    治療ガイドラインで推奨されているリツキシマブと同様、幹細胞や形質細胞以外のB細胞上に発現するタン
    パク質であるCD20に結合する、糖鎖改変型タイプII抗CD20モノクローナル抗体で、標的となるB細胞を直接、
    および体内の免疫系とともに攻撃し、破壊するようデザインされています。

(注4) 腫瘍特異性T細胞輸注療法とは、がん患者さん自身の腫瘍特異的T細胞(がん細胞を特異的に認識するT細
    胞)に、体外で人工的にがん特異性を付与し、細胞を増幅した後に患者さんに投与する療法です。

(注5) キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法は、腫瘍特異性T細胞輸注療法の中でも、腫瘍細胞上の膜抗原を認
    識する抗体の抗原結合部位とT細胞受容体の細胞内ドメインを組み合わせたキメラ抗原受容体(chimeric
    antigen receptor; CAR)をコードする遺伝子をT細胞に導入して増幅・輸注する療法です。CARの標的として
    B細胞上に発現するCD19を用いた臨床試験では、B細胞性腫瘍患者にCD19指向性CAR導入T細胞が投与され、著
    明な臨床効果が得られています。

(注6) キムリア®点滴静注(一般名 チサゲンレクルユーセル:販売元 ノバルティスファーマ株式会社):国内
    で初めて承認されたキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法で、再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リ
    ンパ芽球性白血病(B-ALL)および再発又は難治性のCD19陽性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
    を適応症として2019年3月に製造販売承認を取得しました。




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                           シンバイオ製薬株式会社(4582) 2019年12月期 第1四半期決算短信


 [抗がん剤 SyB L-1101(注射剤) / SyB C-1101(経口剤)(一般名:Rigosertib Sodium<リゴセルチブナト
 リウム>)]
  リゴセルチブ注射剤については、導入元であるオンコノバ・セラピューティクス社(本社:米国ペンシルベ
 ニア州、以下「オンコノバ社」という)が実施している国際共同第Ⅲ相臨床試験の日本における臨床開発を当
 社が担当しており、国内では2015年12月に試験が開始され、提出日時点で43症例が登録されています。本試験
 は、現在の標準治療である低メチル化剤による治療において効果が得られない、治療後に再発した、または低
 メチル化剤に不耐容性を示した高リスク骨髄異形成症候群(高リスクMDS)を対象とし、全世界から20ヶ国以上
 が参加して実施中です。2019年3月時点で全世界における目標の360症例に対して75%の登録を達成していま
 す。この試験の成績を基に、欧米と同時期に日本での承認申請を行うことを計画しています。
  リゴセルチブ経口剤については、オンコノバ社が米国において初回治療の高リスクMDSを目標効能とする第
 Ⅰ/Ⅱ相臨床試験(アザシチジン(注7)併用)を完了し、輸血依存性の低リスク骨髄異形成症候群(低リスクMDS)
 を目標効能とする第Ⅱ相臨床試験を進めています。当社はリゴセルチブ経口剤の日本人での忍容性及び安全性
 を確認するために2017年6月に国内第Ⅰ相臨床試験を開始し、2017年10月の最初の患者登録の後、試験が順調
 に進んでいます。同試験終了後、アザシチジンとの併用の第Ⅰ相試験を速やかに実施し、リゴセルチブ経口剤
 についても欧米に遅れることなく日本での承認申請を行うべく、現在オンコノバ社が計画している初回治療の
 高リスクMDSを対象としたアザシチジンとの併用による国際共同第Ⅲ相臨床試験に参加する予定です。本国際共
 同試験については2018年12月にオンコノバ社が承認審査の迅速化を目的としてSPA(特別プロトコル審査)(注8)を
 FDA(米国食品医薬品局)に申請しており、2019年上半期に協議の結論が出ることを想定しています。また、輸
 血依存性の低リスク骨髄異形成症候群(低リスクMDS)を目標効能とした開発については、オンコノバ社の開発
 状況を見据えながら日本からの参加を検討してまいります。
    
(注7) アザシチジン(ビダーザ®:販売元 日本新薬株式会社):2011年にMDSに対する第Ⅲ相臨床試験において、
    初めて生存期間の延長が認められたことから承認された低メチル化剤(注射用)で、現在、造血幹細胞移植
    が難しいMDS患者に対する第一選択薬として使用されています。MDSは一種の前白血病であり、その病態には
    DNAの過剰なメチル化による癌抑制遺伝子の発現の低下が大きく関係していると考えられています。アザシ
    チジンなどの低メチル化剤はDNAのメチル化を阻害する作用により癌抑制遺伝子の発現を回復させ白血病へ
    の進行を抑えると考えられています。

(注8) SPA(特別プロトコル審査)とは、第Ⅱ相臨床試験終了後に、第Ⅲ相臨床試験について、対象疾患、目的、
    試験デザイン、主要及び副次評価項目(エンドポイント)、解析方法などに関してFDAと事前合意し、試験
    終了後は合意内容を変更せずにそのまま承認審査での承認要件として認める制度です。この制度を利用する
    ことにより、FDA に対して承認申請後、試験結果の評価及び審査について、エンドポイントが達成されてい
    れば、承認の可能性が高まり審査のプロセスと時間が短縮されます。


 [自己疼痛管理用医薬品 SyB P-1501]
  当社が2015年10月にザ・メディシンズ・カンパニー社(本社:米国ニュージャージー州、契約の相手先は同
 社完全子会社であるインクライン・セラピューティクス社)から導入したSyB P-1501については、同社の本製
 品の事業の継続性について当社が懸念を抱く事象が生じたため、患者さんの利益を最優先する観点から2017年
 4月21日より新規症例登録を一時的に中断しておりました。
  その後、当社は2017年10月11日に、ザ・メディシンズ・カンパニー社によるライセンス契約の不履行に起因
 して生じた損害の賠償として82百万米ドル(約90億円)の支払いを求める仲裁を国際商業会議所の規定に基づ
 き申し立て、同社が欧米市場で本製品の事業活動の中止・撤退を決定したことに伴い、ライセンス契約に基づ
 く義務の履行について十分な保証を当社に対して提供できなかったことはライセンス契約の重大な違反である
 旨仲裁で主張しています。また、2017年11月30日に同社によるライセンス契約の違反が約定期間内に治癒され
 なかったことを受けて、ライセンス契約を解除し、本製品の開発は2018年2月9日に中止しました。
  ザ・メディシンズ・カンパニー社との仲裁手続は現在も継続中です。




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                           シンバイオ製薬株式会社(4582) 2019年12月期 第1四半期決算短信


   [新規開発候補品]
    当社は長期的経営戦略の視点に立ち、収益性と成長性を兼ね備えたバイオ製薬企業へと成長を図るため、新
   薬開発候補品のライセンス権利取得に向け探索評価を継続して実施しており、常時、複数のライセンス案件を
   検討しております。
    また、当社は2016年5月に海外事業展開の戦略的拠点として100%出資の米国子会社 SymBio Pharma USA,
   Inc(本社:米国カリフォルニア州メンローパーク、以下「シンバイオファーマUSA」という)を設立しまし
   た。シンバイオファーマUSAをグローバル事業の拠点として新薬候補品の全世界におけるライセンス権利を積極
   的に取得することにより、米国、日本、欧州をはじめとする主要市場において開発・商業化を目指して、グロ
   ーバル・スペシャリティファーマへの転換を進めてまいります。


   ② 海外
    SyB L-0501については、韓国、台湾、シンガポールにおいても販売されており、当社の製品売上は計画通り
   に順調に推移しました。


   ③ 経営成績
    以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は、トレアキシン®の製品販売等により、1,611,458千円となり、
   売上高全体で前年同期比81.4%増加となりました。
    一方、販売費及び一般管理費は、トレアキシン®の注射剤、経口剤及びリゴセルチブの注射剤、経口剤の臨床
   試験費用が発生したこと等により、研究開発費として471,593千円(前年同期比13.3%増)を、その他の販売費
   及び一般管理費として733,244千円(前年同期比33.9%増)を計上したことから、合計で1,204,838千円(前年
   同期比25.0%増)となりました。
    これらの結果、当第1四半期累計期間の営業損失は595,948千円(前年同期は営業損失714,524千円)となり
   ました。また、為替差損を主とする営業外費用20,205千円を計上したこと等により、経常損失は616,009千円
   (前年同期は経常損失748,913千円)、四半期純損失は616,959千円(前年同期は四半期純損失759,692千円)と
   なりました。
    なお、当社の事業は医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、
   セグメント別の記載を省略しています。


(2)財政状態に関する説明
    当第1四半期会計期間末における総資産は、売掛金が1,025,518千円、ソフトウェア仮勘定が22,400千円増加
   した一方、現金及び預金が1,199,312千円、商品及び製品が376,736千円、未収消費税等が124,855千円減少した
   こと等により、前事業年度末に比べ662,940千円減少し、5,576,482千円となりました。
    負債の部については、未払金が109,112千円増加した一方、買掛金が370,877千円、未払法人税等が39,455千
   円減少したこと等により、前事業年度末に比べ286,086千円減少し、1,051,536千円となりました。
    純資産の部については、資本金が98,220千円、資本剰余金が98,220千円、新株予約権が43,665千円増加した
   一方、四半期純損失の計上により利益剰余金が616,959千円減少したこと等により、前事業年度末に比べ
   376,853千円減少し、4,524,946千円となりました。
    この結果、自己資本比率は70.9%と前事業年度末に比べ0.8ポイント増加しました。


(3)業績予想などの将来予測情報に関する説明
    2019年12月期の業績予想については、現時点で変更はありません。




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                     シンバイオ製薬株式会社(4582) 2019年12月期 第1四半期決算短信


2.四半期財務諸表及び主な注記
(1)四半期貸借対照表
                                                       (単位:千円)
                              前事業年度             当第1四半期会計期間
                           (2018年12月31日)         (2019年3月31日)
資産の部
 流動資産
   現金及び預金                           4,821,355            3,622,043
   売掛金                                411,720            1,437,239
   商品及び製品                             533,824              157,088
   前払費用                                83,372               88,806
   立替金                                 31,147               23,992
   未収消費税等                             124,855                   -
   その他                                 32,214               30,537
   流動資産合計                           6,038,490            5,359,707
 固定資産
   有形固定資産
     建物(純額)                            36,771               35,956
     工具、器具及び備品(純額)                     20,180               18,278
     有形固定資産合計                          56,951               54,234
   無形固定資産
     ソフトウエア                            50,946               48,552
     ソフトウエア仮勘定                         20,430               42,830
     無形固定資産合計                          71,376               91,382
   投資その他の資産
     子会社株式                                  0                    0
     長期前払費用                             1,225                   -
     敷金及び保証金                           71,378               71,158
     投資その他の資産合計                        72,604               71,158
   固定資産合計                             200,932              216,775
 資産合計                               6,239,423            5,576,482
負債の部
 流動負債
   買掛金                                726,100              355,223
   未払金                                503,637              612,750
   未払法人税等                              71,249               31,794
   その他                                 35,354               50,391
   流動負債合計                           1,336,342            1,050,159
 固定負債
   退職給付引当金                              1,281                1,377
   固定負債合計                               1,281                1,377
 負債合計                               1,337,623            1,051,536




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            シンバイオ製薬株式会社(4582) 2019年12月期 第1四半期決算短信


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                     前事業年度             当第1四半期会計期間
                  (2018年12月31日)         (2019年3月31日)
純資産の部
 株主資本
   資本金                    12,972,579           13,070,799
   資本剰余金                  12,942,579           13,040,799
   利益剰余金                 △21,543,238          △22,160,198
   自己株式                         △17                  △17
   株主資本合計                  4,371,902            3,951,383
 新株予約権                       529,897              573,562
 純資産合計                     4,901,799            4,524,946
負債純資産合計                    6,239,423            5,576,482




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               シンバイオ製薬株式会社(4582) 2019年12月期 第1四半期決算短信


(2)四半期損益計算書
 (第1四半期累計期間)
                                                   (単位:千円)
                    前第1四半期累計期間            当第1四半期累計期間
                     (自 2018年1月1日          (自 2019年1月1日
                     至 2018年3月31日)         至 2019年3月31日)
売上高                            888,229               1,611,458
売上原価                           638,729               1,002,568
売上総利益                          249,500                 608,890
販売費及び一般管理費                     964,024               1,204,838
営業損失(△)                       △714,524               △595,948
営業外収益
 受取利息                               405                     67
 還付加算金                              116                     76
 その他                                 54                     -
 営業外収益合計                            575                    144
営業外費用
 支払手数料                            2,736                  2,640
 株式交付費                            5,012                    757
 為替差損                            27,215                 16,807
 営業外費用合計                         34,964                 20,205
経常損失(△)                        △748,913               △616,009
特別損失
 固定資産除却損                          9,829                     -
 特別損失合計                           9,829                     -
税引前四半期純損失(△)                   △758,742               △616,009
法人税、住民税及び事業税                        950                    950
法人税等合計                              950                    950
四半期純損失(△)                      △759,692               △616,959




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(3)四半期財務諸表に関する注記事項
 (継続企業の前提に関する注記)
 該当事項はありません。


 (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
 当社は、当第1四半期累計期間において、第46回新株予約権の一部について、権利行使による新株の発行が行われ
ました。この結果、当第1四半期累計期間において資本金が98,220千円、資本準備金が98,220千円増加し、当第1四
半期会計期間末において資本金が13,070,799千円、資本剰余金が13,040,799千円となっております。




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                       シンバイオ製薬株式会社(4582) 2019年12月期 第1四半期決算短信




  (重要な後発事象)
1.第48回新株予約権(ストックオプション)の発行について
  当社は、2019年3月28日開催の取締役会決議に基づき、当社の取締役6名に対して下記の通りストックオプションと
 しての新株予約権を発行し、2019年4月22日に割り当てられました。

  新株予約権の数               3,150個
  新株予約権の目的となる株式の種類及び数 普通株式       315,000株

  新株予約権の発行価額及び発行価額の総額 発行価額
                      発行価額の総額
                                          19,400円
                                      61,110,000円
                        1株当たりの払込金額 194円
  新株予約権の払込金額            なお、新株予約権の割当てを受ける者は、金銭による払込みに代え
                        て、当社に対して有する報酬債権と新株予約権の払込債務とを相殺
                        するものとする。
  新株予約権の行使価額            1株当たりの行使価額          1円

  新株予約権の行使期間            2022年3月30日から
                        2029年3月29日まで
                        (1)新株予約権の割当を受けた者は、権利行使時において、当社又は
                           当社の関係会社の取締役又は従業員の地位を有していなければな
                           らない。ただし、当社又は当社の関係会社の取締役が任期満了に
                           より退任した場合、当社又は当社の関係会社の従業員が定年によ
  新株予約権の行使条件               り退職した場合、当社又は当社の関係会社の取締役又は従業員が
                           当社又は当社の関係会社を円満に退任又は退職したものと取締役
                           会が認めた場合はこの限りではない。
                        (2)その他の条件については、当社と取締役との間で締結する「新株
                           予約権割当契約書」に定めるところによる。
                      新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本
  新株予約権の行使により株式を発行する場 金の額は、会社計算規則第17条に従い算出される資本金等増加限度
  合の株式の発行価額のうちの資本組入額  額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は、こ
                      れを切り上げるものとする。
  新株予約権の譲渡に関する事項        取締役会の承認を要する。


2.第49回新株予約権(ストックオプション)の発行について
  当社は、2019年3月28日開催の取締役会決議に基づき、当社の従業員92名に対して下記の通りストックオプションと
 しての新株予約権を発行し、2019年4月22日に割り当てられました。

  新株予約権の数               7,165個

  新株予約権の目的となる株式の種類及び数 普通株式       716,500株

  新株予約権の発行価額及び発行価額の総額 発行価額
                      発行価額の総額
                                           19,400円
                                      139,001,000円
                        1株当たりの払込金額  194円
  新株予約権の払込金額            なお、新株予約権の割当てを受ける者は、金銭による払込みに代え
                        て、当社に対して有する報酬債権と新株予約権の払込債務とを相殺
                        するものとする。
  新株予約権の行使価額            1株当たりの行使価額          1円

  新株予約権の行使期間            2022年3月30日から
                        2029年3月29日まで
                        (1)新株予約権の割当を受けた者は、権利行使時において、当社又は
                           当社の関係会社の取締役又は従業員の地位を有していなければな
                           らない。ただし、当社又は当社の関係会社の取締役が任期満了に
                           より退任した場合、当社又は当社の関係会社の従業員が定年によ
  新株予約権の行使条件               り退職した場合、当社又は当社の関係会社の取締役又は従業員が
                           当社又は当社の関係会社を円満に退任又は退職したものと取締役
                           会が認めた場合はこの限りではない。
                        (2)その他の条件については、当社と従業員との間で締結する「新株
                           予約権割当契約書」に定めるところによる。
                      新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本
  新株予約権の行使により株式を発行する場 金の額は、会社計算規則第17条に従い算出される資本金等増加限度
  合の株式の発行価格のうちの資本組入額  額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は、こ
                      れを切り上げるものとする。
  新株予約権の譲渡に関する事項        取締役会の承認を要する。




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