4582 J-シンバイオ製薬 2021-09-08 14:35:00
カリフォルニア大学サンフランシスコ校脳神経外科脳腫瘍センターにおいてブリンシドフォビル注射剤の新規適応の検討試験を開始 [pdf]

                                                            2021年9月8日
各位

                             会 社 名      シ ン バ イ オ 製 薬 株 式 会 社
                             代表者名       代表取締役社長兼 CEO 吉 田 文 紀
                                                 (コード番号:4582)
                             問合せ先       管理本部 IR 室(TEL.03-5472-1125)


  カリフォルニア大学サンフランシスコ校脳神経外科脳腫瘍センターにおいて
           ブリンシドフォビル注射剤の新規適応の検討試験を開始

 シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都、以下「シンバイオ」                       )は、この度、ブリンシ
ドフォビル注射剤(brincidofovir IV、以下「BCV」             )について、脳腫瘍に対する抗腫瘍効
果を検討する臨床前試験(以下「本試験」                    )をカリフォルニア大学サンフランシスコ校脳
神経外科脳腫瘍センター(Brain Tumor Center, Department Neurological Surgery,
University of California, San Francisco「UCSF」)で開始したことをお知らせします。

 同センターの共同責任者であり、本試験の責任者である小澤智子医師は(Co-Director,
UCSF Brain Tumor Center Preclinical Therapeutic Testing Core)は、「本試験から得ら
れる知見が、難治性の脳腫瘍に対する新たな治療法につながる端緒となれば嬉しく思いま
す。」とコメントしています。

 吉田文紀社長兼CEOは「BCVは二本鎖DNAウイルスに対する幅広い、かつ高い抗ウイ
ルス作用に加え、抗腫瘍効果が期待されます。本試験により空白の治療領域である難治性
脳腫瘍に対するBCVの効果とその作用機序を解明を進め、新たな治療方法の開発に展開し
てまいります。」と語っています。

 なお、本件が2021年12月期業績予想に与える影響はありません。



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【抗ウイルス薬ブリンシドフォビル(brincidofovir:BCV)概要】
BCVはシドフォビル(cidofovir:CDV、欧米では既承認・販売の抗ウイルス薬、本邦は未
承認)の脂質結合体として新しい作用機序を持ち、CDVと比べて高活性の抗ウイルス効果
の他、優れた安全性を併せ持つことから、広範囲のDNAウイルス感染症(CMV:サイト
メガロウイルス、AdV:アデノウイルス、EBV:エプスタイン・バール・ウイルス、
HV:ヘルペスウイルス、BKV:BKウイルス、パピローマウイルス及び天然痘ウイルス等
ds DNAウイルス)に対して有効な治療方法となり得るものと期待されている。BCV分子
の画期性は、CDVに特定の長さの脂肪鎖を結合することにより細胞内への取り込み効率を
飛躍的に向上させ、細胞内で直接作用する分子に変換され高い抗ウイルス効果を発揮す
る。更には、CDVの深刻な副作用である腎毒性を回避できるため使い易く、今までにない
新規の高活性の抗マルチウイルス薬である。
  シンバイオは2019年9月30日付で、Chimerix Inc.(本社:米国ノースカロライナ州、
「キメリックス社」)との間で、BCVに関してのグローバルライセンスの権利取得を目的
としてライセンス契約を締結し、本契約の締結により、キメリックス社は天然痘疾患を除
いたすべての疾患を対象として、BCVの開発・販売・製造を含めた独占的権利を、世界全
域を対象として、シンバイオに対して供与した。

【カリフォルニア大学サンフランシスコ校脳神経外科脳腫瘍センター:
  (UCSF Brain Tumor Center)概要】
米国内でも有数の脳腫瘍に対する最新の分子腫瘍プロファイリング、標的薬物治療、非薬
物治療や放射線治療を提供している医療機関であり、難治性の腫瘍に対する新しい治療法
の開発に向けて25を超える最先端の研究、国内最大級の臨床試験プログラム数を有する。
https://braintumorcenter.ucsf.edu/why-choose-ucsf-brain-tumor-care

【Chimerix Inc. (キメリックス社)概要】
米国ノースカロライナ州に拠点を置き、NASDAQ上場(CMRX)。がんや他の重篤な疾
患の患者の命に貢献する革新的な医薬品の開発を行うバイオ医薬品企業。2021年6月21
日、米国食品医薬品局は天然痘に対する適応で同社のTEMBEXA®を承認しました。同社
は他にONC201、dociparstat sodium (DSTAT)の2つの臨床開発が進んでいるパイプライ
ンを有します。ONC201については、再発H3 K27M変異グリオーマに対する承認申請を目
的とした臨床試験中であり、2021年後半には独立した中央評価が予定されています。
DSTATは、急性骨髄性白血病における一次治療を目的として開発中です。キメリックス社
の詳細については同社ウェブサイト(https://www.chimerix.com/)をご覧ください。


【当社会社概要】
シンバイオ製薬株式会社は、米国アムジェン社元副社長で、旧アムジェン株式会社の実質
的な創業者である吉田文紀が2005年3月に設立した医薬品企業です。経営理念は「共創・
共生」(共に創り、共に生きる)で表され、患者さんを中心として医師、科学者、行政、
資本提供者を「共創・共生」の経営理念で結び、満たされない医療ニーズに応えてゆくこ
とにより、社会的責任及び経営責任を果たすことを事業目的としています。なお、2016年
5月に米国完全子会社 SymBio Pharma USA, Inc.(本社:米国カリフォルニア州 メンロ
ーパーク、社長:吉田文紀)を設立しました。




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