4582 J-シンバイオ製薬 2019-03-26 16:30:00
抗悪性腫瘍剤「トレアキシン」の腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置に関する一部変更承認のお知らせ [pdf]

                                           2019年3月26日
各位

                  会 社 名   シ ン バ イ オ 製 薬 株 式 会 社
                  代表者名    代表取締役社長兼 CEO 吉 田 文 紀
                                    (コード番号:4582)
                  問合せ先      IR 担当(TEL.03 - 5472 - 1125)




 抗悪性腫瘍剤「トレアキシン®」の腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置に関する
               一部変更承認のお知らせ


 シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都、以下「シンバイオ」)は、この度、抗悪性腫
瘍剤「トレアキシン®」(一般名:ベンダムスチン塩酸塩)に関し、製造販売承認事項に
係わる一部変更の承認(以下「本承認」)を取得いたしましたのでお知らせいたします。


 現在国内外で、腫瘍特異的T細胞輸注療法(注1)の領域において新規医薬品の開発が進ん
でおり、本承認によって、トレアキシン®はこれらの新規治療の前処置として、患者さん
に新たな治療選択肢を提供することが可能となります。


 本日付でノバルティス ファーマ株式会社(本社:東京都)が、再発又は難治性のCD19
陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病(ALL)および再発又は難治性のCD19陽性のびま
ん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対する、国内初のキメラ抗原受容体T細胞
(CAR-T)療法「キムリア®点滴静注」(以下、「キムリア」)(注2)の製造販売承認を取
得しております。「キムリア」の発売後には、トレアキシン®が前処置として使用されるこ
とが可能となります。


 トレアキシン®は悪性リンパ腫の標準療法としてバックボーン療法の位置づけを確立しつ
つあり、新たに再生医療及び遺伝子治療の領域が加わることによって、トレアキシン®の血
液がんにおける利用領域がさらに大きなものとなります。




                                                    以上




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(注 1)腫瘍特異的 T 細胞輸注療法
腫瘍特異的 T 細胞(がん細胞を特異的に認識する T 細胞)を患者さんに投与する療法で
す。多くの場合、がん患者さんの体内の腫瘍特異的 T 細胞の数は少なく、そのため患者さ
んの T 細胞に体外で人工的にがん特異性を付与し、細胞を増幅した後に患者さんに投与す
る治療法(細胞輸注療法)が開発されました。主な腫瘍特異的T細胞療法として、腫瘍細
胞由来のぺプチド抗原に特異的な T 細胞受容体をコードする遺伝子を T 細胞に導入して増
幅・輸注する方法(TCR-T 療法)や、腫瘍細胞上の膜抗原を認識する抗体の抗原結合部位
と、T 細胞受容体の細胞内ドメインを組合わせたキメラ抗原受容体(chimeric antigen
receptor; CAR)をコードする遺伝子を T 細胞に導入して増幅・輸注する方法(CAR-T 療
法)等があります。後者の CAR の標的として B 細胞上に発現する CD19 を用いた臨床試
験では、B 細胞性腫瘍患者に CD19 指向性 CAR 導入 T 細胞が投与され、著明な臨床効果
が得られています。


(注2)「キムリア」については、ノバルティスファーマ株式会社によるCAR-T細胞療法
「キムリア」の製造販売承認に関するプレスリリース(2019年3月26日付)をご参照くだ
さい。
https://www.novartis.co.jp/news/media-releases/prkk20190326


【トレアキシン®について】
殺細胞性の抗腫瘍薬であり、1970 年代からドイツで使用が開始され、現在 50 ヵ国以上で
低悪性度非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病などを適応と
して使用されています。
2010 年 10 月に再発・難治性の低悪性度 B 細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リ
ンパ腫を適応症として製造販売承認を取得した後、2016 年 8 月に慢性リンパ性白血病に
対する効能追加の承認、2016 年 9 月に「トレアキシン®点滴静注用 25 ㎎」の国内医薬品
製造販売の承認、さらに 2016 年 12 月に低悪性度 B 細胞性非ホジキンリンパ腫及びマン
トル細胞リンパ腫の未治療に対する効能追加の承認を取得しています。
なおトレアキシン®の販売は、2010 年 12 月よりエーザイ株式会社が行っています。


【当社会社概要】
シンバイオ製薬株式会社は、米国アムジェン社元副社長で、アムジェン株式会社(現在は
武田薬品工業株式会社が全事業を譲受)の実質的な創業者である吉田文紀が 2005 年 3 月
に設立した医薬品企業です。経営理念は「共創・共生」(共に創り、共に生きる)で表さ
れ、患者さんを中心として医師、科学者、行政、資本提供者を「共創・共生」の経営理念
で結び、満たされない医療ニーズに応えてゆくことにより、社会的責任及び経営責任を果
たすことを事業目的としています。なお、2016 年 5 月に米国完全子会社 SymBio
Pharma USA, Inc.(本社:米国カリフォルニア州                  メンローパーク、社長:吉田文紀)を
設立しました。




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