4582 J-シンバイオ製薬 2020-09-23 15:30:00
トレアキシン液剤「RTD製剤」に関する承認取得のお知らせ [pdf]

                                                 2020年9月23日
各位

                        社  名    シ ン バ イ オ 製 薬 株 式 会 社
                        代表者名    代表取締役社長兼 CEO 吉 田 文 紀
                                          (コード番号:4582)
                        問合せ先      IR 担当(TEL.03 - 5472 - 1125)


       トレアキシン液剤「RTD製剤」に関する承認取得のお知らせ

 シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都、以下「シンバイオ」)は、この度、トレアキ
シン®液剤「RTD製剤」(Ready-To-Dilute:溶解不要で希釈するのみの製剤)について、
製造販売に係わる承認を取得しましたのでお知らせいたします。

 シンバイオは、2017年9月にEagle Pharmaceuticals, Inc.(本社:米国ニュージャージ
ー州)との間で、トレアキシン®液剤(RTD製剤及びRI製剤)の日本における独占的ライ
センス契約を締結し、特許保護を通じてトレアキシン®の製品ライフサイクルを2031年ま
で延長することを可能としました(注1)。トレアキシン®液剤(RTD製剤及びRI製剤)は、
現行のトレアキシン®凍結乾燥剤(FD製剤)に比べて、手動による煩雑な溶解作業とその
ために要する時間が不要であり、患者さんと医療関係者の負担を大幅に低減することによ
り大きな付加価値を提供できます。また、RTD製剤につきましては、2021年1月より販売
を開始する予定です。

  また、トレアキシン®液剤(急速静注製剤「RI製剤」)につきましては、現在、安全性
に関する臨床試験を実施中で、目標症例数の登録後、すべての被験者の経過観察を終了
(LPLV: Last Patient Last Visit)しており(注2)、試験終了後に早期に承認申請を行い
2022年下半期の承認を目指してまいります。米国市場においてはトレアキシン®液剤(急
速静注製剤「RI製剤」)に相当するBendekaは、既に2016年に米国FDAから承認を取得
しており、Teva Pharmaceutical Industries Ltd.(本社:イスラエル)により販売されて
おります。

 吉田文紀社長兼CEOは、「トレアキシン®の次世代製剤であるRTD製剤の承認は医療関
係者の負担の大幅な低減を図ることができ現行品の凍結乾燥品に比べてメリットは大き
く、また製品ライフサイクルの大幅な延長が可能となりました。RTDの承認取得は事業の
黒字化の重要要因の一つであり、最後の一つのピースである現在申請中のr/rDLBCLの追
加適応が承認されると事業の黒字化のジグソーパズルは完成します。」と語っています。

 なお、本件が2020年12月期業績に与える影響はありません。



                                                          以上




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 (注1)   トレアキシン®液剤及びその導入の詳細は、2017 年 9 月 21 日付「ベンダムス
        チン液剤(RTD 製剤及び RI 製剤)   に関するライセンス契約締結のお知らせ」
        をご参照下さい。
 (注2)   トレアキシン®液剤(急速静注製剤「RI 製剤」      )の被験者の経過観察の終了に
        ついては、2020 年 9 月 9 日付「トレアキシン ®液剤(急速静注製剤「RI 製剤」)
        の治験に関する進捗(LPLV 達成)について」をご参照下さい。



【RTD製剤・RI製剤について】
RTD 製剤(RTD: Ready To Dilute)は従来の FD 製剤と異なり、手動による煩雑な溶解作
業が不要であり、また、急速静注製剤である RI 製剤(RI: Rapid Infusion)は点滴投与時
間が 60 分間(FD 製剤)から 10 分間に短縮されることから、患者さん及び医療関係者の負
担が大幅に軽減されます。




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【トレアキシン®(一般名:ベンダムスチン)について】
殺細胞性の抗腫瘍薬であり、1970 年代からドイツで使用が開始され、現在 50 ヵ国以上で
低悪性度非ホジキンリンパ腫(低悪性度 NHL)     、マントル細胞リンパ腫(MCL)、慢性リ
ンパ性白血病(CLL)などを適応として使用されています。
2010 年 10 月に再発・難治性の低悪性度 B 細胞性非ホジキンリンパ腫(低悪性度 NHL)
及びマントル細胞リンパ腫(MCL)を適応症として製造販売承認を取得した後、2016 年
8 月に慢性リンパ性白血病(CLL)に対する効能追加の承認、2016 年 9 月に「トレアキシ
ン®点滴静注用 25 ㎎」の国内医薬品製造販売の承認、さらには 2016 年 12 月に未治療の低
悪性度 NHL 及び MCL に対する効能追加の承認を取得しています。また、悪性リンパ腫
の領域で最大の患者数をもつ再発・難治性びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)
を適応症とした第Ⅲ相臨床試験で、主要評価項目の奏効率において期待奏効率を上回る良
好な結果が得られ、2020 年 5 月に承認申請を行いました。売上高においては薬価ベース
100 億円の早期達成を目指しています。


【当社会社概要】
シンバイオ製薬株式会社は、米国アムジェン社元副社長で、アムジェン株式会社(現在は
武田薬品工業株式会社が全事業を譲受)の実質的な創業者である吉田文紀が 2005 年 3 月
に設立した医薬品企業です。経営理念は「共創・共生」(共に創り、共に生きる)で表さ
れ、患者さんを中心として医師、科学者、行政、資本提供者を「共創・共生」の経営理念
で結び、満たされない医療ニーズに応えてゆくことにより、社会的責任及び経営責任を果
たすことを事業目的としています。なお、2016 年 5 月に米国完全子会社 SymBio
Pharma USA, Inc.(本社:米国カリフォルニア州 メンローパーク、社長:吉田文紀)を
設立しました。




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