4571 M-ナノキャリア 2020-05-14 13:00:00
2020年3月期決算説明会資料 [pdf]

            2020年3月期決算説明会
          ナノキャリア株式会社
          東証マザーズ4571
            2020年5月14日(木)

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ナノキャリア株式会社2020年3月期の決算概要と事業状況についてご説明いたします。

緊急事態宣言を受け、健康面等のリスクを考慮し、説明会の対面での会場開催は中
止といたしました。
ご参加を予定くださっていた皆さまには大変申し訳ございませんが、ご理解のほどよろ
しくお願い申し上げます。

その代替として、スライドごとに説明内容を記載した資料を掲載いたします。
皆様におかれましては、今後とも一層のご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げ
ます。

機関投資家様およびアナリストの皆様には、個別のIR面談にて質疑応答をお願いした
いと考えております。
WEB会議にて個別に調整させていただきたく、お手数ですが、下記からご連絡を頂戴
できますと幸いです。

お問い合わせフォーム
http://www.nanocarrier.co.jp/contact.html
よろしくお願い申し上げます。




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                1.     会社概要・トピックス
                2.     2020年3月期決算概要
                3.     自社技術パイプライン
                4.     導入パイプライン




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本説明はこの内容で進めます。




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  会社概要

    設⽴                     1996年6⽉14⽇
    上場市場                   東京証券取引所          マザーズ       (2008年3⽉5⽇上場)
    所在地                    本社・研究所              千葉県柏市若柴
                           東京オフィス              東京都中央区京橋
                           iCONMラボ             神奈川県川崎市川崎区殿町
    ⼦会社                    NanoCarrier US      Danville, VA
    資本⾦                    4,135 百万円         (2020年3⽉31⽇現在)
    発⾏済株式総数                66,057,401 株      (2020年3⽉31⽇現在)
    役職員                    37名    (2020年3⽉31⽇現在)
    取締役                    代表取締役社⻑CEO              松 ⼭ 哲 ⼈
                                                   中 冨 ⼀ 郎
                           社外                      岡 野 光 夫             (東京⼥⼦医⼤   名誉教授・特任教授)
                                                   ⼤   橋       彰       (医師   クリニック院⻑)
                                                   ミシュラ マニッシュ          (株式会社Bridge&Sun 代表取締役社⻑)
    監査役                    社外                      野 ⼝ 勘四郎 (元化合物安全性研究所 常務取締役総務部⻑)
                                                   森   嶋       正   (森嶋公認会計⼠事務所   代表   公認会計⼠)
                                                   中 ⼭ 美惠⼦ (悠綜合法律事務所             弁護⼠)




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会社概要です。
昨年11月14日に経営体制の刷新を実施し、松山が代表取締役社長に就任いたしまし
た。
また、昨年12月16日に当社の更なる研究開発の推進及び事業運営に生かすことを目
的に、サイエンティフィック・アドバイザリーボードを創設しております。




                                                                                                      3
  2020年3月期 トピックス

  1.経営体制の刷新
    • 優先順位の明確化と臨床開発のスピードアップ
       →早期のライセンスアウト/承認申請に集中
    • 新規パイプラインの拡充
       →オープンイノベーションによる新しい技術の取り込み

  2.     既存の臨床開発 (NC-6004 頭頸部がん / NC-6300 軟部⾁腫)に集中
        • 早期のライセンスアウト/承認申請に向けたデータ収集強化
        • 臨床サポートの研究に集中
        • NC-6004と免疫チェックポイント阻害剤との併⽤療法を最優先

  3.遺伝⼦治療製品VB-111の国際共同第III相臨床試験へ⽇本も参画
    • 早期収益化に向けた世界同時承認への取り組み
    • 中間解析の良好な結果を踏まえた⽇本の参画
    • グローバルで最先端の新しい治療法の取り込み


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2020年3月期のトピックスです。

経営体制を刷新、当社コア技術の一日でも早い実用化に向け、研究・開発の優先順位
を明確化しました。
まずは現在進行中の臨床試験のライセンスアウトおよび承認申請のための活動を最
優先といたしました。

新規パイプラインの拡充等は、当社単独で行うことはせず、サイエンティフィック・アドバ
イザリーボード・メンバーらのグローバルなネットワークや知見を活用して、オープンイ
ノベーションで行うこととしました。これにより、研究もライセンス/申請に向け、臨床と一
体となった活動に集中することができ、開発のスピードアップが可能となります。

また、VB‐111の国内開発に着手することを決定しました。国際共同第3相臨床試験
(OVAL試験)が既に開始されており、中間解析で良好な成績が得られている状況にあ
り、日本が試験に参画することで、いち早い承認を取得できると期待しています。ウイ
ルスキャリアを用いた遺伝子治療製品の領域としては、承認されている製品はなく、最
先端の新しい治療を国内の患者さんに届けることができると考えており、当社は開発
をスピード感を持って進めてまいります。




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      研究開発体制の強化
      専⾨的な意⾒や提⾔を
      研究開発の推進及び事業運営に⽣かすことを⽬的に
      サイエンティフィック・アドバイザリーボードを創設

          ナノ医療の早期実⽤化達成のために
            最先端の研究成果を学び、その総合的解析を通して、迅速に当社研究戦略、
             研究開発の⾼度化と効率化を議論する。
            世界の学術機関の最新動向をいち早く共有し、当社社員を啓発する。
            毎⽉1回程度、社員との議論等を実施し、当社のユニークな研究開発に反
             映させる。




                                                             発明者
                             東京⼤学                                  東京⼥⼦医科⼤学
                            ⽚岡 ⼀則教授                                岡野 光夫教授
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ミセル化ナノ粒子の発明者であり、創業メンバーでもある片岡先生と岡野先生が参加
した「サイエンティフィック・アドバイザリーボード」を組織いたしました。月に1度以上を
目安として、当社メンバーとボードメンバーが直接議論して開発の方向性を決め、課題
解決を図ります。また、ボードメンバーのネットワークを活かし、課題解決につながる専
門家を招いた勉強会なども開催しています。これにより、世界に通用するパイプライン
の創造をスピード感を持って行うことができると期待しています。

このような体制のもと、新規パイプラインの拡充等については、当社内だけで行うので
はなく、オープンイノベーションの活用により新たな可能性を切り開いてまいります。

<サイエンティフィック・アドバイザリーボード委員長 片岡氏からのメッセージ>
ナノキャリア株式会社が擁する強力な研究開発チームと一丸となり、日本発の独創技術である
ミセル化ナノ粒子の社会実装に向けて、アドバイザリーボードメンバー一同しっかりと活動して
行く所存です。特に、ナノ医療分野における最先端の研究開発動向を見据え、その流れをしっ
かりとつかみとるとともに、ナノキャリア株式会社から新たなナノ医薬品開発の潮流をグローバ
ルな視点で創り出して行きたいと考えています。




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   遺伝子治療製品 VB‐111
                                                                  VB-111︓⼆重の作⽤機序




     静脈内注射による
     全⾝投与型ウイルスベクター製剤

   VBL社の⽶国を中⼼とした開発状況
                                                                 選択的に腫瘍⾎管内⽪細胞の
   プラチナ抵抗性卵巣がん                                                    アポトーシスを誘導
    パクリタキセルと併⽤
    2020年3⽉ 中間解析 試験継続勧告受領
    2020年4Q 2nd 中間解析予定

   悪性神経膠芽腫(rGBM)
    2019年11⽉ 医師主導第Ⅱ相IND申請承認

   免疫チェックポイント阻害剤との併⽤試験
    2020年2⽉ NCI共同第Ⅱ相IND申請承認
                                                                腫瘍における免疫反応を惹起する
    ⼤腸がん対象

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VB‐111は、イスラエルのVBL社より導入しました。
遺伝子治療を応用した新しいがん治療薬です。がん細胞の腫瘍血管に選択的に働き
かけるとともに、腫瘍免疫も活性化させる2つの作用を持つ治療薬になります。

VBL社が実施する海外で進行中のプラチナ抵抗性卵巣がんを対象とした第3相臨床試
験について、3月終わりの中間解析で試験継続が勧告されました。これを受けて、当社
は、国内でもプラチナ抵抗性卵巣がんを対象に開発することとしました。今年中には国
内でも臨床試験を開始することを目標としています。

本試験は、卵巣がんの標準治療薬であるプラチナ製剤に抵抗性の卵巣がんを対象に
しています。このタイプの卵巣がんには現在標準となる治療法がありません。そのため、
本疾患治療において中心的な先生方の協力も得ながら、1日も早く国内でも試験を開
始しようと準備を進めています。
本剤は、卵巣がんの他、VBL社において、悪性神経膠芽腫や大腸がんなど、固形が
んを対象とした臨床開発を複数進めています。




                                                                                       6
   プラチナ抵抗性卵巣がん                                             国内開発を決定           VBL社資料より


   進⾏中の第III相臨床試験(OVAL)概要
   地域︓⽶国、イスラエル
   予定症例数︓ 400例(VB-111 + パクリタキセル群 200例 / プラセボ+パクリタキセル群 200例)
   主要評価項⽬︓全⽣存期間(OS)、無増悪⽣存期間(PFS)
   試験期間︓  2023年6⽉(予定)


   中間解析 (2020.3.26)
   独⽴データモニタリング委員会は⾮盲検下でデータをレビュー
   → OVAL試験の継続を勧告

                               Best Overall CA-125 (GCIG) Response
                     評価可能な症例数                                   60 (100%)
                       奏効                                       32 (53.3%)
                         CR: 完全奏功                               9 (15.0%)
                         PR: 部分奏功                               23 (38.3%)
                     未奏功                                        28 (46.7%)



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VBL社より発表された中間解析概要です。

 OVAL試験の独立データモニタリング委員会(DSMC)は、非盲検下でデータをレ
  ビューし、VB‐111併用治療のCA‐125奏効率が、事前に規定した基準を達成したため、
  この試験の継続を勧告しました。
 無作為化された評価対象60例のCA‐125の奏効率は53%でした。均等に無作為化さ
  れていると仮定した場合、治療群(VB‐111とパクリタキセル週1回投与の併用)にお
  ける奏効率は58%以上と予想されました。
 今回の中間解析におけるCA‐125奏効率は、プラチナ製剤抵抗性卵巣がんを対象と
  して実施した第2相試験におけるCA‐125奏効率と少なくとも同等以上でした。




                                                                                            7
  プラチナ抵抗性卵巣がん                                                第I/II相臨床試験成績         VBL社資料より




  OS中央値︓808⽇ 対 351⽇                                                VB-111+パクリタキセル治療後の
        (p=0.067)                                                      CA125奏効率は58%
  治療⽤量、CA125奏功50%以上
   vs.
  治療⽤量、CA125奏功50%以下
                                                                            ●   治療用量、発熱あり
                                                                            ●   治療用量、発熱なし
                                                                            ●   低用量、発熱あり




                                                    初期値からの変化率(%)
                                                                            ●   低用量、発熱なし




                                                       CA-125
  ⽣存確率




                    死亡までの⽇数




                                                                                   ASCO2019


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第2相臨床試験の結果の一部を示します。

プラチナ製剤抵抗性卵巣がんを対象とするVB‐111の第Ⅱ相試験では、VB‐111とパクリ
タキセル併用群のCA‐125奏効率は58%でした。
CA‐125奏効例の全生存期間中央値は808日、CA‐125非奏効例では351日でした。

先ほど第3相臨床試験の中間解析結果を示しましたが、ここで示している第2相臨床試
験で得られた結果を再現できていると考えられます。




                                                                                                  8
                          1.     会社概要・トピックス
                          2.     2020年3月期決算概要
                          3.     自社技術パイプライン
                          4.     導入パイプライン




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決算概要についてご報告いたします。




                                                                   9
  2020年3月期 損益計算書
                                                 2019年3月期                2020年3月期
                 (単位:百万円)                                                              増減
                                                    実績                      実績
      売上高                                                         496           552           56
      売上原価、販管費及び一般管理費                                           2,299         1,658         (640)
                            内:研究開発費                       内:1,793           内:1,152    内:(640)
      営業(損失)利益                                                 (1,802)       (1,105)         696
      営業外収益/(費用)ネット                                                27           (38)         (66)
      経常(損失)利益                                                 (1,774)       (1,144)         630
      当期(純損失)純利益                                               (1,808)       (2,009)        (201)
      売上高
         開発マイルストーン収入、化粧品関連売上およびPRP事業に係る医療機器売上等
      営業損益
         前期に比べ、臨床開発終了等による研究開発費減少等
      営業外、特別項目
         株式の発行による株式交付費32百万円
         リファイナンスによる社債償還益92百万円
         当社が保有していたTocagen株の投資有価証券売却損259百万円
         当社が保有しているジーンテクノサイエンス株の投資有価証券評価損692百万円
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「2020年3月期 損益計算書」についてご説明いたします。

売上高につきましては、契約収入の増加、PRP事業に係る医療機器販売売上の新規
発生等により、前期比56百万円増加の552百万円となりました。

研究開発費を含む営業費用総額につきましては、選択と集中による研究開発費の減
少等により、前期比640百万円減少の1,658百万円となりました。

よって営業損失は、売上高の増加、研究開発費の減少などにより、前期比696百万円
改善の1,105百万円となりました。

経常損失につきましては、前期は為替差益であったのに対し当期は為替差損を計上、
各種ファイナンス費用の計上等により、前期比630百万円改善の1,144百万円となりま
した。

当期純損失につきましては、リファイナンスによる社債償還益、保有株式の売却損及
び評価損等により、前期比201百万円悪化の2,009百万円となりました。




                                                                                                         10
  2020年3月期 貸借対照表

                                                          2019年3月31日     2020年3月31日    増(減)
                       (単位:百万円)
                                                               (A)            (B)      (B)‐(A)

      現預金、運用債券等(手許流動性)                                          6,566          7,470             903
      その他流動資産                                                     419           449               30
      固定資産                                                      1,582          1,024        (557)
      資産合計                                                      8,568          8,944             376

      転換社債型新株予約権付社債                                             2,475             ―       (2,475)
      その他負債                                                       213           175              (38)
      純資産                                                       5,879          8,768        2,889
                  資本金及び資本剰余金                                    7,930         12,514        4,583
                  利益剰余金                                        (1,808)       (3,818)      (2,009)
                  その他有価証券評価差額金                                  (331)           (20)             310
                  新株予約権                                            88            93                4
      負債・純資産合計                                                  8,568          8,944             376

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「2020年3月期 貸借対照表」についてご説明いたします。

現預金及び運用債券等の合計残高である手許流動性残高につきましては、前期比
903百万円増加の7,470百万円となりました。
これは主に、当期純損失2,009百万円の計上があったものの、第三者割当増資や新株
予約権の行使等による資金調達が順調に進捗したことなどによるものです。




                                                                                                             11
  資金調達(完了)
  割り当て先: ウィズ・ヘルスケア日本2.0投資事業有限責任組合
                      (株式会社ウィズ・パートナーズ)
  行使価額修正条項付第4回無担保転換社債型新株予約権付社債
  *転換完了: 2019年7月10日
   予約権総数 :              40個
   発行株式数 :              普通株式 8,055,017株
   転換価額 :               平均 291.1円
   資金調達額 :              0円 (第3回無担保転換社債型新株予約権付社債32個(額面24億円)が出資)
                          ⇒ 第3回無担保転換社債型新株予約権付社債のリファイナンス

  第17回行使価額修正条項付新株予約権
   *完了: 2019年9月10日             資金調達額:1,877,754千円
   予約権数 :               78,400個
   発行株式数 :              普通株式 7,840,000株
   行使価額 :               平均 239.5円


  割り当て先: メリルリンチ日本証券株式会社
    第16回新株予約権                 完了:2020年5月7日 資金調達額: 2,254,070千円
     行使価額 :                当初715円 (下限429円)
     発行株式数:                4,668,000株 (予約権残数 :1,813個 )
     行使価格:                 平均 482.9円
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2020年3月期に完了した資金調達についてご報告いたします。

ウィズパートナーズ、メリルリンチを対象とした3件が完了しています。
24億円のリファイナンス、および約41億円の調達となりました。




                                                                      12
  資金調達 (継続)


      割り当て先: ウィズ・ヘルスケア日本2.0投資事業有限責任組合
             THEケンコウFUTURE投資事業有限責任組合
                              (株式会社ウィズ・パートナーズ)



       第18回新株予約権
         予約権数 :             78,400個
         潜在株式数 :            普通株式7,840,000株
         行使価額 :             383円
         現在までの調達額:               0円 ( 全て行使された場合の調達額: 3,002,720,000円)



      資金使途
       資本・事業提携・新規事業費用 および 基礎研究・開発パイプラインの研究開発費用




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継続している資金調達についてご報告いたします。

ウィズパートナーズを対象とした第18回新株予約権が継続しています。




                                                                            13
   2021年3月期 通期業績予想

                                                        2020年3月期             2021年3月期
                      (単位:百万円)                                                             増減
                                                           実績                   予想

            売上高                                                      552            338         (214)

            売上原価、販管費及び一般管理費                                        1,658          1,833         (174)
                               内:研究開発費                          内: 1,152        内:1,242     内:89

            営業(損失)利益                                              (1,105)        (1,495)        (389)

            経常(損失)利益                                              (1,144)        (1,496)        (351)

            当期(純損失)純利益                                            (2,009)        (1,490)         519

          売上高
             開発マイルストーン収入、化粧品関連売上、PRP事業に係る医療機器販売
              売上等を見込んでおります。

          研究開発費
             1,242百万円を見込んでおります。
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「2021年3月期 通期業績予想」についてご説明いたします。

トピックスでご説明した通り、進行中の臨床試験を効率的かつ着実に推進するとともに、新規ラ
イセンス契約締結等への進展に向けた取り組みを行ってまいります。環境変化に応じたプロ
ジェクトの優先順位付けと絞り込みを行い、当面は自社開発品目の臨床試験及びライセンス活
動に資する研究を集中的に行ってまいります。
また、オープンイノベーションによる、新規技術の獲得やパイプランの拡充を目指します。
引き続き、提携やM&A等により、事業領域の拡大や新規事業分野への進出を効率的かつス
ピーディーに実施することで、さらなる成長を目指します。

これにより、売上高338百万円、営業損益1,495百万円、経常損益1,496百万円、当期純損益
1,490百万円を見込んでいます。

売上高につきましては、開発マイルストーン収入、化粧品関連売上、PRP事業に係る医療機器
販売売上等により、338百万円を見込んでいます。
前期比減となっておりますが、これは、開発マイルストン等の減少によるものです。

研究開発費を含む営業費用総額につきましては、1,833百万円を見込んでおります。うち、研究
開発費は1,242百万円を見込んでいます。




                                                                                                             14
                          1.     会社概要・トピックス
                          2.     2020年3月期決算概要
                          3.     自社技術パイプライン
                          4.     導入パイプライン




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自社技術によるパイプラインの進捗についてご報告いたします。




                                                                    15
      自社技術 抗がん剤の開発

       品⽬                          対象疾患             ph1      ph2   ph3   販売   開発地域     パートナー


                                                                                     ライセンスアウト
        NC‐6004                 頭頸部がん                                          欧⽶    共同開発
        シスプラチンミセル                                                             (台湾)

                             ※Pembrolizumab(キイトルーダ)との併⽤治療
                             ※膵がん 第III相 国際共同治験(アジア/⽇本)については、⽇本の承認申請はしないことを決定。
                                      ⽇本の膵がん開発については、本試験結果を踏まえて、今後の追加試験等を検討する。


       NC‐6300                   軟部⾁腫                                          ⽶国
       エピルビシンミセル



                              ※⾎管⾁腫に対象を絞り、第I相part expansion cohort(例数追加試験)を実施中。

                                                                                     ライセンスアウト
        NK105                      乳がん                                         ⽇本
       パクリタキセルミセル




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ミセル化ナノ粒子を用いたプラットフォームによるパイプラインをご紹介します。

当社が集中して臨床開発を行っていくパイプラインはNC‐6004およびNC‐6300の2品目
です。
NC105については、日本化薬株式会社へライセンスアウトしており、同社が開発を進め
ている製剤です。乳がんを対象とした第2相臨床試験を国内で進めている旨、報告を
受けています。

NC‐6004の開発については、世界的にがん治療の中心になった免疫治療薬との併用
試験に注力しています。免疫治療薬の開発には低分子薬との併用が必須であるとして、
今まさに併用試験が世界中で何百件と行われています。その中でもシスプラチンは代
表的な併用薬候補です。
シスプラチンの課題を克服するNC‐6004の強みを活かした開発を急いでいます。

NC‐6300は、pH応答性機能を付加しており、細胞内への薬物送達効率を高めています。
本剤は承認取得を急ぐ目的で、希少がんである軟部肉腫をターゲットとして開発してい
ます。

ミセル化ナノ粒子技術の医薬品としての実用化を急ぐため、2021年3月期も引き続き上
記2品目の臨床開発に集中して、承認申請やライセンスアウトに向け、スピードアップし
ていく予定です。




                                                                                                     16
  In‐house Technology : NC‐6004 シスプラチンミセル
  頭頸部がんを対象に新たな開発を推進

  新規併⽤療法の確⽴を⽬指す

  1. ⽶国等で実施した第I相において頭頸部がん症例で抗腫瘍効果確認
  2. 免疫チェックポイント阻害薬は頭頸部がんで承認されている(単剤療法)
  3. シスプラチンと免疫チェックポイント阻害薬の併⽤による有⽤性には多数報告がある



  <臨床試験概要>
   頭頸部がんを対象とした第II相臨床試験
    症例数︓                136例(予定)
                        第Ⅱa相 12例
                        第Ⅱb相 124例(62例︓62例)
    主要評価項⽬︓第IIa) キイトルーダ併⽤時のNC-6004の推奨投与量の決定
            第IIb) キイトルーダ+NC-6004とキイトルーダ単独投与による
                  PFS(無増悪⽣存期間)中央値の⽐較
    投与開始︓  2019年7⽉




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NC‐6004の頭頚部がんを対象とした免疫チェックポイント阻害剤との併用試験の開発
進捗についてご報告いたします。

現在、欧州および米国にて、第2相臨床試験が進行中です。
第2a相パートが順調に進捗しており、これまでに臨床的に問題となる毒性は認められ
ておらず、また有効性についても期待された結果が得られつつあります。
予定通り、本年度第1四半期に結果をご報告できる見込みです。

第2b相パートに向けた各国規制当局との対応も精力的に進めており、第2a相終了後、
速やかに移行します。
第2b相のtopline resultまでには、2年程度を見込んでいます。

第2b相が終了するころにはライセンス先を決めたいと考えており、ライセンスに向けた
動きを積極化していく計画です。




                                                                    17
  In‐house Technology :NC‐6300 エピルビシンミセル
  米国 第I相パート 臨床試験成績概要
     第I相パート
     例     数︓29例
     対 象 疾 患︓⾁腫を含む固形がん
     ⽬     的︓安全性・忍容性の検討、ならびに推奨⽤量の決定

     成績概要
      MTD(最⼤耐⽤量)は185 mg/m2に決定
      NC-6300に特異的な有害事象は発⽣せず、エピルビシン特有の副作⽤である悪⼼・
       嘔吐や⾻髄毒性は認められたが、発現頻度の減少や重症度の低減傾向が認められた
      ⻑期投与例においても、臨床的に問題となる⼼機能低下は認められなかった
      登録された⾎管⾁腫2例中2例については、ともにPR(奏効)




             ⾎管⾁腫を対象にexpansion cohort(例数追加試験)開始
     試験概要
     例     数︓10例
     ⽬     的︓3週間毎150mg/m2投与時の有効性および安全性の確認
     投 与 開 始︓2019年10⽉


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次にNC‐6300の開発進捗についてご報告いたします。

第1相パートにおいて、血管肉腫への顕著な効果を示していることが認められたことな
どから、NC‐6300の承認確度の向上を図ることを目的に、expansion cohort(例数追加
試験)としてさらに血管肉腫に絞って10例を追加することとし、症例登録が進行中です。
非常に希少ながんであることに加え、COVID‐19の影響で症例登録に苦戦しております
が、様々な施策を検討し、鋭意進めております。




                                                                     18
         In‐house Technology :NC‐6300 エピルビシンミセル
         オープンイノベーション の活用
          iCONM 研究︓松村研究室との共同研究

          「抗組織因⼦抗体(Tissue Factor:TF)を付加させたエピルビシンミセル製剤」
          に関する成果が、J. Controlled Releaseに掲載

                                                         44As3スキルス胃がん:TF高発現モデル
                        2,000
                                                                                                              PBS
                                                                                                              Epi 10 mg/kg
                    Tumor volume (mm3)




                        1,500
                                                                                                              NC-6300 15 mg/kg

                        1,000                                                                                 Anti-HER2 IgG-NC-6300 15 mg/kg
                                                                                                              Anti-TF IgG-NC-6300 15 mg/kg
                                   500

                                                                                                              抗体による増強効果
                                         0
                                             1   3   5   7   9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35   Day


            • 抗体による腫瘍細胞内への取り込み向上
            • 抗原の発現量に依存し、抗腫瘍効果の増強
                                              抗体の性質に合わせた患者選択が可能
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オープンイノベーションの一例をご紹介いたします。

片岡先生がセンター長を務める川崎のナノ医療イノベーションセンター(iCONM)では、
種々の学術機関や企業が集結し、ミセル化ナノ粒子技術の応用について、様々な視点
を持った新しい研究が進んでいます。
当社もそこへ参画することで、新規技術や新しい発想を当社開発メンバーが共有する
ことができ、研究はもとより、臨床に関する様々な課題を早期に克服することを目指し
ています。

このスライドは、iCONMにおける松村研究室との共同研究での成果です。
これまでエピルビシンミセル(NC‐6300)の表面に、抗組織因子(Tissue Factor:TF)抗体を
結合させた新規ミセルは、TFが高発現した腫瘍モデルにおいて、エピルビシン及びエピ
ルビシンミセルよりも高い抗腫瘍効果を示しました。
これは、抗体による腫瘍細胞内への選択的な取り込み能力により、対象となる抗原が
高発現した腫瘍に対し、抗腫瘍効果が増強したことを示しています。即ち、患者様の腫
瘍の性質に合わせて、より効率的に、薬を選択することが可能となります。
本研究成果は、国際学会誌であるJ. Controlled Releaseに掲載することが出来ました。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0168365920302005

今後も、外部との連携をより強固なものとし、当社技術のさらなる向上を目指します。




                                                                                                                                                    19
  In‐house Technology :
  自社技術 化粧品
   ミセル化ナノ粒⼦は、⾼級化粧品メーカーとの共同開発により、
   化粧品技術としても確⽴

  2010年
  eʻclafutur-W 美容液:
  ⾃社開発/⾃社販売                                            アルビオンとの共同開発商品/
                                                       販売/ナノキャリア

                2014年
                アジアへ海外展開
                リフィル発売
                ⼤容量発売

                                          2016年                 2017年
                                          男性向け育⽑剤製品             ⼥性向けへ拡⼤
                                          ヘルスケア領域への
                                          応⽤展開拡⼤
  2013年
  新⽣eclafutur :                                                              リニューアル
  アルビオンとの共同開発商品 2016年                                                        2019年4⽉
  販売/アルビオン      EXCIA AL:                                                    EXCIA AL
                                                               リニューアル
                アルビオンとの共同開発商品                                                イマキュレート
                販売/アルビオン                                       2018年10⽉
                                                               eclafutur d
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化粧品への活用についてご紹介いたします。

化粧品分野におけるミセル化ナノ粒子は、高級化粧品メーカーであるアルビオン社と
共同開発をしています。
Depthは、美容室数が200店舗になるなど、店舗数の拡大を行いました。
また、期間限定ショップなども展開し、売り上げアップにつなげています。
インターネットを通じた広告展開を進めており、より多くのターゲット層顧客へのPRと、リ
ピーターを増やす目的で定期購入の促進を行っています。
引き続き共同事業製品として販売を推進してまいります。

また、アルビオン以外からのお問い合わせもいただいており、ミセル化ナノ粒子の活用
の幅を広げていきたいと考えています。




                                                                                             20
                               1.     会社概要・トピックス
                               2.     2020年3月期決算概要
                               3.     自社技術パイプライン
                               4.     導入パイプライン




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導入パイプラインについてご報告いたします。

新しいナノキャリアは、収益化を急ぐため、ミセル化ナノ粒子パイプラインは絞り込みを
行い、なんとしても承認を取得することに集中してまいります。
一方で、人々の健康と幸福に貢献するという経営理念のもと、がん領域に限定せず、
価値ある医薬品については国内市場への取り込みを行っております。

当社は販売に近い製品の導入による収益化を急ぐ両輪で企業価値向上を図っていき
ます。




                                                                    21
      導入パイプライン
          導⼊ポイント
                   販売または販売段階に近い製品
                   アンメットニーズ
                   ニッチマーケット
                   独創性など

        品⽬                          対象疾患            ph1      ph2   ph3   販売   開発地域       パートナー

                                                                               ⽶国
         VB‐111                   卵巣がん                                         ⽇本の
         遺伝⼦治療薬
                                                                              参画決定



         ENT103                     中⽿炎                                        ⽇本
         抗菌薬




         Acti‐PRP                 不妊治療                                         ⽇本    Aeon International
        再⽣医療



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導入パイプラインの一覧です。

トピックスでご説明した通り、(スライド6,7,8)遺伝子治療製品VB‐111は、イスラエル
のVBL社より導入しております。本年3月末に国際共同第3相試験(OVAL試験)の中間
解析で試験継続が勧告されたことから、この第3相試験に参画する形で国内開発を行
う方針を決定いたしました。

抗菌薬であるENT103は、国内のセオリアファーマ社と共同で耳垂れを伴う中耳炎を
対象とした国内第3相臨床試験を実施しております。
本製剤は、比較的短期間で承認取得、市場投入及び収益化が期待できることから、早
期の経営基盤強化と企業価値の向上に資するものとして開発に着手いたしました。

再生医療分野として、PRP療法を用いた不妊治療を国内で普及させる目的で、台湾の
Aeon International社の販売代理店契約を結びました。
不妊治療を実施する施設において再生医療が実施できるよう申請をサポートし、医療
器具の販売を行っています。




                                                                                                               22
  In‐licensed 
  耳鼻咽喉科領域 ENT103
       セオリアファーマと共同開発

         対象疾患︓中⽿炎

                  新規⽿科⽤抗菌点⽿薬

        国内 第III相臨床試験概要

        対象疾患︓              持続する膿性⽿漏(⽿だれ)を有する中⽿炎患者
        投与開始︓              2019年5⽉
        評価項⽬︓              有効性
                             ①中⽿及び⿎膜の炎症に対する効果
                             ②⽿だれ停⽌までの期間
                             ③⽿だれ中に含まれる細菌に対する効果
                             ④⽿だれの性質




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ENT103ですが、国内第3相臨床試験を実施中です。

2019年5月に投与を開始し、1年程度の試験期間を予定し進めてまいりました。
しかしながら、試験開始後の対象疾患の発生状況やCOVID‐19等により被検者の登録
が影響を受けている現状を鑑み、試験期間の延長を見込んでおります。
試験終了時期については、状況を見極めながら検討してまいりますが、患者登録が早
期に完了するための方策を講じてまいります。




                                                                    23
      In‐licensed :
      再生医療領域 製品販売権の取得
        2019年4⽉22⽇
        株式会社エイオンインターナショナルと国内における「Aeon Acti-PRP 」の代理店契約

                                 国内初              難治性不妊症に対するPRP療法
                                                 対象︓        不妊治療中で⼈⼯授精あるいは胚移植を
                                                            予定する⼥性患者
                                                            (内膜菲薄もしくは反復着床障害患者が主な対象)


                                                 ⽅法︓        前腕から静脈⾎を20 ml採取、調製したPRPを
                                                            ⼦宮内に注⼊し、妊娠率を観察

                                                 <スケジュール>
                                                 ①⽉経周期の10および12⽇⽬にPRPを⼦宮内に注⼊
         Acti-PRP(⾎球細胞分離器)                       ②⽉経周期の14⽇⽬に⼦宮内膜の厚さを測定
                                                 ③16-19⽇ごろ ⼈⼯授精 あるいは 胚移植


     PRP (多⾎⼩板⾎漿) 治療とは
     打撲・捻挫や傷の⾃然治癒過程には、⾎液の中に含まれる
     "⾎⼩板"の中に含まれる成⻑因⼦が重要な役割を果たして
     います。PRPには傷んだ組織を元通りに直そうとする⾃⼰
     の組織修復機能を有しているので、PRPを局所に注⼊し、
     "早期治癒"や"疼痛の軽減"効果をもたらす治療法として欧
     ⽶では頻繁に⾏われています。

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再生医療領域では、PRP療法を不妊治療に用いる新しい取り組みを開始しています。
自己の血液から血小板を濃縮して子宮に戻すことにより、子宮内膜の環境を整え、着
床しやすくします。
山王病院で臨床研究が実施され、好ましい成績が得られたことから、国内に広く、この
治療を普及させる目的で、産婦人科PRP研究会が発足されています。
当社はエイオンインターナショナルと代理店契約を行い、国内の研究会会員施設向け
にActi‐PRPのキットを販売しております。




                                                                                            24
      In‐licensed :
      PRP事業
              第37 回受精着床学会総会にて成績発表                                  2019.8.1
              難治性不妊におけるPRP療法の有効性を発表(⼭王病院)

              対象者︓36 名(平均年齢 39.7 歳、⼦宮内膜厚 平均5.86mm)、過去に
              平均3.3 回の不妊治療を⾏っており、全例が⼦宮内膜の菲薄化のために胚
              移植がキャンセルになった既往者

               PRP 投与によって、⼦宮内膜は平均で1.27mm増加した。胚移植を
                実施できたのは32 例、妊娠が5 例(15.6%)に認められた。
               有害事象は認められなかった。



            当社は、産婦⼈科PRP研究会会員施設を対象にActi-PRP の実臨床をサ
            ポートし、販売活動を実施

         医療施設 国内産婦人科20施設で厚生局より再生医療等提供計画の承認を取得
         今後、さらに症例数を拡大し、実績向上を目指す


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PRP研究会の会員施設数は、現在59施設で、昨年4月の契約時点から20施設ほど会
員施設は増えております。
治療を開始している施設は、山王病院を含めて15施設。新型コロナウイルスによる自
粛中に当該厚生局から治療実施が承認され、治療開始を予定している所が5施設あり
ます。

本治療は、第二種再生医療等にあたり、施設ごとに当該地域の厚生局において再生
医療等治療計画の審査・承認を得ることが必要です。地域により承認審査のスピード
が異なる中、この対応を順次進めています。
COVID‐19の影響により、施設訪問の制限や、不妊治療の自粛等がありますが、終息
後にはすぐに治療を再開・開始できるようサポート強化を行っているところです。

治療開始施設においては、すでに妊娠の症例も見られており、これまで本治療の有用
性を様子見してきた施設においても治療開始を希望するようになってきています。
当社は、PRP療法の不妊改善のメカニズム解明等を共同研究により行いながら会員施
設のサポートを行っていきます。

今後も、産婦人科PRP研究会やメーカーとともに、不妊に悩むカップル向けおよび不妊
治療を行う医師向けの両面からPRを行っていきます。




                                                                                   25
  パイプライン
   製品                           対象疾患             ph1     ph2   ph3   販売    開発地域      パートナー


    NC-6004                     頭頸部がん                                      ⽶国/欧州
    シスプラチンミセル                                    共同開発
                                                                           (台湾)

   NC-6300
   エピルビシンミセル                     軟部⾁腫            自社開発                       ⽶国


   NK105
   パクリタキセルミセル
                                  乳がん            日本化薬                       ⽇本


   VB-111
   ⾮増殖型                          卵巣がん           VBL                          ⽶国
   アデノウイルスベクター                                                            (⽇本参画決定)

   ENT103
   ⽿⿐咽喉科製品
                                  中⽿炎            共同開発                       ⽇本


   Aeon Acti-PRP                難治性不妊            臨床研究実施中                              Aeon International
   再⽣医療
                                                                            ⽇本
                                PRP療法            自社販売                                産婦人科PRP研究会

                                 美容液             共同開発(アルビオン販売)
   化粧品                                                                      ⽇本
                               スカルプケア            共同開発/共同販売



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これまでご説明してきた通り、優先順位を明確化し、まずは現在進行中の臨床試験の
承認申請およびライセンスアウトのための活動を最優先とします。

自社製品においては、NC‐6004の免疫チェックポイント阻害剤との併用療法を最優先と
し、導入製品については遺伝子治療製品であるVB‐111を優先し開発を推進し、オープ
ンイノベーションにより適宜柔軟にリソース配分を行い、承認取得、ライセンスアウトな
どを早期に達成いたします。

自社製品の実用化による成長および導入製品による健康と幸福への貢献とともに経
営基盤の強化を図り、企業価値向上を目指してまいります。




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       ありがとうございました

本資料には、当社の事業及び展望に関する将来⾒通しが含まれておりますが、
現時点で⼊⼿可能な情報に基づき当社が判断した予想であり、潜在的なリス
クや不確実性が含まれています。そのため、様々な要因の変化により実際の
業績は記述している予想とは⼤きく異なる結果となる可能性があることを御
承知おき下さい。


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          ナノキャリア株式会社 社長室
             TEL: 03‐3241‐0553




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