4571 M-ナノキャリア 2021-06-10 12:30:00
遺伝子治療製品「VB-111」:国内投与開始のお知らせ 国際共同第III相臨床試験(プラチナ製剤抵抗性再発卵巣がん) [pdf]
2021 年 6 ⽉ 10 ⽇
<各位>
ナ ノ キ ャ リ ア 株 式 会 社
代表取締役社⻑ 松⼭哲⼈
(4571 東証マザーズ)
問合せ先 IR担当 ⼟屋千映⼦
電話番号 03-3241-0553
遺伝⼦治療製品「VB-111」 国内投与開始のお知らせ
︓
国際共同第 III 相臨床試験(プラチナ製剤抵抗性再発卵巣がん)
遺伝⼦治療製品 VB-111 のプラチナ製剤抵抗性再発卵巣がんを対象とした国際共同第Ⅲ
相臨床試験(OVAL 試験)について、このたび、国内第1例⽬となる投与が開始されました
のでお知らせいたします。
国内において、12 施設で 30 症例の登録を計画しております。
患者登録開始 防衛医科⼤学校病院
国⽴がん研究センター中央病院
新潟県⽴がんセンター
愛媛⼤学医学部附属病院
北海道⼤学病院
がん研究会有明病院
国⽴がん研究センター東病院
準備中 5施設
OVAL 試験は、海外で先⾏して患者登録が進んでおり、2021 年 4 ⽉末時点で 260 症例
以上の患者登録が完了しています。⽬標被験者数である 400 症例登録は今年度中に完了す
ると⾒込んでおります。
本試験においては、 FDA との協議により、主要評価項⽬として当初の OS(全⽣存期間)
に加え、PFS(無増悪⽣存期間)が追加されました。OS の結果取得は 2023 年を予定して
いますが、PFS の結果は 1 年ほど早く取得できるため、良好な結果が得られれば申請時期
の前倒しが可能です。 国内においても製造販売承認申請にスムーズに移⾏できるよう、 国内
規制当局とも協議しながら、引き続き、着実に開発を進めてまいります。
本件による 2022 年 3 ⽉期業績への影響はございませんが、国際共同第Ⅲ相臨床試験に
途中から⽇本が参画したことから、開発費の削減とともに開発期間を⼤幅に短縮して承認
取得を⽬指すことができます。当社は、本製品の承認取得/販売を通じた収益化を⾒込んで
おります。
プラチナ製剤抵抗性再発卵巣がん
国内の卵巣がん罹患数は年間 10,000 ⼈を超え、死亡者数は年間約 5,000 ⼈に達してい
ます。卵巣がんは、プラチナ製剤への感受性が⽐較的⾼いといわれており、1 次治療として
プラチナ製剤を⽤いた抗がん剤治療が⾏われます。治療中またはプラチナ製剤投与後 6 か
⽉以内に増悪が認められた場合には、プラチナ製剤抵抗性再発卵巣がんと判断されます。本
疾患は、標準治療がなくアンメットニーズの⼤きい疾患であることから、新たな治療法の開
発が強く求められています。
国際共同第Ⅲ相臨床試験概要
対象疾患︓プラチナ抵抗性再発卵巣がん
開発地域︓⽶国、イスラエル、欧州、⽇本
症例数 ︓400 例(内︓国内は 30 例を予定)
VB-111+パクリタキセル群 200 例 vs プラセボ+パクリタキセル群 200 例
主要評価項⽬︓全⽣存期間(OS)、無増悪⽣存期間(PFS)
VB-111
腫瘍⾎管内⽪細胞特異的にアポトーシスを誘導し、さらに腫瘍免疫を惹起する 2 つのメカニ
ズムを有するユニークな治験製品です。 ウイルスベクターを⽤いる遺伝⼦治療でありながら、静
脈内注射による全⾝投与型の製剤であり、卵巣がん以外の固形がんにも適応疾患を拡⼤する可
能性を有しています。海外では、VBL 社を中⼼に再発悪性膠芽腫および⼤腸がんを対象とした
第Ⅱ相臨床試験も進められております。当社は、VB-111 に関し、国内独占開発権および販売権
を VBL Therapeutics(イスラエル︓VBL 社)から導⼊しております。
以上