4571 M-ナノキャリア 2021-06-04 09:30:00
遺伝子治療製品「VB-111」:承認申請が1年早まる可能性をASCOで発表 国際共同第III相臨床試験 [pdf]
2021 年 6 ⽉ 4 ⽇
<各位>
ナ ノ キ ャ リ ア 株 式 会 社
代表取締役社⻑ 松⼭哲⼈
(4571 東証マザーズ)
問合せ先 IR担当 ⼟屋千映⼦
電話番号 03-3241-0553
遺伝⼦治療製品「VB-111」︓承認申請が 1 年早まる可能性を ASCO で発表
国際共同第 III 相臨床試験
VB-111*1 の国際共同第Ⅲ相臨床試験(OVAL 試験*2)の主要評価項⽬として、無増悪⽣
存期間 (PFS) を追加し承認申請が 1 年早まる可能性について、 ⽶国臨床腫瘍学会 (ASCO︓
6⽉ 4-8 ⽇開催)で発表することを導⼊元の VBL Therapeutics(イスラエル︓VBL 社)が
発表しました。
<発表概要>
FDA との協議に基づき、無増悪⽣存期間(PFS)を 2 つ⽬の主要評価項⽬として追加
PFS または全⽣存期間(OS)のいずれかの主要評価項⽬を達成することで⽣物製剤承
認申請が可能
PFS のトップラインデータは 2022 年に得られる⾒込みであり、⽣物製剤承認申請の
1 年前倒しが可能
主要評価項⽬として PFS が追加されたことは、結果取得の時期を早め、また OS による
評価も可能とするなど 2 つの評価項⽬のいずれかの達成で申請できることから、VB-111 の
成功の可能性を⾼めると期待されます。 本試験が順調に進捗し、国内においても製造販売承
認申請にスムーズに移⾏できるよう、国内規制当局とも協議しながら、引き続き、着実に準
備を進めてまいります。
OVAL 試験は、プラチナ製剤抵抗性卵巣がん*3 を対象に国際共同治験として海外で患者
登録が順調に進んでおり、2021 年 4 ⽉末時点で 260 症例以上の患者登録が完了していま
す。国内患者リクルートも開始しています。国内では 12 施設、30 症例を計画しており、
国内患者を含めた全症例数となる 400 症例登録は今年度中に完了すると⾒込まれておりま
す。
本件による 2022 年 3 ⽉期業績への影響はございませんが、国際共同第Ⅲ相臨床試験に
途中から⽇本が参画できることから、開発費の削減とともに開発期間を⼤幅に短縮して承
認取得を⽬指すことができます。当社は、本製品の承認取得/販売を通じた収益化を⾒込ん
でおります。
VBL 社の発表原⽂(英語)につきましては下記よりご確認ください。
http://ir.vblrx.com/news-releases/news-release-details/vbl-therapeutics-announces-addition-
progression-free-survival
*1:VB-111
腫瘍⾎管内⽪細胞のアポトーシスを誘導し、さらに腫瘍免疫を惹起する 2 つのメカニズムを有
するユニークな治療薬です。 ウイルスベクターを⽤いる遺伝⼦治療でありながら、 静脈内注射に
よる全⾝投与型の製剤であり、卵巣がん以外の固形がんにも適応疾患を拡⼤する可能性を有し
ています。海外では VBL 社を中⼼に再発悪性膠芽腫および⼤腸がんを対象とした第Ⅱ相臨床試
験も進められております。当社は VB-111 の国内独占開発権および販売権を VBL 社から導⼊し
ております。
*2:国際共同第Ⅲ相臨床試験概要(OVAL 試験)
対象疾患︓プラチナ製剤抵抗性卵巣がん
開発地域︓⽶国、イスラエル、欧州、⽇本
症例数 ︓400 例(内︓国内は 30 例を予定)
VB-111+パクリタキセル群 200 例 vs プラセボ+パクリタキセル群 200 例
主要評価項⽬︓全⽣存期間(OS) 、無増悪⽣存期間(PFS)
*3:プラチナ製剤抵抗性卵巣がん
国内の卵巣がん罹患数は年間 10,000 ⼈を超え、死亡者数は年間約 5,000 ⼈に達しています。
卵巣がんは、プラチナ製剤への感受性が⽐較的⾼いといわれており、1 次治療としてプラチナ製
剤を⽤いた抗がん剤治療が⾏われます。治療中またはプラチナ製剤投与後 6 か⽉以内に増悪が
認められた、 または、再発した場合にはプラチナ製剤抵抗性卵巣がんと判断されます。 本疾患は、
標準治療がなくアンメットニーズの⼤きい疾患であることから、新たな治療法の開発が強く求
められています。
以上