4571 M-ナノキャリア 2021-03-05 12:00:00
遺伝子治療製品VB-111のプラチナ製剤抵抗性卵巣がんを対象とした国際共同第3相臨床試験(OVAL試験)の中間成績が論文で公開されました [pdf]

                                                2021 年3⽉5⽇
 <各位>
                                   ナ ノ キ ャ リ ア 株 式 会 社
                                   代表取締役社⻑        松⼭   哲⼈
                                   ( 4 5 7 1 東 証 マ ザ ー ズ )
                                   問合せ先 IR担当 ⼟屋 千映⼦
                                   電話番号 03-3241-0553

       遺伝⼦治療製品 VB-111 のプラチナ製剤抵抗性卵巣がんを対象とした
      国際共同第Ⅲ相臨床試験(OVAL 試験)の中間成績が論⽂で公開されました

 当社が国内開発権および販売権を導⼊した遺伝⼦治療製品 VB-111 の国際共同第Ⅲ相臨床試験
(OVAL 試験)に関し、中間解析の成績が論⽂公開されたことを、    導⼊元である VBL Therapeutics
(イスラエル、以下「VBL 社」 )が 3 ⽉ 4 ⽇(現地時間)に発表しました。

 本成績は、国際的な婦⼈科腫瘍学会誌である Gynecologic Oncology にオンライン公開されま
した。 https://doi.org/10.1016/j.ygyno.2021.02.014

「無増悪⽣存期間(PFS)または⽣存期間(OS)を⼤幅に延⻑する可能性のある新しいアプロ
ーチは、プラチナ製剤抵抗性再発卵巣がんにおいて強く求められています。VB-111 は、とても
ユニークな作⽤機序を持ち、新しい治療アプローチの 1 つになる可能性があり、OVAL 試験の進
展を楽しみにしています。        」と、著者であり、本試験のステアリングコミティ委員⻑である
Bradley J. Monk 医師が述べており、  「VB-111 が持つユニークな 2 つの作⽤機序は、延命や予
後の改善に寄与できると信じています。本論⽂で報告された成績だけでなく、DSMC レビューに
基づき OVAL 試験が着実に進捗していることから、VB-111 は卵巣がんの治療に有益であると期
待しています。      」と、VBL 社の CEO である Dr. Dror Harats は述べています。

 国内の卵巣がん罹患数は年間 10,000 ⼈を超え、死亡者数は年間約 5,000 ⼈に達しています。
特に、再発のプラチナ製剤抵抗性卵巣がんには標準療法がなく、新たな治療法の開発が強く求め
られています。当社では、OVAL 試験に⽇本が参加する準備を進めてまいりました。現在、国内
の治験実施施設において⼿続きが進んでおり、まもなく、体制が整った施設から逐次症例の登録
が開始される予定です。本試験は、国内外全体で 400 症例を予定しており、そのうち国内は 30
例を予定しており、1 年程度で患者登録を完了する計画です。海外では、既に半数以上の登録が
完了しております。

 VB-111 は、腫瘍⾎管内⽪細胞のアポトーシスを誘導し、さらに腫瘍免疫を惹起する 2 つのメ
カニズムを有するユニークな治療薬です。遺伝⼦治療でありながら、静脈注射による全⾝投与型
の製剤であり、固形がんを対象に適応疾患を拡⼤する可能性を有しており、海外では、VBL 社を
中⼼に再発悪性膠芽腫および⼤腸がんを対象とした第Ⅱ相臨床試験が実施されています。

 なお、本件による 2021 年 3 ⽉期業績への影響はございませんが、国際共同第Ⅲ相臨床試験に
途中から⽇本が参画することで、開発期間を⼤幅に短縮して国内での承認取得を⽬指すことがで
きます。当社は、本製品の国内上市を達成することで、最先端の新しい治療法を国内の患者さん
に提供し、⼈々の健康と幸福に貢献してまいります。


                             1
 VBL 社の発表を翻訳してご案内いたしますが、原⽂の英語が優先されますことをご承知おきください。
  http://ir.vblrx.com/news-releases/news-release-details/vbl-therapeutics-announces-peer-
                               reviewed-publication-positive



   プラチナ製剤抵抗性卵巣がんを対象とした VB-111 の第Ⅲ相臨床試験(OVAL 試験)に関する
            中間解析のポジティブな成績が論⽂に掲載されました全

      •VB-111 治療群は 58%以上の CA-125 奏効率を⽰した
      •Gynecologic Oncology(婦⼈科腫瘍学会誌)にオンラインで公開
性監視委員会が卵巣癌おける VB-111 の研究を可能に
VBL 社は3⽉4⽇に、プラチナ製剤抵抗性再発卵巣がんを対象とした VB-111 の OVAL 試験(国際
共同第Ⅲ相臨床試験)の事前に設定された中間解析において、VB-111 治療群における評価可能な患
者では GCIG 基準に従い 58%以上の CA-125 奏効率という良好な成績が、国際的な婦⼈科腫瘍学会
誌である Gynecologic Oncology にオンライン公開されたと発表しました。
https://doi.org/10.1016/j.ygyno.2021.02.014

「この中間解析は、腫瘍バイオマーカーCA-125 による薬物活性のシグナルを取得することが⽬的で
した。その意図は、無効な臨床試験のリスクを減らし、成功の可能性を⾒極めることです。無増悪⽣
存期間(PFS)または⽣存期間(OS)を⼤幅に延⻑する可能性のある新たな作⽤機序によるプラチナ
製剤抵抗性卵巣がんに対するアプローチが強く求められています。VB-111 は、とてもユニークな作
⽤機序を持ち、新しいアプローチの 1 つになる可能性があり、OVAL 試験の進展を楽しみにしていま
す。」と、著者であり、本試験のステアリングコミティ委員⻑である Bradley J. Monk 医師
(FACOG, FACS, Arizona Oncology (US Oncology Network), University of Arizona College of
Medicine, Creighton University School of Medicine)は述べています。

本論⽂では、OVAL 試験の最初の評価可能な 60 例について、⾮盲検下でデータをレビューし、GCIG
基準に従って CA-125 奏効率を評価した成績が発表されました。評価対象 60 例の CA-125 の奏効率
は 53%であり、均等に無作為化されていると仮定した場合、治療群(VB-111 とパクリタキセル週 1
回投与の併⽤)における奏効率は 58%以上でした。VB-111 のマーカーと考えられる治療後の発熱
が認められた症例における CA-125 奏効率は 69%でした。本中間解析において、試験の継続を判断
するために設定された条件は、VB-111 の奏効率が⽐較群の奏効率より少なくとも 10%⼤きくなけ
ればならないというものでしたが、この条件を満たしていました。

「VB-111 が持つユニークな 2 つの作⽤メカニズムは、延命や予後の改善に寄与できる可能性がある
と信じています。本論⽂で報告された成績だけでなく、DSMC レビューに基づき OVAL 試験が着実に
進捗していることから、VB-111 が卵巣がんの治療に有益であると期待しています。 」と、VBL 社の
CEO である Dr. Dror Harats は述べています。



                                                                                     以上




                                           2