4571 M-ナノキャリア 2019-03-20 08:30:00
遺伝子治療薬VB-111に関する学会発表内容について [pdf]

                                                           平成 31 年 3 月 20 日
   <各位>
                                     ナ ノ キ ャ リ ア 株 式 会 社
                                     代 表 取 締 役 社 長 中 冨 一 郎
                                     ( 4 5 7 1   東 証 マ ザ ー ズ )
                                     問合せ先 取締役CSFO兼社長室長 松山哲人
                                     電 話 番 号   0 3 - 3 2 4 1 - 0 5 5 3



        遺伝子治療薬VB-111 に関する学会発表内容について

 当社がVBL社(イスラエル)より国内開発販売権を導入したVB-111 が免疫系を活性
化し、免疫細胞の腫瘍への浸潤を誘導、免疫系が腫瘍を攻撃するようになることを示唆す
る成績が発表されましたのでお知らせいたします。

  米 国 ハ ワ イ で 開 催 さ れた 第 50 回 婦 人 科 腫 瘍学 会 ( The Society of Gynecologic
Oncology (SGO) 50th Annual Meeting on Women’s Cancer)において、Dr. Ronnie
Shapira-Frommer(Sheba Medical Center、イスラエル)と、Dr. Richard Penson
(Massachussetts General Hospital、アメリカ)により発表されました。

  VB-111 とパクリタキセルを併用したプラチナ耐性卵巣がん患者の
  病理組織学的解析から:
   VB-111は、CD8陽性T細胞の腫瘍浸潤や腫瘍壊死といった免疫治療効果を誘導した。
   病理学的所見   (免疫反応) は、持続的な抗腫瘍効果(腫瘍縮小など)と関連していた。
   VB-111は、免疫チェックポイント阻害薬に反応しにくいがんを、反応しやすくす
     ることが期待でき、治療効果の改善に寄与する可能性がある。がん免疫への応答が
     鈍いと言われるがんにおいても効果を示す可能性がある。

 発表ポスターについては、以下をご参照ください。
 http://ir.vblrx.com/static-files/f5f147a5-f1d0-4c79-9e21-c1594195d819



 VBL社は、2019 年後半に消化器がんを対象とした免疫チェックポイント阻害剤との併
用試験を新たにスタートする計画も発表しています。

Ofranergene Obadenovec(VB-111)について
VB-111 は、非増殖型アデノウイルスベクターを利用した抗腫瘍性の遺伝子治療薬です。第 2
相臨床試験で、化学療法(パクリタキセル)と併用した VB-111 は、再発プラチナ耐性卵巣が
ん患者の生存期間を延長しました。治療用量 VB-111 +パクリタキセル併用療法の全生存期間
中央値は 498 日、低用量 VB-111 +パクリタキセル併用療法は 172 日(p = 0.03)
                                                  。現在実施
中であるピボタルな第 3 相臨床試験(OVAL)は、有効性が認められた第 2 相臨床試験のプロト
コールと同内容で設計されており、全生存期間を改善することを主な目的としています。2019
年末には、OVAL 試験の中間解析が予定されています。


                                                                         以上