4571 M-ナノキャリア 2020-11-26 14:15:00
遺伝子治療製品VB-111 プラチナ製剤抵抗性卵巣がんを対象とした国際共同第III相臨床試験に関する治験計画届提出のお知らせ [pdf]

                                             2020 年 11 ⽉ 26 ⽇
   <各位>
                                ナ ノ キ ャ リ ア 株 式 会 社
                                代表取締役社⻑           松⼭    哲⼈
                                ( 4 5 7 1   東 証 マ ザ ー ズ )
                                問合せ先 IR担当         ⼟屋 千映⼦
                                電話番号        03-3241-0553


       遺伝⼦治療製品VB-111︓プラチナ製剤抵抗性卵巣がんを対象とした
          国際共同第Ⅲ相臨床試験に関する治験計画届提出のお知らせ


 当社が国内独占開発権および販売権を VBL Therapeutics(イスラエル︓VBL 社)から導⼊し
た遺伝⼦治療製品 VB-111 について、VBL 社主導のプラチナ製剤抵抗性卵巣がんを対象とした国
際共同第Ⅲ相臨床試験(OVAL 試験)が⽶国を中⼼に実施されており、本⽇、OVAL 試験に⽇本が
参画するための治験計画届を医薬品医療機器総合機構に提出しましたのでお知らせいたします。
なお、提出後は薬機法第 80 条の 2 第 3 項後段の規定による「30 ⽇調査」を経て治験実施可能と
なります。

 【国際共同第Ⅲ臨床試験の概要】
 対象疾患︓ プラチナ製剤抵抗性卵巣がん
 実施地域︓ ⽶国、イスラエル、欧州、⽇本
 症例数 ︓ 400 例 (内︓国内は 30 例を予定)
       VB-111+パクリタキセル群 200 例 / プラセボ+パクリタキセル群 200 例
 評価項⽬︓ 全⽣存期間(OS)   、無増悪⽣存期間(PSF)
 実施期間︓ 2023 年 6 ⽉(予定)

 国内の卵巣がん罹患数は年間 10,000 ⼈を超え、死亡者数は年間約 5,000 ⼈に達しています。
卵巣がんは、プラチナ製剤への感受性が⽐較的⾼いといわれており、1 次治療としてプラチナ製
剤を⽤いた抗がん剤治療が⾏われます。治療中またはプラチナ製剤投与後 6 か⽉以内に増悪が認
められた、または、再発した場合にはプラチナ製剤抵抗性卵巣がんと判断されます。本疾患は、
アンメットニーズの⼤きい疾患であり、新たな治療法の開発が求められています。VBL 社から発
表された第Ⅲ相臨床試験の中間解析結果では、第Ⅱ相臨床試験と同等以上の良好な結果を得てお
り、患者登録が順調に進んでいます。

 尚、本件による 2021 年 3 ⽉期の業績への影響はございませんが、国際共同第Ⅲ相臨床試験に
途中から参画することで、開発期間を⼤幅に短縮して承認取得を⽬指すことができます。本製品
の国内上市を達成することで、最先端の新しい治療法を国内の患者さんに提供し、⼈々の健康と
幸福に貢献してまいります。


 ※VB-111
 腫瘍⾎管内⽪細胞のアポトーシスを誘導し、さらに腫瘍免疫を惹起する 2 つのメカニズムを有する
ユニークな治療薬です。ウイルスベクターを⽤いる遺伝⼦治療でありながら、静脈内注射による全⾝
投与型の製剤であり、卵巣がん以外の固形がんにも適応疾患を拡⼤する可能性を有しています。海外
では、VBL 社を中⼼に再発悪性膠芽腫および⼤腸がんを対象とした開発も進められております。
                                              以上