4571 M-ナノキャリア 2020-08-13 12:00:00
遺伝子治療薬VB-111のプラチナ製剤抵抗性卵巣がんを対象とした国際共同第3相臨床試験(OVAL試験)の2回目の中間解析結果について [pdf]

                                                2020 年 8 ⽉ 13 ⽇
 <各位>
                                  ナ ノ キ ャ リ ア 株 式 会 社
                                  代表取締役社⻑          松⼭     哲⼈
                                  ( 4 5 7 1   東 証 マ ザ ー ズ )
                                  問合せ先 IR担当       ⼟屋     千映⼦
                                  電話番号        03-3241-0553


         遺伝⼦治療薬 VB-111 のプラチナ製剤抵抗性卵巣がんを対象とした
        国際共同第3相臨床試験(OVAL 試験)の 2 回⽬の中間解析結果について


 当社が国内開発権および販売権を導⼊した遺伝⼦治療薬 VB-111 について、⽶国を中⼼に実施
中の OVAL 試験に関し、2 回⽬の第 3 者委員会による中間解析が⾏われ、満場⼀致で試験の継続
が勧告されたことを、導⼊元である VBL Therapeutics(イスラエル、以下「VBL 社」
                                                )が発表し
ました。


 「これは、VB-111 とプラセボの盲検化されていない全⽣存期間の⽐較をレビューした結果に
基づく、OVAL 試験における 2 回⽬の成功です。OVAL 試験は COVID-19 のパンデミックにもか
かわらず、患者登録が⾮常に早く進んでおり、試験参加者の 50%以上に⾼い奏効率が認められて
いることに励まされています。」と、VBL 社の CEO である Dr. Dror Harats は述べています。


 当社は、遺伝⼦治療薬 VB-111 の国内取扱いに関し、国内開発に向け、カルタヘナ法に基づく
第⼀種使⽤規程の承認を取得済みであり、国内試験開始に向けた規制当局との相談が進んでおり
ます。当社は引き続き、国際共同第 3 相臨床試験に国内を参加させる準備を進めてまいります。


 国内の卵巣がん罹患数は年間 10,000 ⼈を超え、死亡者数は年間約 5,000 ⼈に達しています。
卵巣がんは、プラチナ製剤への感受性が⽐較的⾼いといわれており、1 次治療としてプラチナ系
抗がん剤治療が⾏われます。治療中 6 か⽉以内に増悪が認められた、または、再発した場合には
プラチナ製剤抵抗性卵巣がんと判断されます。本疾患は、アンメットニーズの⼤きい疾患であり、
新たな治療法の開発が求められています。


 VB-111 は、腫瘍⾎管内⽪細胞のアポトーシスを誘導し、さらに腫瘍免疫を惹起する 2 つのメ
カニズムを有するユニークな治療薬です。遺伝⼦治療でありながら、静脈注射による全⾝投与型
の製剤であり、固形がんを対象に適応疾患を拡⼤する可能性を有しています。海外では、VBL 社
を中⼼に再発悪性膠芽腫および⼤腸がんを対象とした開発も進められております。


 当社は、VB-111 のがん領域での治療薬としての可能性を評価しており、引き続き海外での開
発動向を⾒極めながら国内開発を進めてまいります。本製品の国内上市を達成することは、当社
の経営基盤強化につながると⾒込んでおり、当社のコア技術の成⻑を⽀える⼀つとなると期待し
ております。


 なお、本件による 2021 年 3 ⽉期業績への影響はございません。

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 VBL 社の発表を翻訳してご案内いたしますが、原⽂の英語が優先されますことをご承知おきください。
 http://ir.vblrx.com/news-releases/news-release-details/vbl-therapeutics-announces-second-successful-pre-planned-interim




                 独⽴データモニタリング委員会(DSMC)は、
      卵巣癌における VB-111 の OVAL 試験の主要エンドポイントである⽣存率を検討し、
           2 回⽬の中間解析が計画通りの良好な結果であったことを発表

VBL 社は、8 ⽉ 12 ⽇(現地時間)に、独⽴データモニタリング委員会(DSMC)によるプラチナ耐性
卵巣がんを対象とした VB-111 の OVAL 試験(国際共同第 3 相臨床試験)で、計画された 2 番⽬の中
間解析を実施し、満場⼀致で試験の継続を勧告したことを発表しました。

2 回⽬の中間解析において、DSMC は、少なくとも 3 か⽉のフォローアップが完了した最初に登録さ
れた 100 例の無作為化された⾮盲検の全⽣存期間(OS)データをレビューしました。OS は、OVAL
試験の主要エンドポイントで、奏効率と安全性情報も検討されました。

「私たちは、DSMC が OVAL 試験の実施について、計画どおりの継続を勧告したことを嬉しく思いま
す。これは、VB-111 とプラセボの盲検化されていない全⽣存期間の⽐較をレビューした結果に基づ
く、
 OVAL 試験における 2 回⽬の成功です。
                      OVAL 試験は COVID-19 のパンデミックにもかかわらず、
患者登録が⾮常に早く進んでおり、試験参加者の 50%以上に⾼い奏効率が認められていることに励ま
されています。この最新の DSMC による勧告は、1 回⽬の中間解析における有効性分析で観察された
驚くべき奏効率と、プラチナ耐性卵巣がん患者を対象とした VB-111 の第 2 相試験で⾒られた⽣存期
間の延⻑と合わせ、この OVAL 試験に対する信頼性を裏付けています。卵巣がん患者の潜在的なベネ
フィットのために VB-111 の開発を推進することに喜びを感じます。」と、VBL 社の CEO である Dr.
Dror Harats は述べています。


2020 年 3 ⽉に報告した通り、第 1 回⽬の中間解析結果として、最初の評価可能 60 例について GCIG
基準に従って CA-125 奏効率を⽐較しました。これら 60 例の CA-125 の奏効率は 53%でした。均等
に無作為化されていると仮定した場合、治療群(VB-111 とパクリタキセル週 1 回投与の併⽤)にお
ける奏効率は 58%以上になります。発熱は VB-111 のマーカーと考えられ、治療後に発熱が認められ
た症例における CA-125 奏効率は 69%でした。


OVAL 試験の次の DSMC レビューは、2021 年の第 1 四半期に予定されています


                                                                                                                       以上




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