4571 M-ナノキャリア 2020-08-12 15:00:00
2021年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結) [pdf]

 
                                                                                                                  
 
                2021年3月期  第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)
                                                                    2020年8月12日
上場会社名     ナノキャリア株式会社                                  上場取引所  東
コード番号     4571  URL  http://www.nanocarrier.co.jp/
代表者       (役職名) 代表取締役社長CEO              (氏名)松山 哲人
問合せ先責任者 (役職名) 取締役コーポレート本部長              (氏名)藤本 浩治     TEL  (03)3241-0553
四半期報告書提出予定日     2020年8月12日              配当支払開始予定日 -
四半期決算補足説明資料作成の有無:無  
四半期決算説明会開催の有無      :無  
 
                                                              (百万円未満切捨て)
1.2021年3月期第1四半期の業績(2020年4月1日~2020年6月30日)
  (1)経営成績(累計)                                       (%表示は、対前年同四半期増減率)
 
                  売上高               営業利益           経常利益           四半期純利益

                        百万円                %                百万円       %           百万円                 %          百万円                %
    2021年3月期第1四半期            129     △11.5                   △213     -               △217            -              △218           -
    2020年3月期第1四半期            146         247.8               △499     -               △539            -              △446           -
 
                                                          潜在株式調整後
                        1株当たり
                       四半期純利益
                                                           1株当たり
                                                          四半期純利益
                                         円 銭                        円 銭
    2021年3月期第1四半期                    △3.31                            -
    2020年3月期第1四半期                    △8.68                            -
 
    (2)財政状態
                               総資産                                       純資産                                自己資本比率

                                                   百万円                                百万円                                           %
    2021年3月期第1四半期                                   8,924                              8,730                                      96.9
    2020年3月期                                        8,944                              8,768                                      97.0
 
(参考)自己資本            2021年3月期第1四半期                           8,646百万円          2020年3月期                8,675百万円
 
2.配当の状況
                                                                    年間配当金
 
                      第1四半期末                     第2四半期末             第3四半期末                      期末                      合計
                                   円 銭                      円 銭                 円 銭                       円 銭                    円 銭
    2020年3月期                        -                        0.00                -                        0.00                    0.00
    2021年3月期                        -                                                                                        
  2021年3月期(予想)                  0.00      -       0.00     0.00
(注)直近に公表されている配当予想からの修正の有無:無
 
3.2021年3月期の業績予想(2020年4月1日~2021年3月31日)
                                 (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
 
                                                                                                                      1株当たり
                       売上高                         営業利益                  経常利益                  当期純利益
                                                                                                                      当期純利益

                      百万円            %           百万円            %   百万円           %            百万円           %                   円 銭
         通期            338     △38.9             △1,495         -   △1,496        -          △1,490          -                  △22.55
(注)直近に公表されている業績予想からの修正の有無:無
 
※  注記事項
  (1)四半期財務諸表の作成に特有の会計処理の適用:無
 
  (2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
    ①  会計基準等の改正に伴う会計方針の変更    :無
    ②  ①以外の会計方針の変更                  :無
    ③  会計上の見積りの変更                    :無
    ④  修正再表示                              :無
 
  (3)発行済株式数(普通株式)
    ①  期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年3月期1Q              66,057,401株   2020年3月期   66,057,401株
    ②  期末自己株式数                      2021年3月期1Q          26株    2020年3月期          26株
    ③  期中平均株式数(四半期累計)   2021年3月期1Q 66,057,401株 2020年3月期1Q 51,430,933株
 
※  四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
 
※  業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
    本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判
   断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等
   は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての
   注意事項等については、添付資料3ページ「業績予想などの将来予測情報に関する説明」をご覧ください。
 
                            ナノキャリア株式会社(4571) 2021年3月期 第1四半期決算短信

○添付資料の目次
 
    1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………………………    2
     (1)経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………………………    2
     (2)財政状態に関する説明 ……………………………………………………………………………………………    3
     (3)業績予想などの将来予測情報に関する説明 ……………………………………………………………………    3
    2.四半期財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………………    4
     (1)四半期貸借対照表 …………………………………………………………………………………………………    4
     (2)四半期損益計算書 …………………………………………………………………………………………………    5
     (3)四半期財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………………………    6
       (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………    6
       (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) …………………………………………………………    6
       (重要な後発事象) …………………………………………………………………………………………………    6
 




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                                   ナノキャリア株式会社(4571) 2021年3月期 第1四半期決算短信

1.当四半期決算に関する定性的情報
    (1)経営成績に関する説明
      当社は主要パイプラインの開発推進、新規パイプラインの探索、提携先の開拓などに積極的に取り組んでまいり
     ました。
      なお、新型コロナウイルス感染症の当四半期会計期間における業績への影響につきましては、当社の主たる事業
     は医薬品等の研究開発であり、上市された製品もないため、軽微であったと判断しております。
 
      主要パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。
      シスプラチンミセル(NC-6004)につきましては、ライセンス先であるOrient Europharma Co., Ltd.と共同でグ
     ローバルに臨床試験を推進しております。欧米地域における頭頸部がんを対象としたNC-6004及び免疫チェックポ
     イント阻害剤「キイトルーダ®」との併用による第Ⅱ相臨床試験は、2019年7月より投与を開始し、2020年6月、
     第Ⅱa相試験の主要評価項目(キイトルーダ®併用時の推奨用量の決定)を達成し、第Ⅱb相試験開始に向けて各国
     規制当局との手続きを進めており、本年中の開始を予定しております。
      エピルビシンミセル(NC-6300)につきましては、米国で軟部肉腫を対象に第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を実施中です。対
     象疾患として第Ⅰ相パート試験で有効性が示唆された軟部肉腫の一種である血管肉腫にターゲットを絞り、有効性
     及び安全性を確認する追加試験を実施しております。なお、本剤は米国食品医薬品局(FDA)より本適応に対する
     オーファンドラッグの指定※1を受けております。
      パクリタキセルミセル(NK105)につきましては、日本を含むアジア地域を対象としたライセンス先である日本
     化薬株式会社から、乳がんを対象に第Ⅱ相臨床試験を実施中の旨発表されております。
 
    ※1    オーファンドラッグ指定(希少疾病用医薬品指定)
          米国における患者数20万人以下の希少疾病に対する新薬開発を促進するために米国FDAが与えるもので、オー
      ファンドラッグの指定を受けると、7年間の排他的先発販売権が与えられます。また、米国政府からの補助金の
      獲得、臨床研究費用の税額控除、FDA申請における医薬品審査手数料の免責、治験実施計画書の審査に対しての
      優遇措置が受けられます。
 
      導入パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。
      Vascular Biogenics Ltd.(イスラエル、以下「VBL」といいます。)から国内の開発及び販売権に関するライセ
     ンスを取得した遺伝子治療製品「VB-111」につきましては、現在、同社が米国を中心にプラチナ抵抗性卵巣がんを
     対象に国際共同第Ⅲ相臨床試験(OVAL試験)を実施しております。当社は、2019年11月、同パイプラインの国内開
     発に向け、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法※2)に基
     づく第一種使用規程の厚生労働大臣・環境大臣連名による承認を取得いたしました。また、2020年3月、VBLが実
     施中のOVAL試験に関し、第三者委員会による中間解析において試験の継続が推奨された旨、同社から発表されまし
     た。これを踏まえ、当社はOVAL試験に日本から参画する方針を決定し、国内治験開始に向けた各種準備を進めてお
     ります。
      セオリアファーマ株式会社と共同開発中の耳鼻咽喉科領域における開発候補品(ENT103)につきましては、国内
     において中耳炎を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施しており、2019年5月に登録を開始しております。本剤は抗が
     ん剤の開発と比べ短期間で製造販売承認を取得することが期待できることから、患者さんのQOL向上に役立つ医薬
     品として早期にお届けすることを目指しておりますが、対象となる患者さんが例年より少なかったことや新型コロ
     ナウイルスの影響等により、試験期間の延長を見込んでおります。
      株式会社エイオンインターナショナルから国内販売権を取得した「Acti-PRP(血球細胞分離機)」につきまして
     は、産婦人科PRP研究会の会員施設に対し「Acti-PRP」を販売し、あわせて臨床研究を実施しております。
       
    ※2    カルタヘナ法
       生物の多様性を保全及び持続可能な利用に悪影響を及ぼす可能性のあるもの(人の健康に対する危険も考慮し
      たもの)の安全な移送、取扱い及び利用の分野において十分な水準の保護を確保することに寄与することを目的
      として2003年に国際発効したカルタヘナ議定書を日本で実施するための法律です。遺伝子組換え生物等を用いた
      遺伝子治療臨床試験は、カルタヘナ法における拡散防止措置を執らずに行う使用等(第一種使用等)に該当しま
      す。遺伝子治療用製品の治験の実施にあたっては、第一種使用規程を定め、生物多様性影響評価書を提出して大
      臣承認を受ける義務があります。
 




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                                         ナノキャリア株式会社(4571) 2021年3月期 第1四半期決算短信

         新規開発パイプラインにつきましては、当社独自の先進基盤技術である抗体/薬物結合型ミセル「ADCM
        (Antibody/Drug-Conjugated Micelle)」を次世代型DDS医薬品技術として開発しております。センサーとなる抗
        体などを結合したActive型ミセル化ナノ粒子は、標的とする組織、細胞へのターゲティング性能を高めることが期
        待されます。JCRファーマ株式会社との間では、脳内デリバリー創薬に関する共同研究契約を締結し、両社が持つ
        技術や知見を融合し、革新的な脳内デリバリー医薬品の実現を目指した共同研究を推進しております。
     
         化粧品事業につきましては、株式会社アルビオンが販売する美容液エクラフチュール及び薬用美白美容液エクシ
        アALホワイトニングイマキュレートエッセンスIDD用の原材料を供給しております。また、同社との共同開発製品
        であるスカルプトータルケア製品「Depth(デプス)」事業を共同で推進しております。
         さらに、化粧品開発における皮膚浸透性の研究を基に、皮膚科領域における医薬品開発の可能性を見いだしてお
        り、今後、皮膚科領域での医薬品にも応用展開を目指してまいります。
 
         以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は、開発マイルストーン収入、化粧品材料供給収入等により
        129,410千円(前第1四半期売上高146,210千円)、営業損失は213,955千円(前第1四半期営業損失499,493千
        円)、経常損失は217,791千円(前第1四半期経常損失539,729千円)、四半期純損失は218,699千円(前第1四半
        期四半期純損失446,499千円)となりました。
         なお、当第1四半期累計期間におきまして、外国為替相場の変動による為替差損8,432千円を営業外費用に計上
        しております。これは、当社の保有する主に外貨建預金及び外貨建債券の評価替えにより発生したものでありま
        す。
 
         当第1四半期会計期間後の事業開発活動として、2020年7月15日開催の取締役会において、当社を吸収合併存続
        会社とし、アキュルナ株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:秋永士朗)を吸収合併消滅会社とする吸
        収合併を実施することを決議し、同日付で、同社との間で合併契約書を締結いたしました。本合併は、当社におい
        てはパイプラインの追加及び拡充、核酸分野の更なる開発、mRNA創薬の一環としてのワクチン開発の推進、優秀な
        人材の獲得などが期待でき、アキュルナ株式会社においては当社と経営統合することによる資金力や開発能力の強
        化、提携先の探索能力の拡大、実験施設及び機器の充実などを背景に研究開発の加速化などが見込めます。さら
        に、両社の強みを相互に生かし、補完することによる事業競争力の強化や経営の効率化など様々なシナジーがある
        と考えております。詳細につきましては、「(重要な後発事象)1.合併契約の締結」に記載のとおりでありま
        す。
 
    (2)財政状態に関する説明
         当第1四半期会計期間末における資産は、前事業年度末に比べ20,148千円減少し、8,924,415千円となりまし
        た。負債は、前事業年度末に比べ18,700千円増加し、194,296千円となりました。純資産は、前事業年度末に比べ
        38,848千円減少し、8,730,118千円となりました。
 
    (3)業績予想などの将来予測情報に関する説明
       当事業年度(2021年3月期)の業績予想につきましては、売上高は、開発マイルストーン収入、化粧品原料供給
        収入、PRP事業に係る医療機器売上等により338百万円(前事業年度比38.9%減)、営業利益は△1,495百万円(前
        事業年度営業利益△1,105百万円)、経常利益は△1,496百万円(前事業年度経常利益△1,144百万円)、当期純利
        益は△1,490百万円(前事業年度当期純利益△2,009百万円)を見込んでおり、2020年5月13日の「2020年3月期決
        算短信〔日本基準〕(非連結)」で公表した通期業績予想に変更はありません。
         なお、「2.四半期財務諸表及び主な注記 (3)四半期財務諸表に関する注記事項 (重要な後発事象)」に
        記載しております、合併契約の締結が業績に与える影響等につきましては、現時点では確定しておりません。今
        後、開示すべき影響等が判明した場合は速やかにお知らせいたします。
 




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                          ナノキャリア株式会社(4571) 2021年3月期 第1四半期決算短信

2.四半期財務諸表及び主な注記
    (1)四半期貸借対照表
                                                       (単位:千円)

                                前事業年度            当第1四半期会計期間
                             (2020年3月31日)         (2020年6月30日)
    資産の部                                                           
     流動資産                                                          
       現金及び預金                        4,470,643            3,206,759
       受取手形及び売掛金                       122,605              117,380
       有価証券                          3,000,000            4,000,000
       原材料及び貯蔵品                         76,142              184,940
       その他                             250,467              136,794
       流動資産合計                        7,919,858            7,645,874
     固定資産                                                          
       有形固定資産                              146                  128
       無形固定資産                              149                  149
       投資その他の資産                      1,024,407            1,278,262
       固定資産合計                        1,024,704            1,278,540
     資産合計                            8,944,563            8,924,415
    負債の部                                                           
     流動負債                                                          
       買掛金                               2,014                1,805
       未払法人税等                           49,701               16,989
       その他                              96,694               81,548
       流動負債合計                          148,410              100,343
     固定負債                                                          
       繰延税金負債                            2,320               69,038
       資産除去債務                           24,866               24,914
       固定負債合計                           27,186               93,952
     負債合計                              175,596              194,296
    純資産の部                                                          
     株主資本                                                          
       資本金                           4,135,865            4,135,865
       資本剰余金                         8,378,511            8,378,511
       利益剰余金                        △3,818,187           △4,036,886
       自己株式                               △27                  △27
       株主資本合計                        8,696,161            8,477,462
     評価・換算差額等                                                      
       その他有価証券評価差額金                   △20,895               169,026
       評価・換算差額等合計                     △20,895               169,026
     新株予約権                              93,700               83,629
     純資産合計                           8,768,967            8,730,118
    負債純資産合計                          8,944,563            8,924,415
 




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                          ナノキャリア株式会社(4571) 2021年3月期 第1四半期決算短信

    (2)四半期損益計算書
     (第1四半期累計期間)
                                                       (単位:千円)

                           前第1四半期累計期間            当第1四半期累計期間
                           (自 2019年4月1日          (自 2020年4月1日
                            至 2019年6月30日)         至 2020年6月30日)
    売上高                              146,210               129,410
    売上原価                              20,716                 9,108
    売上総利益                            125,494               120,301
    販売費及び一般管理費                       624,987               334,257
    営業損失(△)                         △499,493              △213,955
    営業外収益                                                         
     受取利息                              3,382                 4,562
     その他                                  41                    34
     営業外収益合計                           3,423                 4,597
    営業外費用                                                         
     為替差損                             16,716                 8,432
     株式交付費                            13,106                    -
     新株予約権発行費                          9,267                    -
     社債発行費                             4,570                    -
     営業外費用合計                          43,660                 8,432
    経常損失(△)                         △539,729              △217,791
    特別利益                                                          
     新株予約権戻入益                          1,769                    -
     社債償還益                            92,368                    -
     特別利益合計                           94,137                    -
    税引前四半期純損失(△)                    △445,592              △217,791
    法人税、住民税及び事業税                         907                   907
    法人税等合計                               907                   907
    四半期純損失(△)                       △446,499              △218,699
 




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    (3)四半期財務諸表に関する注記事項
    (継続企業の前提に関する注記)
     該当事項はありません。
 
    (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
     該当事項はありません。
 
    (重要な後発事象)
     1.合併契約の締結
       当社は、2020年7月15日開催の取締役会において、当社を吸収合併存続会社とし、アキュルナ株式会社(本
      社:東京都文京区、代表取締役社長:秋永士朗、以下「アキュルナ」といいます。)を吸収合併消滅会社とする
      吸収合併(以下「本合併」といいます。)を実施することを決議し、同日付で、アキュルナとの間で、本合併に
      関する合併契約書(以下「本合併契約」といいます。)を締結いたしました。
 
      (1)合併の目的
        アキュルナは、当社保有の特許のライセンスを受けて核酸医薬品の事業化を目指していることから当社と親
       和性が高く、またアキュルナの取り組みは、当社の経営理念である「ナノテクノロジーを用いて新しい医薬品
       を創出し、人々の健康とQOLの向上に貢献する」にも合致するものです。本合併は、当社においてはパイプラ
       インの追加及び拡充、核酸分野の更なる開発、mRNA創薬の一環としてのワクチン開発の推進、優秀な人材の獲
       得などが期待でき、アキュルナにおいては当社と経営統合することによる資金力や開発能力の強化、提携先の
       探索能力の拡大、実験施設及び機器の充実などを背景に研究開発の加速化などが見込めます。さらに、両社の
       強みを相互に生かし、補完することによる事業競争力の強化や経営の効率化など様々なシナジーがあると考
       え、当社及びアキュルナは、本合併の実行につき合意し、本合併契約の締結に至りました。
        なお、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成31年1月16日)及び「企業結合会計基準
       及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 平成31年1月16日)の取得企業
       の決定方法の考え方に基づき、当社を取得企業と決定しております。
 
      (2)合併の要旨
        ① 合併の日程
           本合併契約締結の取締役会決議日(両社)        2020年7月15日
           本合併契約締結日(両社)               2020年7月15日
           本合併契約承認株主総会決議日(アキュルナ)      2020年8月11日
           本合併の効力発生日                  2020年9月1日(予定)
            本合併は、会社法第796条第2項に規定する簡易合併の手続により、本合併契約について、当社の株主
           総会における承認を受けずに行われます。
            アキュルナは、普通株式のほか、A種優先株式、B種優先株式及びB2種優先株式を発行しているとこ
           ろ、本合併につき、上記各種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあると評価される可能性が否定
           できないため、アキュルナにおいては、臨時株主総会に加え、会社法第322条第1項第7号及び会社法第
           324条第2項第4号に基づき、各種類の種類株主総会を開催しております。
 
       ②   合併の方式
           当社を吸収合併存続会社、アキュルナを吸収合併消滅会社とする吸収合併となります。
 




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                                  ナノキャリア株式会社(4571) 2021年3月期 第1四半期決算短信

    ③   合併に係る割当ての内容
                                    当社(存続会社)              アキュルナ(消滅会社)
                                                           普通株式       67.5
                                                           A種優先株式    138.3
           本合併に係る合併比率                     1
                                                           B種優先株式    174.0
                                                           B2種優先株式   198.3
         本合併により交付する株式数                        普通株式 3,787,257株(予定)
        (注)合併効力発生日の前日の最終時点において当社が保有するアキュルナの株式(普通株式1,000株、
           A種優先株式600株、B種優先株式400株)に対しては、当社の株式の割当交付は行いません。
 
         当社は本合併に用いられる本合併比率の算定にあたって公正性を期すため、田島公認会計士事務所(以
        下「田島会計」といいます。)を第三者算定機関として選定し、本合併に用いられる合併比率の算定を依
        頼しました。
         田島会計は、当社については、当社が東京証券取引所マザーズ市場に上場しており、市場株価が存在す
        ることから、市場株価法を、また、将来の事業活動の状況を評価に反映させるため、ディスカウンテッ
        ド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)を採用して算定をいたしました。
         アキュルナについては、非上場会社であり、市場株価が存在しないため、将来の事業活動の状況を評価
        に反映するため、DCF法を採用して算定を行いました。
 
    ④   消滅会社の新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い
         本報告書提出日の前月末現在、アキュルナには未行使の新株予約権がありますが、本合併効力発生日ま
        でに、アキュルナの取締役会の決議により、アキュルナが無償で取得し、消却する方法その他の方法によ
        り当該新株予約権を消滅させる予定です。そのため、本合併に際し、当該新株予約権の新株予約権者に対
        し、当該新株予約権に代わる当社の新株予約権の交付を行うことは予定しておりません。
         また、アキュルナは新株予約権付社債を発行しておりません。
 
    ⑤   被合併会社の概要
        名称           アキュルナ株式会社
        事業内容         核酸医薬品等の研究開発
        資本金          463,642千円(2020年3月31日時点)
        直前事業年度の経営成績及び財政状態(2019年11月期)
         純資産     203,655千円
         総資産         279,895千円
         売上高           5,737千円
         営業利益    △309,433千円
         経常利益    △308,934千円
 
    ⑥   合併後の状況
      本合併による当社の名称、所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金及び決算期の変更はありませ
     ん。
 




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                                       ナノキャリア株式会社(4571) 2021年3月期 第1四半期決算短信

    2.資本金の額の減少及び剰余金の処分
      当社は、2020年6月26日開催の第24回定時株主総会において、資本金の額の減少及び剰余金の処分について承
     認可決され、2020年8月1日付で効力が発生しております。
 
     (1)資本金の額の減少及び剰余金の処分の目的
       当社は、2020年3月31日現在3,818,187,400円の繰越利益剰余金の欠損を計上しておりますが、財務基盤の
      強化を図るため当該欠損額を解消し、資金の有効活用と資本政策の機動性を促進すること、また、課税標準を
      抑制することを目的として、会社法第447条第1項の規定に基づき、資本金の額を減少し、その他資本剰余金
      に振り替えたうえで、会社法第452条の規定に基づき、資本金の額の減少により生じるその他資本剰余金を繰
      越利益剰余金に振り替えることで、欠損補填を行うための処分を行うこととしました。
 
     (2)資本金の額の減少の内容
        会社法第447条第1項の規定に基づき、資本金の額を減少させ、その他資本剰余金に振り替えるものであり
      ます。
      ① 減少する資本金の額
          資本金※4,135,865,241円のうち3,818,187,400円
          ※資本金は2020年3月31日現在の金額であります。
      ②   増加するその他資本剰余金の額
          その他資本剰余金       3,818,187,400円
 
     (3)剰余金の処分の内容
        会社法第452条の規定に基づき、資本金の額の減少の効力発生を条件に、増加したその他資本剰余金
      3,818,187,400円を全額減少させ、繰越利益剰余金に振り替えることで、欠損補填に充当するものでありま
      す。
      ① 減少する剰余金の項目及びその額
          その他資本剰余金       3,818,187,400円
      ②   増加する剰余金の項目及びその額
          繰越利益剰余金               3,818,187,400円
 
     (4)資本金の額の減少及び剰余金の処分の日程
       ① 取締役会決議日
          2020年5月22日
      ②   定時株主総会決議日
          2020年6月26日
      ③   債権者異議申述公告日
          2020年6月30日
      ④   債権者異議申述最終期日
          2020年7月31日
      ⑤   効力発生日
          2020年8月1日
 




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