4571 M-ナノキャリア 2020-07-01 09:00:00
米国Controlled Released SocietyでNC-6004の第II相臨床試験における第IIaパートのデータを発表 [pdf]
2020 年 7 ⽉ 1 ⽇
<各位>
ナ ノ キ ャ リ ア 株 式 会 社
代 表 取 締 役 社 ⻑ 松 ⼭ 哲 ⼈
( 4 5 7 1 東 証 マ ザ ー ズ )
問合せ先 IR担当 ⼟屋 千映⼦
電 話 番 号 0 3 - 3 2 4 1 - 0 5 5 3
⽶国 Controlled Released Society で
NC-6004 の第 II 相臨床試験における第 IIa パートのデータを発表
Drug Delivery に特化した世界的に著名な⽶国の学会である Controlled Released Society
Virtual Annual Meeting にて、現地時間の 2020 年 6 ⽉ 30 ⽇、当社が最優先テーマとして臨床
開発を推進している頭頸部がんを対象とした NC-6004 の第 IIa 相臨床試験の良好な成績を発表
しましたのでお知らせいたします。
第IIa相のNC-6004の暫次増量試験において、内包する抗がん剤であるシスプラチン特有の副
作⽤の発現が軽減され、重度の副作⽤は認められず、キイトルーダ併⽤時においても優れた安全
性を確認し、第IIb相の推奨投与量は、頭頸部がん治療で使⽤されるシスプラチン⽤量(80〜
100 mg/m2)よりも⾼い135 mg/m2に決定されました。
また、本試験で認められた奏効率(ORR:21.4%)は、公表されているキイトルーダの第III相
臨床試験の結果(Keynote-040、ORR:14.6%)と⽐べて⾼いことから、当社は今後実施する第
IIb相試験での無作為化⽐較試験において、⽐較対照群(キイトルーダ単独)に⽐べ優位性を⽰
す可能性を⽰唆していると考えており、⼤変期待しています。尚、推奨⽤量である135 mg/m2
に登録された6例のうち5例が投与を継続しており、さらなる奏効率および⽣存率改善に期待を
寄せています。
当社は、第 IIb 相開始に向けて各国規制当局との治験開始⼿続きを進めており、今年中の開始
を予定しています。
<第 IIb 相臨床試験概要>
対象疾患︓ 頭頸部がん(プラチナ既治療の再発・転移頭頸部扁平上⽪癌)
症例数︓ 124 例(62 例︓62 例)
主要評価項⽬︓ NC-6004+キイトルーダとキイトルーダ単独における
PFS(無増悪⽣存期間)中央値の⽐較
試験期間︓ 投与開始から約 2 年
本件による 2021 年 3 ⽉期業績への影響はございませんが、試験終了後にはデータに基づきラ
イセンスアウトを計画しており、免疫チェックポイント阻害剤との併⽤試験は、NC-6004 をは
じめとする当社プラットフォーム技術であるミセル化ナノ粒⼦製剤について、抗がん剤市場にお
ける製剤価値の向上に貢献するものと期待しております。
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<発表概要>
Controlled Released Society Virtual Annual Meeting
2020 年 6 ⽉ 30 ⽇
Session: Technical Session 3 - Rising Suns from JSDDS
Title: NC-6004 (Nanoparticle Cisplatin) Clinical Development In Combination With
Immune Checkpoint Inhibitor
NC-6004 とペムブロリズマブ(商品名︓キイトルーダ)の併⽤療法において、安全性は管理可能
で、良好な忍容性を⽰しました。
最⼤耐⽤量(MTD)は特定されず、推奨投与量(RD)は 135 mg/m2 に決定しました。
部分奏効(PR)は 3 例で観察されました(105、120 および 135 mg/m2)。
抗腫瘍活性データは、ペムブロリズマブ単独治療の第 III 相データと⽐較し、⾼い値を⽰しました
(Keynote-040、ORR︓14.6%)。
これらの結果は、セカンドラインの頭頸部がんにおけるペンブロリズマブと併⽤した NC-6004 の
⽐較試験において優位性を⽰す可能性を⽰しています。
本試験の評価項⽬は、主要エンドポイントを第 IIb 相の推奨⽤量の決定、および副次的エンドポイン
トとして、安全性と忍容性、抗腫瘍活性(奏効率、⽣存率)、薬物動態として実施しました。16 例
が登録され、90 mg/m2〜135 mg/m2 まで順次増量し、評価されました。
安全性
ペンブロリズマブ併⽤時における NC-6004 によるシスプラチン特有の副作⽤の発現は軽減されてお
り、グレード 3/4 に値する重度の副作⽤は認められず、135 mg/m2 においても良好な忍容性が認め
られた。
有効性
105 mg/m2、120 mg/m2、135 mg/m2 の群において部分奏効(PR)が観察され、奏効率(ORR)
は 21.4%であった。
以上
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