4547 キッセイ薬 2019-12-09 17:00:00
GnRHアンタゴニスト「リンザゴリクス(KLH-2109)」の海外における子宮筋腫を対象とした第3相臨床試験(PRIMROSE2試験)の中間解析結果について [pdf]
2019 年 12 月 9 日
各 位
長野県松本市芳野19番48号
キッセイ薬 品 工 業 株 式 会 社
(コード番号 4547:東証第1部)
GnRH アンタゴニスト「リンザゴリクス(KLH-2109)」の海外における
子宮筋腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験(PRIMROSE 2 試験)の中間解析結果について
キッセイ薬品工業株式会社(本社:長野県松本市、代表取締役会長兼最高経営責任者:神澤陸雄、
以下「キッセイ薬品」)は、GnRH アンタゴニスト「リンザゴリクス(一般名、国内開発番号 KLH-2109、海
外開発番号 OBE2109)」の導出先であるオブシーバ社(ObsEva SA、本社:スイス ジュネーブ、CEO:
Ernest Loumaye)が、2019 年 12 月 9 日(欧州中央時間)に、リンザゴリクスの子宮筋腫での第Ⅲ相臨
床試験(PRIMROSE 2 試験)の中間解析結果を発表しましたことを、お知らせいたします。
リンザゴリクスは、キッセイ薬品が創製した経口投与が可能な GnRH アンタゴニストです。キッセイ薬
品は、2015 年 11 月にオブシーバ社に対し、日本など一部のアジアを除く全世界における独占的開発・
販売権を許諾しました。現在、オブシーバ社は子宮筋腫及び子宮内膜症を各適応として開発中で、とも
に第Ⅲ相臨床試験の段階にあります。このうち、子宮筋腫については、重度の月経出血を有する患者さ
んを対象とした 2 本のプラセボ対照二重盲検比較試験(PRIMROSE 1 試験、PRIMROSE 2 試験)を実
施しています。
PRIMROSE 2 試験は、米国及び欧州の患者さん 535 人を対象として、リンザゴリクスの 1 日 1 回用
量 100mg または 200mg の単独投与群、あるいは、アドバック療法(ABT)との併用投与群について、プ
ラセボとの比較により有用性を検証する試験であり、長期投与の安全性を含めて検討するため投与期
間は 52 週としています。今回は、このうちの 24 週時の成績が発表されました。主要評価項目は「月経
出血量が 80mL 以下かつベースラインから 50%以上減少した症例のレスポンダー率」で、リンザゴリク
ス 100mg の単独投与群と 200mg の ABT 併用投与群はプラセボ投与群に対し、統計学的に有意な改
善が認められ、無月経率や疼痛の減少、QOL の改善などの副次評価項目でも有効性が認められまし
た。また、全体的な安全性プロファイルは期待に沿っており、リンザゴリクスの良好な忍容性が確認され
ました。骨密度の減少についても、これまでの臨床試験と同様の傾向であることが確認されました。
オブシーバ社は、引き続き PRIMROSE 1 試験ならびに PRIMROSE 2 試験を推進し、リンザゴリクス
の有用性を検証したうえで、欧州では 2020 年末頃、米国では 2021 年第 1 四半期に、子宮筋腫の適応
で承認申請する予定です。
オブシーバ社の発表内容の詳細につきましては、同社のホームページをご覧ください。
URL https://www.obseva.com/press-releases/
なお、本件が 2020 年 3 月期の業績に与える影響は軽微です。
以上
≪ お 問 い 合 せ 先 ≫
広 報 部
TEL:0263-25-9523
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≪ご参考≫
リンザゴリクス(KLH-2109)について
本剤は、経口投与可能な GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)アンタゴニストであり、下垂体に存在
する GnRH 受容体において GnRH と拮抗し、性腺刺激ホルモンであるゴナドトロピンの分泌を抑制す
ることで、卵巣におけるエストロゲン産生を低下させます。
アドバック療法(ABT)について
薬剤による過度なエストロゲン低下を予防するために外因性にエストロゲンを補充する治療法で、治
療効果を維持しつつ骨密度低下等の副作用を軽減することができます。
オブシーバ社(ObsEva SA)について
オブシーバ社は、スイスに本社を置く、NASDAQ 上場(NASDAQ:OBSV)及びスイス証券取引所上
場(SIX Swiss Exchange:OBSN)の臨床開発に特化したバイオ医薬品企業です。女性の健康を損なう、
あるいは、周産期における疾患など産婦人科領域を重点ターゲットとし、積極的に新薬開発を行ってい
ます。
オブシーバ社の詳細については、公式ホームページ(https://www.obseva.com/)をご参照ください。
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