4507 塩野義薬 2020-05-21 18:00:00
長期作用型注射剤カボテグラビルの良好なHIV感染予防効果に関するViiV社の発表について [pdf]

                                                            2020 年 5 月 21 日
   各    位
                                      会 社 名    塩 野 義 製 薬 株 式 会 社
                                      代 表 者 代表取締役社長 手 代 木 功
                                        名
                                         (コード番号 4507 東証第一部)
                                      問 合 せ 広 報 部 長 京 川 吉 正
                                        先
                                               TEL (06)6209-7885


長期作用型注射剤カボテグラビルの良好な HIV 感染予防効果に関する ViiV 社の発表について
   - 2 か月毎投与により、対照となる 1 日 1 回投与の経口薬を上回る予防効果を確認 -

    塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」
  または「当社」      )は、当社が GlaxoSmithKline plc.および Pfizer Inc.とともに資本参加している
  ViiV Healthcare Ltd.(本社:英国ロンドン、Chief Executive Officer:Deborah Waterhouse、
  以下「ViiV 社」   )が、長期作用型注射剤カボテグラビルの HIV 感染予防効果を検証する第 IIb/III
  相臨床試験(HPTN 083 試験)の中間解析において、本剤の良好な予防効果を確認したことを発
  表しましたので、お知らせいたします。

   本試験は、HIV 感染リスクが高い、男性と性交渉を行う男性またはトランスジェンダーの女性
  を対象に、長期作用型注射剤カボテグラビルの 2 か月毎投与時の HIV 感染予防効果を、既存の予
  防薬であるエムトリシタビン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(FTC/TDF)の 1 日 1 回経
  口投与時と比較しました。中間解析の結果、カボテグラビルは対照薬に対し非劣性を示しただけ
  でなく、対照薬よりも優れた予防効果を示しました。主要評価項目である試験中に HIV に感染し
  た被験者の割合は、カボテグラビル群の 0.38%(95%信頼区間:0.20-0.66%)に対し、対照薬の
  FTC/TDF 群では 1.21%(95%信頼区間:0.86-1.66%)であり、カボテグラビル群は対照薬群に対
  し感染リスクを 69%(95%信頼区間:41-84%)軽減するという高い予防効果を示しました。本中
  間解析の良好な結果を受けて、データを評価したデータ安全性モニタリング委員会(DSMB)は
  早期終了を勧告しました。
    ViiV 社は今後、本試験で得られたデータの詳細を関連学会にて発表するとともに、当局への承
  認申請に使用する予定です。長期持続型注射剤カボテグラビルによる HIV 感染予防については、
  HIV 感染リスクの高い女性を対象にした第 III 相臨床試験       (HPTN 084 試験)も現在実施中です。

   塩野義製薬は ViiV 社の株主として、世界中の皆さまにより良い HIV 感染症の治療および予防
  の選択肢が提供されることを期待するとともに、今後も同社の経営に参画することで、HIV 感
  染症治療・予防におけるドルテグラビルおよびカボテグラビルの価値最大化に貢献してまいりま
  す。

   なお、本件が 2021 年 3 月期の業績に与える影響は軽微です。

                                                                     以   上
   ※
       ご参考:ViiV 社リリース