4507 塩野義薬 2019-07-22 16:00:00
抗緑膿菌PcrVヒト化モノクローナル抗体COT-143の導出に関するAMR Centreとのライセンス契約締結について [pdf]

                                               2019 年 7 月 22 日
 各   位
                             会 社 名   塩 野 義 製 薬 株 式 会 社
                             代表者名    代表取締役社長     手 代 木      功
                               (コード番号 4507 東証第一部)
                             問合せ先 広 報 部 長 京 川 吉 正
                                     TEL (06)6209-7885

         抗緑膿菌 PcrV ヒト化モノクローナル抗体 COT-143 の導出に関する
              AMR Centre とのライセンス契約締結について


 塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製
        )は、このたび、緑膿菌の有する PcrV タンパクを標的とするヒト化モノク
薬」または「当社」
ローナル抗体 COT-143 の導出に関する契約を AMR Centre Ltd.(本拠地:英国チェシャー州、
以下「AMR Centre」
             )との間で締結しましたので、お知らせいたします。


 緑膿菌は薬剤耐性の獲得傾向が強く、緑膿菌感染症の治療に使用できる薬剤および感染制御法
は限られています 1。COT-143 は、緑膿菌の病原性に関わる PcrV タンパクを標的とするヒト化
モノクローナル抗体です。本抗体が多剤耐性菌を含む緑膿菌感染症の治療および発症予防に有効
であることは様々な非臨床試験で示されています。


 AMR Centre は、新規抗菌薬の開発を推進する英国の取り組みの一つとして設立された事業体
です。今回の契約締結により、AMR Centre は本抗体の研究、開発、ならびに製造に関するグ
ローバルでの独占的な権利を取得します。当社は AMR Centre が実施する開発計画およびその
進捗を確認していくとともに、将来的な販売契約について引き続き協議してまいります。


 抗菌薬の供給はグローバルヘルスにおける大きな課題となっています。新規抗菌薬の開発が難
しい環境下でも研究を進展させてきた本抗体は、様々な基金や医療ネットワークを含む開発力を
活かすことができる ARM Centre によって、さらなる開発の進展が期待できます。AMR Centre
は現在、2020 年に実施する第 I 相および第 II 相臨床試験について、Royal Liverpool 大学病院
と検討を進めています。


 塩野義製薬は「常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬を提供する」という企業理念の
もと、
  「創薬型製薬企業として社会とともに成長し続ける」ことを経営目標に掲げ、自社研究開
発に加え国内外のアカデミアや企業との連携など、社外リソースの活用を積極的に推進していま
す。また、外部パートナーとの連携を通じ、世界規模の問題となっている薬剤耐性菌感染症の治
療薬の開発を促進してまいります。今後も、革新的な新薬の継続的な提供を通じ、世界中の皆さ
まの健康と QOL の改善に貢献できるよう努力してまいります。


 なお、本件が 2020 年 3 月期連結業績に与える影響は軽微です。
                                                        以   上
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【AMR Centre について】
AMR Centre は、2016 年 5 月に設立され、英国が薬剤耐性菌対策活動をグローバルに推進する
際の主要な機能を担っている、英国アルダレイパークを拠点とした官民連携事業体です。新規抗
菌薬をできるだけ早く市場に提供するために、トランスレーショナルな研究開発から臨床の
Proof of Concept まで、一貫した開発支援を行っています。
詳細は、https://www.amrcentre.com/ をご覧ください。


1.   http://amr.ncgm.go.jp/medics/2-1-3.html AMR 臨床リファレンスセンター ウェブサイト




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