4507 塩野義薬 2021-05-10 15:00:00
2020年度決算説明資料(2020年4月~2021年3月) [pdf]

2020年度 決算説明資料
  (2020年4月~2021年3月)

     2021年5月10日
    塩野義製薬株式会社
   代表取締役社長 手代木 功
アジェンダ

1. 2020年度 決算の概要(P.4-13)
2. 2021年度の取り組みならびに業績予想につ
 いて(P.15-27)
3. 株主還元(P.29)




                           2
1. 2020年度 決算の概要




                  3
  連結経営成績
                                                                         (単位:億円)

                            2020年度                  2019年度            対前年

                 修正予想                   対予想
                              実績                     実績*        UP率       増減額
                 (2/1修正)                達成率

  売上収益              3,014      2,972        98.6%     3,334     △10.9%      △362

  営業利益              1,229      1,174        95.6%     1,306     △10.1%      △132

  コア営業利益**           977         940        96.1%     1,274     △26.2%      △334

  税引前利益             1,493      1,430        95.8%     1,585     △9.8%       △155
  親会社の所有者に帰属する
  当期利益              1,137      1,119        98.4%     1,222     △8.5%       △103

• COVID-19***による医薬品市場の縮小、為              為替レート       2020年度前提     2020年度     2019年度
  替変動等によりロイヤリティー収入が減少し                 (期中平均)         (2/1)        実績         実績

  減収減益                                  ド    ル        105.50円    106.11円    108.72円
• 国内注力品が想定を下回り、修正予想未達                   ポンド           137.50円    138.75円    138.15円
• 販売活動費などの組み替えにより研究開発や                  ユーロ           123.00円    123.76円    120.82円
  新規事業に積極投資
                            * JGAAPからIFRSへ組替え済み ** 営業利益から非経常的な項目(減損損失、
                             有形固定資産売却益等)を調整した利益        *** 新型コロナウイルス感染症            4
 連結損益計算書
                                                                        (単位:億円)
                              2020年度             2019年度              対前年
               通期予想                     対予想
                               実績                 実績*          UP率       増減額
               (2/1修正)                  達成率
売上収益              3,014         2,972    98.6%      3,334      △10.9%      △362
                 18.1          17.7               17.0
売上原価
                    545           525    96.4%        568       △7.5%       △43
売上総利益             2,469         2,447    99.1%      2,766      △11.5%      △319
                 31.3          32.0               29.5
販売費・一般管理費
                        944       951   100.8%           984   △3.3%       △32
                 17.3          18.3               14.4
研究開発費
                        520       542   104.3%           479    13.1%        63
その他の収益                  255       264   103.5%            43   515.3%       221
その他の費用                   31        43   137.3%            40     7.7%         3
                 40.8          39.5               39.2
営業利益
                  1,229         1,174    95.6%      1,306      △10.1%      △132
                 32.4          31.6               38.2
コア営業利益**
                        977       940    96.1%      1,274      △26.2%      △334
金融収益                    283       265    93.7%        305      △13.1%       △40
金融費用                     19         9    49.4%         26      △64.0%       △17
                 49.5          48.1               47.5
税引前利益
                  1,493         1,430    95.8%      1,585      △9.8%       △155
親会社の所有者に帰属する
当期利益              1,137         1,119    98.4%      1,222      △8.5%       △103
                 * JGAAPからIFRSへ組替え済み
                ** 営業利益から非経常的な項目(減損損失、有形固定資産売却益等)を調整した利益                          5
  増減要因(損益計算書)
 • 対前年比較               (単位:億円)     主な増減要因(対前年)
      売上収益               △362      •   売上収益
                                        - 国内医療用医薬品の売上減
      売上原価                   △43        - 海外事業の売上減(米国:前期一時金受領)
    売上総利益                △319           - ロイヤリティー収入の減少
                                   •   売上原価
販売費・一般管理費                    △32        - 一般用医薬品の売上増、製造受託増(ナガセ)
    研究開発費                     63        - 医療用医薬品の売上減に伴う減少
                                   •   販売費・一般管理費
   その他の収益                    221        - 医療機関への訪問減、デジタルを活用した情報提
   その他の費用                      3          供活動へのシフトによる費用減
                                   •   研究開発費
      営業利益               △132           - 新型コロナウイルス関連プロジェクトへの積極投資
                                        - 注力8プロジェクト*の推進
  コア営業利益**               △334
                                   •   その他の収益
      金融収益                   △40        - シオノギ渋谷ビルの交換益
      金融費用                   △17   主な増減要因(対修正予想 2/1公表)
    税引前利益                △155      •   売上収益
親会社の所有者に帰属する
                         △103           - 国内医療用医薬品の販売未達(△37億円)
     当期利益
                                   •   研究開発費
               減益要因   増益要因
                                        - 注力プロジェクトへの投資による増加(+23億円)

                   * p.11参照
                  ** 営業利益から非経常的な項目(減損損失、有形固定資産売却益等)を調整した利益       6
事業別売上収益
                                                                        (単位:億円)
                             2020年度                2019年度           対前年
                   通期予想                  対予想
                              実績                    実績*       UP率        増減額
                   (2/1修正)               達成率
国内医療用医薬品               983      947       96.3%      1,063    △10.9%      △116
海外子会社/輸出               245      246      100.5%       308     △20.0%         △62
 シオノギ Inc.              70         75    107.0%       101     △26.3%         △27
      Fetroja®**        -          17          -          0         -          16

 C&O                   101      101       99.8%       131     △23.3%         △31
製造受託                   190      197      104.1%       176      12.3%          22
一般用医薬品                 119      117       98.7%        97      20.7%          20
ロイヤリティー収入            1,462     1,446      98.9%      1,669    △13.3%      △222
 HIVフランチャイズ          1,243     1,234      99.2%      1,281    △3.7%          △47
 クレストール®               169      166       98.1%       223     △25.7%         △57
 その他                    50         47     94.4%       165     △71.5%      △118
その他                     15         18    114.7%        22     △18.5%         △4
合計                   3,014     2,972      98.6%      3,334    △10.9%      △ 362

                                      * JGAAPからIFRSへ組替え済み     ** 2020年2月発売
                                                                                    7
 国内医療用医薬品売上収益
                                                                                (単位:億円)
                              2020年度                      2019年度            対前年
                   通期予想                       対予想
                               実績                          実績*        UP率         増減額
                   (2/1修正)                    達成率
サインバルタ®                274           265        96.4%          262      0.9%         2
インチュニブ®                140           131        93.6%          106     22.8%        24
ビバンセ®**                  5             3        59.7%            0         -         3
感染症薬                   106            98        91.8%          160    △39.1%       △63
 インフルエンザファミリー             7            3          35.7%          24    △89.1%          △21
オキシコンチン®類               55            53        96.3%           58    △8.7%         △5
スインプロイク®                23            23        98.3%           21      6.8%         1
アシテア®                    3             3       101.7%            3     25.3%         1
ムルプレタ®                   1             1        85.0%            1    △23.4%        △0
ピレスパ®                   52            51        97.7%           68    △24.3%       △16
その他                    323           320        98.9%          383    △16.4%       △63
 クレストール®                 69           67          97.1%          86    △22.4%          △19
 イルベタン®類                 34           33          97.7%          42    △21.2%          △9

国内医療用医薬品               983           947        96.3%        1,063    △10.9%       △116
<感染症薬構成製品>
   • ゾフルーザ®             • フィニバックス®         • セフテム®        • バクタ®      • イソジン®
   • ラピアクタ®             • フルマリン®           • シオマリン®       • フラジール®
   • ブライトポック®Flu・Neo    • フロモックス®          • バンコマイシン      • フルコナゾール

                   インフルエンザファミリー                * JGAAPからIFRSへ組替え済み     ** 2019年12月発売     8
  増減要因(事業別売上収益)
• 対前年比較                                   主な増減要因(対前年)
                             (単位:億円)
                                          •   国内医療用医薬品
     2019年度
     売上収益           3,334                      -   インチュニブ®の伸長
                                               -   感染症薬の売上減、薬価改定の影響
      製造受託                         +22    •   海外子会社/輸出
                                               -   米国:Fetroja®が想定を上回り伸長
  一般用医薬品                           +20
                                                     :Symproic®に関するBDSI*社からの一時金の
                                                      減少(前期受領)
国内医療用医薬品                           △116        -   中国:病院市場でのラベプラゾールの売上減

海外子会社/輸出                      △62         •   製造受託
                                               -   ナガセ医薬品の製造受託収益
 ロイヤリティー収入
        (HIV)                △47          •   一般用医薬品
 ロイヤリティー収入                                     -   感染症関連製品群の売上増、リンデロン®発売
    (クレストール®)                △57
                                          •   ロイヤリティー収入
 ロイヤリティー収入                                     -   為替(ポンド高/ドル安)の影響によるHIVフランチャイズ
      (その他)              △118
                                                   の収入減
                                                    -   前期1-3月のCOVID-19拡大初期に一過性の需要増有り
        その他             △4
                                               -   契約に基づく2021年1月以降のクレストール®の収入減
     2020年度
     売上収益       2,972                          -   ゾフルーザ®に関するRoche社からの一時金の減少
                                                   (前期受領)

                                                        * BioDelivery Sciences International, Inc.
                                                                                                     9
2020年度の取り組みと成果
感染症のリーディングカンパニーとして
COVID-19のトータルケアに向けたアクションを展開
                                   • BEVS技術による遺伝子組換え
                                     タンパクワクチンの開発を推進
• 下水疫学に基づきCOVID-19の                • 国内Phase 1/2試験実施中
  侵入・発生動向を早期に検知、
                            予防     • 第一期生産体制の構築完了
  大量検査が可能な自動解析体
  制の構築に関する提携
                                              • 既存薬の有効性と安全性を
                 検知                   治療        上回る治療薬の創製研究
                        COVID-19                を推進
                                              • 様々なモダリティを活用し創
                         社会不安                   薬を展開


 • 高齢者の重症化抑制薬開発
   に関するBioAge社との提携                       •   抗体キットの販売提携
 • 海外Phase 2試験開始      重症化
                                 診断      •   抗原検査キットの販売提携
                      抑制                 •   遺伝子迅速診断法の共同開発
                                         •   重症化予測マーカーの承認申請


社会の安心・安全の回復に貢献するため、積極的にリソースを投入
                                                           10
  2020年度の取り組みと成果
  R&Dの推進:注力8プロジェクト
 革新的パイプラインの開発促進
      パイプライン              適応症              期初目標                           現状
感染症   S-540956     感染症、がん         2020年度4Qの臨床入り                2021年度1Qに変更

                   ①難治性慢性咳嗽       ①2021年度1Q Phase 2b速報入手予定
      S-600918     ②睡眠時無呼吸症候群     ②2021年度1Q 国内Phase 2a速報入手予定
                                                               ①②予定通り進行中


      S-637880     神経障害性腰痛        2022年度1Q 国内Phase 2a速報入手予定    予定通り進行中

精神/   zuranolone                                               3か月前倒しで進行中
                   うつ病・うつ状態       2021年度3Q 国内Phase 2速報入手予定
神経    [S-812217]                                               2021年度2Qに速報入手予定

                                                               ①3か月前倒しでPhase 2開始
                   ①アルツハイマー型認知症   ①2021年度2Q 国内Phase 2開始予定
      BPN14770     ②脆弱X症候群        ②2021年度2Q Phase 3開始予定
                                                                (2021年度1Q)
                                                               ②予定通り進行中

      S-874713     各種精神疾患         2020年度4Qの臨床入り                2021年度2Qに変更

      S-531011     固形がん           2021年度2Qの臨床入り予定              予定通り進行中
新たな                ①栄養障害型表皮水疱症    ①申請準備中
成長     レダセムチド      ②急性期脳梗塞        ②2021年度3Q 国内Phase 2速報入手予定    ①予定通り進行中
領域    [S-005151]   ③変形性膝関節症       ③国内Phase 2を実施中(医師主導治験)       ②③④予定通り進行中
                   ④慢性肝疾患         ④国内Phase 2を実施中(医師主導治験)


COVID-19関連への注力と並行しながらほぼ予定通りに進捗、一部計画を前倒し*
                                                        * Appendix p.34-40参照   11
 2020年度の取り組みと成果
 海外事業の進展
欧米事業:cefiderocolの価値最大化
• 適正使用推進と感染症ビジネスの安定化施策を両立
  – 米国:追加適応承認、NTAP*適用による医療機関の費用負担軽減
  – 欧州:5か国(英国、スウェーデン、ドイツ、フランス、オーストリア)で販売開始
    > 英国にて、1品目当たり年間1,000万ポンドを上限とするサブスクリプション型償還モデルに採択
      (2022年4月より支払い契約開始予定)
    > スウェーデンにて、最低支払額が保証されたインセンティブモデルとして提供開始


中国事業:平安塩野義による事業の変革
• 平安塩野義の設立完了(香港:2020年8月、上海:2020年11月)
  – 医薬品販売:平安グループのオンライン診療プラットフォームへの製品投入開始
  – 新薬開発:cefiderocol、naldemedineの早期承認取得に向けた準備を加速


         欧米、中国ビジネスを着実に進展させた1年

              * New Technology Add-on Payment(CMSによる、新たな医療技術の導入を推奨するための
                メディケア患者を対象とした入院治療費の病院への償還制度)                              12
 2020年度の振り返り - 2021年度に向けて -

          2020年度のビジネス変革の進展

               COVID-19
 注力8プロジェクト
              トータルケアへの     海外事業の成長
   の推進
                アクション



COVID-19関連の研究開発では感染症のリーディングカンパニーとして
        社会の期待に十分に応える実績は出せなかった


2021年度は、引き続きCOVID-19に対するソリューション提供に注力し、
         社会の安心・安全の回復に貢献する

                                     13
2. 2021年度の取り組みならびに
   業績予想について




                     14
2021年度のシオノギの決意




    感染症のリーディングカンパニーとして

   COVID-19の早期終息に
   “最優先” で取り組みます



                         15
現状の課題とシオノギが実現したい姿

                                                       安全で有効
 予防                診断                   治療             な治療薬
                                              無症状者
 ワクチン接種                     ルミラ*              自宅療養            低分子
                                                              治療薬
                      迅速・簡便かつ
                                           軽症者
                      高感度の診断
                                           入院・宿泊療養
                            SATIC*               (ホテルなどに隔離)

                    多検体の迅速診断                             Asapiprant
                                                       重症化
      遺伝子組換え                TARC
                                          重症化          の抑制
      タンパクワクチン
                     重症化リスクのある
 ワクチンの確保、迅                                    中等~重傷者
                      患者の特定
 速・安定的な提供
                                              入院療養


流行予測      エピセンター**の早期特定、   下水疫学
          無症状感染者の有無を把握                   医療体制の逼迫

喫緊の課題である医療体制逼迫へのソリューションを提供
                   * Appendix p.42参照
                  ** エピセンター:感染者が多く集まり、持続的に多量のウイルスが排出される中心地       16
シオノギを取り巻く事業環境(COVID-19関連)
パンデミックの早期終息に対する社会のニーズが益々大きくなる中で、
     これまでにないスピードで事業環境が変化している
   ワクチン
   純国産ワクチンへの期待
    ⇒ 流行の長期化、変異株の感染拡大を受けた国産ワクチン待望論
    ⇒ 緊急時対応として既存承認制度の見直し議論が活発化(EUA*的な制度など)
   治療薬
   パンデミック終息の切り札となる新薬
    ⇒ 現行の治療の指標が変化する兆し(症状改善 ⇒ ウイルス量低下など)
    ⇒ 条件付き早期承認制度等の適用の可能性
   診断
   保健・医療体制の逼迫を軽減する診断法の開発
    ⇒ 重症化マーカーなど、患者フローを変える診断ニーズの高まり
    ⇒ インフルエンザ・COVID-19同時診断などへの展開性
   検知・流行予測
   感染対策と経済活動の両立
    ⇒ 下水疫学の社会実装に向けた取り組みへの注目

                       * Emergency Use Authorization(緊急使用許可)
                                                               17
国産ワクチンの開発と安定供給

 純国産ワクチンの実用化に向けたアクション
       開発・生産状況               提供開始時期を左右するkey factor
• 国内Ph1/2試験を実施中
  • 安全性に大きな懸念がないことを確認        • 大規模な臨床試験の実施が世界的
  • Ph3試験の年内開始に向けて準備中          に困難な状況
• 生産体制構築が完了
  • 増産に向けて第二期工事に移行
                             • 有効性と安全性を評価する代替手
                               法に関する検討が開始
                             • 現行承認制度の弾力的な運用に
                               対する議論の高まり
   株式会社UNIGENに新設したワクチン生産設備


  年内の提供開始にも対応できるよう、エビデンスの構築と
    生産の増強、規制当局・省庁との協議を継続
                                                 18
有効性・安全性に優れた治療薬の開発

『抗ウイルス薬の創薬力』 × 『モダリティ活用』
• COVID-19治療薬開発に関する外部環境の変化
 – 様々な創薬モダリティで開発が進む一方、中止・EUA取り消し事例も増加
   > 抗体医薬、血漿分画製剤 など
 – 「真に有効で安全な治療薬」の登場が待たれている

• シオノギのアクション
 – 様々な創薬モダリティを駆使し、トップスピードで創薬研究を展開
   > 複数モダリティで有望化合物を選出
 – 変異株対応も見据え、強みとする低分子創薬から選出された経口の
   有望化合物を1stランナーとして開発することを決定

      パンデミックの終息に「治療薬」は不可欠
        上期中の臨床試験開始を目指す

                                        19
無症状・軽症患者の重症化抑制

既存アセットを活用した重症化リスクへの対応
• BioAge社によるasapiprantのPh2試験開始
  – Asapiprant:シオノギ自社創製のS-555739
  – 過去にアレルギー性鼻炎薬として開発実績のあるプロスタグランジンD2
    DP1受容体拮抗剤;良好な忍容性、安全性を確認済
  – SARS-CoV-2感染加齢マウスでの致死率改善効果を確認
  – 米国・ブラジル・アルゼンチンにて高齢者を対象としたPh2試験を実施中
   > 2021年中にトップラインデータ取得見込み
  – 海外での治験成績をもとに、国内開発を判断



抗ウイルス薬とともに患者不安を取り除くソリューションを迅速に提供


                                         20
重症化リスクのある患者の特定

重症化を予測できる診断マーカー
• HISCL® TARC*試薬
  – COVID-19は重症化に至る患者を早期に見極めるのが難しく、入院・隔離
    患者の増加による医療崩壊のリスクが顕在化
     > 陽性患者の血清中TARC値の測定により、注視すべき患者を予測し、
       経過観察することで、医療資源の有効活用が可能
     > 基礎疾患を有する患者でも評価が可能な特異性の高いマーカー


重症化予測の補助を使用目的とする適応追加承認申請を実施(4月16日)


                           医療体制の逼迫、
                         医療崩壊のリスク軽減に貢献

                   * TARC(thymus and activation-regulated chemokine)
                     リンパ球の一つであるTh2細胞を炎症部位に遊走させるケモカイン群の一つ               21
早期の流行予測

下水中のSARS-CoV-2の検査体制構築
• 下水処理場や施設下水に集積するSARS-CoV-2量を定期的にモニタリングする
  ことで、集団レベルの疫学情報取得が可能
• 北海道大学、RBI*、iLAC**と協力し、COVID-19の流行状況や収束判断、
  変異株の侵入・発生動向を早期に検知
• 4月より、大阪府でのウイルス量測定および遺伝子解析体制のモニタリング開始
• 6月中のサービス提供開始を予定

            シオノギが実施する下水モニタリングの特徴

          高感度          迅速解析             変異解析
       従来比10倍以上の高感   RBI社「まほろ」を用いた   国内で唯一、下水からの
        度検出技術を考案        自動化を実装         変異検出実績



  感染対策と経済活動再開の両立に貢献することを期待

                *:ロボティック・バイオロジー・インスティテュート株式会社   **:株式会社iLAC   22
感染症による社会不安を繰り返さないために

新たなパンデミックへの備えを強化
• 感染症の正確な流行予測は困難(COVID-19、インフルエンザなど)
• COVID-19の拡大により、感染症に対する世の中の意識が確実に向上した一方、
  新たな感染症の流行に対する危機管理体制の整備は未だ不十分


    感染症対策は国の安全保障に密接に関わる重要課題
 • 産官学が連携し、平時より備えを強化することで有事に貢献できる
 • 既存の感染症に対しても有事に備える枠組みが必要


       • 感染症の強みを深化、トータルケアを実現する事業の展開
シオノギの
      • 業界活動を通じた政策提言、グローバルヘルス貢献
 備え   • 感染症ビジネスの安定的なオペレーション

                                        23
 2021年度ビジネスプラン
目まぐるしい事業環境変化*が予想されるCOVID-19関連に加えて、
    2021年度は新たな事業機会が豊富に存在する1年

   感染症関連事業の拡大                新たな成長ドライバーの獲得
• COVID-19関連製品・サービスの提供:開発
  指針、政策などによる変動              • 製品導入、M&A
• インフルエンザ、AMR等、有事発生に備える     • 新規ビジネスの早期拡大に向けた積極投資
  各国対応の変化
                            • アセットの導出、パートナリング検討
   > 備蓄、サブスクリプションモデル等の拡大の
     可能性
   > 新たなヘルスケア関連ビジネスの創出
                                新規ビジネスの拡大
感染症の新しいビジネスモデルへの               新たな収益機会の創出
     transform

    ベースビジネス強化による経営目標からスタートし、
   新規事業を実現・拡大することで「増収増益」を目指す
                                          * P.17参照
                                                     24
 業績予想
                                                             (単位:億円)

                      2021年度           2020年度             対前年

                   通期予想      上期予想       実績          UP率       増減額

    売上収益             2,900     1,350        2,972   △2.4%       △72

    営業利益              900       385         1,174   △23.4%      △274

    コア営業利益*           900       385          940    △4.2%       △40

    税引前利益            1,150      485         1,430   △19.6%      △280
    親会社の所有者に帰属する
    当期利益             1,000      495         1,119   △10.6%      △119

                                        為替レート        2021年度       2020年度
• 新たな事業機会は織り込まず、減収、営業減益
                                       (期中平均)          前提           実績
  からスタート
                                        ド    ル        105.00円       106.11円
• 当期利益は国税局からの更正処分に対する取消
  請求訴訟の勝訴**を受けて還付金を反映                   ポンド           145.00円       138.75円

事業機会発生に伴う業績予想変動が判明次第、速やかに公表             ユーロ           128.00円       123.76円

          * 営業利益から非経常的な項目(減損損失、有形固定資産売却益等)を調整した利益
         ** 2021年5月6日リリース(還付金 約133億円予定)                                  25
連結損益計算書予想
                                                                   (単位:億円)
                           2021年度           2020年度              対前年
                   通期予想        上期予想          実績           UP率       増減額
 売上収益                2,900          1,350      2,972      △2.4%       △72
                    19.8        18.5         17.7
 売上原価
                       575            250        525       9.5%         50
 売上総利益               2,325          1,100      2,447      △5.0%       △122
                    30.7        32.6         32.0
 販売費・一般管理費
                       890           440            951   △6.4%       △61
                    17.9        18.5         18.3
 研究開発費
                      520           250             542   △4.1%        △22
 その他の収益・費用            △15           △25             221       -       △236
                    31.0        28.5         39.5
 営業利益
                       900           385       1,174      △23.4%      △274
                    31.0        28.5         31.6
 コア営業利益*
                       900           385            940   △4.2%       △40
 金融収益・費用               250           100            256   △2.3%        △6
                    39.7        35.9         48.1
 税引前利益
                     1,150           485       1,430      △19.6%      △280
 親会社の所有者に帰属する
 当期利益                1,000           495       1,119      △10.6%      △119


                * 営業利益から非経常的な項目(減損損失、有形固定資産売却益等)を調整した利益
                                                                             26
事業別売上収益予想
                                                       (単位:億円)
                   2021年度         2020年度            対前年
                通期予想     上期予想       実績        UP率       増減額

 国内医療用医薬品*        944       461       947     △0.3%        △3
 海外子会社/輸出         311       122       246      26.2%        65
  シオノギ Inc.        84        42          75    12.5%          9
  平安塩野義**/C&O     143        39       101      42.0%        42
 製造受託             178        74       197     △9.7%       △19
 一般用医薬品           154        69       117      31.8%        37
 ロイヤリティー収入       1,298      617      1,446    △10.3%      △148
  HIVフランチャイズ     1,252      608      1,234      1.5%        19
  クレストール®          11        -        166     △93.7%      △155
  その他              35         9          47   △25.4%      △12
 その他               14         7          18   △18.2%       △3
 合計              2,900    1,350      2,972    △2.4%       △ 72



                                   * 内訳はAppendix p.41参照
                                  ** 一般用医薬品も同合弁会社の収益に含む           27
3. 株主還元




          28
     機動的な資本政策
• 成長をともに実感していただける株主還元政策
       自己株式の取得・消却、政策保有株の持合い削減も含め、資本効率を向上
       2021年度も10期連続の増配を予定
    (円)
                                                                                                   108    110
     120                                                                                       (予定)
                                                                                                         (予定)
                                                                                       103
    100                                                                      94
                                                                   82
     80                                                  72
                                              62                                                         55
     60                             52                                            50           53    (予定)
                42        46                                            44
                                                    34        38
     40                                  28
           20        22        24
     20
      0
自
    年度      12        13        14        15         16        17        18       19          20          21
己
株
    取得額     -          -       300億円      -        350億円      294億円     500億円 500億円          500億円
式   消却数     -          -         -        -        2,200万株    500万株     735万株 520万株*           -
DOE (%)    3.7        3.5       3.7      4.1        4.5        4.6       4.6      4.0        4.1 (予定) 4.0以上 (予想)
ROE (%)    17.5       9.2       9.4      13.6       16.3       19.4      20.9     15.5         13.9 11.5以上 (予想)
                                                              2018年度まではJGAAP、2019年度以降はIFRSに基づき算出

                                                                          * 2020年3月30日決議、4月6日消却
                                                                                                              29
社会に必要とされる企業として
         - 2021年度 シオノギの決意 -

      感染症のリーディングカンパニーとして
     COVID-19の早期終息に
     “最優先” で取り組みます
顧客・社会に新たな価値を創出するために取り組むマテリアリティ(重要課題)

         • 感染症関連製品の開発・
           適正情報の伝達
感染症の脅威   • AMR・ウイルス感染症             個人が生き生き
 からの解放     (インフルエンザ、コロナ等)
         • 三大感染症(HIV・結核・           とした社会創り
           マラリア)


               シオノギが優先的に取り組むマテリアリティ(重要課題)はAppendix p.47参照   30
Appendix
 財政状態(連結、IFRS)
  資産       親会社の所有者に帰属する持分
                          (単位:億円)

                  9,990
 8,737                    8,461
         7,652                                    2020年     2021年
                                         単位:億円                        増減額
                                                   3月末       3月末
                                    資産    非流動資産     3,577     4,428     851
                                          流動資産      5,160     5,562     402
                                    親会社の所有者に
                                                    7,652     8,461     810
                                    帰属する持分
                                    負債    非流動負債      274       343       69
                                          流動負債       811      1,002     191
 2020年3月末
   2020年3月末      2021年3月末
                   2021年3月末


              2020年        2021年
               3月末          3月末
親会社所有者
              87.6%        84.7%
帰属持分比率


                                                                        32
新型コロナウイルス感染症の事業への影響について
2020年度 事業への影響と対応
• サプライチェーン
  – 海外輸入原料の調達前倒しおよび在庫確保を継続するとともに、サプライヤー、CMO
    の原材料、製品の製造状況のモニタリングを強化 ⇒通期で安定供給を達成
  – 前倒し発注の原材料が4Qで納入されており、今後の安定供給についてもリスクは低減

• 情報提供活動
  – 国内:規模の大きい病院の医師との面会機会はコロナ禍以前に比べて約50%減少
  – 国内:医療機関側の状況、ニーズに合わせて、対面、バーチャル面談を選択するととも
    に、Web講演会、e-detailを組み合わせながら情報提供活動を推進
  – 海外:Cefiderocolを中心にバーチャル面談による情報提供・適正使用推進を実施

• 研究開発活動
  – 治療薬、ワクチン、診断薬による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のトータルケ
    ア実現に向けてリソースを集中
  – コロナ禍においても注力8プロジェクト*を大きな遅延なくほぼ計画通りに進捗**
  – CMC:ワクチン生産体制の第一期工事を予定通り完了、第二期工事に移行


                              * p.11参照 ** Appendix p.34-40参照
                                                               33
 2020年度の開発品の進展
Phase       パイプライン                    適応                マイルストン           :達成

申請~承認       Fetroja® (cefiderocol)    グラム陰性菌による院内肺炎*    米国:追加適応承認

            Fetcroja® (cefiderocol)   好気性グラム陰性菌感染症*     欧州:承認

                                      インフルエンザウイルス感染症
            ゾフルーザ®顆粒剤                                   日本:追加適応承認
                                      (小児、体重20kg未満)
                                      インフルエンザウイルス感染症
            ゾフルーザ®                                      日本:追加適応承認
                                      (予防)
            オキシコンチン®TR                慢性疼痛における鎮痛        日本:追加適応承認
            サインバルタ®                   うつ病・うつ状態(小児)      日本:申請              中止

Phase 1~3   S-637880                  神経障害性疼痛           日本:Phase 1反復投与試験完了
            S-637880                  神経障害性腰痛           日本:Phase 2 (PoC試験)開始
            S-648414                  HIV感染症            米国:Phase 2 (PoC試験)開始
            S-770108                  特発性肺線維症           英国:肺沈着試験開始
            S-540956                  HIV感染症、がん         Phase 1試験開始(米国)
            S-874713                  各種精神疾患            日本:Phase 1試験開始
            BPN14770                  アルツハイマー型認知症       日本:Phase 1試験開始
            S-723595                  非アルコール性脂肪肝炎       日本:Phase 1試験開始

                                               * 他の治療法が無いまたは限られた成人患者対象
                                                                               34
 開発パイプラインの状況:感染症
                                                                           2021年5月10日現在
    非臨床              Phase 1          Phase 2                Phase 3             申請

    S-872600         S-268019*                                                  ゾフルーザ®
  インフルエンザ予防ワクチン    COVID-19予防ワクチン                                            インフルエンザウイルス感染症
                                                                               (顆粒剤、20kg未満)
                  * Phase 1/2 実施中



                     S-648414                               セフィデロコル
                      HIV感染症                              好気性グラム陰性菌感染症
                                                              (小児)




                                    アウトライセンス
                                                     Up
                                       S-555739            cabotegravir      Xofluza®(米国)
                                     [asapiprant]            HIV感染予防         インフルエンザウイルス感染症
                                    COVID-19の重症化抑制          持続性注射製剤             (小児、1歳以上)

                                                             Xofluza®
                                                          インフルエンザウイルス感染症
                                                             (小児、1歳未満)
 :グローバル開発
                                                             Xofluza®
                                                          インフルエンザウイルス感染症
                                                               (伝播抑制)


ステージ変更(2021年2月1日からの変更点)

S-555739(COVID-19の重症化抑制による治療):Ph2開始(米国)
ゾフルーザ®(インフルエンザウイルス感染症 (小児高用量)):中止(国内)
ゾフルーザ®(インフルエンザウイルス感染症 (重症)):中止(グローバル)


                  : 2021年2月1日~2021年5月10日の変更
                                                                                              35
開発パイプラインの状況:精神・神経
                                                                      2021年5月10日現在
   非臨床           Phase 1           Phase 2                Phase 3              申請

   S-874713      S-600918          S-812217
   各種精神疾患       [sivopixant]     [zuranolone]         アウトライセンス
                 神経障害性疼痛           うつ病・うつ状態
   S-872881                                               S-0373**
 アルツハイマー型認知症     S-010887          S-600918              [ロバチレリン]
                 神経障害性疼痛          [sivopixant]           脊髄小脳変性症
   S-109802                      難治性・原因不明慢性咳嗽
 脳卒中後上肢・下肢痙縮
                                   S-600918
                                  [sivopixant]
                                 睡眠時無呼吸症候群

                                  BPN14770       Up
                                 アルツハイマー型認知症

                                   S-637880
                                   神経障害性腰痛

                                   SDT-001
                               ADHD患者の不注意症状(小児)

                 S-117957          S-600918
                   不眠症            [sivopixant]
                                 難治性・原因不明慢性咳嗽

:グローバル開発                           Rizmoic*
                               オピオイド誘発性便秘症(小児)

                                   S-120083
                                    炎症性疼痛

                                  BPN14770            ステージ変更(2021年2月1日からの変更点)
                                 アルツハイマー型認知症
                                                      BPN14770(アルツハイマー型認知症):Ph2開始(国内)
                                  BPN14770            S-0373(脊髄小脳変性症):申請準備中(国内)
                                   脆弱X症候群
                                                      サインバルタ(うつ病・うつ症状 (小児)):中止(国内)
                                                      Naldemedine(術後イレウス):中止(米国)


               : 2021年2月1日~2021年5月10日の変更                          * Phase 1/2 実施中
                                                                 ** 申請準備中           36
開発パイプラインの状況:新たな成長領域
                                                        2021年5月10日現在
  非臨床            Phase 1        Phase 2      Phase 3            申請

   S-531011      S-770108       S-237648     S-588410
    固形がん        特発性肺線維症           肥満症         食道がん
   S-540956      S-723595       S-588410
  核酸アジュバント         NASH          膀胱がん

   S-309309                     SR-0379
     肥満症                         皮膚潰瘍

                                ADR-001*
                                非代償性肝硬変

                                S-005151
                               [レダセムチド]
                                急性期脳梗塞

                                S-005151
                               [レダセムチド]
                              栄養障害型表皮水疱症**



                 S-588210       S-488210
                  固形がん           頭頸部がん

                                S-588410
:グローバル開発                         膀胱がん

                                epertinib
                                 悪性腫瘍



ステージ変更(2021年2月1日からの変更点)
                                                          * Phase 1/2 実施中
S-237648(肥満症):中止***(米国)                                  ** 申請準備中
S-707106(2型糖尿病):中止(米国)                                  *** 日本での開発は継続



              : 2021年2月1日~2021年5月10日の変更
                                                                            37
主なパイプラインのキーイベント(予定)2021年5月10日現在

  パイプライン         2020年3月       2020年度          2021年度         2022年度
  S-648414            Ph1                   Ph2a開始
   HIV感染症            実施中                    (未定)

  S-540956           非臨床
                                               Ph1開始     Ph1速報
 HIV感染症、がん                                     (1Q)      (4Q)

                               Ph1/2開始
  S-268019           非臨床        (4Q)
COVID-19予防ワクチン                           順次結果速報を入手 Ph3開始時期は
                                         (4Q~)      当局と協議中




                       Ph2あるいはPh3結果速報入手(結果開示時期・方法は別途検討)

                 :2021年度3Q決算発表資料(2021年2月1日)からの変更                       38
主なパイプラインのキーイベント(予定)2021年5月10日現在

 パイプライン        2020年3月       2020年度           2021年度              2022年度
 zuranolone        Ph2                                    Ph2速報
  うつ病・うつ状態         開始                                     (2Q)
  sivopixant       Ph2b                        Ph2b速報
 難治性慢性咳嗽           実施中                         (1Q)
  sivopixant       Ph2a                         Ph2a速報
睡眠時無呼吸症候群          開始            Ph2a開始         (1Q)
                            Ph1速報 (3Q)
  S-637880          Ph1
                            (2Q)
                                                                  Ph2a速報
 神経障害性腰痛           実施中                                            (1Q)
                            Ph1開始   Ph1速報     Ph2開始
  BPN14770         米国Ph2
                                    (4Q)      (1Q)
                   速報       (2Q)
アルツハイマー型認知症
  BPN14770         Ph2b          Ph2速報            Ph3開始
  脆弱X症候群           実施中           (2Q)       Ph1開始 (2Q)             Ph1速報 Ph2開始
  S-874713         非臨床
                                            (2Q)                   (2Q) (3Q)
  各種精神疾患
  SDT-001           Ph2                                   Ph2速報
    ADHD           実施中                                    (3Q)
  S-109802                                                                 Ph1開始
                   非臨床                                                     (3Q)
脳卒中後上肢・下肢痙縮
  S-872881         非臨床
                                                                  Ph1開始
アルツハイマー型認知症                                                       (1Q)



                     Ph2あるいはPh3結果速報入手(結果開示時期・方法は別途検討)

               :2021年度3Q決算発表資料(2021年2月1日)からの変更                              39
主なパイプラインのキーイベント(予定)2021年5月10日現在

 パイプライン      2020年3月       2020年度       2021年度             2022年度
 レダセムチド      医師主導治験
                                                上市
栄養障害型表皮水疱症     結果
                Ph2                               Ph2速報
 レダセムチド                                           (3Q)
  急性期脳梗塞       実施中
                                               Ph1開始
  S-531011     非臨床                             (2Q)
   固形がん

  S-588410      Ph3                    Ph3速報
               実施中                     (1Q)
   食道がん
                Ph1                             Ph1速報
  S-588210     実施中                              (3Q)
   固形がん
                                               Ph2/3開始
  S-770108    肺沈着試験            肺沈着    肺沈着
                               試験開始 試験速報       (2Q)
 特発性肺線維症       準備中                                               Ph2a開始
                               (2Q)   (4Q)                      (2023,1Q)
  S-723595     非臨床
                                  Ph1開始            Ph1速報
    NASH                          (3Q)             (3Q)
                                                               Ph1速報
  S-309309                                         Ph1開始       (3Q)
               非臨床                                 (3Q)
   肥満症
                                                                    Ph2a開始
                                                                     (4Q)




                      Ph2あるいはPh3結果速報入手(結果開示時期・方法は別途検討)

             :2021年度3Q決算発表資料(2021年2月1日)からの変更                         40
国内医療用医薬品売上収益予想
                                                                          (単位:億円)
                        2021年度               2020年度                 対前年

                    通期予想      上期予想             実績            UP率          増減額

 サインバルタ®                151          100              265    △42.9%         △113
 インチュニブ®                182           85              131     39.5%           52
 ビバンセ®                   10            4                3    288.1%            8
 感染症薬                   170           48               98     74.4%           73
  インフルエンザファミリー           79            2                3      2,957.0%         76
 オキシコンチン®類               50           26               53     △6.2%          △3
 スインプロイク®                31           13               23     37.4%           8
 アシテア®                    4            2                3     12.1%           0
 ムルプレタ®                   1            1                1     18.3%           0
 ピレスパ®                   35           18               51    △31.8%         △16
 その他                    309          164              320     △3.5%         △11
  クレストール®                65           38               67       △2.5%         △2
  イルベタン®類                31           17               33       △7.7%         △3

国内医療用医薬品                944          461              947     △0.3%          △3
 <感染症薬構成製品>
    • ゾフルーザ®            • フィニバックス®         • セフテム®          • バクタ®
    • ラピアクタ®            • フルマリン®           • シオマリン®         • フラジール®
    • ブライトポック®Flu・Neo   • フロモックス®          • イソジン®          • フルコナゾール

              インフルエンザファミリー
                                                                                     41
医療ニーズを満たす新たな診断法の提供

 迅速・高感度な抗原検査法
• ルミラ・SARS-CoV-2 Agテストストリップ*
  – PCR法の迅速性と抗原検査法の感度の課題を克服する抗原検査法
    > 鼻咽頭/鼻腔ぬぐい液の検体を滴下後、12分という短時間で簡便にPCR法に近
      い診断結果を得ることが可能
    > 2021年5月末の販売開始を目標に準備中
    > 今後、同一機器で他の感染症や疾患に幅広く応用する予定

 多検体の迅速診断
• SATIC**法
  – 唾液サンプルを用いて目視かつ約25分で感染の有無を判定可能な技術
    > 高感度かつ迅速な診断が可能な遺伝子診断キットの提供に向けた製品開発を
      継続
    > 本技術の特性を活かし、多検体での検査も可能な方法について共同研究先と
      協議中
                   * ルミラ・ダイアグノスティクス・ジャパン株式会社との共同販売
                  ** SATIC :Signal Amplification by Ternary Initiation Complexes   42
     平安塩野義による新たな価値の提供
2021年度アクション
• オンライン診療プラットフォームとの販売提携強化
  – 提携品目の拡充
     > C&O製品およびシオノギヘルスケア製品の販売提携推進
     > オンライン処方と親和性の高い製品(後発医薬品、OTC)を中心に製品導入
  – 販売チャネルの拡大
     > 新たなオフライン、オンライン販売網の開拓
  – RWD(リアルワールドデータ)を活用した価値最大化
     > 特定の製品が処方される際にウェアラブルデバイスを提供、オンライン診療に処方後フォローアッ
       プ機能付加
       = 新規患者増加による売上増加とともに、薬効モニタリングによりAI創薬に向けたデータの収集を目
         指す

新薬開発
• Cefiderocol、naldemedine
  – 2021年度前半に交流会(Pre-NDA meeting)を実施 、年度内の新薬承認申請を目指す
  – 2022年度からの収益貢献を目標

                                                     43
   平安塩野義による新たな価値の提供
 中長期的な企業価値向上に向けたアクション

  AI創薬研究              スマートファクトリー

  • CNS領域の特定疾患において、   • AI技術を医薬品製造に応用し、
    AI技術を活用してターゲット遺     製造管理を自動化
    伝子に広く作用する候補化合      – 実装に向けて順調に進捗
    物を探索               – まずは、秤量工程の自動化
   – 50万個以上から100個程度      Feasibility Studyを完了
     まで絞り込みが完了
   – 2021年度内の非臨床試験開
     始を目指す


オンライン診療プラットフォームを活用した収益貢献、新薬の承認取得、
       およびHaaS実現に向けた取り組みを加速

                                                44
 2020年度の取り組みと成果
 新たな価値創造のための基盤づくり
 意思決定の高度化と費用構造改革

        全マネジャーへの教育研修
           PJ-KANAME
                              経営戦略・事業戦略を踏まえた
     ① 新中期経営計画浸透 ② 決裁
                              意思決定の高度化
     ③ 目標管理・人事評価 ④ 労務管理
                              • マネジャーの戦略理解と組織浸透
                              • ビジネスリスクに基づく意思決定、
競争の源泉である人材の育成                   適切かつSpeedyな判断
• 協力者のモチベーション向上
• HaaS実現に向けたチャレンジ人材の育成           ハード面の整備
                          •   意思決定の透明性と追跡可能性を
                              担保したシステムの確立
                          •   管理会計との連動


すべての経費に対する『考え方』、『使われ方』に関する見える化を実行

                                                45
 2021年度アクション
 費用構造改革による成長フェーズの実現
                  2020年度に実行したソフト面・ハード面の改革


これまでのCapability         追加するCapability
高い収益率を確保する強み           高い収益率を生み出す強み
          事業の進捗に応じて
   変
          バジェット内で費用の      変     固定費化した費用を
   動
          優先度を変更し、        動     変動費化し、新たな
   費
          管理する能力          費     高収益事業を生み出す
                                能力
   固
   定                      固
   費                      定
                          費


        徹底したコストの透明化と意思決定の高度化により
       成長に向けた投資枠の確保と費用削減の両立を実現
                                         46
     シオノギの取り組むマテリアリティ(重要課題)
     外部・内部環境変化を踏まえて
        特定した重要課題              • 感染症の脅威からの解放
極めて高い
                               – 感染症関連製品の開発・適正情報の伝達
                                – 三大感染症(HIV・結核・マラリア)
                                – AMR・インフルエンザ・コロナ

 社
 会
                              • 社会生産性向上、健康寿命の延伸
 に                             – 社会生産性向上へ貢献
 と
 っ                              (慢性腰痛・うつ等)
 て
 の                             – 超高齢化社会への貢献
 重                              (認知症やがん等)
 要
 性
                        極     • 持続可能な社会保障への貢献
                        め
                        て      – 個別最適化された医療の提供
                        高
                        い      – 価値に見合った適正価格での提供
        シオノギ事業との関連性

・医療アクセスの向上       ・ガバナンスの強化           特に重視するSDGsターゲット
・成長を支える人材の確保     ・環境への配慮
・責任ある製品サービスの提供 ・コンプライアンスの遵守
・サプライチェーンマネジメントの強化  ・人権の尊重

                                    SDGs: Sustainable Development Goals   47
将来の見通しに関する注意事項
•   本資料において提供される情報は、いわゆる「見通し情報」(forward-looking statements)を含みます。
    これらの文言は、現在における見込み、予測、リスクを伴う想定、実質的にこれらの文言とは異なる現実的な結
    論・結果を招き得る不確実性に基づくものです。
•   それらリスクや不確実性には、一般的な業界ならびに市場の状況、金利、通貨為替変動といった一般的な国
    内および国際的な経済状況が含まれます。
    リスクや不確実性は、特に製品に関連した見通し情報に存在します。製品のリスク、不確実性には、技術的進
    歩、特許の競合他社による獲得、臨床試験の完了、製品の安全性ならびに効果に関するクレームや懸念、規
    制機関による審査期間や承認取得、国内外の保険関連改革、マネジドケア、健康管理コスト抑制への傾向、
    国内外の事業に影響を与える政府の法規制など、新製品開発に付随する課題などが含まれますが、これらに限
    定されるものではありません。
•   承認済みの製品に関しては、製造およびマーケティングのリスクがあり、需要を満たす製造能力を構築する能力
    を欠く状況、原材料の入手困難、市場の受容が得られない場合などが含まれますが、これに限定されるものでは
    ありません。
•   新しい情報、将来の出来事もしくはその他の事項により、見通し情報に更新もしくは改正が望ましい場合
    であっても、それを行う意図を有するものではなく、義務を負うものではありません。
•   本資料には、医薬品(開発中の製品を含む)に関する情報が含まれておりますが、その内容は宣伝広告、
    医学的アドバイスを目的としているものではありません。
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                                                                    48