4507 塩野義薬 2021-01-22 13:15:00
抗HIV治療における月1回投与の長期作用型注射2剤レジメンCabenuva(カボテグラビルおよびリルピビリン)の米国における承認取得に関するViiV社の発表について [pdf]
2021 年 1 月 22 日
各 位
会 社 名 塩 野 義 製 薬 株 式 会 社
代表者名 代 表取締役 社長 手 代 木 功
(コード番号 4507 東証第一部)
問合せ先 広 報 部 長 京 川 吉 正
TEL (06)6209-7885
抗 HIV 治療における月 1 回投与の長期作用型注射 2 剤レジメン Cabenuva
(カボテグラビルおよびリルピビリン)の米国における承認取得に関する ViiV 社の発表について
Cabenuva により年間の治療における投与日数が 365 日から 12 日に減少
Cabenuva 治療開始時の短期導入治療を目的とした Vocabria(カボテグラビル経口剤)も
FDA より同時に承認取得
Cabenuva は 2021 年 2 月に米国で出荷開始予定
塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」または
「当社」は、) 当社が GlaxoSmithKline plc.および Pfizer Inc.とともに資本参加している ViiV Healthcare
Ltd.(本社:英国ロンドン、Chief Executive Officer:Deborah Waterhouse、以下「ViiV 社」
)が、月
1 回投与の長期作用型注射 2 剤レジメンである Cabenuva(カボテグラビル(ViiV 社)およびリルピビ
リン (Janssen 社) について、
) 成人 HIV-1 感染症※における維持療法の適応で米国食品医薬品局 (FDA)
より承認を取得したことを発表しましたので、お知らせいたします。また ViiV 社は、Cabenuva による
治療開始時の短期的な導入治療を目的とした Vocabria(カボテグラビル経口剤)も同時に FDA より承
認取得したことを発表しています。
※
抗レトロウイルス治療レジメンを受け安定してウイルスがコントロールされており、ウイルス学的失敗歴がなく、カボテグラ
ビルまたはリルピビリンに対する既知の耐性変異のない、 もしくは耐性変異が疑われない、ウイルス学的抑制状態(HIV-1 RNA
量が 50 コピー/mL 未満)の成人 HIV-1 感染症
Cabenuva の承認申請には、 主要な第 III 相臨床試験である ATLAS 試験と FLAIR 試験の良好な結果
が主なデータとして提出されました。ATLAS 試験は、既存の 1 日 1 回の 3 剤経口レジメンによりウイ
ルス抑制が達成されている HIV 感染患者を、FLAIR 試験は治療歴のない HIV 感染患者をそれぞれ対
象とした試験であり、いずれの試験においても、カボテグラビルとリルピビリンの月 1 回投与の 2 剤レ
ジメンは、48 週時点において、既存の 1 日 1 回の 3 剤経口レジメンと同様のウイルス抑制効果を示し
ました 1-3。また、10 人中 9 人の患者が毎日の経口治療法より月 1 回投与の注射レジメンを好んでいま
す。さらに、Cabenuva を臨床現場に適応させるアプローチを特定し、評価するために実施した
CUSTOMIZE 試験の中間結果では、医療従事者における受容度も高く、従前想定されていた実施にお
ける障壁も大幅に減少したことが示されました 4。
Cabenuva の投与方法においては、Vocabria および Edurant(リルピビリン経口剤)を約 1 か月間
(最低 28 日間)経口投与し、両剤に対する忍容性を確認した後、医療従事者により臀部に 2 回個別に
筋肉内注射として投与されます 5。
Cabenuva は、2021 年 2 月にカボテグラビルとリルピビリンの 2 剤のパックとして米国で出荷を開
始します。 また、 カボテグラビルの HIV 感染予防につきましては、 2021 年半ばに申請を予定しており、
FDA よりブレイクスルーセラピーの指定を受け、承認までの期間短縮のための開発・申請計画の相談
や、審査資料の段階的な提出・審査などが可能となっています 6。
なお、カボテグラビルおよびリルピビリンの長期作用型注射 2 剤レジメンは、欧州およびカナダで既
に承認を取得しています 7,8。
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塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として「感染症の脅威からの解放」を特定
し、HIV 感染症をはじめとする三大感染症への取り組みを推進しております。 HIV 感染症は今なお国際
社会における大きな課題です。 2019 年末時点において推定 3,800 万人が HIV に感染しており、 年間 170
万人が新たに HIV に感染しています。 当社は ViiV 社の株主として、世界中の皆さまにより良い HIV 感
染症の治療および予防の選択肢が提供されることを期待するとともに、今後も同社の経営に参画するこ
とで、HIV 感染症治療や予防におけるドルテグラビルおよびカボテグラビルの価値最大化に貢献してま
いります。
なお、本件が 2021 年 3 月期の業績に与える影響は軽微です。
以 上
参考:
1. Swindells S, Andrade-Villnueva J-F, Richmond GJ, et al. Long-Acting Cabotegravir and
Rilpivirine for Maintenance of HIV-1 Suppression. New England Journal of Medicine, 382(12),
1112–1123. https://doi.org/10.1056/nejmoa1904398
2. Orkin C, Arastéh K, Hernández-Mora MG, et al. Long-Acting Cabotegravir and Rilpivirine after
Oral Induction for HIV-1 Infection. New England Journal of Medicine, 382(12), 1124–1135.
https://doi.org/10.1056/nejmoa1909512
3. プレスリリース: 2019 年 3 月 18 日
抗 HIV 治療における月 1 回投与注射剤カボテグラビルとリルピビリン 2 剤レジメンの良好な試験結
果に関する ViiV 社の発表について-CROI にて ATLAS 試験および FLAIR 試験の良好な 48 週の結
果を発表-
4. ViiV 社プレスリリース: 2020 年 7 月 4 日
ViiV Healthcare presents positive data from first-ever implementation research study on how
best to integrate an investigational once-monthly injectable HIV treatment in US healthcare
practices
5. Cabenuva (cabotegravir, rilpivirine) Prescribing Information. US Approval January 2021.
6. プレスリリース: 2020 年 3 月 26 日
長期作用型注射剤カボテグラビルの HIV 感染予防における FDA からのブレイクスルーセラピー指
定に関する ViiV 社の発表について
7. プレスリリース: 2020 年 12 月 22 日
抗 HIV 治療における長期作用型注射剤 Vocabria(カボテグラビル)の 欧州における承認取得に関
する ViiV 社の発表について
8. プレスリリース: 2020 年 3 月 26 日
抗 HIV 治療における月 1 回投与の長期作用型注射 2 剤レジメン CABENUVA(カボテグラビルおよ
びリルピビリン)のカナダにおける承認取得に関する ViiV 社の発表について
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