3880 大王紙 2021-05-14 13:00:00
2021年3月期 決算短信[日本基準](連結) [pdf]
2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2021年5月14日
上 場 会 社 名 大王製紙株式会社 上場取引所 東
コ ー ド 番 号 3880 URL https://www.daio-paper.co.jp
代 表 者 (役職名) 代表取締役社長 社長執行役員 (氏名) 若林 賴房
問合せ先責任者 (役職名) 執行役員経理部長 (氏名) 井川 準一 (TEL) 03‐6856‐7513
定時株主総会開催予定日 2021年6月29日 配当支払開始予定日 2021年6月30日
有価証券報告書提出予定日 2021年6月29日
決算補足説明資料作成の有無 : 有
決算説明会開催の有無 : 有 ( 機関投資家・アナリスト向け )
(百万円未満切捨て)
1.2021年3月期の連結業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
親会社株主に帰属する
売上高 営業利益 経常利益
当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 562,928 3.0 36,873 20.4 34,478 22.6 22,115 15.2
2020年3月期 546,433 2.3 30,628 152.7 28,111 185.6 19,199 308.8
(注) 包括利益 2021年3月期 19,987百万円( 48.3%) 2020年3月期 13,476百万円( 751.4%)
1株当たり 潜在株式調整後 自己資本 総資産 売上高
当期純利益 1株当たり当期純利益 当期純利益率 経常利益率 営業利益率
円 銭 円 銭 % % %
2021年3月期 138.73 133.25 10.1 4.3 6.6
2020年3月期 127.91 115.18 10.0 3.7 5.6
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2021年3月期 849,801 246,788 28.2 1,440.33
2020年3月期 763,059 209,536 26.1 1,319.57
(参考) 自己資本 2021年3月期 239,232百万円 2020年3月期 199,133百万円
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動による 投資活動による 財務活動による 現金及び現金同等物
キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー 期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2021年3月期 64,210 △103,702 63,589 130,301
2020年3月期 68,012 △47,869 △14,049 109,384
2.配当の状況
年間配当金 純資産
配当金総額 配当性向
配当率
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (合計) (連結)
(連結)
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 百万円 % %
2020年3月期 - 5.00 - 8.50 13.50 2,045 10.6 1.1
2021年3月期 - 7.00 - 10.00 17.00 2,841 12.3 1.2
2022年3月期
- 10.00 - 10.00 20.00 15.8
(予想)
(注)2020年3月期期末配当金の内訳 普通配当 7円50銭、記念配当1円00銭
3.2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)
(%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
親会社株主に帰属 1株当たり
売上高 営業利益 経常利益
する当期純利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭
第2四半期(累計) 290,000 10.9 15,000 6.2 13,000 6.2 8,000 △14.4 48.17
通 期 600,000 6.6 38,000 3.1 35,000 1.5 21,000 △5.0 126.43
(注)新型コロナウイルス感染症による影響については、添付資料4頁内「(4)今後の見通し」をご覧ください。
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 有
エリエール・インターナショナル・ターキー・キシセル・
新規 2社 (社名) 、 除外 -社 (社名)
バクム・ウルンレリ・ウレティム、H&PCブラジル
(注)詳細は、添付資料5ページ「3.企業集団の状況」をご覧ください。
(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 無
② ①以外の会計方針の変更 : 無
③ 会計上の見積りの変更 : 無
④ 修正再表示 : 無
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年3月期 169,012,926株 2020年3月期 154,531,953株
② 期末自己株式数 2021年3月期 2,917,377株 2020年3月期 3,624,453株
③ 期中平均株式数 2021年3月期 159,414,928株 2020年3月期 150,093,145株
当社は、前連結会計年度より、株式交付信託を用いた株式報酬制度を導入しており、当該信託が保有する当
社株式を自己株式に含めて記載しています。また、当連結会計年度より、従業員持株会信託を用いた従業員持
株会信託型ESOPを導入しており、当該信託が保有する当社株式を自己株式に含めて記載しています。
(参考) 個別業績の概要
1.2021年3月期の個別業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)個別経営成績 (%表示は対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 413,689 △1.7 17,049 27.8 15,198 31.6 11,143 21.4
2020年3月期 421,035 2.5 13,344 241.0 11,547 359.1 9,180 -
1株当たり 潜在株式調整後
当期純利益 1株当たり当期純利益
円 銭 円 銭
2021年3月期 69.67 66.91
2020年3月期 60.88 54.79
(2)個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2021年3月期 731,744 171,785 23.5 1,034.26
2020年3月期 669,573 141,287 21.1 931.88
(参考) 自己資本 2021年3月期 171,785百万円 2020年3月期 141,287百万円
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
1.本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的である
と判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
2.決算補足説明資料は、下記当社ウェブサイトに掲載を予定しています。
https://www.daio-paper.co.jp/ir/ir_news/
3.当社の連結財務諸表に記載される科目及びその他の事項の金額は従来、四捨五入にて表示していましたが、当
連結会計年度より、百万円未満の切捨てによる表示へ変更しています。当該変更に伴い、比較情報についても
百万円未満の切捨てへ組み替えて表示しています。
大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 …………………………………………………………………………………… 2
(1)当期の経営成績の概況 ………………………………………………………………………… 2
(2)当期の財政状態の概況 ………………………………………………………………………… 4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 …………………………………………………………… 4
(4)今後の見通し …………………………………………………………………………………… 4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ………………………………………………………… 5
3.企業集団の状況 ……………………………………………………………………………………… 5
4.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………… 7
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
連結損益計算書 ………………………………………………………………………………… 9
連結包括利益計算書 …………………………………………………………………………… 10
(3)連結株主資本等変動計算書 …………………………………………………………………… 11
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………… 13
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………… 15
(追加情報) ………………………………………………………………………………………… 15
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………… 15
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………… 17
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………… 17
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度における国内経済は、コロナ禍の収束の見通しが立たず、休業要請や外出自粛要請の影響による
景気悪化及び個人消費の低迷が続いています。世界経済も同様にコロナ禍の影響によって減速しており、今後の見
通しについても不透明な状況となっています。
このような状況の中、当社グループは2018年度から2020年度にかけて取り組んできた第3次中期事業計画の最終
年度を迎えました。2012年度より開始した第1次中期事業計画以降、継続的な洋紙需要の減少への対策として、
「メディア用途の紙」から「梱包・包装用途の紙」への転換に向けた構造改革を進めてきました。まずは2012年に
可児工場の洋紙生産マシンであるN3号抄紙機をいわき大王製紙へ移設し、2014年に板紙生産マシンとして再稼働
させました。さらに、衛生用紙の国内需要の伸びに対応するため、2015年には可児工場で衛生用紙生産マシンであ
るN8号抄紙機を稼働させ、2018年には休止していた川之江工場で衛生用紙生産マシンを新設し再稼働させまし
た。中国をはじめとする海外生産拠点においては、ベビー用紙おむつ以外に生産・販売する家庭紙商品のカテゴリ
ーを拡大する複合事業化の進展や、2020年にはブラジル及びトルコでM&Aを実施する等、グローバルでの事業拡
大を加速させてきました。
これらの構造改革に継続して取り組んできた結果、2021年3月期の連結業績は、売上高を除くすべての項目で第
3次中期事業計画の目標を達成しました。売上高については目標に未達となりましたが、8期連続の増収且つ6期
連続で過去最高を記録しました。営業利益については、紙・板紙事業において競争力の高い板紙の輸出が伸長した
他、ホーム&パーソナルケア事業において国内でのマスク生産設備の増強や、海外での多品種販売による複合事業
化を推進したこと等により、目標と直近の連結業績予想を上回りました。
第3次中期事業計画の目標及び当連結会計年度の連結業績は、以下のとおりです。
< 参考 >
第3次 2020年度 2020年度
中期事業計画 (2021年3月期) (2021年3月期)
目標 連結業績 直近の連結業績予想
連結売上高 6,150億円 5,629億円 5,650億円
連結営業利益 320億円 369億円 330億円
RОE 8.0% 10.1% 6.5%
ネットD/Eレシオ 1.6倍 1.3倍 1.4倍
2021年度より開始となる第4次中期事業計画ではさらに成長を加速させ、第5次中期事業計画での売上高8,000億
円~1兆円の実現に向けて戦略を果敢に実行していきます。なお、第4次中期事業計画については、2021年5月27
日(木)に公表する予定です。
当連結会計年度の連結業績は、以下のとおりです。
連結売上高 562,928百万円 (前年同期比 3.0%増)
連結営業利益 36,873百万円 (前年同期比 20.4%増)
連結経常利益 34,478百万円 (前年同期比 22.6%増)
親会社株主に帰属する
22,115百万円 (前年同期比 15.2%増)
当期純利益
当連結会計年度のセグメントの状況は、以下のとおりです。
① 紙・板紙
売上高 302,453百万円 (前年同期比 4.8%減)
セグメント利益 19,576百万円 (前年同期比 1.8%減)
新聞用紙は、新聞の発行部数減少や、コロナ禍での広告減少に伴う頁数減少の影響により、販売数量・金額
ともに前年同期を下回りました。
洋紙(新聞用紙を除く)は、コロナ禍での外出・イベント自粛によるチラシ及びパンフレット用途の紙需要
の減少や、在宅勤務の浸透による事務用紙の需要減少等により、販売数量・金額ともに前年同期を下回りまし
た。
板紙・段ボールは、国内需要の回復の兆しがあるものの、通年ではコロナ禍の影響で国内需要は減少しまし
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
た。しかし、昨年4月から三島工場N7号抄紙機の営業運転開始による板紙の輸出販売が増加したことで、販
売数量・金額ともに前年同期を上回りました。
セグメント利益は、印刷用紙等の需要減少に合わせた生産調整や、板紙の輸出販売の増加に取り組みました
が、コロナ禍による需要減少の影響が大きかったことにより、前年同期を下回りました。
② ホーム&パーソナルケア
売上高 237,990百万円 (前年同期比 16.2%増)
セグメント利益 14,734百万円 (前年同期比 85.0%増)
国内事業については、衛生用紙は、コロナ禍での生活者の衛生意識の高まりから需要が拡大したペーパータ
オル及びキッチンペーパーが順調に販売伸長しました。一方、ティシューやトイレットは前年度にコロナ禍の
影響による一時的な需要の前倒しがあったことから、販売数量、金額ともに前年同期を下回りました。
ベビー用紙おむつは、新シリーズとなる「グ~ンプラス」を10月に立ち上げ、「エリエール贅沢保湿ティシ
ュー」と同じ保湿成分を配合したハイグレード商品としてテープタイプ・パンツタイプを上市しました。また、
既存商品の「グ~ンまっさらさら通気パンツタイプ」も、新たにディズニーキャラクターのデザインを採用し
た全面リニューアルを実施しました。これらのブランド一新に合わせてテレビCM等での認知拡大策にも注力
した結果、販売数量・金額ともに前年同期を上回りました。
大人用紙おむつは、市販ルートでは、新商品の「アテント 夜1枚安心パッド モレを防いで朝までぐっすり
8回吸収」に加え、既存商品である超うす型パンツ「下着爽快」シリーズの販売が順調に推移しました。病
院・施設等の業務ルートでは、地域包括ケアシステムにおける生活者の在宅復帰を支援する提案の継続に加え、
感染症対策をテーマに大人用紙おむつとともにマスク・ペーパータオル等の提案も行い、拡販に注力しまし
た。これらの結果、販売数量・金額ともに前年同期を上回りました。
フェミニンケア用品は、昨年10月に「エリス朝まで超安心」のパッケージを刷新したことが生活者から好評
を得ましたが、コロナ禍で市場全体の売上が落ち込んだ影響を受け、販売数量・金額ともに前年同期を下回り
ました。
ウエットワイプは、昨年9月にリニューアル発売した「キレキラ!トイレクリーナー 1枚で徹底おそうじシ
ート」のプロモーション強化による認知率向上及び拡販に取り組みました。またコロナ禍での需要の高まりに
対し、安定供給に努めた結果、販売数量・金額ともに前年同期を大幅に上回りました。
マスクは、コロナ禍による需要の増加に対し、生産設備を増設したことで安定供給可能な体制を整えまし
た。また、生活者の需要実態を捉え、サイズ展開を豊富にした他、30枚入りの大容量品をラインナップに加え
ました。これらの結果、販売数量・金額ともに前年同期を大幅に上回りました。
海外事業については、中国では主力のベビー用紙おむつにおいて、プレミアム商品である「光羽鎏金(ひか
りのはね りゅうじん)シリーズ」の拡販と、販売チャネル別・地域別・消費者層別に対応した商品展開と販売
促進活動により、大都市以外への配荷が拡大しました。また紙製品においても、ベビー用ローションティシュ
ーやプレミアムトイレット等の販売が順調に伸長したことにより、販売金額は前年同期を上回りました。
タイやインドネシア等の東南アジア諸国では、コロナ禍によりベビー用紙おむつの販売数量が減少しました
が、複合事業化が進んでいるタイでは除菌ウエットやフェミニンケア用品の拡販で補い、インドネシアではE
C(イーコマース)での販売が伸長したこと等により、販売金額は前年同期を上回りました。
輸出販売国については、韓国において日本製品不買運動の影響からの回復が進んでいないこと等により、販
売は減少しました。
また、第2四半期より、ブラジルのサンテル及びトルコのエリエール・インターナショナル・ターキーを連
結の範囲に含めており、海外事業の売上高の増加等に寄与しています。
これらの結果、国内事業・海外事業ともに前年同期を上回る売上高となり、セグメント利益も前年同期を上
回りました。
③ その他
売上高 22,484百万円 (前年同期比 5.8%減)
セグメント利益 2,520百万円 (前年同期比 6.2%減)
主に売電事業、機械事業、木材事業及び物流事業であり、昨年7月よりバイオマス発電設備が営業運転を開
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
始したことによる売電事業の売上増加が収益にも寄与しましたが、コロナ禍の影響で機械事業及びゴルフ事業
の売上が減少したこと等により、売上高及びセグメント利益はいずれも前年同期を下回りました。
なお、当事業年度の個別業績は、以下のとおりです。
売上高 413,689百万円 (前年同期比 1.7%減)
営業利益 17,049百万円 (前年同期比 27.8%増)
経常利益 15,198百万円 (前年同期比 31.6%増)
当期純利益 11,143百万円 (前年同期比 21.4%増)
(2)当期の財政状態の概況
当連結会計年度末の総資産は、新規連結によるのれんの増加や機械装置及び運搬具の増加等により、前連結会計
年度末に比べ86,741百万円増加し、849,801百万円となりました。
負債は、長期借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ49,488百万円増加し、603,012百万円となりまし
た。
純資産は、転換社債の転換による株式の発行等により、前連結会計年度末に比べ37,252百万円増加し、246,788百
万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて2.1ポイント上昇し、28.2%となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して20,916百万円増加し130,301百万円とな
りました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、64,210百万円の収入(前連結会計年度比3,802百万円の増加)となりまし
た。これは主に、税金等調整前当期純利益32,717百万円、減価償却費34,137百万円、法人税等の支払額16,206百
万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、103,702百万円の支出(前連結会計年度比55,832百万円の増加)となりま
した。これは主に、有形固定資産の取得による支出54,137百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得に
よる支出48,370百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、63,589百万円の収入(前連結会計年度比77,638百万円の増加)となりま
した。これは主に、長期借入れによる収入105,278百万円、長期借入金の返済による支出59,040百万円、非支配株
主への株式の発行による収入25,011百万円、配当金の支払額2,447百万円によるものです。
(4)今後の見通し
国内外でのコロナ禍が依然として収束に向かわない中、中国経済の回復の影響等を受け国内経済は回復基調とな
るものの、米中貿易摩擦の長期化やコロナワクチンの普及遅れ等により、国内経済の先行きは不透明な状態が継続
すると予測します。紙パルプ業界においても、洋紙の需要減少等により引き続き厳しい状況が続くものと予想しま
す。
このような状況において、当社グループは、紙・板紙事業については三島工場のコスト競争力のあるパルプを最
大限に活用した高付加価値品への生産シフトや、紙・板紙事業とホーム&パーソナルケア事業を横断した抜本的な
構造改革を進めます。コロナ禍でも堅調な板紙の拡販、アジアをワンマーケットとした輸出増加、脱プラスチック
需要に対応したプラスチック代替品や梱包用途の紙の拡販等、需要構造の変化に対応していきます。
ホーム&パーソナルケア事業については、2021年10月には川之江工場で2台目となる衛生用紙生産マシンを増設
し、高付加価値品の安定供給体制を構築することで、トップブランドとしての地位をさらに高めていきます。また、
コロナ禍での新たな生活様式に対応したマスク、除菌ウエット、ペーパータオルの生産体制を強化します。海外で
は、主力であるベビー用紙おむつをはじめ、大人用紙おむつ、フェミニンケア用品、紙製品やウエットワイプ等の
各カテゴリーでの拡販に継続して取り組み、複合事業化を推進します。2020年に株式を取得したブラジルのサンテ
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
ル、及びトルコのエリエール・インターナショナル・ターキーを新たな生産拠点とした事業拡大を進め、海外売上
高の構成比を高めていきます。
2022年3月期の連結業績については、売上高600,000百万円、営業利益38,000百万円、経常利益35,000百万円、親
会社株主に帰属する当期純利益21,000百万円を予想しています。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務
諸表を作成する方針です。
なお、IFRS(国際財務報告基準)の採用については、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針です。
3.企業集団の状況
当社グループは、当社及び連結子会社36社で構成され、紙・板紙製品及び家庭紙製品の製造販売を主な事業内容と
し、これに関連する原材料の調達、物流及びその他の事業活動を展開しています。
当連結会計年度において、当社グループが営む事業の内容について、重要な変更はありません。
なお、当連結会計年度における重要な子会社の異動は、次のとおりです。
①第1四半期連結会計期間
2020年5月29日付での株式取得完了に伴い、トルコの衛生用品メーカーであるウゼンを連結の範囲に含めてい
ます。なお、株式取得日と同日付で、ウゼンの商号をエリエール・インターナショナル・ターキー・キシセル・
バクム・ウルンレリ・ウレティム(以下、「エリエール・インターナショナル・ターキー」という。)に変更し
ています。
2020年6月29日付で、ブラジルの衛生用品メーカーであるサンテルの株式をH&PCブラジルが取得し、同社
の子会社となりました。これによりH&PCブラジルの重要性が増したため、サンテルとともに連結の範囲に含
めています。
なお、エリエール・インターナショナル・ターキー及びH&PCブラジルは特定子会社に該当します。
東京紙パルプ交易株式会社は、同意する者を含めた議決権の所有割合が100分の50超となるため連結子会社とし
ていましたが、その要件を満たさなくなったため、連結子会社から持分法適用関連会社に変更しています。
②第2四半期連結会計期間
2020年7月1日付での株式取得完了に伴い、ケイジー物流株式会社を連結の範囲に含めています。
2020年7月1日付で、エリエールパッケージング印刷株式会社は、非連結子会社であるナゴヤペーパーテック
株式会社を吸収合併し、ダイオーミルサポート東海株式会社に商号変更しています。
なお、提出会社の転換社債型新株予約権付社債の新株予約権の行使に伴い、提出会社の資本金が増加したこと
により、エリエール・インターナショナル・ターキーは特定子会社に該当しなくなりました。
③第3四半期連結会計期間
該当事項はありません。
④第4四半期連結会計期間
2021年3月5日付でエリエール・インターナショナル・ターキーへ増資し、同社の資本金が増加したことによ
り、同社は特定子会社に該当します。
当社グループの事業系統図は、次頁のとおりです。
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
事業系統図
◎ 2020年7月1日に合併した連結子会社 1社
〇 その他の会社から連結子会社に異動した会社 4社
※ 連結子会社から持分法適用関連会社に異動した会社 1社
(注)1.サンテル、ダイオーミルサポート東海、ダイオーペーパープロダクツ、大成製紙、大日製紙は、紙・板紙
事業及びホーム&パーソナルケア事業の両事業を行っています。
2.正式名称は、エリエール・インターナショナル・ターキー・キシセル・バクム・ウルンレリ・ウレティム
です。
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
4.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 113,054 130,643
受取手形及び売掛金 92,741 100,019
電子記録債権 10,982 8,005
商品及び製品 42,667 43,897
仕掛品 6,766 7,317
原材料及び貯蔵品 27,864 28,635
1年内回収予定の長期貸付金 - 3,000
その他 4,944 7,383
貸倒引当金 △2 △537
流動資産合計 299,018 328,364
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物 227,570 242,714
減価償却累計額 △148,742 △153,900
建物及び構築物(純額) 78,828 88,814
機械装置及び運搬具 887,255 946,563
減価償却累計額 △747,628 △764,677
機械装置及び運搬具(純額) 139,627 181,886
土地 81,889 82,146
建設仮勘定 49,900 22,985
その他 25,039 31,662
減価償却累計額 △13,160 △15,901
その他(純額) 11,878 15,761
有形固定資産合計 362,123 391,594
無形固定資産
のれん 39,941 55,902
その他 16,935 29,296
無形固定資産合計 56,876 85,199
投資その他の資産
投資有価証券 23,182 24,431
長期貸付金 3,823 -
退職給付に係る資産 844 1,523
繰延税金資産 8,125 7,088
その他 9,922 11,631
貸倒引当金 △1,039 △156
投資その他の資産合計 44,859 44,519
固定資産合計 463,859 521,313
繰延資産 180 122
資産合計 763,059 849,801
― 7 ―
大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 53,135 64,662
短期借入金 15,452 13,744
1年内償還予定の新株予約権付社債 22,540 -
1年内償還予定の社債 - 15,000
1年内返済予定の長期借入金 53,724 64,813
未払金 39,215 40,191
1年内支払予定の長期設備関係未払金 537 388
未払法人税等 10,946 6,492
賞与引当金 5,216 5,786
役員賞与引当金 129 169
その他 14,535 15,677
流動負債合計 215,433 226,925
固定負債
社債 60,300 45,000
長期借入金 242,100 284,025
長期設備関係未払金 568 193
退職給付に係る負債 23,254 23,110
役員退職慰労引当金 194 97
株式給付引当金 47 106
環境対策引当金 24 16
その他 11,599 23,536
固定負債合計 338,089 376,086
負債合計 553,523 603,012
純資産の部
株主資本
資本金 43,449 53,884
資本剰余金 44,095 55,901
利益剰余金 116,818 136,579
自己株式 △3,064 △4,090
株主資本合計 201,297 242,275
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 2,799 4,226
繰延ヘッジ損益 9 22
為替換算調整勘定 △5,443 △8,645
退職給付に係る調整累計額 470 1,353
その他の包括利益累計額合計 △2,163 △3,042
非支配株主持分 10,402 7,556
純資産合計 209,536 246,788
負債純資産合計 763,059 849,801
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
連結損益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
売上高 546,433 562,928
売上原価 406,127 403,347
売上総利益 140,305 159,580
販売費及び一般管理費 109,677 122,706
営業利益 30,628 36,873
営業外収益
受取利息 165 236
受取配当金 591 546
持分法による投資利益 - 121
為替差益 - 930
補助金収入 410 607
貸船料 417 674
その他 2,352 1,758
営業外収益合計 3,938 4,874
営業外費用
支払利息 3,201 4,311
為替差損 1,028 -
貸船に係る費用 524 1,180
その他 1,700 1,777
営業外費用合計 6,455 7,269
経常利益 28,111 34,478
特別利益
為替差益 - 2,088
国庫補助金 126 869
固定資産売却益 11 70
投資有価証券売却益 6,778 435
受取保険金 168 869
その他 483 9
特別利益合計 7,568 4,343
特別損失
固定資産除売却損 1,499 1,796
固定資産圧縮損 126 869
災害による損失 462 373
減損損失 1,742 2,575
その他 598 489
特別損失合計 4,429 6,105
税金等調整前当期純利益 31,251 32,717
法人税、住民税及び事業税 12,289 11,564
法人税等調整額 △224 △51
法人税等合計 12,064 11,513
当期純利益 19,186 21,203
非支配株主に帰属する当期純損失(△) △12 △911
親会社株主に帰属する当期純利益 19,199 22,115
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
連結包括利益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
当期純利益 19,186 21,203
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △6,341 1,400
繰延ヘッジ損益 29 12
為替換算調整勘定 685 △3,539
退職給付に係る調整額 △83 883
持分法適用会社に対する持分相当額 - 26
その他の包括利益合計 △5,709 △1,215
包括利益 13,476 19,987
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 13,539 21,236
非支配株主に係る包括利益 △62 △1,248
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(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 42,858 42,968 99,188 △2,910 182,105
当期変動額
剰余金の配当 △1,569 △1,569
転換社債型新株予約
590 590 1,180
権付社債の転換
親会社株主に帰属す
19,199 19,199
る当期純利益
自己株式の取得 △419 △419
自己株式の処分 153 264 418
合併による増加 -
連結範囲の変動 -
連結子会社の増資に
△92 △92
よる持分の増減
連結子会社株式の取
475 475
得による持分の増減
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 590 1,126 17,629 △154 19,191
当期末残高 43,449 44,095 116,818 △3,064 201,297
その他の包括利益累計額
その他の 非支配株主持分 純資産合計
その他有価証券 為替換算 退職給付に係る
繰延ヘッジ損益 包括利益
評価差額金 調整勘定 調整累計額
累計額合計
当期首残高 9,050 △20 △6,088 554 3,495 13,737 199,338
当期変動額
剰余金の配当 △1,569
転換社債型新株予約
1,180
権付社債の転換
親会社株主に帰属す
19,199
る当期純利益
自己株式の取得 △419
自己株式の処分 418
合併による増加 -
連結範囲の変動 -
連結子会社の増資に
△92
よる持分の増減
連結子会社株式の取
475
得による持分の増減
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 △6,250 29 645 △83 △5,659 △3,334 △8,994
額)
当期変動額合計 △6,250 29 645 △83 △5,659 △3,334 10,197
当期末残高 2,799 9 △5,443 470 △2,163 10,402 209,536
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 43,449 44,095 116,818 △3,064 201,297
当期変動額
剰余金の配当 △2,447 △2,447
転換社債型新株予約
10,435 10,435 20,870
権付社債の転換
親会社株主に帰属す
22,115 22,115
る当期純利益
自己株式の取得 △2,386 △2,386
自己株式の処分 1,812 1,362 3,174
合併による増加 162 162
連結範囲の変動 △68 △1 △70
連結子会社の増資に
△0 △0
よる持分の増減
連結子会社株式の取
△441 △441
得による持分の増減
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 10,435 11,806 19,761 △1,025 40,978
当期末残高 53,884 55,901 136,579 △4,090 242,275
その他の包括利益累計額
その他の 非支配株主持分 純資産合計
その他有価証券 為替換算 退職給付に係る
繰延ヘッジ損益 包括利益
評価差額金 調整勘定 調整累計額
累計額合計
当期首残高 2,799 9 △5,443 470 △2,163 10,402 209,536
当期変動額
剰余金の配当 △2,447
転換社債型新株予約
20,870
権付社債の転換
親会社株主に帰属す
22,115
る当期純利益
自己株式の取得 △2,386
自己株式の処分 3,174
合併による増加 162
連結範囲の変動 △70
連結子会社の増資に
△0
よる持分の増減
連結子会社株式の取
△441
得による持分の増減
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 1,427 12 △3,202 883 △879 △2,846 △3,725
額)
当期変動額合計 1,427 12 △3,202 883 △879 △2,846 37,252
当期末残高 4,226 22 △8,645 1,353 △3,042 7,556 246,788
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益 31,251 32,717
減価償却費 31,843 34,137
減損損失 1,742 2,575
のれん償却額 3,559 4,382
貸倒引当金の増減額(△は減少) △51 109
持分法による投資損益(△は益) - △121
投資有価証券売却損益(△は益) △6,777 △386
退職給付に係る資産及び負債の増減額 220 320
受取利息及び受取配当金 △757 △782
支払利息 3,201 4,311
為替差損益(△は益) 776 △3,079
固定資産圧縮損 19 869
補助金収入 △410 △607
受取保険金 △604 △1,025
有形固定資産売却損益(△は益) 23 △48
有形固定資産除却損 1,463 1,774
売上債権の増減額(△は増加) 5,448 666
たな卸資産の増減額(△は増加) 3 △780
仕入債務の増減額(△は減少) △5,653 3,401
その他の資産・負債の増減額 5,235 2,973
未払消費税等の増減額(△は減少) 2,192 △883
その他 △78 618
小計 72,647 81,143
利息及び配当金の受取額 940 917
利息の支払額 △3,638 △4,466
補助金の受取額 917 1,546
保険金の受取額 578 982
法人税等の支払額 △4,133 △16,206
法人税等の還付額 700 293
営業活動によるキャッシュ・フロー 68,012 64,210
投資活動によるキャッシュ・フロー
子会社の支配獲得に係る為替予約の決済による
- 2,088
収入
定期預金の増減額(△は増加) △544 89
有形固定資産の取得による支出 △49,095 △54,137
有形固定資産の売却による収入 513 263
投資有価証券の取得による支出 △208 △20
投資有価証券の売却による収入 8,141 1,427
無形固定資産の取得による支出 △6,722 △3,893
貸付けによる支出 △473 △859
貸付金の回収による収入 474 744
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得によ
- △48,370
る支出
その他 45 △1,034
投資活動によるキャッシュ・フロー △47,869 △103,702
― 13 ―
大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) △3,769 △166
長期借入れによる収入 45,110 105,278
長期借入金の返済による支出 △49,878 △59,040
社債の償還による支出 - △4,170
自己株式の売却による収入 - 1,043
非支配株主への株式の発行による収入 - 25,011
配当金の支払額 △1,569 △2,447
連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得
△2,888 △596
による支出
その他 △1,053 △1,323
財務活動によるキャッシュ・フロー △14,049 63,589
現金及び現金同等物に係る換算差額 △116 623
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) 5,977 24,721
現金及び現金同等物の期首残高 103,407 109,384
連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減
- △4,048
額(△は減少)
非連結子会社との合併に伴う現金及び現金同等物の
- 243
増加額
現金及び現金同等物の期末残高 109,384 130,301
― 14 ―
大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(追加情報)
(会計上の見積り)
コロナ禍は世界経済や国内外での企業活動に影響を与える事象であり、国内においては経済活動の活性化に向け
た動きも一部見られるものの、現時点で当社グループに及ぼす影響及びコロナ禍の収束時期を予測することは困難
な状況です。コロナ禍の拡大による業績予想及び会計上の見積りへの影響については、世界的な経済低迷やイベン
トの自粛、テレワークの拡大等によって洋紙の需要は縮小しているものの、一方では生活者の衛生意識の向上によ
りマスクやウエットティシューの需要は拡大しており、コロナ禍が一時的な拡大と収束を繰り返すことと連動して
各製品の需要も変化しながら、状況は徐々に回復に向かうと仮定した見積りに基づき、固定資産の減損等の会計上
の見積りを行っています。ただし、世界的な景気の回復には相当の時間を要する見込であること、また、コロナ禍
の拡大による経済活動への影響は不確定要素が多いことから、上記の仮定に変化が生じた場合は、当社グループの
財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、前連結会計年度の有価証券報告書で記載した内容
から重要な変更はありません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社は、製品別に事業部または営業本部を配置しており、各事業部または各営業本部が、取り扱う製品について包
括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。
生産販売体制や販売先の形態が類似している製品別の事業を集約した結果、「紙・板紙事業」と「ホーム&パーソ
ナルケア事業」を報告セグメントとしています。
当社の報告セグメントは、当社損益に関する意思決定会議である予算会議において、定期的に業績評価を行ってい
る構成単位であり、その報告セグメントごとに財務情報が分割して入手可能です。
「紙・板紙事業」で生産販売している製品は、新聞用紙、印刷用紙、包装用紙、板紙、段ボール、パルプ等です。
「ホーム&パーソナルケア事業」で生産販売している製品は、衛生用紙、紙おむつ、フェミニンケア用品、ウエット
ワイプ等です。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値です。
セグメント間の内部売上高及び振替高は、当事者間の協議のうえで決定した価格に基づいています。
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント 連結
その他 調整額 財務諸表
ホーム& 合計
(注1) (注2) 計上額
紙・板紙 パーソナ 計 (注3)
ルケア
売上高
外部顧客への売上高 317,825 204,731 522,557 23,876 546,433 - 546,433
セグメント間の内部
18,924 3,447 22,371 65,974 88,346 △88,346 -
売上高又は振替高
計 336,749 208,179 544,929 89,850 634,780 △88,346 546,433
セグメント利益 19,935 7,964 27,899 2,687 30,586 41 30,628
セグメント資産 440,336 246,274 686,610 63,866 750,477 12,582 763,059
その他の項目
減価償却費 19,805 10,900 30,706 1,136 31,843 - 31,843
有形固定資産及び
43,270 12,736 56,006 5,927 61,933 - 61,933
無形固定資産の増加額
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、木材事業、造林事業、機械事
業、物流事業、売電事業、ゴルフ場事業及び不動産賃貸事業等を含んでいます。
2.調整額は以下のとおりです。
(1) セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去に係る調整額です。
(2) セグメント資産の調整額は、セグメント間取引消去に係る調整額△13,279百万円、報告セグメントに帰
属しない投資有価証券等の全社資産25,862百万円です。
3.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント 連結
その他 調整額 財務諸表
ホーム& 合計
(注1) (注2) 計上額
紙・板紙 パーソナ 計 (注3)
ルケア
売上高
外部顧客への売上高 302,453 237,990 540,444 22,484 562,928 - 562,928
セグメント間の内部
17,029 3,463 20,492 66,031 86,524 △86,524 -
売上高又は振替高
計 319,482 241,454 560,936 88,516 649,452 △86,524 562,928
セグメント利益 19,576 14,734 34,311 2,520 36,831 42 36,873
セグメント資産 437,724 332,093 769,817 67,888 837,706 12,094 849,801
その他の項目
減価償却費 20,270 11,505 31,775 2,361 34,137 - 34,137
有形固定資産及び
27,066 22,074 49,140 4,270 53,411 - 53,411
無形固定資産の増加額
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、木材事業、造林事業、機械事
業、物流事業、売電事業、ゴルフ場事業及び不動産賃貸事業等を含んでいます。
2.調整額は以下のとおりです。
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大王製紙株式会社(3880) 2021年3月期 決算短信
(1) セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去に係る調整額です。
(2) セグメント資産の調整額は、セグメント間取引消去に係る調整額△13,642百万円、報告セグメントに帰
属しない投資有価証券等の全社資産25,737百万円です。
3.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
1株当たり純資産額 1,319円57銭 1,440円33銭
1株当たり当期純利益金額 127円91銭 138円73銭
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 115円18銭 133円25銭
(注)1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりで
す。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
1株当たり当期純利益金額
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 19,199 22,115
普通株主に帰属しない金額(百万円) - -
普通株式に係る親会社株主に帰属する
19,199 22,115
当期純利益(百万円)
普通株式の期中平均株式数(千株) 150,093 159,415
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額
親会社株主に帰属する当期純利益調整額(百万円) △16 △6
(うち社債発行差金の償却額(税額相当額控除後)(百万円)) (△16) (△6)
普通株式増加数(千株) 16,449 6,508
(うち転換社債型新株予約権付社債(千株)) (16,449) (6,508)
希薄化効果を有しないため、潜在株式調整後1株当たり当期純利益
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金額の算定に含めなかった潜在株式の概要
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
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