9987 スズケン 2019-05-07 14:00:00
パナソニック株式会社との協業に関するお知らせ [pdf]

                                                      2019 年 5 月 7 日
各   位
                                   会社名      株式会社スズケン
                                   代表者名     代表取締役社長       宮田 浩美
                                   (コード番号   9987 東証・名証第1部、札証)
                                   問合せ先     取締役副社長執行役員
                                            コーポレート本部長 浅野 茂
                                                 (TEL.052-961-2331)

            パナソニック株式会社との協業に関するお知らせ
        ~新たな「スペシャリティ医薬品専用保冷ボックス」を共同開発~

 当社は、パナソニック株式会社(代表取締役社長 津賀一宏、以下パナソニック)が開発した新素材を採用し
た、新たなスペシャリティ医薬品専用保冷ボックスを共同開発しましたので、お知らせいたします。

  医薬品流通においては、近年、高薬価医薬品やバイオ医薬品、再生医療等製品など、温度変化や衝撃に配慮が
必要な医薬品(以下「スペシャリティ医薬品」        )が増加しています。当社では、物流拠点から医療機関・保険薬局
さままでの輸配送時に使用する、新たな保冷ボックスの導入を開始し、GDPガイドラインに準拠した厳格な流
通品質を実現してまいります。
  今回、共同開発した医薬品専用保冷ボックスは、パナソニックが開発した新たな真空断熱筐体(VIC:Vacuum
Insulated Case)※1および蓄熱材※2を利用したものです。これに当社が保有するスペシャリティ医薬品の流通ノ
ウハウや知見に基づいた仕様とすることで、パナソニックと共に医療業界における以下の課題解決が実現できる
ものと考えています。

■新たな保冷ボックスの特長および医療業界における課題解決
1.新素材の採用により、長時間の温度保持による遠隔地への輸送や寒冷地における安定運用を実現
  ・過冷却による凍結リスクを回避 ⇒医薬品流通品質の向上・医薬品廃棄ロスの削減
2.特殊な蓄熱材の利用により、季節や地域による外気変動に影響されず、一年を通じて変わらない運用方法を
  実現 ⇒医薬品流通品質の向上・物流担当者の負担軽減
3.新素材により、保冷性能の経年劣化を低減 ⇒投資コストの軽減
4.電波の透過性が確保できるため、IoTとの親和性が向上 ⇒医薬品流通品質や作業効率の向上
5.保冷ボックス重量の軽量化 ⇒物流担当者の負担軽減

 今後、当社は本保冷ボックスやIoTやRFIDのテクノロジーを活用したトレーサビリティシステム「キュ
ービックス®」に加え、パナソニックとのさらなる協業による新たなサービス構築の可能性を検討し、医療業界の
課題解決に取り組んでまいります。




           保冷ボックス(密閉時)            保冷ボックス(開放時)
※1 真空断熱筐体(きょうたい)とは、立体形状に成型した“芯材”と呼ばれる部材をガスバリア性の高い外
  被材で覆い、芯材を真空状態となるよう真空パックした真空断熱材の一種です。芯材と外被材を予め立体形
  状に成型することで断熱材の継ぎ目が少なく冷気漏れを抑えた保冷ボックスの提供が可能となりました。な
  お、本素材についてはパナソニックが特許申請中であります。

※2 蓄熱材とは、材料が固体から液体または液体から固体へ変化する際に生じる潜熱を利用した相変化材料の
  一種であり、融点が0℃より高い材料を一般的に指します。

パナソニックについて
 パナソニックは、家電、住宅、車載およびB2Bの分野でお客様向けに多様なエレクトロニクス技術およびソ
リューションを提供するグローバルリーダーです。2018年に創業100周年を迎えたパナソニックは、子会
社591社と関連会社88社を通じてグローバルに事業を展開し、2018年3月期の連結売上高は7兆982
0億円にのぼります。パナソニックは、部門を越えてイノベーションを通じた新たな価値を追求し、お客様にと
ってのより良い暮らし、より良い社会を実現します。


 なお、本件に伴う業績への影響は軽微なものと見込んでおりますが、中長期的には当社グループの企業価値向
上に資するものと考えております。今後、適時開示の必要性が生じた場合には、速やかに開示いたします。

                                              以 上