9966 藤久 2020-08-20 19:10:00
2020年6月期決算説明会資料 [pdf]

決算説明会資料
 2020年6月期
目次


会社概要・事業環境        1   2021年6月期予想と重点項目    23   経営課題         35

  会社概要           2    2021年6月期業績予想      24    資金調達と使途     36

  事業環境           5    (ご参考)株主還元及び資本政策   25    経営課題        37

                      重点項目1 会員ビジネス      26

2020年6月期実績       7    重点項目2 教室ビジネス      30   中期経営計画       39
                      重点項目3 ミシン購入者への
 決算サマリー          8             アプローチ    32

 トピックス           9    重点項目4 お直しサービス     32   本資料に関するご注意   43

 業績             10    重点項目5 経費削減と効率化    33

 経常利益の増減要因      11    重点項目6 MDカレンダー     33
                      重点項目7 マネジメント体制の
 既存店の状況         12                 変更   34
                      重点項目8 人事制度改革と
 会員の状況          15               店舗表彰   34

 新型コロナウイルスの影響   16

 財務の状況          21
会社概要・事業環境




            1
会社概要

●会社概要
                                                                運営会社
 商号     藤久株式会社(英文商号:FUJIKYU CORPORATION)

                                                            手芸専門店
 創業     1952年4月

本社所在地   愛知県名古屋市名東区高社一丁目210番地
                                               375店舗     26店舗      2店舗     3店舗

代表取締役   堤 智章                                   手芸情報サイト      公式通販サイト      生活雑貨専門店



 拠点     本社1拠点、店舗数419(2020年6月末時点)
                                                                          13店舗

従業員数    186名(2020年6月末時点)
                                                                  *店舗数は2020年6月末現在
        毛糸・手芸用品・生地・和洋裁服飾品・衣料品及び生活雑貨等
 事業
        の小売

        1952.4月   故後藤久一が「後藤縫糸」の名称で名古屋市中村区に個人
                  創業 絹糸類の加工販売を開始
        1961.3月   藤久株式会社として法人に改組。資本金180万円
        1968.7月   手芸専門店のチェーン展開を開始
        1994.4月   日本証券業協会に登録、店頭登録銘柄として株式公開
 沿革     2003.8月   東京証券取引所市場第二部及び名古屋証券取引所市場第二
                  部に株式を上場
        2013.5月   東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一
                  部銘柄に指定
        2019.6月   店舗総数419店舗




       当社は創業68年を迎える名古屋の手芸小売店
       手芸販売専門店「クラフトハートトーカイ」を中心に、手芸関連商品や生活雑貨販売の自社店舗
        及びECサイトを運営
                                                                                   2
会社概要

●店舗展開
地域別の店舗数
                        ロード:ロードサイド店舗
北海道地方         13
                        SC :SC店舗(インショップ店舗)
東北地方          39                                                      【北海道地方】
                                         *2020年6月末現在                   ロード:1店、SC:12店
関東地方         110
中部地方         128
近畿地方          55
中国地方          29
四国地方           9
九州地方          34
沖縄地方           2                                                    【東北地方】
合計           419                【中部地方】                               ロード:16店、SC:23店
                                 ロード:67店、SC:61店

ロードサイド/SC別
ロードサイド店舗     156
                                                               【関東地方】
SC店舗         263        【中国地方】                                  ロード:38店、SC:72店
                         ロード:9店、SC:20店
合計           419
                   【九州地方】
直営/オーナーシステム別        ロード:9店、SC:25店
直営           272                                   【近畿地方】             【沖縄地方】
                                                    ロード:16店、           ロード:0店、SC:2店
オーナーシステム店    147                                    SC:39店
合計           419
                                            【四国地方】
                                             ロード:0店、SC:9店




      全国の全てのエリアに店舗を展開
      2020年6月末現在で419店舗を運営

                                                                                      3
会社概要



●当社の特長と強み
  当社は手芸業界のリーディングカンパニーであり、以下の項目において大きな強みを持ちます。


 全国店舗展開          全国47都道府県すべてを網羅する店舗網でエリアカバレッジ

                  145万名の属性の高い有料会員により、ロイヤリティの高い
 145万名の会員
                   お客様が長期間に渡り存在


 多様な体験教室          全店で講習会や体験イベントを開催
                   238店舗ではより専門性の高いカリキュラム教室を開催

                  EC販売により、ネット注文→店頭受取りも可能
 EC販売              今後はさらにプラットフォームを強化


 プライベートブランド       積極的なPB商品の開発により、売上におけるPB商品比率は
                   64.6%と高く、粗利率向上に貢献




                                                  4
事業環境

●手芸の市場規模概算                                       (単位:億円)
               2014年     2015年     2016年    2017年      2018年
                                                                    国内の市場規模は約1,500億円
 ソーイング            372        366      352       344       340
 編み物・織物           569        552      534       561       527
                                                                    市場規模は安定的にほぼ横ばい
 工芸               491        555      587       588       568       新型コロナウイルス拡大に起因
 合計             1,432     1,473     1,473    1,493      1,435        して2020年は拡大見込み
          出典:一般社団法人日本ホビー協会『ホビー白書』(2019)

●手芸関連の年間支出                                                                      (単位:円)
 全世帯             2014年             2015年              2016年        2017年        2018年
 消費支出             3,017,778         2,965,515          2,909,095    2,921,476    2,956,782
      (昨年対比)                 -         98.3%              98.1%       100.4%       101.2%
 ホビー関連支出                83,204         82,097            82,077       80,992       80,331
      (昨年対比)                 -         98.7%             100.0%        98.7%        99.2%
 手芸消費支出                 3,959          4,040              4,321        4,462        3,940
      (昨年対比)                 -       102.0%             107.0%       103.3%        88.3%
 上記、手芸消費支出のうち
                 2014年             2015年              2016年        2017年        2018年
 二人以上世帯                  4,720          4,638             4,941        5,085        4,941
      (昨年対比)                 -         98.3%             106.5%       102.9%        97.2%
 単身世帯                    2,248          2,748             3,019        3,173        1,894
      (昨年対比)                 -        122.2%             109.9%       105.1%        59.7%
                                                出典:一般社団法人日本ホビー協会『ホビー白書』(2019)


        二人以上世帯の手芸に対する支出は安定して推移
          →家族のイベント(入園入学など)においての事業領域も多く、成長が期待できる

                                                                                             5
事業環境
●自分の子供・孫にやらせたいホビー
  過去1年間に1回以上ホビーに参加したユーザーのうち、子ども・孫がいる3,098名を対象としたアンケート。

          料理・お菓子作り                                                15.3        (単位:%)
           絵を描く・版画                                    11.3
                DIY                                  10.7
       茶道、華道、書道、香道                                   10.5
       ガーデニング・家庭菜園                             8.8
           模型モデル作り                       6.1
          エディブルアート               3.6
              伝統工芸               3.4
          各種コレクション          2.5
              造形装飾         1.6
           アロマテラピー        1.5
          ペーパークラフト                      5.6
             ソーイング                3.9
       アクセサリーメイキング               3.8
               編み物               3.6
                                                     合計
          フラワークラフト         1.7
        パッチワーク・キルト        1.5
       刺繍・ニードルクラフト        1.3
           レザークラフト        1.1
              【手芸】                                                                 25.6

                      0           5            10            15          20   25          30

                                               出典:一般社団法人日本ホビー協会『ホビー白書』(2019)


   手芸に対する好感度は、親から子に子から孫への継承ニーズに合う内容でもあり、ホビーの
    中でもとりわけ関心度が高く、これからも世代間をつなぐ役割が期待されている

                                                                                               6
2020年6月期実績




             7
決算サマリー
●決算サマリー
            株式会社キーストーン・パートナースとの資本業務提携
   トピックス    第三者割当による新株発行で、事業拡大のための投資資金を調達するとともに、経営者
            を派遣し(ハンズオン)、事業の発展及び企業価値向上のため業務提携を実施。

    業績の     5期ぶりの期間損益黒字転換
    状況      4期連続の減収、純損失から、当事業年度の業績は大幅に改善。

            新型コロナウイルスの影響で来店客数が大幅増(前期比:119%)
   既存店の
            2018年6月期より不採算店舗の閉店を進めており、店舗数、店舗来客数も減少。
    状況      2020年6月期は手作りマスク、巣ごもり需要で来店客数が大幅に増加。
            有効会員数は大幅増(前期比:120.6%、+25万人)
    会員の
            店舗来店客数増加に伴い新規入会者が増え、有効会員数も大幅に増加。
    状況      4年前の有効会員数の水準に戻った状況で、今後の会員向けビジネス施策に活かす方向へ。
            新型コロナウイルス影響による売上増は期初予算に対して35.6億円プラス
   新型コロナ
            手作りマスク及び巣ごもり需要により、ソーイング関連商品の販売が好調。
  ウイルスの影響   客数・客単価ともに大きく向上。休業や営業時間短縮の中でも、来店客数は大幅に増加。

            営業キャッシュフロー改善(前期比:+3,818百万円)
    財務の     売上向上により営業キャッシュフローも大きく改善。ネットキャッシュフローは、第三
    状況      者割当増資とシンジケートローン契約締結もありさらに改善。経営リスクに対応できる
            手元流動性を確保済。
            2021年6月期業績予想:売上高21,185百万円(前期比94.8%)
                         経常利益899百万円(前期比120.0%)
   業績予想
            新型コロナウイルス拡大の売上に対する好影響は落ち着くが、構造改革のコスト削減効
            果が発現し、減収ながらも増益を予想。

                                                        8
トピックス
●キーストーン・パートナース社との資本業務提携
  株式会社キーストーン・パートナース(以下「KSP社」)と前代表取締役 後藤薫徳氏との間で株主
  間協定が締結され、KSP社からの出資及び経営参画(ハンズオン)を受け入れ、当社が従前より取
  組んできた構造改革である「藤久リボーンプラン」をより昇華させ推進すると共に、各種経営課題
  を解決し、当社の再成長を実現していきます。

●第三者割当増資の実施と株主構成の変化
                                     *第三者割当増資実行後(2020年6月末時点)
                           発行済株式の                                 発行済株式の
                 保有株式数                                 保有株式数
      株主                   総数に対する           株主                    総数に対する
                 (千株)                                  (千株)
                            持分比率                                   持分比率

                                     鈴蘭合同会社               1,945     31.6%
                                                                            59%
後藤 薫徳(前代表取締役*)      845      20.1%   後藤 薫徳(前代表取締役*)        845      13.7%

GOTO株式会社            844      20.1%   GOTO株式会社              844      13.7%

藤久取引先持株会            308       7.3%   藤久取引先持株会              305       4.9%

藤久従業員持株会            184       4.4%   藤久従業員持株会              124       2.0%
                                           ※後藤薫徳氏は6月30日付臨時取締役会で相談役に就任
その他                2,024     48.1%   その他                  2,087     33.9%

      合計           4,205    100.0%          合計           6,150     100.0%



 2020年6月30日付開催の臨時取締役会にて、KSP社の代表取締役である堤智章が代表取締役社長
 に、KSP社の取締役会長である吉田茂生が取締役会長にそれぞれ就任しました。




                                                                             9
業績
●決算概要                                                                             (単位:百万円)

               2019年6月期                2020年6月期                              対比
                              期初予想                                 前年             期初予想
               実績     構成比              構成比    実績      構成比
                               *                               %        金額        %       金額

     売上高     18,939 100.0%    19,630 100.0% 22,349 100.0% 118.0%        3,410 113.9%      2,719


     売上総利益   11,067   58.4%   11,723   59.7% 13,010   58.2% 117.6%      1,943 111.0%      1,287

     販管費及び
             12,599   66.5%   12,418   63.3% 12,126   54.3%   96.2%     △ 473   97.6%     △ 292
     一般管理費

     営業利益    △ 1,532 △8.1%    △ 695 △3.5%      883    4.0%         -    2,415         -   1,578


     経常利益    △ 1,516 △8.0%    △ 696 △3.5%      749    3.4%         -    2,265         -   1,445


     当期純利益   △ 2,919 △15.4% △ 1,265 △6.4%      282    1.3%         -    3,201         -   1,547

                                                                   *期初予想は2019年8月9日発表
      ◆ V字回復
      2020年6月期上半期は、不採算店舗閉鎖に伴う売上減少に加え、消費税増税後の需要の冷え込みも影響し、
      2020年2月に業績予想の下方修正を公表しました。同時に店舗の収益性低下による減損損失(資産除去負債等)
      の計上を公表し、当期損益予想の赤字が大幅に拡大しました。
      下半期では、新型コロナウイルスの感染拡大による手作りマスク需要・巣ごもり需要により店舗売上が急激に伸
      長したため、業績予想を上方修正しました。加えて、期間損益の好転もあり繰延税効果会計の認識や、前社長の
      役員退職慰労金の受取辞退による引当金繰戻益なども加えられ、売上高・当期利益とも大幅伸長し、最終損益は
      5期ぶりに黒字転換しました。
                                                                                                  10
経常利益の増減要因

●主な利益の増減要因

    1,500
            (単位:百万円)

                                        本部人員の   資金調達
    1,000                      不採算店舗の    スリム化    費用    その他
                        手作り      閉鎖
                                         200
                       マスク需要                    △150
                                 230                   △15
     500
                                                              749

       0




   △ 500                2000

             △1516
  △ 1,000




  △ 1,500
             2019年                                           2020年
              6月期              約2,265百万円の増加                   6月期
  △ 2,000




                                                                     11
既存店の状況
●事業部門別売上構成比と店舗数

           売上(単位:百万円)                                                                             店舗数
  25,000                           その他            通販            店舗        店舗数                           700
                                                                                       計:22,349
            計:21,800        計:21,387                                                              38
                       51
                                        47      計:20,171                                 1,033          600
               1,192           1,173                       47
  20,000                                                             計:18,939
                                                  1,039
                       496店舗                                                   45
                                        489店舗                          1,047                            500
                                                           474店舗
                                                                               451店舗
  15,000                                                                                          419店舗
                                                                                                        400



                                                                                         21,278         300
  10,000      20,558           20,168
                                                  19,084
                                                                      17,848
                                                                                                        200

   5,000
                                                                                                        100


      0                                                                                                 0
            2016年6月期
               2016年度       2017年6月期
                              2017年度         2018年6月期
                                                2018年度           2019年6月期
                                                                    2019年度          2020年6月期
                                                                                       2020年度




    ◆ 店舗の売上が大きく向上
    2020年6期の下半期においては、新型コロナウイルスの感染拡大による手作りマスク需要・巣ごもり需要によ
    り、閉鎖した店舗の減少数や緊急事態宣言時の店舗閉鎖による影響を大きく上回り、売上が急伸しています。
    一方、通販部門についてはその恩恵を受けたものの、上半期の増税後の需要の冷え込みや、物流拠点の移転に
    よる業務一時休業の影響を補えませんでした。【ECの強化は経営課題としてP.37に記載】

                                                                                                              12
既存店の状況
●既存店月別推移                                                                       *手芸専門店 既存店実績
     3,000                                                    対前年度比:125.0%(+3,934百万円)
             単位:百万円
     2,500                 増税前特需         増税後落込み
                                                                                         2020年6月期
 売   2,000
 上   1,500
 高   1,000                                                          コロナ
                                                                                         2019年6月期

      500
             7月       8月     9月    10月     11月    12月   1月   2月     3月    4月   5月   6月


     2,000
             単位:千名
                                                                  対前年度比:117.9%(+1,979千名)
                                                                                         2020年6月期
 客   1,500


     1,000
 数                                                                                       2019年6月期
      500
             7月       8月     9月    10月     11月    12月   1月   2月     3月    4月   5月   6月


     2,000                                                         対前年度比:105.5%(+86円)
             単位:円
                                                                                         2020年6月期
 客   1,500
                                                                                         2019年6月期
 単
     1,000
 価
      500
             7月       8月     9月    10月     11月    12月   1月   2月     3月    4月   5月   6月



     ◆ 客数、客単価ともに向上
     2019年10月の消費税増税前、高額商品であるミシンの販促キャンペーンを強化し、駆け込み需要に対応する
     とともに、以降の反動を最小限に抑えることができました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で店舗の休
     業も相次ぎましたが、購買意欲の高まりから集客が衰えることはありませんでした。
                                                                                                    13
既存店の状況
●店舗数推移                                                              単位:1店舗


  手芸専門店*         2016年6月期 2017年6月期 2018年6月期 2019年6月期 2020年6月期 2021年6月期予想
  出店数                  24        17       10         5          2      0
  閉店数                △ 18      △ 18     △ 21      △ 25       △ 32   △ 30
  年度末店舗数              468      467       456      436        406     376
  *「クラフトハートトーカイ」「クラフトワールド」「クラフトパーク」「クラフトループ」「キャラン*キャラン」の合計
  雑貨専門店*         2016年6月期 2017年6月期 2018年6月期 2019年6月期 2020年6月期 2021年6月期予想
  出店数                   2         1        0         0          0      0
  閉店数                 △2        △7       △4        △3        △2      △4
  年度末店舗数               28       22        18       15         13       9
  *「サントレーム」の合計
  店舗計            2016年6月期 2017年6月期 2018年6月期 2019年6月期 2020年6月期 2021年6月期予想
  出店数                  26        18       10         5          2      0
  閉店数                △ 20      △ 25     △ 25      △ 28       △ 34   △ 34
  年度末店舗数              496      489       474      451        419     385

  2020年6月期における店舗展開につきまして、新規出店では「クラフトハートトーカイ」2店舗を開設し、
  閉店では「クラフトハートトーカイ」27店舗、「クラフトパーク」4店舗、「キャランキャラン」1店舗及び
  「サントレーム」2店舗の合計34店舗を閉鎖しました。


   ◆ 藤久リボーンプランの店舗閉鎖計画について見直し実施
   当社は需要の落込みにより売上減少が続いており、「藤久リボーンプラン」の一環で、不採算店舗の閉鎖を計画の上
   実施しています。
   2021年6月期においては、引き続き不採算店舗の閉鎖を34店舗で計画していますが、単に不採算を閉鎖理由とせ
   ず、市場環境や商圏の将来性などを見極め、より最適なポートフォリオを見つけて強化店舗と閉鎖店舗を再検討して
   います。
   また、2021年6月期では既存店立て直しに注力するため、修繕改修を進め一時的に新規出店を見合わせる予定です。
                                                                             14
会員の状況

●入会数推移                                                          *手芸専門店全店実績

          1,600
                                                              入会数(単位:千名)
          1,400     1,347      1,281      1,241
                                                                  1,214
          1,200                                      1,121

   再入会数 1,000       816
                                794        762                    697
           800
                                                      709
   新入会数
           600

           400
                    531         487        479                    517
           200                                        412

             0

                  2016年6月期   2017年6月期   2018年6月期   2019年6月期     2020年6月期
    年度末
    有効会員数          1,448      1,387      1,328      1,211        1,461
                             *2020年度末有効会員数は緊急事態宣言による有効期間延長分が含まれています。




   ◆ 有効会員数は4年前の水準に戻る
   新型コロナウイルスの影響下、新規会員の増加により減少傾向であった会員数が大幅な増加に転じました。
   新規獲得した会員に対するサービスを拡充し、継続的な売上を維持していくことが、当社にとって非常に重要
   な経営課題です。
   【会員については重点項目としてP.26~29に記載】

                                                                             15
新型コロナウイルスの影響
●新型コロナウイルスによる売上影響
   新型コロナウイルスが売上に直結する商品販売の売           来店客数・客単価面による売上増では…
   上増…                               客数増加による売上増              3,231百万円
   マスク(ソーイング)需要に直結している商品カテ           客単価上昇による売上増              769百万円
   ゴリーの売上が顕著に増加
                 +3,300 百万円                                     +4,000      百万円

                                     新型コロナウイルス影響による売上増
                                                          +3,560
     上記2視点のアプローチからの社内認識
                                                                        百万円

●当社の布マスクセット

                       マスクセット販売数                         *手芸専門店全店実績     (単位:数)

                                1月      2月       3月        4月      5月        6月

                     2019年6月期   5,757   5,903    4,844     3,706    1,757    1,829

                     2020年6月期   4,485 146,698 370,666 344,710      80,787   62,762

                     昨年比        77.9% 2,485.1% 7,652.1% 9,301.4% 4,598.0% 3,431.5%



   【マスクセット概要】
    「作り図」「生地」「ゴム」          既製品マスクの欠品が目立った2~4月にピーク
    材料を各店でセット              5月以降も堅調に推移、マスクはファッションの世
    1セット約600~800円
                             界へ(ファッション雑誌のコーディネーションに)
    2~3枚作ることができる



                                                                                     16
新型コロナウイルスの影響

●営業時間短縮による集客の影響
                                                                                 *手芸専門店 既存店実績

                1,800                                                            168.5%          180%

     2019年6月期   1,600                              154.2%                                        160%
                                       146.5%
     客数
                1,400                                                                            140%
                        121.4%                                    124.7%

     2020年6月期   1,200                                                                            120%

     客数
                1,000                                                                            100%
                        103.6%
                                       96.8%
                 800                                                                             80%
     営業時間数                                                                       84.3%
     (昨対比)       600                                                                             60%

                                                   56.4%
                 400                                                                             40%
     客数
                                                                  39.8%
     (昨対比)       200                                                                             20%

                   0                                                                             0%
                        2月             3月          4月              5月             6月
    2019年6月期客数                   943       1,128            996            881            880
    2020年6月期客数              1,145          1,652        1,535          1,099             1,483
    1時間あたり
                          117.2%         151.3%      273.5%         313.4%          200.0%
    客数(昨対比)


    ◆ 緊急事態宣言の集客への影響は大きかったものの回復基調へ
    緊急事態宣言下では、休業や営業時間の短縮を余儀なくされ、5月度の店舗営業時間は39.8%(昨年同月比)
    まで落ち込みました。6月度には会員様DMセールを実施し、来店客数の回復にもつなげました。


                                                                                                        17
新型コロナウイルスの影響

●商品部門別売上構成比(2~6月)                                                                               *手芸専門店 既存店実績


                              毛糸      手芸         生地       和洋裁       ミシン    衣料   生活雑貨       その他


                                                                                                           1.2%


  2019年                                                                                                   1.4%
   2019年度 3.6%              25.5%                         29.9%                  25.6%            9.0%
   6月期                                                                                                       3.8%



                                                       生地                       和洋裁               ミシン
                                                       UP                       UP                UP
   2020年度    2.3%                                                                                         0.6%
  2020年             15.4%                         40.3%                         25.7%             11.3%
                                                                                                                 2.6%
   6月期
                                                                                                            1.8%


            0%      10%         20%        30%        40%         50%     60%   70%       80%      90%            100%




    ◆ ソーイング(マスク)関連商品の需要が喚起
    新型コロナウイルス感染拡大当初は手作りマスク需要でしたが、
    5月以降では政府の外出自粛要請から巣ごもり需要に移行し、
    ソーイング関連が全体で好調でした。
    ミシン購入者が材料の生地などを購入するために再来店されて
    いるという好循環が見られています。


                                                                                         好調なミシンコーナー
                                                                                                                         18
新型コロナウイルスの影響
●社会的役割を再認識


                               新型コロナウイルス(COVID-19)はRNAウイルスのため、
                               変異も多く、感染拡大が収束するまでに長期間を要します。




  2020年5月14日BBCニュースJAPAN記事より




         布マスクはWHO(World Health Organization)も推奨

                                                    WHO公式ホームページより


  当社は新型コロナウイルスの感染拡大から、手作りマスクのニーズが高まり、経営環境が好転しました。
  しかし、市場で既製品不織布マスクの供給が回復したあとも、来店客数は好調を維持しています。
  変わらずお客様からの支持を得られていることは、コロナ禍での新しい生活様式において、手芸の楽しさとマスク
  ファッションの定着化により、新たな社会の流れができ、その社会貢献価値が加わったといえます。


         余暇を楽しむ趣味の領域                        新しい生活様式における必需品


                                                                    19
新型コロナウイルスの影響

●営業店舗の感染予防の取組み




   ビニールカーテン      足元マーク          消毒液         間仕切り


    ◆ 対策を強化
    店舗においては上記のほか、従業員の日々の体調チェック、備品の定時消毒、混雑時の入店制限等、
    マニュアルを整備して、いち早く感染防止策を講じました。陽性者が発生した場合のBCPなどの設定によ
    り営業体制がさらに強化されています。
    以上により、全店営業継続することができ、加えて当店を起点とした顧客感染はこれまでにありません。
    また、全社では出張や移動の制限を行うとともに、商談や会議はWEBを中心に移行し、テレワークと時差
    出勤を推進するなど、感染予防対策を徹底しております。
    本社勤務従業員のテレワークについては稼働率50%を目標に取組んでいます。




                                                       20
財務の状況

●貸借対照表概要                                      (単位:百万円)

                     2019年6月30日 2020年6月30日    増減額
   流動資産                    9,811     11,653       1,841
           現金及び預金          3,041      5,143       2,101
              棚卸資産         5,858      5,186       △ 671
           その他の資産            912      1,324          412
   固定資産                    2,910      2,777       △ 133
           有形固定資産          1,275      1,148       △ 126
           無形固定資産             92         95              3
          投資その他の資産         1,542      1,532         △ 10
   資産合計                   12,722     14,430       1,708
   負債合計                    5,614      5,549        △ 65
              流動負債         3,441      4,443       1,002
              固定負債         2,173      1,106     △ 1,067
   純資産合計                   7,107      8,880       1,773
   負債・純資産合計               12,722     14,430       1,708


                                                             21
財務の状況
●キャッシュフロー計算書                                                          (単位:百万円)
                         2019年     2020年
                                              増減額             主な内訳
                         6月30日     6月30日
                                                      +)税引前当期純利益の増加
 営業活動による
                         △ 1,369    2,448     3,818   +)たな卸資産の減少
 キャッシュフロー                                             △)営業債権の増加

 投資活動による                                              +)有形固定資産の売却による収入
                           △ 75           3     78
 キャッシュフロー                                             △)資産除去債務の履行による支出

                                                      +)長期借入れによる収入
 財務活動による
                           1,333    △ 290 △ 1,623     +)株式の発行による収入
 キャッシュフロー                                             △)長期借入金の返済による支出

 現金及び現金同等物の
                           2,981    5,143     2,162
 期末残高


●シンジケートローン契約締結
  2020年3月19日付開催の取締役会にて、名古屋銀行をアレンジャーとするシンジケートローン契約の締結が決議
  され、3月25日に契約を締結しました。運転資金を安定的かつ機動的に調達することを目的としたものです。

 組成金額       3,500百万円                 返済方法       元金均等返済(6回分割返済)
                                                2023年9月末日を第1回とし、2026年3月末日を最終回とす
 契約締結日      2020年3月25日               借入返済期日
                                                る3月及び9月の各末日
 契約形態       タームアウト型コミットメントライン契約 適用利率            基準金利+スプレッド
 コミットメント期間 2020年3月27日~2023年3月31日     担保         無担保


                                                                                  22
2021年6月期予想と重点項目




                  23
2021年6月期業績予想
●業績予想                                                                    (単位:百万円)

           2019年6月期            2020年6月期          2021年6月期予想 2020年6月期対比
           実績        構成比       実績        構成比         予想        構成比      %      金額

  売上高      18,939 100.0%       22,349 100.0% 21,185 100.0%             94.8% △ 1,164

 売上総利益     11,067    58.4%     13,010    58.2% 12,704          60.0%   97.6%   △ 306
  販管費及び
           12,599    66.5%     12,126    54.3% 11,793          55.7%   97.3%   △ 333
  一般管理費

  営業利益        31      0.2%       883     4.0%         911       4.3% 103.2%       28

  経常利益    △ 1,516    △8.0%       749     3.4%         899       4.2% 120.0%      150

 当期純利益    △ 2,919 △23.2%         282     2.3%         600       2.8% 212.8%      318
           第2Q       期末        第2Q       期末          第2Q       期末
  一株当たり
                 -         -         -   25.00       12.50     12.50
 配当金(円)

  配当性向           -         -         -   54.4%             -   51.3%
                               ※2021年6月期の一株当たり配当金は、株式分割実施後の一株当たり配当金です。
     新型コロナウイルス関連に起因する売上特需が減少する                  →   2019年6月期(2期前)比では111.4%
     不採算店34店舗の閉鎖に伴い、店舗の収益性が向上する →                    営業利益率の向上(4.0→4.3%)
     人員削減による販売管理費減少効果もあるが、店舗修繕費を+1.6億円程度増加させているため構成比率
      は若干増加(グロス金額は減少)
     資金調達に関わる費用(コミットメントライン設定手数料の計上影響)は改善

                                                                                       24
(ご参考)株主還元及び資本政策

 1   株主還元

●利益配分の基本方針
 利益配分につきましては収益の状況や配当性向等を総合的に勘案したうえ、利益還元を行うことと
 致しました。
●配当予定(基準日:2020年6月30日)
 2019年6月期:無配
 2020年6月期:1株当たり25円00銭

●株主優待(基準日:2020年6月30日)

      所有株式数             優待内容

               2,500円相当のお買物券(500円×5枚)
      100株以上                            お買物券イメージ
                     (*店舗にてご利用可)


 2   資本政策

●株式分割の実施
 東証一部上場の取引所新基準などを鑑み、当社株式の投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家層の
 拡大と市場流動額の向上を目的として株式分割を実施致します。
 2020年9月30日を基準日、効力発生日2020年10月1日を効力発生日として、普通株式を1株につき
 2株の分割を致します。

                                                      25
重点項目

 1    会員ビジネス

     事業の柱として会員ビジネスを確立強化する
     2020年6月期末においては、有効会員数が前年同時期比120.6%(+25.0万人)と大きく増加。
     再入会の前年比98.1%に対し、新規入会の前年比は123.2%であることから、手づくりマスクをきっかけに、
     当社を初めてご利用いただく方も増えたことがうかがえます。
     今後、新たに増えた会員様の継続的な売上確保や、当社のファンになっていただき持続的な会員ステータスの維
     持のため、会員様特典を高める施策を実行します。
     また、会員情報を活用した他社との協業(クロスセル)についても積極的に検討実行します。



●当社会員制度の概要


      年会費:550円(税込)
      有効期限:1年間(ポイントの有効期限も同様)
                                              会員証画像
      特典:購入10%割引 セール案内   ポイントサービス
      ポイント:お買上げ100円ごと1PT付与 1PT=1円でご利用可
      登録時入力内容:名前・住所・電話番号・性別・生年月日
                                             会員カード見本




                                                             26
重点項目
●当社会員の特徴
   会員の年齢構成比                      *手芸専門店全店         2020/6期実績
                                                                               当社会員の特徴

  25.0%                                          22.9%                ◆ 140万名のボリューム
           (単位:%)                19.6%
                                         20.5%
  20.0%                  17.9%                                        ◆ 年会費制で帰属意識が高い      名前や住所等
                                                                      ◆ 99.5%が女性           属性が明確
  15.0%                                                  12.3%
                                                                      ◆ 消費活動が活発な年代が中心
  10.0%
                  5.9%
                                                                          当社の貴重な経営資源として認識
  5.0%
           0.9%

  0.0%
                                                                         会員ビジネスとして昇華
          10代以下   20代    30代     40代     50代     60代 70代以上            顧客のライフステージのフォローアップ明確化


●今後の会員情報の活用
 当社が目指す
                                                                 従前
 顧客アプローチ                     体験                                       会員情報はセールはがきを送付するだけに活用

                          店舗・教室                                                          今後


                                                                         ビッグデータ活用による
           物販             会員情報              パーソナライズ
                                                                          マーケティング強化
      EC体制強化                                 自分に合った
      (オムニ化)                                モノ・サービス                    役務手数料や他社との協業に活用

                                        会員規約を見直す                     ◆ 取得する会員情報の項目を増やす

                                                                                                   27
重点項目

●当社会員制度の課題
                                                                        当社会員制度の課題
   会員の年間購入回数 *手芸専門店全店(教室会員のぞく)
                                            *2020/6期実績
 10回~                  9.9%                                 ◆ 商品の割引を求める会員が多い
   9回         2.1%
   8回         2.7%
                                                                   初回購入時の割引で満足してしまい、
   7回          3.5%
                                                                   その後の利用につながっていないと認識
   6回           4.6%
   5回            6.2%
   4回                 8.6%                                       会員特典を向上させる
   3回                    12.4%
   2回                            18.9%                     より会員様が望むサービスを提供し、お客様が自発的
   1回                                        31.2%         に会員になりたいと思われるような、また会員を継続
                                                           したいと思っていただけるような会員制度を構築する
       0.0%      10.0%        20.0%      30.0%    40.0%    ため、以下の5カテゴリーの確立を急ぎます。



●重点強化する会員様特典のカテゴリー

   1     コミュニティ型                      手芸ファンのためのSNSサイト運営            作品コンテストの開催       など

   2     情報提供型                        セール情報       メルマガ     作り図配信   など

   3     商品特典提供型                      商品割引       クーポン     ポイントサービス      先行販売   など

   4     学習型                          WEB講習会         限定ワークショップ     など

   5     店舗型                          体験コーナー         ミシンレンタル   お直し      など



                                                                                         28
重点項目

●新しい会員制度の構築
  会員特典の向上により、新規入会数の向上と、継続率の向上
  で、高水準で安定的な会員数を維持することができます。    通常会員に付加する定額サービス
  現会員制度の骨子は変えず、新たな会員特典を付加すること     【サブスクリプション】
  を検討しています。



              新規会員      新制度     会員維持




     新制度確立に向けて、女性社員による専任部署を設置、課題解決にあたる
     他社との協業(クロスセル商品の取扱い拡大)を積極的に検討
     営業店の現場成果報酬制度導入による新規会員獲得、継続会員獲得のモチベー
      ションを飛躍的にアップ




                                                  29
重点項目

2    教室ビジネス

    新たな顧客ターゲット向け教室の開発
    店頭講習会は当社の強みとして長年注力してきた施策ですが、技術の習得と商品の販売を目的としてきたため、
    近年のインスタ映えという言葉に象徴されるようなSNSマーケティングの活用までには至っていません。
    今後、物販がECでの販売に比重が移っていく過程において、店舗の存在価値は体験の場所としての重要性が高ま
    り、特に教室の役割はマーケティング上重要になります。
    また、新型コロナウイルス感染拡大による新しい生活スタイルに対応するため、WEB教室の設置も検討中です。


●当社教室の概要


    クラフト工房      専用ブースにて、全国238店舗で開催している年間カリキュラム制の定期講習会

    クラフト講習会     店頭スペースにて、店舗ごとに講師と契約して開催している定期講習会

    イベント講習会     店頭またはSC本体スペースにて、店舗スタッフが実施する不定期の体験講習会

    出張講習会       先方スペースにて、講師を派遣して実施する講習会



        当社の講習会はお子様や初心者から経験者まで幅広くサポート(サロンから学習まで)
        1年で約10万名の方が参加(2020年6月期実績)
        ウイズコロナの社会においてもWEB教室などの非接触社会に対して柔軟な対応を行う



                                                          30
重点項目
●クラフト工房(カリキュラム教室)実績
  クラフト工房実績
                                                    *全クラフト工房対象
                       2016年    2017年     2018年         2019年    2020年
                        6月期      6月期       6月期           6月期      6月期

 売上(百万円)                1,550    1,694    1,724         1,685    1,676

 教室会員数(名)              10,453   10,530   11,946     12,626      12,016
         2020年6月期では、新型コロナウイルスにより教室の稼働が低下し、集客に影
         響しました。

          WEBを活用した講習会について一部店舗で検証中
                                                                            クラフト工房イメージ

●当社教室の課題
                                               *2020年6月期実績
 50.0%                                                                      当社教室の課題
           クラフト工房受講者            年代別構成比
 40.0%                                                               ◆ 顧客年齢とのアンマッチ
             通常会員
 30.0%                                                                   教室は50代以上に支持いただいているも
             教室会員
                                                                         のの、20~40代では機会損失が発生
 20.0%


 10.0%                                                                   若年層に向けた教室の開発
 0.0%                                                               この世代に向けた教室を開発することで、将来の
         10代以下   20代     30代    40代      50代      60代    70代以上      手芸ファン層を増やし、持続的に手芸業界を発展
                                                                    させます。

      若手女性社員による専任部署を設置し、若年層の獲得など課題解決にあたる

                                                                                               31
重点項目

3       ミシン購入者へのアプローチ
                                                     サポート体制の強化
     2,500    全社ミシン売上(単位:百万円)                2,251
                                                     手づくりマスクブームと巣ごもり需要により、ミシンの
     2,000                                           売上が急増、購入者には初心者も多いため、バックアップ
             1,530   1,604   1,533                   体制を強化します。
                                     1,485
     1,500
                                                     修理依頼も多く、メンテナンスをしないと動かなくなる道具
     1,000                                           でもあり、そのニーズにも対応します。

      500
                                                      本部専任担当者を設けるとともに、地域に
        0
                                                       ミシンアドバイザーの配置を検討中
             2016年   2017年   2018年   2019年   2020年
             6月期     6月期     6月期     6月期     6月期
                                                      契約修理工場を増やし、修理体制を強化する



 4       お直しサービス

     お直しサービスの開始
     お客様から寄せられる要望の多いサービスとして、すそ直しなど衣服のお直しがあります。
     これはボタンやファスナー等服飾材料を扱っているため、お客様は当然弊社が実施しているものとして期待されて
     います。この要望にお応えすべく、お直し事業を開始します。

             各店で行っているオーダーサービスに、簡単なお直しを追加
             高度な技術を要するものは、当社から専属工場を紹介するマッチングをECと店舗で行う
             会員限定サービスで検討中


                                                                                   32
重点項目

5    経費削減と効率化

    持続的なコスト削減を実現する
    2020年6月期では滞留在庫の削減に努めており、販売努力により4.5億円の在庫削減を達成しました。
    2021年6月期も3.8億円の削減を行い、在庫回転率の向上から新商品の仕入れと陳列のための店舗スペースに充
    て、面積あたりの売上効率を引き上げます。また、店舗運営体制のランニングコストについても見直しをはかりま
    す。
       給与制度に弾力的な成果報酬制を取り入れることで人件費を変動費化する
       各種店舗賃貸関連契約を現在の社会相場に照らして、適正な料率に見直し交渉する
       適正在庫のルール化と、余剰在庫処分の継続


6    MDカレンダー

    徹底的な顧客視点による商品開発              東京にMD拠点をつくり、新たな仕入先の
    データの活用に弱いうえ、売場レイアウトも店舗に       開拓とクロスセルのための商品開発を行う
    よってまちまちで、店頭実現力が不足しています。
    また、集客力はあるのに収益性が低いという課題もあ
                                 シーズン提案を強化し、MDカレンダーに
    り、                            より高い企画力で魅力ある店舗をつくる
    今後、単価や購買頻度を高める要素が必要です。

                  手作りエコバッグ好調
                  店舗オリジナルのレシピ付きキットが、7月に約12,000セットの販売と好調で
                  す。
                  レジ袋有料化という社会構造の変化もあり、手作りマスクからのお客様の移行も顕
                  著に見られます。
                  販売したミシンの活用=ソーイング関連販売を維持するために、MDカレンダーで
                  販売すべき商品を明確に打ち出すことを始めています。

                                                            33
重点項目

7    マネジメント体制の変更
    次世代への経営バトンタッチを見据えた体制の構築
    旧体制では経営幹部が長期にわたり同じ部署に所属していたため、組織の硬直化をもたらしました。
    新体制ではその解消とともに、女性についても積極的に登用します。
       組織再編     2020年9月に大胆な組織再編を予定しています。新設の部署は以下のとおりです。

        ① 社長室
          社長直轄部署として新設し、業務資本提携・M&Aの推進等の社長特命業務の遂行を行う。

        ② 業務企画部
          商品の販売戦略・販促計画の立案から店舗での実行・管理までを一貫して行う部署とし、より
          効果的、効率的な商品販売を推進する。店舗の業績表彰の管理。

        ③ 会員ビジネス室
          会員ビジネスに特化した部署として、現場の女性社員を積極的に登用。

        ④ 教室運営室
          教室運営の強化を目的として新設。現場の女性社員を積極的に登用し、今までの教室の枠に囚
          われない新しい教室作りを推進する。


8    人事制度改革と店舗表彰
    従業員のやる気を育てる人事制度改革
    現場のモチベーションを上げることで、店舗の収益力の底上げをはかります。

       給与制度に職能給的インセンティブ制を導入し、結果主義にこだわる人事体制へ
       店舗単位の表彰制度を実施し、施策の結果に応じて職階を問わず特別ボーナスを支給


                                                          34
経営課題




       35
資金調達と使途
 これまで当社は、店舗網拡大に経営資源を集中的に投下してきました。その結果、全国に419店
 舗(2020年6月末時点)を展開するまでになりましたが、他方で、今後の経営を支える基礎とな
 るインフラへの投資が十分に行われていませんでした。加えて、近年は期間損益の赤字を継続し
 ており、大きな投資を伴う大胆な施策や取組みが行えない状況が続いていました。今回の資金調
 達により、経営課題を解決し、当社の再成長を実現します。



                             システム面の刷新・物流見直し
   KSP社出資額          うち6億円
             15億円
                            EC強化、POS刷新、店舗とECの基幹システム
                            統合など、インフラの整備。
                    うち8億円   物流網の見直し。

                              店舗の美観修繕と強化改装

                            約10年間実施されなかった、店舗の内外装の
                            リニューアルと、モデル店改装。
シンジケートローン    35億円
      与信枠
                                   運転資金

                            経営リスクに応じた流動性を確保。




                                                      36
経営課題

●システム面の刷新

  基幹システムの刷新
  基幹システムの老朽化が進んでいる上、店舗システムと通販システム間の連携が取れていないため、在庫、商品コード、
  顧客情報といった重要な情報が適切に経営管理・運用に活用できていません。

     2021年7月のカットオフを目標に新基幹システムの開発し、全面移行予定



  店舗POSの刷新
  現POSは10年以上前の設計であり、迅速で細かなセールに対応できない、操作性が良くないなどの課題があります。

     タブレット型端末に変更し、様々な販促への対応を可能とし、操作性を向上
     基幹システムとのリアルタイム連携を可能にし、マーケティングに活用


  EC販売の強化
  EC販売が全社売上の5%程度と売上規模が小さいうえ、十分な人材、システムのインフラが整っていません。

     新基幹システムの開発、物流拠点の整備・コスト低減を行い、売上増に耐えうるインフラ
      を整備
     クロスセル(提携先の商品やサービスの取扱)の基盤とすべく、企業提携や商品拡充を
      積極的に検討



                                                           37
経営課題
●物流
  物流網の構築
  中部地方の1拠点のみで通販用の物流オペレーションを行っており、運用コスト、顧客への配送の利便性、BCPの観点
  から物流網のさらなる拡充を急ぎます。

      現行物流業者とのコスト低減交渉や、全国に複数物流拠点設置を検討開始
      顧客への配送拠点としての店舗活用の検討
       ⇒ ネットで顧客が注文した商品を、店舗在庫から顧客に届ける、顧客の近隣店舗で
         受け取りができる等(米国で言うところのライブコマースのインフラあり)


●店舗の美観修繕と強化改装

  美観修繕の実施
  ロードサイド店舗を中心に古い立地の店舗もあり老朽化が目立ちはじめました。
  女性のための店舗として、より清潔感や明るいイメージを与え、気軽に入りやすい店舗を目指します。
  また、売場づくりが店舗ごとにバラつきがあるため、店舗モジュール化を図ります。

      長く手が入れられなかった外観修繕について、2021年6月期は30店舗で計画
      ロード/SC、店舗面積、地域で分類し、数店舗で実験的に次代の店舗のスタンダードな
       モデル店舗をつくり、順次、既存店に波及。2021年6月期は5店舗で計画
      一目で当店とわかるようなCI(corporate identity )を検討




                                                           38
中期経営計画




         39
中期経営計画

 藤久リボーンプランの進捗状況            済   …対応済み     継   …対応継続中

 不採算店舗の閉鎖
 3年間で100店舗の不採算店舗を閉鎖する
                          2020年6月期34店舗済み
                          2021年6月期は34店舗計画             継
 本部人員のスリム化
 社員30名の早期希望退職者を募集する
                          2020年1月対応済み                 済
 オムニチャネル化                 インフラ整備中
 実店舗とECとの相互送客を実現する        2021年6月期より本格運用予定            継
 物流システムの見直し               2020年1月、物流拠点変更済
 物流拠点の変更と、輸送業務効率化を図る      今後さらなる効率化へ                  継
 店舗運営部門の子会社化
 迅速な意思決定と地域別MDを実現する
                          抜本的な組織改編を実行中                継
 自社所有固定資産の売却
 利用予定のない旧社屋等の売却
                          2020年6月期一部売却済み
                          現在、一部売却交渉中                  済
 仕入れコスト低減
 商品仕入先様に仕入れ価格の一時的な減額を要請
                          2020年1月対応済み                 済

      藤久リボーンプランを更にブラッシュアップさせ、新たな中期経営計画の立案へ


                                                          40
中期経営計画

●中期経営計画の目標数値の修正
   ◆2019年8月9日公表                          (単位:百万円)

                   2020年6月期 2021年6月期 2022年6月期
    売上高                19,630   19,816      20,203
    営業利益               △ 698       350       1,306
    経常利益               △ 696       349       1,305



   ◆今回修正                                             (単位:百万円)

                   2020年6期実績 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期
    売上高               22,349    21,185     21,900      24,800
    営業利益                 883      911         972       2,267
           営業利益率         4.0%     4.3%        4.4%       9.1%
    経常利益                 749      899         960       2,255
           経常利益率         3.4%     4.2%        4.4%       9.1%




      2023年6月期の増収増益計画を達成するために、会員ビジネスの確立を急ぐ
      継続的な株主に対する利益還元を進め、配当性向は40~50%を目指す



                                                                41
中期経営計画
●全社売上計画
                 売上(単位:百万円)                                                  売上成長率(対前年%)
                30,000                                                                   115%
                                                                                113.2%
                25,000                                                                   110%
      その他                                                   103.4%
                                                                                         105%
                20,000
      通販
                                                                                         100%
                15,000                    94.8%
      店舗
                                                                                         95%
      売上成長率     10,000
                                                                                         90%

                 5,000                                                                   85%
 (単位:百万円)
                    0                                                                    80%
           売上            2020年6月期実績     2021年6月期          2022年6月期         2023年6月期
 店舗                            21,278         20,100            19,500          21,000
 通販                             1,033             1,000          1,900           2,800
 会員ビジネス・その他                        38               85               500         1,000
 計:                            22,349        21,185             21,900          24,800
                                                                             (単位:千名)
      <参考>               2020年6月期実績     2021年6月期          2022年6月期         2023年6月期
 期末有効会員数目標                     1,461          1,400              1,600          2,000

       売上は従来の手芸用品を主として伸ばしながらも、会員ビジネスを5つの類型化で推進
        し、役務手数料の獲得と、販売商品の拡充、サービス項目の拡充により増収
       通販の売上比率は、今後の会員ビジネスの確立を受けて急伸させる方針であり、ここ数期
        はインフラの拡充と商品の拡充に向けたクロスセル交渉を進める
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                   所在地    〒465-8511    愛知県名古屋市名東区高社一丁目210番地

                    電話    052-774-1181

                    HP    https://www.fujikyu-corp.co.jp/index.html




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