9722 藤田観 2020-12-04 15:00:00
事業構造変革への取り組みについて [pdf]
事業構造変革への取り組みについて
2020年12月4日
藤田観光株式会社
事業計画について
事業構造変革への取り組みについて
中期経営計画を策定したものの、コロナ禍の影響を受け大幅な営業赤字見込み
これにより顕在化した課題を受け、早急な営業黒字化に向けた新たな事業計画を策定
現中期経営計画(2020-2024年度) コロナ禍を受け、より顕在化した課題
「自己変革と挑戦」 1 主要収益源の急激な業績悪化
• コロナ以前まで主要収益源であったWHGが、
コロナ影響による需要減に伴って急激に業績悪化
基本方針
2 第二の収益の柱が不在
• 基盤整備後に成長・拡大 • 椿山荘等のブランド低下・訴求力不足、箱根小涌園
等の開発・立上り遅れにより低採算・不採算
• ブランド・マーケティング強化
• 意識変革による生産性向上 3
不採算事業への対応不足
• 低迷中の事業拠点の再生 • 従前より赤字拠点が存在し、適切なモニタリングや、
撤退・閉鎖等の対応に遅れ
• 新規事業のリスク管理、出店・契約形態に一部課題
新たな事業計画(2021-2025年度)
計画骨子
Ⅰ. 構造改革
Ⅱ. 事業ポートフォリオの再構築
Ⅲ. 経営管理体制の強化 1
Ⅰ. 構造改革 – 全体戦略
事業構造変革への取り組みについて
足元の止血を最優先に、コスト削減、不採算事業の対策、賃金と雇用に関する施策、人事
制度改革等、リストラクチャリングを推進
全体戦略
①コスト削減と効率化の推進
•投資・経費見直しや委託業務の内製化の継続推進による徹底的なコスト削減
•賃料減額対策
•本社本部のスリム化および事業所の体制組織変更により効率化を推進
②不採算事業からの撤退・縮小と出店見直し
•不採算事業所・店舗の撤退および営業縮小、新規出店計画の見直し
③賃金と雇用に関する施策推進
•賞与の不支給、給与・諸手当のカット
•退職不補充、早期希望退職者の募集、社外出向、繁閑に合わせた要員体制の構築
④人事制度改革
•年功制を排除し、職務の重要度や責任範囲等に応じた、より仕事基準の制度へ 2
Ⅱ. 事業ポートフォリオの再構築 – 全体戦略 事業構造変革への取り組みについて
短期的には、マーケティング・ブランディングの強化により、需要の創出と確実な取り込み
中・長期的には、ラグジュアリー&バンケット・リゾート事業等の自社保有資産の活用・
再開発およびWHG事業のビジネスモデルの見直しで成長を図る
全体戦略
①マーケティング・ブランディングの強化
• GoToキャンペーンや入国規制緩和など、回復に向かう需要の早期取り込み
• 自社資産と周辺資源を融合させた付加価値向上策効果による早期回復
• ワーケーションやルームサービス付きプランなど、新たな宿泊需要の創出
• 自社WEBサイトおよび当社グループ会員システムの利便性向上による自社予
約比率の引き上げ
• 利用者およびビッグデータを活用し、既往・潜在顧客へのアプローチを強化
②自社保有資産の活用・再開発、ビジネスモデルの転換
•箱根小涌園、ホテル椿山荘東京等の再開発を継続検討
•WHG事業のビジネスモデルの見直し(出店形態やオペレーション等)
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Ⅲ. 経営管理体制の強化 – 全体戦略
事業構造変革への取り組みについて
経営管理の体制を見直し、外部環境の変化に耐えうる経営基盤を構築
全体戦略
①事業管理
•賃貸借契約基準、投資・撤退基準などの見直しにより、リスク分散と新たな開
発スキームの確立を促す
②収益管理
•大規模事業所・固定資産を有する事業所における、部門別損益、生産性、資産
収益率の管理徹底
③労務管理
•新たな人事制度の導入に加え、目標設定・評価など労務管理の仕組みを構築
•業務を通じた日々のコミュニケーションの充実を図ることで、変革・挑戦する
風土を醸成
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構造改革における主要施策
事業構造変革への取り組みについて
①コスト削減と効率化の推進(2020年から継続実施、範囲拡大)
1)投資・経費の見直し
・不急の投資を凍結
・広告媒体の絞り込み、SNS等の活用による広告宣伝費の圧縮
・研修費用、出張旅費等の圧縮(内製化やWEBを活用)
2)委託業務の内製化
・客室清掃、警備、食器洗浄等、外注業務の内製化と稼働状況にあわせた契約見直し
・派遣業務の契約解除(データ入力等)
3)間接部門のスリム化
・本社本部の組織変更と業務見直しにより、要員体制を圧縮
(2020年からの継続実施に加え、削減規模を拡大)
4)事業所の体制・組織変更
・エリアでの管理体制へ変更し、管理者ポストを削減
・WHGの販売・予約部門を統合・集約し、業務効率を向上
5)賃料減額対応
・WHGの全拠点の賃貸人に対して、賃料の減額を依頼
(2020年からの継続実施に加え、対象事業所・期間を拡大) 5
構造改革における主要施策
事業構造変革への取り組みについて
②不採算事業からの撤退・縮小と出店見直し
1)不採算事業所の撤退・縮小
・事業所・営業所の撤退【赤字部門・事業所は原則撤退・閉鎖】
・低収益のレストラン店舗は撤退または営業時間を縮小(朝食のみ営業)
2)新規出店計画の中止
・中期経営計画にて予定したタビノスの出店戦略を見直し、計画を中止
開業予定 中期経営計画 新たな事業計画
2021年 ホテルグレイスリー台北 開業費用を圧縮
2021年 タビノスブランド(京都エリア) 開業費用を圧縮
2021年 タビノスブランド(御徒町エリア) 協議中 10ホテル
出店計画を
2022年 タビノスブランド(東日本橋エリア) 中止 見直し・中止
2022年 タビノスブランド(浅草橋エリア) 中止
2023年以降 5ホテル 中止
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構造改革における主要施策
事業構造変革への取り組みについて
③賃金と雇用に関する施策推進
1)賃金のカット
・全従業員の賞与不支給および給与・諸手当の減額(最大で年収の3割)
・2021年の昇給・昇格の中止
2)雇用の調整
・退職不補充等による固定人員の減少(2019年実績比約▲700名)
・早期希望退職者の募集
・社外出向の実施(現在4社と協議中)
・パートアルバイトの雇用契約内容・日数の見直し
・社員・契約社員の副業制度導入
・事業所の繁閑に合わせた要員配置を可能にするグループ間のヘルプ体制を構築
⇒賃金と雇用に関する施策により、
約3割の労務費および総額人件費の削減を目指す( 2019年実績比)
④人事制度改革
1)人事制度の改定
・2022年4月導入予定。年功制を排除し、職務の重要度や責任範囲等に応じた、
仕事基準の制度へ改定し、人件費の高止まりを解消
※上記施策については労働組合と協議中 7
実施スケジュールと成長イメージ
事業構造変革への取り組みについて
まずは足元の“構造改革” により、2022年には営業利益の黒字化、グループの健全化を完了
(新たな事業計画における数値計画は、2021年2月に発表予定)
持続性のある
利益体質へ
Ⅰ. 構造改革
④ 人事制度改革
Ⅰ. 構造改革
③ 賃金と雇用に関する施策の展開
Ⅱ. 事業ポートフォリオの再構築
Ⅰ. 構造改革 ② 自社保有資産の活用・再開発
② 不採算事業の撤退・縮小と出店見直し ビジネスモデルの転換
Ⅱ. 事業ポートフォリオの再構築
① マーケティング・ブランディングの強化
Ⅰ. 構造改革
① コスト削減と効率化の推進
Ⅲ. 経営管理(事業・収益・労務管理)体制の強化
時間
2021年 2022年 2025年
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