9628 燦HD 2019-05-09 16:00:00
新経営理念と中期経営計画(2019 年度~2021 年度)の策定について [pdf]
2019 年5月9日
各 位
会 社 名 燦ホールディングス株式会社
代表者名 代表取締役社長 播島 聡
(コード番号 9628 東証第一部)
問合せ先
執行役員経営企画部長 横田 善行
(TEL 06-6226-0038)
新経営理念と中期経営計画(2019 年度~2021 年度)の策定について
当社は、前中期経営計画(2016 年度~2018 年度)の成果と激変する事業環境を踏まえ、このた
び、経営理念を見直すとともに、新経営理念に沿った新たな中期経営計画(2019 年度~2021 年度)
を策定しましたので、その概要を下記の通りお知らせいたします。
記
Ⅰ 新経営理念の概要
2019 年3月末をもって、2009 年4月に策定した 10 年ビジョンと3期にわたる中期経営計画が終了
し、一つの区切りを迎えました。当時から社会の情勢、葬儀の形態、お客様の価値観など事業環境は
大きく変化しています。このような環境変化を踏まえ、中期経営計画の策定にあわせて経営理念の見
直しを行いました。新経営理念はミッション(使命) 、ビジョン(未来・目指す姿) 、バリュー(価値
観)の3つの体系から構成されています。
ミッション「人生に潤いと豊かさを。よりよく生きる喜びを。 」は、葬儀事業からライフエンディン
グのトータルサポート企業へ、また新規事業の展開へと新しい価値を創り出すことに挑戦しつづける
当社が、商品やサービスを通じてお客様と地域の人々の人生に潤いと豊かさを感じてもらうこと、よ
りよく生きる喜びを感じてもらうことが社会に果たすべき使命であるということを意味しています。
ビジョンは、当社の目指すべき未来の姿として、人の心に寄り添い、人生の喜びと幸せを創出する
企業、新しい価値、高い付加価値を創造し、持続的に安定成長していく企業、一人ひとりが情熱を持
って、主体的に行動し挑戦しつづける企業になることを掲げました。
バリューは、ミッション、ビジョンを実現するために、当社グループとして大切にすべきこと、価
値観をまとめました。
この新しい経営理念のもとに、変化への対応と機会へのチャレンジを果敢に行うことにより、グル
ープの中長期的な継続安定成長の実現を目指します。そのために、経営理念の浸透を新中期経営計画
の基本方針の項目の1つに掲げて取り組んでまいります。
Ⅱ 前中期経営計画(2016 年度~2018 年度)のふり返り
1. 総 括
前中期経営計画では、既存事業および新規事業において積極的にチャレンジしながら継続安定成長
を目指して様々な施策に取り組みました。結果として、3年連続増収増益かつ2年目と最終年度は営
業収益及び営業利益以下の各利益について過去最高を更新いたしました。
1
2.重点課題のふり返り
(1)サービス品質向上への体制強化と仕組みの構築
現場でのサービスチェック体制及びお客様の声を関係部門で幅広く情報共有する仕組みを整えまし
た。また、教育研修の強化と業務マニュアルの整備を進めました。これらの取り組みにより、葬儀後
のお客様アンケートの評価が向上しました。
(2)葬祭サービス業の営業エリアの拡大
物件選定と投資採算の基準を厳格に運用した結果、当初計画(17 会館)は未達に終わりましたが、
10 会館を新たにオープンし、葬儀事業の営業エリアを拡大しました。
(3)ライフエンディングサポート事業の伸長
葬祭 3 社がそれぞれ葬儀以外の部分、特に葬儀後のご遺族のお困り事やご不便を解消サポートする
サービスメニューが拡充されました。
(4)新規事業
2016 年以降、飲食事業および介護事業の 2 つの事業を立ち上げました。飲食事業におきましては、
「うまい麺には福来たる」というブランド名で現在ラーメン店を 3 店舗(西大橋店、西中島店、天五
店)運営しています。介護事業におきましては、リハビリ特化型デイサービス施設を 2 施設( 「ポシブ
ル箕面牧落」 〔大阪府箕面市〕「ポシブル池田」
、 〔大阪府池田市〕)を運営しています。今後は収益力を
高めていくことが課題と認識しています。
(5)基盤整備の完遂
築年数の経過した大規模会館の建替えを、 2015 年の「公益社 天神橋会館」に続いて、2016 年に「公
益社 西宮山手会館」
、2017 年に「公益社 枚方、枚方会館」を実施し、当初計画を完了しました。同
時に実施した旧会館の敷地の一部有効活用や(資産の有効活用) 、外部地代家賃等駐車場の返却(外部
支払いコストの削減)などによって利益改善効果を生みました。
(6)リスクマネジメントの強化
リスク分析を行った上で重点対策リスクを設定し、リスクマネジメント活動を実施いたしました。
Ⅲ 中期経営計画(2019 年度~2021 年度)の概要
1.事業環境の認識
超高齢社会において、2040 年までは死亡者数が増加すると予測されています。その一方で少子化が
進み、日本の人口は減少傾向で将来を担う若者が減少する中、高齢者の割合が年々高まっています。
これらの社会情勢は人々の価値観に影響しており、葬儀についても家族を中心に近しい人だけで行う
家族葬のほか、無宗教葬や一日葬など葬儀の形が多様化し、 同時に葬儀の小規模化傾向は続いており、
葬儀単価の下落につながっています。
そうした中、葬儀事業者による葬祭会館の新規出店や、葬儀紹介業者によるインターネットを通じ
た集客など、事業者間の激しい競争が続いています。
2.基本方針
①新経営理念の浸透
新経営理念を策定、葬儀サービスだけにとどまらない「ライフエンディングのトータルサポート企
業」へと進化すべく、多様な価値観を持つ従業員が共通に意識し同じ方向に進むための指針となるも
のとして、様々な手法で社内への浸透を図ります。
②人財力の強化
競争力の源泉である「人財」を強化します。
「人財教育部」を新設し、事業の成長を舵取りする人財
の発掘・育成を最大の課題ととらえ、それを支える人事制度の改定を通して経営戦略を構築・実現で
きる次世代人財の育成を図ります。
2
③サービス品質の向上
高品質で付加価値の高いサービスの提供が他社との差別化をはかる最重要項目と認識し、徹底した
こだわりをもってサービス品質向上に取り組みます。
④業務効率の改善
業務内容や役割の見直し、および IT 化等により業務改善を図り、生産性の向上に取り組みます。
⑤ライフエンディングサポート事業の拡充
ライフエンディングステージにおけるトータルライフサポート企業へ進化していくために、提供メ
ニューの更なる拡充を図ります。
⑥新規事業の収益力強化
新たな柱となる事業創出のためのチャレンジを継続し、すでに立ち上げた事業については収益力を
高めます。そして、新たな収益の柱となる事業の創出を目指します。
⑦葬儀事業の積極的な営業エリアの拡大
東西の大都市圏を中心に、物件選定と投資採算の基準を緩めることなく、投資対効果が高い新規出
店案件をよりスピードを重視しながら実施し、エリアの拡大を行います。計画期間内にグループで 13
店舗の会館新設を計画しています。
前中計期間の 2019 年 3 月末現在 当中計期間の 2022 年 3 月末現在
出店数(実績) 会館数(実績) 出店数(計画) 会館数(計画)
10 67 13 80
⑧リスクマネジメント強化
リスクマネジメントの強化を継続いたします。事業環境の変化に対応するための適切なリスクテイ
クの意思決定に基づく会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図ります。
Ⅳ 中期経営計画(2019 年度~2021 年度)の数値目標
1. 損益目標
(単位:億円、%)
2018 年度 2019 年度 2020 年度 2021 年度
実績 計画 計画 計画
営業収益 207.6 213.0 221.0 229.0
営業利益 29.4 28.1 29.0 30.3
売上高営業利益率 14.2% 13.2% 13.1% 13.2%
営業収益は積極的出店により順調に増収見込みです。出店にかかるコスト、人財力の強化、新規事
業の創出など新たなチャレンジに伴う関連費用が大きく発生しますが、2021 年度に営業利益 30 億円
を計画しております。そして、2019 年度以降の売上高営業利益率は 13%台を維持していきます。
(注)これまで「売上高経常利益率」を損益目標の指標の一つに掲げておりましたが、元々金融費用負担の小さい財務
構造ですので、営業外損益による影響を除いた本来の事業活動による利益率を重視する観点から、今回「売上高営業利
益率」に変更しております。
3
2.資本効率目標
2021 年度(計画最終年度)の総資本事業利益率*(ROA)の目標を 8.5%以上とします。
株主還元は、連結業績、財政状況および中長期的な事業拡大のための戦略投資等を勘案しつつ、
株主様への安定的な配当水準の向上を基本としていきます。
*注)事業利益=営業利益+営業外収益(ここでは金融収益に限定せず、営業外収益すべてを含みます)
以 上
【参考】
燦ホールディングスグループ経営理念
4