9506 東北電力 2020-04-30 13:00:00
女川原子力発電所2号機における原子炉設置変更許可を踏まえた安全対策工事完了時期の見直しについて [pdf]

                                         2020年4月30日
各 位
                   会 社 名   東北電力株式会社
                   代表者名    取締役社長 社長執行役員     口 康二郎
                           (コード番号 9506 東証第一部)
                   問合せ先    原子力部原子力企画課長 新沼 修一
                           (TEL.022-225-2111)


      女川原子力発電所2号機における原子炉設置変更許可を踏まえた
           安全対策工事完了時期の見直しについて

 当社は、女川原子力発電所2号機の安全対策工事について、これまで2020年度の工事完了を
目指してまいりましたが、このたび2022年度の工事完了を目指していくことといたしました。


 これに伴い、本日、女川 2 号機の原子炉設置許可に係る変更の届出を原子力規制委員会へ提
出しております。

 安全対策工事の完了時期については、新規制基準適合性審査への対応状況や、審査の過程
で得られた知見・評価の設計への反映、工事の進捗状況など、様々な要因を総合的に勘案し、判
断する必要があります。
 このため、当社では、これらの状況に変化があれば、適宜、安全対策工事の工程に与える影響
について評価を行っております。

 こうした中、2020年2月26日に女川2号機の原子炉設置変更許可がなされたことを受け、安全
対策工事の全体工程をより詳細に見通せる状況となったことから、あらためて工事の完了時期につ
いて評価いたしました。
 その結果、審査の過程で追加・変更が必要となった地下水位低下設備の信頼性向上対策や竜
巻防護ネットの設置工事などが工程に与える影響を考慮し、2022年度の工事完了を目指して工
事を進めていくこととしたものです。

 当社としては、今後とも、新規制基準への適合にとどまらず、原子力発電所のさらなる安全レベル
の向上に向けた取り組みを着実に進めていくとともに、地域の皆さまからのご理解を得ながら、準備
が整った段階での再稼働を目指してまいります。

以 上

(別紙)女川2号機における安全対策工事完了時期の見直しの概要について
                                     ⼥川2号機における安全対策工事完了時期の⾒直しの概要について                                     別 紙

          「地下水位低下設備の信頼性向上対策」や「⻯巻防護ネットの設置工事」に加え、従来から計画していた「防潮壁の設置工事」は、狭隘な2号機海水ポンプエリアで実施。
          各工事は、施工エリア、重機等のアクセスルート、資機材の保管エリア等が干渉するため、現場工事工程の調整を⾏った結果、2022年度の工事完了を目指していくこととした。

【審査を踏まえ追加・変更が必要となった工事の例】                                               【2号機海水ポンプエリアでの作業】

 ①地下水位低下設備の信頼性向上対策                                                                   ⼥川原⼦⼒発電所 敷地平面図
  地震による地盤の液状化により、防潮堤が沈下することを防⽌
   するために、防潮堤下部の地盤改良を実施
  これにより、海側へ流れる地下水が遮断された状態となり、
   敷地内の地下水位が上昇し、原子炉建屋等の周辺地盤に
   影響を与えるおそれがある
  このため、地下水を汲み上げて排水する既設の地下水位低下
   設備の耐震性を確保するとともに、設備を追加設置することに
   より、当該設備の信頼性向上を図る
                                       <地下水位低下設備(揚水井⼾・排水管路) 概要図>



 ②⻯巻防護ネットの設置工事
  ⻯巻による⾶来物により、屋外に設置されている原子炉機器などの冷却に必要な海水ポンプが損傷することを防⽌する
   ために、当該ポンプ室の上部に⻯巻防護ネットを設置
  ⻯巻防護ネットに対する⾶来物の衝突影響を踏まえて、当該設備の⽀持部に採⽤する部材の仕様を変更
                                                                             工事内容    作業予定エリア(イメージ)*上図赤枠の拡大図
                                      ⻯巻防護ネット


       海                         山                                           地下水位
                                 側
       側                                                                 ①   低下設備
                                                                             の信頼性
                                                                             向上

                                                           非常⽤海水ポンプ室
                              <⻯巻防護ネット 概要図>


【上記工事と作業エリアが干渉する工事の例(従来から計画)】                                            ②   ⻯巻防護
                                                                             ネットの設
 ③防潮壁の設置工事                                                                   置工事
  津波による海面の上昇により、海とつながっている開口部から敷地に海水が溢れ出るのを防⽌するために、防潮壁を設置
   (鋼製パネル一体型の構造)



                                                                         ③   防潮壁の
                                                                             設置工事




                               <防潮壁 概要図>