9503 関西電力 2021-02-26 16:30:00
関西電力グループ「ゼロカーボンビジョン2050」の策定について [pdf]
2021 年 2 月 26 日
各 位
会 社 名 関西電力株式会社
代 表 者 名 代表執行役社長 森本 孝
(コード:9503 東証第一部)
問 合 せ 先 経理部長 坂田 道哉
T E L 06-6441-8821
関西電力グループ「ゼロカーボンビジョン2050」の策定について
当社グループは、本日、
「ゼロカーボンビジョン2050」を策定しました。
当社グループは、持続可能な社会の実現に向け、ゼロカーボンエネルギーのリーディングカンパニーと
して、安全確保を前提に安定供給を果たすべく、エネルギーの自給率向上に努めるとともに、地球温暖化
を防止するため、発電事業をはじめとする事業活動に伴うCO2排出を2050年までに全体としてゼロ
とします。
<『ゼロカーボンビジョン2050』 取組みの3つの柱>
①デマンドサイドのゼロカーボン化
デマンドサイドの役割が拡大していく中で、ゼロカーボンソリューションプロバイダーとして、全て
の部門において、お客さまのゼロカーボン化を実現する最適なソリューションを提案・提供します。
②サプライサイドのゼロカーボン化
安全確保を前提に、全ての電気をゼロカーボン化し、エネルギー自給率向上による安定供給や経済性
を同時に達成できる、電源の最適な組合せの実現を目指します。
分散型エネルギーリソースの活用やレジリエンスの強化等、多様化する社会ニーズも踏まえて再エネ
を最大限導入・主力電源化し、それを可能にする送配電系統の高度化、出力安定性に優れエネルギー密
度が高い原子力エネルギーの安全最優先を前提とした最大限活用、再エネ大量導入に必要な調整力等に
優れた火力のゼロカーボン化に取り組みます。さらに、国際的なゼロカーボン化に貢献します。
③水素社会への挑戦
水素はゼロカーボン社会の実現のために必要不可欠なエネルギーであることから、水素社会の実現に
大きな役割を果たせるよう、非化石エネルギーを活用したゼロカーボン水素の製造・輸送・供給、発電
用燃料としての使用に挑戦します。
お客さまや社会のゼロカーボン化に向けて、当社グループのリソースを結集すべく、社長をトップとし
た推進体制を構築し、取り組みます。
また、取組みを進めるうえでは、お客さまや、ビジネスパートナー、国や自治体、研究機関等と積極的
に連携します。
以 上
添付資料:関西電力グループ「ゼロカーボンビジョン2050」
関西電力グループ
「ゼロカーボンビジョン2050」
2021年2月26日
The Kansai Electric Power Co., Inc.
関西電力グループ「ゼロカーボンビジョン2050」 1
2050年に向けた宣言
関西電力グループは、持続可能な社会の実現に向け
『ゼロカーボンエネルギーのリーディングカンパニー』として
安全確保を前提に
安定供給を果たすべくエネルギー自給率向上に努めるとともに
地球温暖化を防止するため
発電事業をはじめとする事業活動に伴うCO 2 排出を
2050年までに全体としてゼロといたします。
さらに、お客さまや社会のゼロカーボン化に向けて
関西電力グループのリソースを結集して取り組みます。
取組みを進める上では、お客さまや、ビジネスパートナー
国や自治体、研究機関等と積極的に連携いたします。
The Kansai Electric Power Co., Inc.
関西電力グループ「ゼロカーボンビジョン2050」 2
関西電力グループが考える2050年のエネルギーシステム
3D(脱炭素化 分散化 デジタル化)+D(電化)が劇的に進展しており
・ ・
デマンドサイドのエネルギー利用は「電気」 「水素」
と に集約されていくとともに
エネルギーシステムは分散化 多様化する。
・
サプライサイドのエネルギー供給はゼロカーボン化される一方で
エネルギー利用者自身がプロシューマー化してエネルギー供給も行うなど
※1
デマンドサイドの役割が拡大している。 ※1. プロシューマ― 自身で発電した電気を消費し、
: 余剰分は売電する生産消費者
【デマンドサイド】 【サプライサイド】
・エネルギー利用者自身が、 太陽光等の分散型再 ・非化石電源(再エネ、原子力) 技術開発・革
は、
エネ、蓄電池、eモビリティ等を所有・使用する 新、運用の高度化等により最大限導入 活用
・
ことにより、エネルギーの利用形態と取引種類
・火力はゼロカーボン燃料(水素 アンモニア等)
・
が多様化
を使用した発電へ移行するとともに、CCUS技
※2
・自立分散型システム(マイクログリッド、オフグ 術を適用
リッド) それぞれの地域に最適な系統が普及
等、 ・水素製造においては、エネルギー源として非化
石エネルギー(再エネ、原子力)を活用
・利用されるエネルギーは電気と水素に集約
※2. CCUS 排ガスからCO 2を回収し、
: 有効利用または地中等に貯留する技術
The Kansai Electric Power Co., Inc.
3
4
関西電力グループ「ゼロカーボンビジョン2050」
取組みの3つの柱
関西電力グループは、2050年のゼロカーボン社会実現に向けて
「ゼロカーボンエネルギーのリーディングカンパニー」としてグループのリソースを結集するとともに
お客さまや、ビジネスパートナー、国や自治体、研究機関等と連携して、次の3つの柱に取り組みます。
関西電力グループが考える2050年のエネルギーシステム
①デマンドサイドのゼロカーボン化
②サプライサイドのゼロカーボン化
③水素社会への挑戦
The Kansai Electric Power Co., Inc.
デマンドサイドのゼロカーボン化 5
デマンドサイドの役割が拡大していく中で、ゼロカーボンソリューションプロバイダーとして
全ての部門(家庭 業務、
・ 産業、運輸)において
お客さまのゼロカーボン化を実現する最適なソリューションを提案 提供します。
・
2050年に向けた取組み
ゼロカーボン電気メニューの 分散型再エネと蓄電池を
ラインナップ充実 組み合わせたシステム提案
o g e n H y d r og
H2
全部門におけるエネルギー消費機器の r
yd
熱需要への対応などを必要とされる
en
H
電化推進(ヒートポンプ技術活用等)
H
en
yd
お客さまへの水素等の利活用推進 g
en Hydro
rog
※家庭 業務部門は全て電化
・
AI IoT技術によるDXや蓄電池等を活用した
・ eモビリティの推進と
エネルギーマネジメントの高度化 エネルギーソリューションとMaaSの融合
※1
ゼロカーボンに資する エネルギーに加え、情報通信 不動産等の
・
スマートシティの推進 関西電力グループのリソースを結集
※1. MaaS:一人ひとりの移動ニーズに対応して、公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービス
The Kansai Electric Power Co., Inc.
サプライサイドのゼロカーボン化 6
安全確保を前提に、全ての電気をゼロカーボン化し、エネルギー自給率向上による安定供給や経済性を
同時に達成できる電源の最適な組合せの実現を目指します。
分散型エネルギーリソースの活用やレジリエンスの強化等、多様化する社会ニーズも踏まえて再エネを最大限導入・
主力電源化し、それを可能にする送配電系統の高度化、出力安定性に優れエネルギー密度が高い原子力エネルギーの
安全最優先を前提とした最大限活用、再エネ大量導入に必要な調整力等に優れた火力のゼロカーボン化に取り組みます。
さらに、国際的なゼロカーボン化に貢献します。
2050年に向けた取組み
〈再エネ 送配電系統〉
・ 〈原子力〉 〈火力〉
・国内外での洋上風力をはじめとし ・安全最優先を前提とした稼動率の ・ゼロカーボン燃料(水素 アンモニ
・
た再エネの最大限導入 改善に向けた運用の高度化 ア等)を使用した発電への移行
※1
・水力電源の最大活用、設備のリフ ・次世代軽水炉、 高温ガス炉やSMR ・CCUS技術の適用
レッシュと新規開発による発電電 等 を 視 野 に 入 れ た 新 増 設・リ プ ・上記取組みを集積 相互連携し、
・ 水
力量の最大化 レースの実現 素等の利活用に向けた 「ゼロカー
・ ・
AI IoT技術等によるDXを用いた ・水素製造への原子力エネルギーの ボン技術拠点化」の推進
(添付資料②参照)
系統制御技術の高度化、 電力ネッ 活用
トワークの広域的な運用、 分散型
グリッドの適用等(添付資料①参照)
石炭火力は、当該国の政策に適合し、かつゼロカーボン化に
※1. SMR : 小型モジュール炉 貢献できる設備を除き、今後、
新規計画を行いません。
The Kansai Electric Power Co., Inc.
水素社会への挑戦 7
水素はゼロカーボン社会の実現のために必要不可欠なエネルギーであることから
水素社会の実現に大きな役割を果たせるよう
非化石エネルギーを活用したゼロカーボン水素の製造 輸送 供給
・ ・
発電用燃料としての使用に挑戦します。
2050年に向けた取組み
水素のあらゆる可能性を追求し、関連する研究開発 実証 検討を積極的に行います。
・ ・
再エネおよび原子力の電気を 熱需要への対応などを必要とされる
活用した水素製造 お客さまへの水素等の供給
原子力の熱を 火力における
活用した水素製造 発電用燃料としての水素の使用
エネルギー事業者としての
水素サプライチェーンの確立に向けた取組み
(添付資料③参照)
The Kansai Electric Power Co., Inc.
添付資料
The Kansai Electric Power Co., Inc.
ゼロカーボン社会の実現に向けた送配電事業の取組み 添付資料①
電気を安全 安定的にお届けすることに加え、
・ 送配電事業が持つ技術 ノウハウ 資産を活かし
・ ・
デマンドサイドとサプライサイドの取組みを加速させることで、ゼロカーボン社会の実現に貢献します。
自動運転支援
5G
情報通信
﹁ 電
交 通 小売 製造
・ つ 力
な 系統制御技術の高度化
ネ
スマートコミュニティ が ッ ・蓄電池やEVを活用したVPP
る
住宅 不動産
・
ト
送配電資産 電力データ活用
・ 金融 サービス
・ ﹂ の構築
防災 こ ワ
と ー
都市計画 行政
・
物 流
で ク ・次 世 代 ス マ ー ト メ ー タ ー の
、 を データを活用したDXの推進
ゼ 介
国内外エネルギー ロ し など
事業者
アグリゲーター カ て
DR対象の需要家 VPP ー 様
ボ 々
ン 電力ネットワークの広域的な運用
エネルギーサービス
電力技術 ノウハウ活用
・ エ
な
マイクログリッド
リ ・適 地 が 偏 在 す る 再 エ ネ を 活
プロバイダー
オフグリッド事業者 ネ ソ
ル かすための連系線・基幹系統
ー
次世代 ギ ス の整備強化 など
スマートメーター データ活用による
水力発電所
ー が
需給 系統制御技術の高度化
・
を
原子力発電所
最
再エネ 大 分散型グリッドの適用
火力発電所 限
安全 安定供給
・ 送配電事業 活 ・エ ネ ル ギ ー を 地 産 地 消 す る
送配電網のIoT化
用 オ フ グ リ ッ ド・マ イ ク ロ グ
蓄電池 EV
・ お客さま
スマートポール
リッドの適用 など
次世代配電自動化
※DR 需要家側エネルギーの保有者もしくは第三者が、
: そのエネルギーを制御することで、電力需要パターンを変化させること
※VPP 分散型エネルギーを統合制御し、
: 電力需給バランス調整に活用することであたかも一つの発電所のように機能させる仕組み
※スマートポール ICT 情報通信技術)
: ( 等の機能を有した情報収集 発信を可能とする多機能ポール
・
The Kansai Electric Power Co., Inc.
ゼロカーボン技術拠点化 添付資料②
既設火力発電所を活用した「水素利活用モデル検討」および
「CO2分離回収技術開発への協力」等を実施中です。
関西電力グループは、ビジネスパートナーに加え、国や自治体、研究機関等と連携の上
ゼロカーボン技術を確立し、積極的に利活用するため
研究開発 実証 実用化に取り組むゼロカーボン技術拠点化を推進いたします。
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※水素キャリア 水素を効率的に貯蔵 輸送するための担体となる物質
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The Kansai Electric Power Co., Inc.
水素サプライチェーンの確立に向けた取組み 添付資料③
・太陽光発電 ︿
再
・風力発電 エ
ネ
お客さまへの供給 ・水電解 ・水力発電 など 由
H2O 電気 来
の
・産業部門 水
(熱需要への対応などを必要とされるお客さま)
素
・運輸部門 ﹀
H2
〈ゼロカーボン〉
・原子力発電 ︿
原
火力発電用燃料 電気 (高温ガス炉など) 子
として使用 力
由
(火力のゼロカーボン化) H2O 来
の
・水電解 水
素
・高温熱水蒸気電解 熱 ﹀
・熱化学分解
供 給・使用 輸送 製造
The Kansai Electric Power Co., Inc.