9468 KADOKAWA 2020-05-14 15:30:00
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年5月14日
上場会社名 株式会社KADOKAWA 上場取引所 東
コード番号 9468 URL https://ir.kadokawa.co.jp/
代表者 (役職名) 代表取締役社長 (氏名)松原 眞樹
取締役 常務執行役員
問合せ先責任者 (役職名) (氏名)安本 洋一 TEL 03-5216-8212
グループ経営企画本部長
定時株主総会開催予定日 2020年6月19日 配当支払開始予定日 2020年6月22日
有価証券報告書提出予定日 2020年6月22日
決算補足説明資料作成の有無:有
決算説明会開催の有無 :有 (機関投資家・アナリスト向け)
(百万円未満切捨て)
1.2020年3月期の連結業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
親会社株主に帰属する
売上高 営業利益 経常利益
当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 204,653 △1.9 8,087 198.7 8,787 108.9 8,098 -
2019年3月期 208,605 0.9 2,707 △13.9 4,205 13.2 △4,085 -
(注)包括利益 2020年3月期 7,878百万円 (-%) 2019年3月期 △1,604百万円 (-%)
潜在株式調整後 自己資本当期純利
1株当たり当期純利益 総資産経常利益率 売上高営業利益率
1株当たり当期純利益 益率
円 銭 円 銭 % % %
2020年3月期 130.12 - 7.8 3.6 4.0
2019年3月期 △63.94 - △3.9 1.8 1.3
(参考)持分法投資損益 2020年3月期 209百万円 2019年3月期 366百万円
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2020年3月期 242,995 107,375 43.3 1,711.55
2019年3月期 240,072 103,411 42.2 1,602.08
(参考)自己資本 2020年3月期 105,302百万円 2019年3月期 101,341百万円
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動による 投資活動による 財務活動による 現金及び現金同等物
キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー 期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2020年3月期 16,516 △29,908 △4,359 38,151
2019年3月期 5,864 △13,058 △4,236 56,123
2.配当の状況
年間配当金 配当金総額 配当性向 純資産配当
(合計) (連結) 率(連結)
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭
百万円 % 円 銭 %
2019年3月期 - 0.00 - 20.00 20.00 1,297 - 1.2
2020年3月期 - 0.00 - 30.00 30.00 1,888 23.1 1.8
2021年3月期
(予想) - - - - - -
(注)2021年3月期の配当につきましては、現段階では未定としております。今後、業績予想の開示が可能となった段階
で、配当予想を速やかに公表いたします。
3.2021年3月期の連結業績予想(2020年4月1日~2021年3月31日)
2021年3月期の連結業績予想につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大により不確実性が高いことから、開示
しておりません。連結業績予想の開示が可能となった段階で、速やかに公表いたします。
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動):無
(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更:無
② ①以外の会計方針の変更 :無
③ 会計上の見積りの変更 :無
④ 修正再表示 :無
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年3月期 70,892,060株 2019年3月期 70,892,060株
② 期末自己株式数 2020年3月期 9,367,523株 2019年3月期 7,636,065株
③ 期中平均株式数 2020年3月期 62,237,398株 2019年3月期 63,903,322株
(参考)個別業績の概要
2020年3月期の個別業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1)個別経営成績 (%表示は対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 84,049 - △390 - △249 - 23,828 -
2019年3月期 5,738 △16.3 1,633 △2.3 1,591 △2.7 △17,681 -
1株当たり 潜在株式調整後
当期純利益 1株当たり当期純利益
円 銭 円 銭
2020年3月期 382.86 -
2019年3月期 △273.96 -
(2)個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2020年3月期 210,479 79,275 37.7 1,288.52
2019年3月期 89,788 57,532 64.1 909.52
(参考)自己資本 2020年3月期 79,275百万円 2019年3月期 57,532百万円
<個別業績の前期実績値との差異理由>
当社は2019年7月1日付で、連結子会社(株)KADOKAWA(現 (株)KADOKAWA Future Publishing)の全ての事業(但し、
(株)ビルディング・ブックセンター及び(株)KADOKAWA KEY-PROCESSの株式の所有に係る事業を除く)を承継する吸収分割
を実施いたしました。その結果、前事業年度と当事業年度の実績値との間に差異が生じております。なお、適切な前期比
較ができないため、2020年3月期の対前期増減率の記載を省略しております。
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
・2021年3月期の連結業績予想につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大により不確実性が高いことから、
開示しておりません。連結業績予想の開示が可能となった段階で、速やかに公表いたします。なお、詳細につきま
しては、添付資料3ページ「1.経営成績等の概況(4)今後の見通し」をご覧ください。
・当社は、2020年5月14日に決算説明会を開催する予定です。当日使用する決算説明資料については、開催後速やか
に当社ホームページに掲載する予定です。
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………………………… 1
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………………………… 1
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………………………… 2
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………………………… 2
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………………………… 3
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 …………………………………………………………… 4
2.企業集団の状況 ………………………………………………………………………………………………………… 5
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………………………… 6
4.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………………… 7
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………………………… 7
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………… 9
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………… 9
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………… 10
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………………………… 11
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………………………… 13
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………………………… 14
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………… 14
(連結損益計算書関係) …………………………………………………………………………………………… 14
(追加情報) ………………………………………………………………………………………………………… 15
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………… 15
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………… 19
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………… 19
株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、中長期的な持続的成長及び企業価値の向上を図るべく、書籍、映
画、アニメ、ゲーム、及びUGC(User Generated Content)プラットフォーム等を通じて多彩なポートフォリオか
ら成るIP(Intellectual Property)を安定的に創出し、それらを世界に広く展開することを中核とする「グロー
バル・メディアミックス」の推進を基本戦略としております。
当連結会計年度における業績は、売上高2,046億53百万円(前年同期比1.9%減)、営業利益80億87百万円(前年
同期比198.7%増)、経常利益87億87百万円(前年同期比108.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益80億98百
万円(前年同期 親会社株主に帰属する当期純損失40億85百万円)となりました。いずれのセグメントにおいて
も、新型コロナウイルス感染症拡大による売上減・利益減の影響がありましたが、Webサービス事業において構造
改革を実施したことで、グループ全体の収益性は大きく改善しました。
当連結会計年度における各セグメントの業績は、以下のとおりです。
[出版事業]
出版事業では、書籍、雑誌及び電子書籍・電子雑誌の販売、雑誌広告・Web広告の販売、権利許諾等を行ってお
ります。当事業においては、メディアミックス展開の重要な源泉として年間5,000タイトルにおよぶ新作を継続的
に発行しており、蓄積された紙書籍11万点、電子書籍6万点にもおよぶ作品アーカイブが、当社グループ成長の原
動力となっております。
当期の主な新規刊行作品では、「ファイブスター物語(15)」「ダンジョン飯(8)」(コミックス)、「ソー
ドアート・オンライン(22) キス・アンド・フライ」「魔法科高校の劣等生(28) 追跡編<上>」(ライトノ
ベル)、「小説 天気の子」「AX アックス」(一般文庫)、「はじめてのやせ筋トレ」「世界一美味しい手抜
きごはん 最速! やる気のいらない100レシピ」(一般書)等の販売が好調でした。
電子書籍・電子雑誌は、市場動向を踏まえた機動的なマーケティング施策が奏功し、これまでに引き続き好調に
推移し、当期は過去最高の売上高となりました。
セグメント費用については、業界構造の変化により物流費が増加したほか、2019年7月1日に実施した会社分割
によるグループ再編の影響により、従来は全社費用に計上していた費用約6億円を出版事業に計上しております。
この結果、当事業の売上高は1,173億3百万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益(営業利益)は62億48百
万円(前年同期比13.9%減)となりました。
なお、現在、埼玉県所沢市において、書籍製造・物流工場の稼働に向けて準備を進めております。これに先立
ち、一部の文庫やライトノベル、新書、コミックにおいては、すでにデジタル印刷による商業生産を開始しており
ます。その一例として、ノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏が「化学への興味の原点」として挙げた書籍「ロウソ
クの科学」においては、製造納期を大幅に短縮することにより、受賞インタビューの2営業日後に書店に向け出荷
し、従来よりも迅速に市場ニーズに応えることができました。このような、小ロット・適時製造及び適時配送体制
の更なる拡充・強化を通じ、返品削減、製造コスト削減、利益率の向上に取り組んでまいります。
[映像・ゲーム事業]
映像・ゲーム事業では、映画の企画・製作・配給、映像配信権等の権利許諾、パッケージソフトの販売、ゲーム
ソフトウエア及びネットワークゲームの企画・開発・販売、権利許諾等を行っております。
映像は、北米、中国に向けたアニメ「オーバーロード3」「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思いま
す。」「慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~」等の海外権利許諾による収入が、好調に推移してお
ります。また、IPを活用し、他社が配信するオンラインゲームとのコラボレーションによる権利許諾等が収益貢献
しました。一方で、2020年3月公開の映画「Fukushima50」は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、一部地
域の映画館において休館等の影響を受けたことで、想定を下回りました。
ゲームは、「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」が、国内外共に引き続き好調に推移し大きく収益貢献しました。本
作は、米国で毎年開催されるゲーム業界のアカデミー賞とも呼ばれる「The Game Awards 2019」(2019年12月12日
開催)において、年間最優秀作品賞となる「Game of The Year」を受賞しております。一方で、一時的な費用増が
ありました。
この結果、当事業の売上高は483億14百万円(前年同期比0.04%増)、セグメント利益(営業利益)は34億1百
万円(前年同期比13.2%減)となりました。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
[Webサービス事業]
Webサービス事業では、動画コミュニティサービスの運営、各種イベントの企画・運営、モバイルコンテンツの
配信等を行っております。
動画配信サービス「ニコニコ動画」の月額有料会員(プレミアム会員)は、当連結会計年度末には163万人(前
連結会計年度末は180万人)となりました。他方、動画・生放送・ブログなどを配信できるプラットフォーム「ニ
コニコチャンネル」の有料会員数は当連結会計年度末には117万人(前連結会計年度末は95万人)まで増加し、順調
に伸長しております。2019年4月開催のグループ最大のイベント「ニコニコ超会議2019」では、会場来場者数16万
8,248人と過去最高を記録しました。8月から9月にかけて開催された、アニソンライブとしては世界最大規模の
「Animelo Summer Live 2019 -STORY-」においては、3日間で前年を上回る8万4千人を集めました。
11月1日には池袋にサテライトスタジオ「ハレスタ」をオープンしました。これまでも目指していたネットとリ
アル、そしてバーチャルの融合を実現するべく、スタジオ技術・演出面で蓄積された制作ノウハウを集約し、最新
鋭の技術とインターネットを駆使したバーチャルキャラクターによるライブパフォーマンスやアニメ・ゲーム関連
のステージイベントなど幅広いコンテンツを発信していきます。
また、前期より㈱ドワンゴにおいて事業構造改革を推進し、外注費、通信費等を中心に費用が減少しました。
この結果、当事業の売上高は247億39百万円(前年同期比4.3%減)、セグメント利益(営業利益)は27億88百万
円(前年同期 営業損失25億76百万円)となりました。
[その他事業]
その他事業では、教育事業、インバウンド関連事業、キャラクターグッズ及びアイドルCDの企画・販売等のMD事
業を行っております。
教育事業は、スクール運営を行う㈱バンタン、㈱ドワンゴの収益貢献により、引き続き好調に推移しました。イ
ンバウンド関連事業においては、ところざわサクラタウンでの新規事業に向けた先行投資を行いました。MD事業に
おいては、主に前期に販売されたアイドルCDの反動により減収となりました。
この結果、当事業の売上高は194億97百万円(前年同期比12.0%減)、セグメント損失(営業損失)は25億83百
万円(前年同期 営業損失26億13百万円)となりました。
なお、2019年8月29日開催の取締役会における自己株式の取得に関する決議に基づき、2019年8月30日に、東京
証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買付けにより、1,892,700株、2,999,929,500円の自己
株式の取得を実施しました。
(2)当期の財政状態の概況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて29億23百万円増加し、2,429億95百万円となりまし
た。これは主に建設中のところざわサクラタウンの固定資産が増加した一方、売上債権の回収等により受取手形及
び売掛金等が減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べて10億40百万円減少し、1,356億20百万円となりました。これは主に支払手形
及び買掛金が減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて39億63百万増加し、1,073億75百万円となりました。これは主に親会社株
主に帰属する当期純利益を計上した一方、配当金の支払等により利益剰余金が減少し、さらに自己株式を取得した
ことにより株主資本が減少したことによるものであります。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上等により、165億16百万円の収入(前年
同期は58億64百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預け入れや有形固定資産及び無形固定資産の取得等により、
299億8百万円の支出(前年同期は130億58百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得及び配当金の支払い等により、43億59百万円の支出(前
年同期は42億36百万円の支出)となりました。
以上の結果、為替換算差額も含めて179億71百万円の支出となり、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高
は、381億51百万円となりました。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2016年3月期 2017年3月期 2018年3月期 2019年3月期 2020年3月期
自己資本比率 51.4% 44.5% 44.7% 42.2% 43.3%
時価ベースの自己資本比率 58.3% 43.8% 30.0% 30.7% 34.5%
キャッシュ・フロー対有利
4.4年 5.7年 40.7年 11.2年 4.0年
子負債比率
インタレスト・カバレッ
68.9倍 115.3倍 16.2倍 59.0倍 167.4倍
ジ・レシオ
(注)1.各指標の算出は、以下の算式を使用しております。
自己資本比率 :自己資本 ÷ 総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額 ÷ 総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債 ÷ 営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー ÷ 利払い
2.上記各指標は、連結ベースの財務数値により計算しております。
3.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象として
おります。
5.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用
しております。また、利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4)今後の見通し
新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大し終息の目途が見通せない中、世界同時株安や各国のGDP減少予測
等、景気後退は避けられない状況となっており、わが国経済においても、企業業績へ甚大な影響を及ぼし、先行き
の不透明な状況が続くものと見込まれます。当社を取り巻く経営環境においても、直近では巣ごもり需要によるネ
ットコンテンツ販売の伸長がある一方で書店の休業やイベントの中止等の厳しい状況があります。当社ではかねて
より進めてきたDX(Digital Transformation)やABW(Activity Based Working)等の働き方改革により、外出自
粛の状況下においても、スタジオ等の設備事業を除いては在宅勤務により事業を継続しております。当社としまし
ては事業のデジタルシフトをさらに進め、今後の環境変化に耐えうる事業継続力を高めてまいります。
なお、2021年3月期の連結業績予想につきましては、現時点では新型コロナウイルス感染症の終息時期の見通し
が立たない状況であり、不確実性が高いことから未定とし、今後、連結業績予想の開示が可能となった段階で、速
やかに公表いたします。
[経営体制]
当社は2020年4月1日に、ガバナンスの強化のために、内部統制・監査グループを新設いたしました。また、グ
ループのDX戦略とデジタル事業を切り離し、前者はグループ経営企画本部に統合、後者は新たにグループの主要デ
ジタル子会社も束ねてデジタル事業本部を設置し、DX及びデジタル事業の推進体制を強化いたしました。
[出版事業]
紙の出版市場は引き続き縮小傾向にありますが、新人作家の育成を継続するとともに、投稿数とページビューの
伸長が継続している小説投稿サイト「カクヨム」を通じたネット投稿原作の創作支援を加速し、原作発掘の強化に
取り組んでおります。
また編集部門を小集団型に再編するとともに編集作業のデジタル化を進めており、市場の変化を一早く捉えて商
品化する機動的な体制を整えております。
同時に、営業力を活かしたきめ細かなマーケティングにより、生産部数の最適化とそれによる返品部数の最少化
を進め、収益の最大化を目指してまいります。
2020年度より順次稼働予定の製造・物流一体の最新鋭工場につきましては、小ロット適時製造と適時配送を実現
することで、製造コストの削減や更なる返品率の改善を行い、業界が直面している物流問題にも対処しながら、中
長期的に収益力を向上させてまいります。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
雑誌では、Webメディアを取り込んだビジネスモデルの転換を進めており、ページビュー増加による広告収入の
増加やSNSプロモーションによる本誌実売率向上がみられます。メディアのデジタル化をさらに進めるとともにこ
れまで培ってきたノウハウやリソースを活かしながら、収益力の向上に取り組んでまいります。
電子書籍では、電子書籍配信プラットフォーム「BOOK☆WALKER」において様々なキャンペーン施策やオリジナル
特典等、独自の付加価値戦略を展開し収益を伸ばしていくとともに、海外向け配信の強化、外部サイトへのコンテ
ンツ配信及びdマガジン等の他プラットフォームとの連携強化を行ってまいります。また、㈱ブックウォーカー及
びその子会社において、電子書籍のサブスクリプションサービス展開やYouTube等の動画配信でのプロモーション
を活用した販売など、電子書籍の様々な展開方法を提案してまいります。
[映像・ゲーム事業]
映像では、映画やアニメを中心に、引き続き原作保有の強みを生かしメディアミックスを推進いたします。ま
た、アニメの制作機能を確保し良質な作品をラインナップすることで、海外市場における権利販売や伸長している
映像配信事業に注力し、引き続き収益を伸ばしてまいります。また、映像製作・配給におきましては、グローバル
なネット配信市場の伸長に対応し国外との共同製作事業を推進するとともに、コロナ禍後の視聴態様変化を見据え
た映像の新しい楽しみ方を企画製作や配給配信の面で提案してまいります。
ゲームでは、当社グループが開発したシリーズタイトルや、他社からの受託開発、自社優良コンテンツの活用及
び優良コンテンツを保有する他社とのソフト企画・開発等を引き続き行うとともに、PCやスマートフォン、据置機
等の各種デバイスに向けた新作ゲームをリリースいたします。
[Webサービス事業]
ポータルでは、「niconico」における“選択と集中”の加速による収益構造の改善と、「ニコニコチャンネル」
におけるコンテンツの拡充によるチャンネル有料会員数の増加を図ってまいります。
ライブでは、2020年4月に行われた日本最大級のユーザー主体のネット発イベント「ニコニコ超会議」は、新型
コロナウイルスの影響によりオンラインのみの開催に企画を変更したところ、ネットの総来場者数が昨年の倍以上
の1,638万人超となりました。リアルイベントについては未だ今後の開催が見通せない状況ではありますが、新し
いイベントの在り方や楽しみ方を提案してまいります。
モバイルでは、音楽配信サービスの「dwango.jp(ドワンゴジェイピー)」のコストコントロールを行い、高い
利益率を維持しながら継続的な利益創出ができるように取り組んでまいります。
[その他事業]
その他事業では、2020年1月に海外向けグッズ通販サイト「EJ ANiME STORE」をオープンしております。海外で
は入手困難な「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」や「Re:ゼロから始める異世界生活」などのプレミアム商品を79の国
と地域(アメリカ、フランス、イギリス、ブラジル、台湾、香港、南アフリカ等)で販売しております。今後は当
社以外のIPも含めた日本のコンテンツ関連商品を拡充してまいります。
また、2020年度のところざわサクラタウンのオープンに向けてインバウンド関連事業の準備に引き続き取り組む
ほか、収益事業の一つとして堅調に成長しつつある教育事業においては、双方向型教育プログラムのコンテンツ開
発や、クリエイティブ分野の人材育成スクールの事業規模拡大に注力し、グループ内の連携も強化することで、収
益拡大を目指してまいります。
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、株主をはじめとするステークホルダーに対する利益配分を継続的に実施することが重要であると認識し
ており、その前提として永続的な企業経営を行うことが必要であると考えております。そのためには、企業体質の
強化、将来の事業展開に備えた内部留保の充実が必要条件であると考えております。
その上で、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題と認識しており、各期の経営成績を考慮に入れ検討してま
いりたいと考えております。
当社は剰余金の配当を年1回、期末に行うことを基本方針としております。なお、剰余金の配当については、法
令による別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議により定める旨を定款に定めております。
2020年3月期の配当につきましては、昨年度の1株当たり20円から10円増配し、1株当たり30円の配当を実施す
る予定です。なお、次期の配当予想につきましては新型コロナウイルス感染症の影響を見極め、その見通しが明確
となった時点で速やかに公表いたします。
内部留保につきましては、今後の事業展開のための戦略投資に充当し、業績の更なる向上に努めてまいります。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
2.企業集団の状況
当社グループは、当社並びに子会社55社、持分法適用会社16社から構成されており、出版事業、映像・ゲーム事業、
Webサービス事業、その他事業を事業領域としております。
当社及び主要な関係会社の事業内容と事業区分との関係は以下のとおりであります。
(注)㈱KADOKAWA Game Linkageは2019年10月1日付で㈱Gzブレインから商号変更しております。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
当社及び関係会社
事業区分 主な事業内容 主な会社
㈱KADOKAWA、
㈱ビルディング・ブックセンター、
㈱角川アスキー総合研究所、
書籍の出版・販売等 ㈱角川メディアハウス、
台湾角川股份有限公司、
YEN PRESS, LLC、
出版事業
広州天聞角川動漫有限公司
電子書籍・電子雑誌の出版・販売等 ㈱KADOKAWA、㈱ブックウォーカー
㈱KADOKAWA、㈱毎日が発見、
雑誌の出版、雑誌及びWeb広告の販売等
㈱KADOKAWA Game Linkage
㈱KADOKAWA、㈱角川大映スタジオ、
映像配信権等の権利許諾、映像パッケージソフトの販売、 グロービジョン㈱、
映画の企画・製作・配給等 ㈱ムービーウォーカー、
映像・ゲーム事業 ㈱ドコモ・アニメストア*
㈱KADOKAWA、㈱角川ゲームス、
ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・
㈱スパイク・チュンソフト、
開発・販売等
㈱フロム・ソフトウェア
(ポータル)動画コミュニティサービスの運営等 ㈱ドワンゴ
Webサービス事業 (ライブ)各種イベントの企画・運営 ㈱ドワンゴ
(モバイル)モバイルコンテンツの配信等 ㈱ドワンゴ
教育事業の企画・運営等 ㈱ドワンゴ、㈱バンタン
キャラクターグッズの企画・販売、アイドルCDの販売等 ㈱KADOKAWA、㈱キャラアニ
その他
インバウンド関連事業の企画・運営等 ㈱KADOKAWA
システム設計・構築・運用等 ㈱KADOKAWA Connected
*持分法適用会社
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸
表を作成する方針であります。
なお、今後につきましては、外国人株主比率の推移、海外での事業展開及び資本市場における財務諸表の国際的な比
較可能性等を考慮し、国際会計基準(IFRS)の適用について検討を進めていく方針であります。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
4.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 73,597 74,880
受取手形及び売掛金 47,528 39,107
たな卸資産 19,288 18,974
前払費用 1,482 1,651
預け金 2,958 3,433
その他 4,870 6,759
貸倒引当金 △750 △887
流動資産合計 148,975 143,919
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物 17,647 16,827
減価償却累計額 △6,412 △6,809
建物及び構築物(純額) 11,234 10,018
機械及び装置 2,632 2,574
減価償却累計額 △1,041 △1,390
機械及び装置(純額) 1,591 1,184
工具、器具及び備品 8,842 8,433
減価償却累計額 △7,741 △7,159
工具、器具及び備品(純額) 1,100 1,273
土地 20,255 20,597
建設仮勘定 16,540 26,992
その他 365 707
減価償却累計額 △270 △375
その他(純額) 94 331
有形固定資産合計 50,816 60,398
無形固定資産
ソフトウエア 4,559 4,292
のれん 551 456
その他 1,361 1,273
無形固定資産合計 6,472 6,022
投資その他の資産
投資有価証券 25,459 22,871
退職給付に係る資産 49 48
繰延税金資産 1,696 3,270
保険積立金 1,455 1,806
差入保証金 4,178 3,905
その他 1,652 1,050
貸倒引当金 △685 △295
投資その他の資産合計 33,807 32,655
固定資産合計 91,096 99,076
資産合計 240,072 242,995
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 27,406 24,577
短期借入金 402 524
1年内返済予定の長期借入金 78 -
未払金 7,233 8,893
未払法人税等 3,033 2,464
前受金 8,999 9,612
預り金 3,206 3,733
賞与引当金 3,463 3,200
ポイント引当金 131 176
返品引当金 7,358 6,623
株式給付引当金 148 221
役員株式給付引当金 289 194
その他 3,572 4,953
流動負債合計 65,325 65,176
固定負債
長期借入金 65,038 65,000
繰延税金負債 1,200 901
退職給付に係る負債 3,246 2,925
その他 1,849 1,617
固定負債合計 71,335 70,444
負債合計 136,660 135,620
純資産の部
株主資本
資本金 20,625 20,625
資本剰余金 62,095 43,799
利益剰余金 23,412 48,519
自己株式 △10,346 △13,045
株主資本合計 95,785 99,898
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 4,625 4,013
土地再評価差額金 10 -
為替換算調整勘定 786 708
退職給付に係る調整累計額 132 681
その他の包括利益累計額合計 5,555 5,403
非支配株主持分 2,070 2,072
純資産合計 103,411 107,375
負債純資産合計 240,072 242,995
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(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
売上高 208,605 204,653
売上原価 151,590 139,793
売上総利益 57,015 64,860
販売費及び一般管理費 54,307 56,772
営業利益 2,707 8,087
営業外収益
受取利息 159 252
受取配当金 434 458
持分法による投資利益 366 209
為替差益 254 -
物品売却益 181 114
その他 220 112
営業外収益合計 1,615 1,146
営業外費用
支払利息 97 97
為替差損 - 304
その他 19 43
営業外費用合計 117 445
経常利益 4,205 8,787
特別利益
持分変動利益 47 319
固定資産売却益 10 1,606
投資有価証券売却益 38 404
関係会社株式売却益 - 791
受取和解金 - 585
その他 4 0
特別利益合計 100 3,708
特別損失
減損損失 4,174 ※1 1,607
投資有価証券評価損 240 631
事業構造改善費用 261 359
退職給付制度改定損 - 363
その他 9 34
特別損失合計 4,685 2,996
税金等調整前当期純利益又は
△379 9,499
税金等調整前当期純損失(△)
法人税、住民税及び事業税 4,052 3,659
法人税等調整額 △343 △2,201
法人税等合計 3,709 1,457
当期純利益又は当期純損失(△) △4,088 8,041
非支配株主に帰属する当期純損失(△) △2 △56
親会社株主に帰属する当期純利益又は
△4,085 8,098
親会社株主に帰属する当期純損失(△)
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(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
当期純利益又は当期純損失(△) △4,088 8,041
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 2,784 △611
土地再評価差額金 - △10
為替換算調整勘定 △296 △67
退職給付に係る調整額 63 548
持分法適用会社に対する持分相当額 △66 △22
その他の包括利益合計 2,484 △163
包括利益 △1,604 7,878
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 △1,551 7,946
非支配株主に係る包括利益 △52 △68
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(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 20,625 62,095 28,846 △7,452 104,114
当期変動額
剰余金の配当 △1,348 △1,348
親会社株主に帰属する当
期純損失(△)
△4,085 △4,085
自己株式の取得 △3,000 △3,000
自己株式の処分 106 106
連結子会社株式の取得に
よる持分の増減
△0 △0
株主資本以外の項目の当
期変動額(純額)
当期変動額合計 - △0 △5,434 △2,894 △8,328
当期末残高 20,625 62,095 23,412 △10,346 95,785
その他の包括利益累計額
非支配株主持分 純資産合計
その他有価証 土地再評価差 為替換算調整 退職給付に係 その他の包括利
券評価差額金 額金 勘定 る調整累計額 益累計額合計
当期首残高 1,841 10 1,100 69 3,021 1,992 109,128
当期変動額
剰余金の配当 △1,348
親会社株主に帰属する当
期純損失(△)
△4,085
自己株式の取得 △3,000
自己株式の処分 106
連結子会社株式の取得に
よる持分の増減
△0
株主資本以外の項目の当
2,784 - △314 63 2,533 78 2,611
期変動額(純額)
当期変動額合計 2,784 - △314 63 2,533 78 △5,716
当期末残高 4,625 10 786 132 5,555 2,070 103,411
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当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 20,625 62,095 23,412 △10,346 95,785
当期変動額
剰余金の配当 △1,297 31 △1,265
欠損填補 △17,008 17,008 -
親会社株主に帰属する当
期純利益
8,098 8,098
自己株式の取得 △3,003 △3,003
自己株式の処分 272 272
その他 9 9
株主資本以外の項目の当
期変動額(純額)
当期変動額合計 - △18,295 25,107 △2,698 4,112
当期末残高 20,625 43,799 48,519 △13,045 99,898
その他の包括利益累計額
非支配株主持分 純資産合計
その他有価証 土地再評価差 為替換算調整 退職給付に係 その他の包括利
券評価差額金 額金 勘定 る調整累計額 益累計額合計
当期首残高 4,625 10 786 132 5,555 2,070 103,411
当期変動額
剰余金の配当 △1,265
欠損填補 -
親会社株主に帰属する当
期純利益
8,098
自己株式の取得 △3,003
自己株式の処分 272
その他 9
株主資本以外の項目の当
△611 △10 △78 548 △151 2 △149
期変動額(純額)
当期変動額合計 △611 △10 △78 548 △151 2 3,963
当期末残高 4,013 - 708 681 5,403 2,072 107,375
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(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益又は
△379 9,499
税金等調整前当期純損失(△)
減価償却費 6,369 4,787
のれん償却額 178 73
減損損失 4,174 1,607
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) 52 471
返品引当金の増減額(△は減少) 96 △730
賞与引当金の増減額(△は減少) 750 △246
受取利息及び受取配当金 △593 △710
持分法による投資損益(△は益) △366 △209
固定資産売却損益(△は益) △10 △1,606
売上債権の増減額(△は増加) △2,780 8,386
たな卸資産の増減額(△は増加) △2,055 △161
仕入債務の増減額(△は減少) 831 △2,423
前受金の増減額(△は減少) 1,007 658
その他 △10 646
小計 7,263 20,041
利息及び配当金の受取額 823 920
利息の支払額 △99 △98
法人税等の支払額 △2,124 △4,347
営業活動によるキャッシュ・フロー 5,864 16,516
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の純増減額(△は増加) 1,009 △19,360
有形固定資産の取得による支出 △10,485 △12,601
有形固定資産の売却による収入 10 2,370
無形固定資産の取得による支出 △2,978 △2,779
投資有価証券の取得による支出 △647 △168
投資有価証券の売却による収入 90 2,354
出資金の分配による収入 155 190
その他 △214 85
投資活動によるキャッシュ・フロー △13,058 △29,908
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) △89 125
長期借入れによる収入 15,040 -
長期借入金の返済による支出 △14,863 △57
非支配株主からの払込みによる収入 130 156
自己株式の取得による支出 △3,000 △3,003
配当金の支払額 △1,348 △1,297
その他 △105 △283
財務活動によるキャッシュ・フロー △4,236 △4,359
現金及び現金同等物に係る換算差額 146 △220
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) △11,284 △17,971
現金及び現金同等物の期首残高 67,407 56,123
現金及び現金同等物の期末残高 56,123 38,151
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(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(連結損益計算書関係)
※1 減損損失
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
①減損損失を認識した資産グループの概要
(単位:百万円)
用途
会社・場所 種類 減損損失
(セグメントの名称)
建物及び構築物 394
ソフトウエア 278
㈱KADOKAWA 事業用資産
機械及び装置 67
(東京都千代田区) (その他事業)
その他 257
小計 998
㈱ブックウォーカー 事業用資産
ソフトウエア 282
(東京都千代田区) (出版事業)
事業用資産
ソフトウエア 28
㈱KADOKAWA Game Linkage (出版事業)
(東京都文京区) 事業用資産
ソフトウエア 197
(その他事業)
建設仮勘定 27
㈱キャラアニ 事業用資産 工具、器具及び備品 24
(東京都千代田区) (その他事業) その他 18
小計 70
土地 22
㈱バンタン 遊休資産
建物及び構築物 7
(静岡県伊東市) (その他事業)
小計 30
合計 1,607
②減損損失の認識に至った経緯
営業活動から生ずる損益が継続してマイナスである資産グループについて、将来の回収可能性を検討した結果、
当初予測したキャッシュ・フローが見込めないため、帳簿価額を回収可能価額まで減損しております。
③グルーピングの方法
当社グループは、遊休資産については個別物件単位を、その他については独立したキャッシュ・フローを生成す
る最小単位をそれぞれ1資産グループとしております。
④回収可能価額の算定方法
収益性が低下した事業用資産については使用価値により算定しておりますが、当該資産グループの固定資産につ
いては将来キャッシュ・フローに基づく使用価値がマイナスであるため、回収可能価額はないものとして減損損失
を認識しております。
また、遊休資産については、正味売却価額により回収可能価額を算定しております。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
(追加情報)
(連結納税制度の適用)
当社及び一部の国内連結子会社は、当連結会計年度中に連結納税制度の承認申請を行い、翌連結会計年度から
連結納税制度が適用されることとなったため、当連結会計年度より「連結納税制度を適用する場合の税効果会計
に関する当面の取扱い(その1)」(企業会計基準委員会実務対応報告第5号 平成27年1月16日)及び「連結
納税制度を適用する場合の税効果会計に関する当面の取扱い(その2)」(企業会計基準委員会実務対応報告第
7号 平成27年1月16日)に基づき、連結納税制度の適用を前提とした会計処理を行っております。
(連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用)
当社及び一部の国内連結子会社は、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和2年法律第8号)において創設
されたグループ通算制度への移行及びグループ通算制度への移行にあわせて単体納税制度の見直しが行われた項
目については、「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い」(実務
対応報告第39号 2020年3月31日)第3項の取扱いにより、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会
計基準適用指針第28号 平成30年2月16日)第44項の定めを適用せず、繰延税金資産及び繰延税金負債の額につ
いて、改正前の税法の規定に基づいております。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経
営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、製品・サービス別の部門及び子会社を置き、各部門及び子会社は、取り扱う製品・サー
ビスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社は、部門及び子会社を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、
「出版」、「映像・ゲーム」、「Webサービス」の3つを報告セグメントとしております。
書籍の出版・販売等
出版事業 電子書籍・電子雑誌の出版・販売等
雑誌の出版、雑誌及びWeb広告の販売等
映像配信権等の権利許諾、映像パッケージソフトの販売、映画の企画・製作・配給等
映像・ゲーム事業
ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・開発・販売等
(ポータル)動画コミュニティサービスの運営等
Webサービス事業 (ライブ) 各種イベントの企画・運営等
(モバイル)モバイルコンテンツの配信等
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事
項」における記載と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースです。セグメント間の
内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 調整額 連結財務諸表
(注)1 合計 計上額
(注)2 (注)3
出版 映像・ゲーム Webサービス
売上高
外部顧客への売上高 113,907 47,525 25,729 21,391 208,553 51 208,605
セグメント間の内部 2,050 769 119 752 3,692 △3,692 -
売上高又は振替高
計 115,958 48,295 25,848 22,143 212,246 △3,640 208,605
セグメント利益又は 7,253 3,919 △2,576 △2,613 5,982 △3,274 2,707
損失(△)
セグメント資産 60,088 57,460 6,669 19,803 144,022 96,050 240,072
その他の項目
減価償却費 2,884 604 1,750 786 6,025 343 6,369
のれんの償却額 77 2 97 - 178 - 178
持分法適用会社へ
の投資額 108 5,432 33 96 5,671 - 5,671
有形固定資産及び
無形固定資産の増 1,737 516 1,763 1,059 5,077 8,272 13,350
加額
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり、教育事業等を含んでお
ります。
2.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益又は損失の調整額△3,274百万円の主な内訳は、セグメント間取引消去186百万
円、各報告セグメントに配分していない全社収益2,240百万円、全社費用△5,701百万円であり
ます。
(2)セグメント資産の調整額96,050百万円は、セグメント間消去△4,448百万円及び各報告セグメン
トに配分していない全社資産の金額100,498百万円が含まれております。全社資産は、主に金融
資産(現金及び預金、投資有価証券等)及び管理部門に係る資産であります。
(3)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額8,272百万円は、各報告セグメントに配分して
いない全社資産の増加額であります。
3.セグメント利益又は損失は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 調整額 連結財務諸表
合計 計上額
(注)1 (注)2 (注)3
出版 映像・ゲーム Webサービス
売上高
外部顧客への売上高 115,601 47,898 24,626 16,499 204,625 27 204,653
セグメント間の内部 1,702 415 112 2,997 5,227 △5,227 -
売上高又は振替高
計 117,303 48,314 24,739 19,497 209,853 △5,200 204,653
セグメント利益又は 6,248 3,401 2,788 △2,583 9,855 △1,768 8,087
損失(△)
セグメント資産
(注)4 70,345 52,550 6,543 24,099 153,538 89,457 242,995
その他の項目
減価償却費 3,378 678 16 479 4,552 235 4,787
のれんの償却額 72 0 - - 73 - 73
持分法適用会社へ 115 4,101 140 64 4,422 - 4,422
の投資額
有形固定資産及び
無形固定資産の増 8,678 648 18 4,808 14,152 1,618 15,771
加額(注)4
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり、教育事業等を含んでお
ります。
2.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益又は損失の調整額△1,768百万円の主な内訳は、セグメント間取引消去67百万
円、各報告セグメントに配分していない全社収益472百万円、全社費用△2,308百万円でありま
す。
(2)セグメント資産の調整額89,457百万円は、セグメント間消去△2,897百万円及び各報告セグメン
トに配分していない全社資産の金額92,354百万円が含まれております。全社資産は、主に金融
資産(現金及び預金、投資有価証券等)及び管理部門に係る資産であります。
(3)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額1,618百万円は、各報告セグメントに配分して
いない全社資産の増加額であります。
3.セグメント利益又は損失は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
4.2021年3月期に開業予定のところざわサクラタウンへの設備投資の金額は、当連結会計年度より各セ
グメントに配分しております。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
出版 映像・ゲーム Webサービス
減損損失 56 280 3,684 - 152 4,174
(注)「全社・消去」の金額は、セグメントに帰属しない全社資産に係る減損損失であります。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
出版 映像・ゲーム Webサービス
減損損失 310 - - 1,296 - 1,607
(注)減損損失の詳細については、「4.連結財務諸表及び主な注記 (5)連結財務諸表に関する注記事項
(連結損益計算書関係)」の減損損失をご参照ください。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
出版 映像・ゲーム Webサービス
当期末残高 534 16 - - - 551
(注)のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
出版 映像・ゲーム Webサービス
当期末残高 456 - - - - 456
(注)のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2020年3月期 決算短信
(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
1株当たり純資産 1,602円08銭 1,711円55銭
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損
△63円94銭 130円12銭
失(△)
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株式取得管理給付信託が保有する当社株式を、1株当たり純資産の算定上、期末株式数の計算において控除す
る自己株式に含めております(前連結会計年度 1,598千株、当連結会計年度 1,435千株)。
また、1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自
己株式に含めております(前連結会計年度 1,640千株、当連結会計年度 1,525千株)。
3.1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社
株主に帰属する当期純損失(△) △4,085 8,098
(百万円)
普通株主に帰属しない金額(百万円) - -
普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純
利益又は親会社株主に帰属する当期純損失 △4,085 8,098
(△)(百万円)
普通株式の期中平均株式数(千株) 63,903 62,237
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
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