9468 KADOKAWA 2021-04-30 15:30:00
2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2021年4月30日
上場会社名 株式会社KADOKAWA 上場取引所 東
コード番号 9468 URL https://ir.kadokawa.co.jp/
代表者 (役職名) 代表取締役社長 (氏名)松原 眞樹
問合せ先責任者 (役職名) 取締役 執行役員 CFO (氏名)安本 洋一 TEL 03-5216-8212
定時株主総会開催予定日 2021年6月22日 配当支払開始予定日 2021年6月23日
有価証券報告書提出予定日 2021年6月23日
決算補足説明資料作成の有無:有
決算説明会開催の有無 :有 (機関投資家・アナリスト向け)
(百万円未満切捨て)
1.2021年3月期の連結業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
親会社株主に帰属する
売上高 営業利益 経常利益
当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 209,947 2.6 13,625 68.5 14,369 63.5 9,584 18.4
2020年3月期 204,653 △1.9 8,087 198.7 8,787 108.9 8,098 -
(注)包括利益 2021年3月期 13,702百万円 (73.9%) 2020年3月期 7,878百万円 (-%)
潜在株式調整後
1株当たり 自己資本 総資産 売上高
1株当たり EBITDA
当期純利益 当期純利益率 経常利益率 営業利益率
当期純利益
円 銭 円 銭 百万円 % % % %
2021年3月期 154.84 - 18,154 40.2 8.2 5.6 6.5
2020年3月期 130.12 - 12,948 39.9 7.8 3.6 4.0
(参考)持分法投資損益 2021年3月期 △86百万円 2020年3月期 209百万円
(注)EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2021年3月期 269,648 129,524 47.2 1,975.66
2020年3月期 242,995 107,375 43.3 1,711.55
(参考)自己資本 2021年3月期 127,342百万円 2020年3月期 105,302百万円
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動による 投資活動による 財務活動による 現金及び現金同等物
キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー 期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2021年3月期 15,586 △5,931 7,933 55,887
2020年3月期 16,516 △29,908 △4,359 38,151
2.配当の状況
年間配当金 配当金総額 配当性向 純資産配当
(合計) (連結) 率(連結)
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 百万円円 銭 % %
2020年3月期 - 0.00 - 30.00 30.00 1,888 23.1 1.8
2021年3月期 - 0.00 - 50.00 50.00 3,289 32.3 2.7
2022年3月期 - 0.00 - 50.00 50.00 33.6
(予想) ~46.7
(注)2021年3月期期末配当金の内訳 普通配当 40円00銭 記念配当 10円00銭(創業75周年記念配当)
3.2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)
(%表示は、対前期増減率)
親会社株主に帰属 1株当たり
売上高 営業利益 経常利益 EBITDA
する当期純利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭 百万円 %
218,000 10,000 10,500 6,900 107.05 15,300
通期 - - - - -
~228,000 ~14,000 ~14,500 ~9,600 ~148.94 ~19,300
(注)2022年3月期の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用するため、上記の連結業
績予想は当該会計基準等を適用した後の金額となっており、対前期増減率は記載しておりません。
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動):無
(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更:無
② ①以外の会計方針の変更 :無
③ 会計上の見積りの変更 :無
④ 修正再表示 :無
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年3月期 70,892,060株 2020年3月期 70,892,060株
② 期末自己株式数 2021年3月期 6,436,318株 2020年3月期 9,367,523株
③ 期中平均株式数 2021年3月期 61,901,270株 2020年3月期 62,237,398株
(参考)個別業績の概要
2021年3月期の個別業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)個別経営成績 (%表示は対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 119,821 42.6 4,237 - 6,098 - 4,151 △82.6
2020年3月期 84,049 - △390 - △249 - 23,828 -
1株当たり 潜在株式調整後
当期純利益 1株当たり当期純利益
円 銭 円 銭
2021年3月期 67.07 -
2020年3月期 382.86 -
(2)個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2021年3月期 238,143 96,401 40.5 1,495.63
2020年3月期 210,479 79,275 37.7 1,288.52
(参考)自己資本 2021年3月期 96,401百万円 2020年3月期 79,275百万円
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
・本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判
断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の
前提となる条件等については、3ページ「1.経営成績等の概況(4)今後の見通し」をご覧ください
・当社は、2021年4月30日に決算説明会を開催する予定です。当日使用する決算説明資料については、開催後速やか
に当社ホームページに掲載する予定です。
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………………………… 1
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………………………… 1
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………………………… 2
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………………………… 3
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………………………… 3
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 …………………………………………………………… 5
2.企業集団の状況 ………………………………………………………………………………………………………… 6
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………………………… 7
4.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………………… 8
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………………………… 8
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………… 10
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………… 10
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………… 11
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………………………… 12
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………………………… 14
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………………………… 15
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………… 15
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………… 15
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………… 19
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………… 19
5.その他 …………………………………………………………………………………………………………………… 19
株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
当社グループは、中長期的な持続的成長及び企業価値の向上を図るべく、書籍、映画、アニメ、ゲーム、及び
UGC(User Generated Content)プラットフォーム等を通じて多彩なポートフォリオから成るIP(Intellectual
Property)を安定的に創出し、それらを世界に広く展開することを中核とする「グローバル・メディアミックス」
の推進を基本戦略としております。
当連結会計年度における業績は、売上高2,099億47百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益136億25百万円(前
年同期比68.5%増)、経常利益143億69百万円(前年同期比63.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益95億84
百万円(前年同期比18.4%増)となりました。
当連結会計年度における各セグメントの業績は、以下のとおりです。なお、中期経営方針における成長事業領域
の位置付けに合わせ、当連結会計年度より、従来の「映像・ゲーム」セグメントを「映像」「ゲーム」に区分して
記載する方法に変更しております。
[出版事業]
出版事業では、書籍、雑誌及び電子書籍・電子雑誌の販売、雑誌広告・Web広告の販売、権利許諾等を行ってお
ります。当事業においては、メディアミックス展開の重要な源泉として年間5,000タイトルにおよぶ新作を継続的
に発行しており、蓄積された紙書籍11万点、電子書籍6万点にもおよぶ作品アーカイブが、当社グループ成長の原
動力となっております。
当期は、書籍市場全体で需要が高まっていることに加え、新型コロナウイルス感染症拡大の環境下においても新
刊点数を前期並みの水準に維持したことや、返品率が大幅に良化したことが収益貢献しました。また、「ダンジョ
ン飯(9)」(コミックス)、「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」「青くて痛くて脆い」(一般文庫)、
「あつまれ どうぶつの森 ザ・コンプリートガイド」「世界一美味しい手抜きごはん 最速! やる気のいらな
い100レシピ」(一般書)等の販売が好調に推移しました。
電子書籍・電子雑誌は、市場全体が伸長していることに加え、積極的なマーケティング施策により引き続き好調
に推移し、第3四半期に引き続き、第4四半期においても四半期ベースで過去最高の売上高を更新いたしました。
この結果、当事業の売上高は1,295億76百万円(前年同期比10.5%増)、セグメント利益(営業利益)は128億41
百万円(前年同期比105.5%増)となりました。
なお、さらなる返品削減、製造コスト削減、利益率の向上に向け、埼玉県所沢市において2021年4月に書籍製造
ラインの稼働を一部開始し、文庫やライトノベル、新書、コミックス等のデジタル印刷による小ロット・適時製造
を行っております。物流設備についても今後の稼働に向け、現在準備を進めております。
[映像事業]
映像事業では、映画の企画・製作・配給、映像配信権等の権利許諾、パッケージソフトの販売等を行っておりま
す。
当期においては、アニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」「ひぐらしのなく頃に 業」「デカダンス」「く
まクマ熊ベアー」等の海外権利許諾収入に加え、「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of
Underworld」「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」等、当社アニメIPの他社ゲームへの活
用等による国内権利許諾が引き続き収益貢献しました。一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、映画館
の席数制限や時短営業による映画配給、デジタル映画鑑賞券「ムビチケ」、スタジオ事業等への影響が見られまし
た。
この結果、当事業の売上高は313億14百万円(前年同期比8.2%減)、セグメント利益(営業利益)は22億74百万
円(前年同期比7.1%増)となりました。
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[ゲーム事業]
ゲーム事業では、ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・開発・販売、権利許諾等を行っておりま
す。
当期においては、「ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX」や「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」「DARK SOULS」
シリーズ等のリピート販売及び海外権利許諾に加え、共同・受託開発事業も収益に貢献しました。
この結果、当事業の売上高は166億36百万円(前年同期比16.9%増)、セグメント利益(営業利益)は27億44百
万円(前年同期比114.6%増)となりました。
[Webサービス事業]
Webサービス事業では、動画コミュニティサービスの運営、各種イベントの企画・運営、モバイルコンテンツの
配信等を行っております。
動画コミュニティサービスでは、動画配信サービス「ニコニコ」の月額有料会員(プレミアム会員)が本年3月
末には153万人となり、前年3月末の163万人からは減少となっています。しかしながら、都度課金収益の拡大に努
めるなど収益の多様化へ取り組んだことや、動画・生放送・ブログなどを配信できるプラットフォーム「ニコニコ
チャンネル」の有料会員数が前年3月末の117万人から本年3月末に119万人に増加したことで、前年並みの売上を
維持しました。各種イベントの企画・運営は、4月開催の「ニコニコ超会議」及び8月開催の世界最大級のアニソ
ンライブ「Animelo Summer Live」について、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえリアルイベントとしての
開催を見送りましたが、インターネット上に特化した「ニコニコネット超会議2020」及び「ニコニコネット超会議
2020夏」、「Animelo Summer Night in Billboard Live」等を開催し、好評を博しました。
この結果、当事業の売上高は220億8百万円(前年同期比11.0%減)、セグメント利益(営業利益)は20億96百
万円(前年同期比24.8%減)となりました。
[その他事業]
その他事業では、教育事業、キャラクターグッズ及びイベント参加券付CDの企画・販売等のMD事業等を行ってお
ります。
MD事業は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、発売タイミングの延期等により減収となりました。一方、
教育事業においては、インターネットによる通信制高校であるN高等学校で生徒数が順調に増加しており、同校等
に教育コンテンツの提供を行う㈱ドワンゴの収益貢献により、引き続き好調に推移しました。また、角川武蔵野ミ
ュージアム、アニメホテル、イベント事業、飲食事業などの商業施設を展開するところざわサクラタウンが11月6
日にグランドオープンし、売上に寄与しました。
この結果、当事業の売上高は174億63百万円(前年同期比10.4%減)、セグメント損失(営業損失)は44億91百
万円(前年同期 営業損失25億83百万円)となりました。
(2)当期の財政状態の概況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて266億52百万円増加し、2,696億48百万円となりまし
た。これは主に売上の伸長等による売上債権の増加、株式発行等による現金及び預金の増加、さらに保有株式の時
価の上昇等により投資有価証券が増加したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べて45億3百万円増加し、1,401億23百万円となりました。これは主に前受金及
び賞与引当金等が増加したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて221億49百万円増加し、1,295億24百万円となりました。これは主に親会社
株主に帰属する当期純利益の計上及び株式発行等により株主資本が増加し、保有株式の時価上昇によりその他有価
証券評価差額金が増加したことによるものであります。
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(3)当期のキャッシュ・フローの概況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上等により、155億86百万円の収入(前年
同期は165億16百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出202億90百万円があっ
た一方、定期預金の払い戻しによる収入があったこと等により、59億31百万円の支出(前年同期は299億8百万円
の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、株式の発行による収入99億55百万円があった一方、配当金の支払い(1
株当たり10円増配)等により、79億33百万円の収入(前年同期は43億59百万円の支出)となりました。
以上の結果、為替換算差額も含めて174億90百万円の収入となり、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高
は、連結の範囲の変更を伴う増加額を含めて558億87百万円となりました。
当社グループの短期運転資金は基本的に自己資金より充当し、設備投資資金や長期運転資金につきましては、事
業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境を勘案の上、金融機関からの長期借入や社債発行及び株式発行に
より適宜調達を行っております。
また、複数の金融機関と総額150億円のコミットメントライン契約を締結し、流動性を補完しております。な
お、当連結会計年度末の借入実行残高はありません。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2017年3月期 2018年3月期 2019年3月期 2020年3月期 2021年3月期
自己資本比率 44.5% 44.7% 42.2% 43.3% 47.2%
時価ベースの自己資本比率 43.8% 30.0% 30.7% 34.5% 102.7%
キャッシュ・フロー対有利
5.7年 40.7年 11.2年 4.0年 4.2年
子負債比率
インタレスト・カバレッ
115.3倍 16.2倍 59.0倍 167.4倍 161.6倍
ジ・レシオ
(注)1.各指標の算出は、以下の算式を使用しております。
自己資本比率 :自己資本 ÷ 総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額 ÷ 総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債 ÷ 営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー ÷ 利払い
2.上記各指標は、連結ベースの財務数値により計算しております。
3.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象として
おります。
5.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用
しております。また、利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4)今後の見通し
世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の長期化や米中貿易摩擦により、わが国経済においても先行きの不透明
な状況が続くものと見込まれます。当社を取り巻く経営環境においては、映画館の休館や席数制限並びにイベント
の中止を余儀なくされる状況がある一方で、コンテンツへの需要は世界的に高まっており、コンテンツライブラリ
自体も再評価され、さらにはオンラインゲームやオンラインライブといったコンテンツを中心に他者とつながる楽
しみ方も広がってきております。そうした事業環境の変化を踏まえ、IP創出力をさらに高めていくことが重要と考
えております。
当社ではかねてより進めてきたDX(Digital Transformation)やABW(Activity Based Working)等の働き方改
革により、スタジオ等の設備事業や商業施設運営事業を除いては在宅勤務比率を高めながら効率的な事業運営を進
めております。今後も環境変化を迅速に捉えながら事業のデジタルシフトをさらに進め、グローバル・メディアミ
ックスを推進することで、IP価値の最大化と継続的な業績拡大に努めてまいります。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
なお、2022年3月期の連結業績予想につきましては、当社グループを取り巻く事業環境は急速に変化しており、
それに伴い当社の業績も短期的に大きく変動することも想定されることから通期業績予想のみを開示しておりま
す。2022年3月期は新型コロナウイルス感染症拡大の深刻な現状に鑑み、売上高2,180~2,280億円、営業利益100
~140億円、経常利益105~145億円、親会社株主に帰属する当期純利益69~96億円、EBITDA153~193億円をレンジ
にて予想しております。詳しくは、当社ホームページ「IR・投資家情報」をご覧ください。
[経営体制]
当社グループは2020年10月1日に、事業の意思決定スピード向上のため6事業本部からなる事業本部制を廃止し
ミッション別の13グループに再編、各グループをCO(チーフオフィサー)が管掌する体制へと移行しました。
[出版事業]
紙の出版市場の縮小傾向は直近では緩やかとなり、地方や郊外の書店での売上増加傾向も見られます。当社では
新人作家の育成を行うとともに、投稿数とユーザー数の伸長が続く小説投稿サイト「カクヨム」や「魔法のiらん
ど」等を通じたネット投稿原作の創作支援を加速し、原作発掘の強化に取り組んでおります。
また編集作業のデジタル化を継続的に進めており、市場の変化を一早く捉えて商品化する機動的な体制を整えて
おります。
同時に、営業力を活かしたきめ細かなマーケティングにより、生産部数の最適化とそれによる返品部数の最少化
を進め、収益の最大化を目指してまいります。
2022年3月期より順次稼働予定の製造・物流一体の最新鋭工場につきましては、小ロット適時製造と適時配送を
実現することで、製造コストの削減や更なる返品率の改善を行い、業界が直面している物流問題にも対処しなが
ら、中長期的に収益力を向上させてまいります。
雑誌では、Webメディアを取り込んだビジネスモデルの転換を進めており、ページビュー増加による広告収入の
増加やSNSプロモーションによる本誌実売率向上がみられます。メディアのデジタル化をさらに進めるとともにこ
れまで培ってきたノウハウやリソースを活かしながら、収益力の向上に取り組んでまいります。
電子書籍では、電子書籍配信プラットフォーム「BOOK☆WALKER」において様々なキャンペーン施策やオリジナル
特典等、独自の付加価値戦略を展開し収益を伸ばしていくとともに、2021年4月にグループ入りした北米出版社J-
Novel Club LLCを起点とするテキスト系コンテンツの海外向け配信の強化や、縦スクロール漫画を始めとするコミ
ック系コンテンツのグローバル新市場の開拓も行ってまいります。
また、YouTubeやPodcast等の動画配信や音声配信を活用したプロモーションや、外部サイトへのコンテンツ配信
やdマガジン等の他プラットフォームとの連携、並びに電子書籍のサブスクリプションサービスを推進すること
で、電子書籍の様々な楽しみ方を世界中の読者に提案してまいります。
[映像事業]
映像では、映画やアニメを中心に、引き続き原作保有の強みを生かしメディアミックスを推進いたします。ま
た、アニメの制作機能を確保し良質な作品をラインナップすることで、国内及び海外市場における権利販売や伸長
している映像配信事業に注力し、引き続き収益を伸ばしてまいります。また、映像製作・配給におきましては、グ
ローバルなネット配信市場の伸長に対応し国外との共同製作事業を推進するとともに、コロナ禍後の視聴態様変化
を見据えた配信と配給の新たな枠組を検討してまいります。
[ゲーム事業]
ゲームでは、当社グループが開発したシリーズタイトルや、他社からの受託開発、及び優良コンテンツを保有す
る他社とのソフト企画・開発等を引き続き行うとともに、アニメ発のスマートフォンゲームをパートナー企業と強
化し、PCやスマートフォン、据置機等の各種デバイスに向けた新作ゲームをリリースいたします。
[Webサービス事業]
ポータルでは、「niconico」における“選択と集中”の加速による収益構造の改善と、「ニコニコチャンネル」
におけるコンテンツの拡充によるチャンネル有料会員数の増加を図ってまいります。
ライブでは、2021年4月~5月にかけて日本最大級のユーザー主体のネット発イベント「ニコニコネット超会
議」をオンラインで開催する予定です。リアルイベントについては未だ今後の開催が見通せない状況ではあります
が、新しいイベントの在り方や楽しみ方を提案してまいります。
モバイルでは、音楽配信サービスの「dwango.jp(ドワンゴジェイピー)」のコストコントロールを行い、高い
利益率を維持しながら継続的な利益創出ができるように取り組んでまいります。
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[その他事業]
その他事業では、教育事業においてインターネットによる通信制高校であるN高等学校及び新設のS高等学校の生
徒数増加に伴い、両校等への教育コンテンツ提供事業が成長しており、今後もより付加価値の高いコンテンツを提
供することで収益拡大を目指してまいります。
また、2020年11月6日にグランドオープンした角川武蔵野ミュージアム、アニメホテル、イベント、飲食などの
商業施設を展開するところざわサクラタウンについては、新型コロナウイルス感染症対策に適切に取り組みなが
ら、収益化を目指してまいります。
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、株主をはじめとするステークホルダーに対する利益配分を継続的に実施することが重要であると認識し
ており、その前提として永続的な企業経営を行うことが必要であると考えております。そのためには、企業体質の
強化、将来の事業展開に備えた内部留保の充実が必要条件であると考えております。
その上で、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題と認識しており、各期の経営成績を考慮に入れ検討してま
いりたいと考えております。
当社は剰余金の配当を年1回、期末に行うことを基本方針としております。なお、剰余金の配当については、法
令による別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議により定める旨を定款に定めております。
2021年3月期の配当につきましては、昨年度の1株当たり30円から10円増配し、さらに創業75周年記念配当10円
を含め1株当たり50円の配当を実施する予定です。なお、次期の配当につきましては1株当たり50円の配当を予想
しております。
内部留保につきましては、今後の事業展開のための戦略投資に充当し、業績の更なる向上に努めてまいります。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
2.企業集団の状況
当社グループは、当社並びに子会社52社、持分法適用会社17社から構成されており、出版事業、映像事業、ゲーム事
業、Webサービス事業、その他事業を事業領域としております。
当社及び主要な関係会社の事業内容と事業区分との関係は以下のとおりであります。
(注)中期経営方針における成長事業領域の位置付けに合わせ、当連結会計年度より、従来の「映像・ゲーム」
セグメントを「映像」「ゲーム」に区分して記載する方法に変更しております。
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当社及び関係会社
事業区分 主な事業内容 主な会社
㈱KADOKAWA、
㈱ビルディング・ブックセンター、
㈱角川アスキー総合研究所、
書籍の出版・販売等 ㈱角川メディアハウス、
台湾角川股份有限公司、
YEN PRESS, LLC、
出版事業
広州天聞角川動漫有限公司
電子書籍・電子雑誌の出版・販売等 ㈱KADOKAWA、㈱ブックウォーカー
㈱KADOKAWA、㈱毎日が発見、
雑誌の出版、雑誌及びWeb広告の販売等
㈱KADOKAWA Game Linkage
㈱KADOKAWA、㈱角川大映スタジオ、
映像配信権等の権利許諾、映像パッケージソフトの販売、 グロービジョン㈱、
映像事業
映画の企画・製作・配給等 ㈱ムービーウォーカー、
㈱ドコモ・アニメストア*
㈱KADOKAWA、㈱角川ゲームス、
ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・
ゲーム事業 ㈱スパイク・チュンソフト、
開発・販売等
㈱フロム・ソフトウェア
(ポータル)動画コミュニティサービスの運営等 ㈱ドワンゴ
Webサービス事業 (ライブ)各種イベントの企画・運営 ㈱ドワンゴ
(モバイル)モバイルコンテンツの配信等 ㈱ドワンゴ
教育事業の企画・運営等 ㈱ドワンゴ、㈱バンタン
キャラクターグッズの企画・販売、イベント参加券付CDの
㈱KADOKAWA、㈱キャラアニ
販売等
その他
インバウンド関連事業の企画・運営等 ㈱KADOKAWA
システム設計・構築・運用等 ㈱KADOKAWA Connected
*持分法適用会社
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸
表を作成する方針であります。
なお、今後につきましては、外国人株主比率の推移、海外での事業展開及び資本市場における財務諸表の国際的な比
較可能性等を考慮し、国際会計基準(IFRS)の適用について検討を進めていく方針であります。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
4.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 74,880 79,042
受取手形及び売掛金 39,107 42,648
たな卸資産 18,974 20,757
前払費用 1,651 1,385
預け金 3,433 4,129
その他 6,759 6,739
貸倒引当金 △887 △799
流動資産合計 143,919 153,904
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物 16,827 37,213
減価償却累計額 △6,809 △7,358
建物及び構築物(純額) 10,018 29,854
機械及び装置 2,574 2,728
減価償却累計額 △1,390 △1,844
機械及び装置(純額) 1,184 884
工具、器具及び備品 8,433 9,689
減価償却累計額 △7,159 △7,088
工具、器具及び備品(純額) 1,273 2,600
土地 20,597 26,011
建設仮勘定 26,992 12,571
その他 707 755
減価償却累計額 △375 △515
その他(純額) 331 240
有形固定資産合計 60,398 72,161
無形固定資産
ソフトウエア 4,292 5,161
のれん 456 362
その他 1,273 1,447
無形固定資産合計 6,022 6,971
投資その他の資産
投資有価証券 22,871 29,671
退職給付に係る資産 48 47
繰延税金資産 3,270 1,204
保険積立金 1,806 2,139
差入保証金 3,905 3,016
その他 1,050 822
貸倒引当金 △295 △290
投資その他の資産合計 32,655 36,610
固定資産合計 99,076 115,744
資産合計 242,995 269,648
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 24,577 25,266
短期借入金 524 459
1年内返済予定の長期借入金 - 10,000
未払金 8,893 9,676
未払法人税等 2,464 3,173
前受金 9,612 11,362
預り金 3,733 3,832
賞与引当金 3,200 4,154
ポイント引当金 176 268
返品引当金 6,623 6,490
株式給付引当金 221 312
役員株式給付引当金 194 522
その他 4,953 3,826
流動負債合計 65,176 79,347
固定負債
長期借入金 65,000 55,000
繰延税金負債 901 615
退職給付に係る負債 2,925 3,686
その他 1,617 1,474
固定負債合計 70,444 60,776
負債合計 135,620 140,123
純資産の部
株主資本
資本金 20,625 25,624
資本剰余金 43,799 44,821
利益剰余金 48,519 56,215
自己株式 △13,045 △8,943
株主資本合計 99,898 117,719
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 4,013 8,751
為替換算調整勘定 708 445
退職給付に係る調整累計額 681 425
その他の包括利益累計額合計 5,403 9,622
非支配株主持分 2,072 2,182
純資産合計 107,375 129,524
負債純資産合計 242,995 269,648
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
売上高 204,653 209,947
売上原価 139,793 136,256
売上総利益 64,860 73,690
販売費及び一般管理費 56,772 60,065
営業利益 8,087 13,625
営業外収益
受取利息 252 154
受取配当金 458 443
持分法による投資利益 209 -
為替差益 - 19
物品売却益 114 60
その他 112 319
営業外収益合計 1,146 997
営業外費用
支払利息 97 103
持分法による投資損失 - 86
株式交付費 - 44
為替差損 304 -
その他 43 19
営業外費用合計 445 252
経常利益 8,787 14,369
特別利益
持分変動利益 319 14
固定資産売却益 1,606 184
投資有価証券売却益 404 11
関係会社株式売却益 791 -
関係会社出資金売却益 - 695
受取和解金 585 -
その他 0 -
特別利益合計 3,708 905
特別損失
減損損失 1,607 30
固定資産除却損 - 186
投資有価証券評価損 631 233
事業構造改善費用 359 544
退職給付制度改定損 363 -
その他 34 24
特別損失合計 2,996 1,018
税金等調整前当期純利益 9,499 14,256
法人税、住民税及び事業税 3,659 4,859
法人税等調整額 △2,201 △113
法人税等合計 1,457 4,745
当期純利益 8,041 9,511
非支配株主に帰属する当期純損失(△) △56 △73
親会社株主に帰属する当期純利益 8,098 9,584
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(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
当期純利益 8,041 9,511
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △611 4,737
土地再評価差額金 △10 -
為替換算調整勘定 △67 △286
退職給付に係る調整額 548 △256
持分法適用会社に対する持分相当額 △22 △3
その他の包括利益合計 △163 4,191
包括利益 7,878 13,702
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 7,946 13,803
非支配株主に係る包括利益 △68 △101
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(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 20,625 62,095 23,412 △10,346 95,785
当期変動額
剰余金の配当 △1,297 31 △1,265
欠損填補 △17,008 17,008 -
親会社株主に帰属する当
期純利益
8,098 8,098
自己株式の取得 △3,003 △3,003
自己株式の処分 272 272
その他 9 9
株主資本以外の項目の当
期変動額(純額)
当期変動額合計 - △18,295 25,107 △2,698 4,112
当期末残高 20,625 43,799 48,519 △13,045 99,898
その他の包括利益累計額
非支配株主持分 純資産合計
その他有価証 土地再評価差 為替換算調整 退職給付に係 その他の包括利
券評価差額金 額金 勘定 る調整累計額 益累計額合計
当期首残高 4,625 10 786 132 5,555 2,070 103,411
当期変動額
剰余金の配当 △1,265
欠損填補 -
親会社株主に帰属する当
期純利益
8,098
自己株式の取得 △3,003
自己株式の処分 272
その他 9
株主資本以外の項目の当
△611 △10 △78 548 △151 2 △149
期変動額(純額)
当期変動額合計 △611 △10 △78 548 △151 2 3,963
当期末残高 4,013 - 708 681 5,403 2,072 107,375
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 20,625 43,799 48,519 △13,045 99,898
当期変動額
新株の発行 4,999 4,999 9,999
剰余金の配当 △1,888 △1,888
親会社株主に帰属する当
期純利益
9,584 9,584
自己株式の取得 △15 △15
自己株式の消却 △3,973 3,973 -
自己株式の処分 143 143
その他 △3 △3
株主資本以外の項目の当
期変動額(純額)
当期変動額合計 4,999 1,022 7,696 4,102 17,821
当期末残高 25,624 44,821 56,215 △8,943 117,719
その他の包括利益累計額
非支配株主持分 純資産合計
その他有価証券 為替換算調整勘 退職給付に係る その他の包括利
評価差額金 定 調整累計額 益累計額合計
当期首残高 4,013 708 681 5,403 2,072 107,375
当期変動額
新株の発行 9,999
剰余金の配当 △1,888
親会社株主に帰属する当
期純利益
9,584
自己株式の取得 △15
自己株式の消却 -
自己株式の処分 143
その他 △3
株主資本以外の項目の当
4,737 △262 △256 4,218 109 4,328
期変動額(純額)
当期変動額合計 4,737 △262 △256 4,218 109 22,149
当期末残高 8,751 445 425 9,622 2,182 129,524
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(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益 9,499 14,256
減価償却費 4,787 4,461
のれん償却額 73 68
減損損失 1,607 30
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) 471 391
返品引当金の増減額(△は減少) △730 △114
賞与引当金の増減額(△は減少) △246 927
受取利息及び受取配当金 △710 △597
持分法による投資損益(△は益) △209 86
関係会社出資金売却損益(△は益) - △695
固定資産売却損益(△は益) △1,606 △184
売上債権の増減額(△は増加) 8,386 △3,522
たな卸資産の増減額(△は増加) △161 △1,818
仕入債務の増減額(△は減少) △2,423 707
前受金の増減額(△は減少) 658 1,793
その他 646 2,901
小計 20,041 18,691
利息及び配当金の受取額 920 838
利息の支払額 △98 △96
法人税等の支払額 △4,347 △3,847
営業活動によるキャッシュ・フロー 16,516 15,586
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の純増減額(△は増加) △19,360 13,893
有形固定資産の取得による支出 △12,601 △17,030
有形固定資産の売却による収入 2,370 423
無形固定資産の取得による支出 △2,779 △3,259
投資有価証券の取得による支出 △168 △885
投資有価証券の売却による収入 2,354 150
関係会社出資金の売却による収入 - 691
その他 276 85
投資活動によるキャッシュ・フロー △29,908 △5,931
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) 125 △39
長期借入金の返済による支出 △57 -
株式の発行による収入 - 9,955
非支配株主からの払込みによる収入 156 50
自己株式の取得による支出 △3,003 △15
配当金の支払額 △1,297 △1,888
その他 △283 △128
財務活動によるキャッシュ・フロー △4,359 7,933
現金及び現金同等物に係る換算差額 △220 △98
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) △17,971 17,490
現金及び現金同等物の期首残高 56,123 38,151
連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△
- 245
は減少)
現金及び現金同等物の期末残高 38,151 55,887
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経
営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、製品・サービス別の部門及び子会社を置き、各部門及び子会社は、取り扱う製品・サー
ビスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社は、部門及び子会社を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、
「出版」、「映像」、「ゲーム」、「Webサービス」の4つを報告セグメントとしております。
なお、中期経営戦略における成長事業領域の位置付けに合わせ、当連結会計年度より、従来の「映像・ゲ
ーム」を「映像」と「ゲーム」に区分して記載する方法に変更しております。前連結会計年度のセグメント
情報等は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
書籍の出版・販売等
出版事業 電子書籍・電子雑誌の出版・販売等
雑誌の出版、雑誌及びWeb広告の販売等
映像事業 映像配信権等の権利許諾、映像パッケージソフトの販売、映画の企画・製作・配給等
ゲーム事業 ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・開発・販売等
(ポータル)動画コミュニティサービスの運営等
Webサービス事業 (ライブ) 各種イベントの企画・運営等
(モバイル)モバイルコンテンツの配信等
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用している会計処理の
方法と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースであります。セグメント間の内部収
益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 調整額 連結財務諸表
合計 計上額
Web (注)1 (注)2 (注)3
出版 映像 ゲーム サービス
売上高
外部顧客への売上高 115,601 33,772 14,126 24,626 16,499 204,625 27 204,653
セグメント間の内部
売上高又は振替高 1,702 344 110 112 2,997 5,268 △5,268 -
計 117,303 34,116 14,237 24,739 19,497 209,894 △5,240 204,653
セグメント利益又は
損失(△) 6,248 2,122 1,278 2,788 △2,583 9,855 △1,768 8,087
セグメント資産 70,345 32,735 19,815 6,543 24,099 153,538 89,457 242,995
(注)5
その他の項目
減価償却費 3,378 504 173 16 479 4,552 235 4,787
のれんの償却額 72 - 0 - - 73 - 73
持分法適用会社へ
の投資額 115 4,101 - 140 64 4,422 - 4,422
有形固定資産及び
無形固定資産の増 8,678 394 253 18 4,808 14,152 1,618 15,771
加額(注)5
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり、教育事業等を含んでおり
ます。
2.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益又は損失の調整額△1,768百万円の主な内訳は、セグメント間取引消去67百万円、
各報告セグメントに配分していない全社収益472百万円、全社費用△2,308百万円であります。
(2)セグメント資産の調整額89,457百万円は、セグメント間消去△2,897百万円及び各報告セグメント
に配分していない全社資産の金額92,354百万円が含まれております。全社資産は、主に金融資産
(現金及び預金、投資有価証券等)及び管理部門に係る資産であります。
(3)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額1,618百万円は、各報告セグメントに配分してい
ない全社資産の増加額であります。
3.セグメント利益又は損失は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
4.報告セグメントに対して特定の資産は配分しておりませんが、減価償却費等の関連費用は配分しており
ます。
5.2021年3月期に開業予定のところざわサクラタウンへの設備投資の金額は、当連結会計年度より各セグ
メントに配分しております。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
報告セグメント
その他 調整額 連結財務諸表
合計 計上額
Web (注)1 (注)2 (注)3
出版 映像 ゲーム
サービス
売上高
外部顧客への売上高 128,172 30,933 16,530 21,908 12,375 209,921 25 209,947
セグメント間の内部 1,403 381 106 99 5,088 7,078 △7,078 -
売上高又は振替高
計 129,576 31,314 16,636 22,008 17,463 217,000 △7,053 209,947
セグメント利益又は 12,841 2,274 2,744 2,096 △4,491 15,464 △1,839 13,625
損失(△)
セグメント資産
(注)5 70,871 35,552 27,969 5,311 26,119 165,825 103,822 269,648
その他の項目
減価償却費 3,006 454 159 18 852 4,491 △30 4,461
のれんの償却額 68 - - - - 68 - 68
持分法適用会社へ
の投資額 175 3,675 - - 51 3,902 - 3,902
有形固定資産及び
無形固定資産の増 6,415 285 309 - 3,146 10,156 9,490 19,647
加額(注)5
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメント等であり、教育事業等を含んでおり
ます。
2.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益又は損失の調整額△1,839百万円の主な内訳は、セグメント間取引消去8百万円、
各報告セグメントに配分していない全社収益14百万円、全社費用△1,862百万円であります。
(2)セグメント資産の調整額103,822百万円は、セグメント間消去△2,791百万円及び各報告セグメン
トに配分していない全社資産の金額106,614百万円が含まれております。全社資産は、主に金融資
産(現金及び預金、投資有価証券等)及び管理部門に係る資産であります。
(3)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額9,490百万円は、各報告セグメントに配分してい
ない全社資産の増加額であります。
3.セグメント利益又は損失は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
4.報告セグメントに対して特定の資産は配分しておりませんが、減価償却費等の関連費用は配分しており
ます。
5.セグメント資産並びに有形固定資産及び無形固定資産の増加額のうち、ところざわサクラタウンに関連
する投資については、書籍製造・物流工場は出版セグメントに、商業施設はその他に、オフィス(所沢
キャンパス)や共用部に関する資産は全社資産として調整額に含めております。なお、当社は商業施設
を各事業のIPに係る情報発信及び体験拠点と位置付けており、コトビジネスを含むメディアミックス戦
略において投資回収を見込んでおります。したがって、ホテル施設やイベント施設等の商業施設は単独
でキャッシュ・イン・フローを生み出すものの関連事業のキャッシュ・イン・フローと相互補完的な関
係にあることから、固定資産の減損会計の適用にあたり、関連事業の固定資産と同じ単位にグルーピン
グしております。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
出版 映像 ゲーム Webサービス
減損損失 310 - - - 1,296 - 1,607
(注)「その他」の金額は、事業用資産に係る減損損失であります。
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
出版 映像 ゲーム Webサービス
減損損失 30 - - - - - 30
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
出版 映像 ゲーム Webサービス
当期末残高 456 - - - - - 456
(注)のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
出版 映像 ゲーム Webサービス
当期末残高 362 - - - - - 362
(注)のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
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株式会社KADOKAWA(9468) 2021年3月期 決算短信
(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
1株当たり純資産 1,711円55銭 1,975円66銭
1株当たり当期純利益 130円12銭 154円84銭
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株式取得管理給付信託が保有する当社株式を、1株当たり純資産の算定上、期末株式数の計算において控除す
る自己株式に含めております(前連結会計年度 1,435千株、当連結会計年度 1,343千株)。
また、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております
(前連結会計年度 1,525千株、当連結会計年度 1,375千株)。
3.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
親会社株主に帰属する当期純利益
8,098 9,584
(百万円)
普通株主に帰属しない金額(百万円) - -
普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純
8,098 9,584
利益(百万円)
普通株式の期中平均株式数(千株) 62,237 61,901
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
5.その他
役員の異動
2021年3月25日公表の「代表取締役および役員の異動に関するお知らせ」に記載のとおり役員の異動を予定しており
ます。
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