9301 三菱倉 2019-03-22 15:00:00
三菱倉庫グループ新中期経営計画[2019-2021]の策定について [pdf]

                                                       平成31年3月22日
各 位
                        会    社       名   三菱倉庫株式会社
                        代   表 者      名   取 締 役 社 長     藤倉 正夫
                                         (コード:9301、東証第1部)
                        問   合 せ      先   業   務 部   長   山尾 聡
                                         (TEL 03-3278-6489)


         三菱倉庫グループ 新中期経営計画[2019-2021]の策定について


当社グループは、一層の企業価値向上を図るため、2022年3月期を最終年度とする新たな中
期経営計画[2019-2021]を策定いたしました。


1.経営計画[2016-2018]の振り返り
 2019年3月期を最終年度とする経営計画[2016-2018]では、
                                  「国内外一体のロ
 ジスティクス事業の拡充と事業基盤の強化」
                    「賃貸を中心とする不動産事業の拡充」
                                     「グルー
 プ経営基盤の強化」を基本戦略として、企業価値の向上と成長力の強化を図りました。
 計画期間中には、物流部門において国内では大阪・神戸等で、国外ではインドネシアで配送
 センターを新設する等の施策を実施しました。また、不動産部門においては複数の事業案件
 を計画どおり稼働させました。しかしながら、国内外での事業領域の拡大及び組織再編等に
 よる体制整備が遅れたこと、国内外における競争激化や人手不足を背景としたコスト増加と
 いった外部環境変化への対応が充分ではなかったこと等もあり、目標とした最終年度の営業
 収益2,400億円、同営業利益155億円は未達となる見通しです。
 こうした状況を踏まえ、積極果敢な「イノベーション」(*1)による今後の当社グループの成長
        「MLC2030ビジョン」(*2)と新中期経営計画[2019-2021]を
 計画とするべく、
 策定しました。
 (*1)
        イノベーション = お客様のビジネスや社会に変化をもたらす「価値の創造」
 (*2)
        MLC2030ビジョン = 当社グループが2030年に目指す姿
                      MLCは当社の英文社名「Mitsubishi Logistics Corporation」の略

2.
 「MLC2030ビジョン」について
 (1) 目指す姿
        当社グループは、創業から130年以上にわたり、倉庫業を中核とする物流事業を通じ
        て、
         豊かで持続可能な社会の実現に貢献してきました。
                               今後もお客様起点を更に徹底し、
        未来社会におけるイノベーターとなるべく、
                           「MLC2030ビジョン」を以下のように
        定め、国内外のお客様から選ばれ続ける企業グループとなることを目指します。


            「お客様の価値向上に貢献する」を第一に、お客様のパートナーとして
          調達から流通・販売までのサプライチェーンを一貫で担うロジスティクス企業



                               -1-
  (2) 成長戦略
    「MLC2030ビジョン」実現に向けた成長戦略は次のとおりです。

    イ. お客様起点のサポート体制の確立
      「医療・ヘルスケア」
               「食品・飲料」
                     「機械・電機」を重点分野として、お客様起点
      のサポート体制を確立し、お客様のパートナーとしてサプライチェーン全体の課題
      に対応することにより、事業領域及びシェアの拡大を図ります。
    ロ. 海外事業の拡大
      東南アジア(ASEAN)等において増加が見込まれる高品質なコールドチェーン
      需要を狙い、
           「医療・ヘルスケア」
                    「食品・飲料」分野におけるお客様のサプライチ
      ェーンのサポート体制拡充とフォワーディング事業の強化を進めます。
    ハ. 港運及び不動産両事業における安定した利益の確保
      港運事業においては、世界トップレベルの評価を受ける荷役能率等を武器に競争力
      を更に高めていくことにより、また、不動産事業においては、複合施設等の開発と
      運営力強化により、安定した利益を確保します。
    ニ. 業務プロセスの改善と新技術の活用促進
      全事業の業務プロセスを見直すとともに、IoT、AI、ロボット等の新技術を活
      用した効率的なオペレーションにより、サービス品質及び生産性の向上を実現しま
      す。
    ホ. グループ経営基盤の強化
      当社・グループ会社一体となった組織運営によるコスト競争力強化と重点分野等の
      人材確保・育成による成長を目指します。

3.新中期経営計画[2019-2021]について
 (1) 新中期経営計画[2019-2021]の位置付け
    当該3ヵ年を「MLC2030ビジョン」の実現に向けた飛躍のための第1ステージと
    位置付け、次の施策に取組みます。

    イ. 重点分野における事業基盤の整備
    ロ. 新技術活用体制の構築
    ハ. 港運事業の競争力維持
    ニ.不動産事業の複合施設等の開発と運営力強化のための体制整備
    ホ. 業務プロセス効率化等による生産性の向上
    へ. 働き方改革とイノベーション創出のための環境整備
    ト. 株主還元の強化
    チ. CSR経営の推進

 (2) 財務目標及び財務戦略
    イ. 2022年3月期の業績目標は、
                     営業収益2,
                          400億円
                              (2018年度比7%増)
                                         、
      営業利益145億円(同16%増)とします。
    ロ. 財務健全性の維持を原則としつつ、新規投資の資金は借入及び社債発行を活用する
      等、財務レバレッジを高めます。

                       -2-
  連結業績数値                                                 (単位:億円)
                                                 2018/2021 年度比
                          2018 年度    2021 年度
                                                増減額       増減率
   営業収益                      2,240      2,400     +160       +7.1%
              物流事業           1,874      1,987     +113       +6.0%
              不動産事業            386        436      +50      +13.0%
              セグメント間取引        -20        -23       -3      -
   営業利益                        125        145      +20      +16.0%
              物流事業              75         92      +17      +22.7%
              不動産事業            106        107       +1       +0.9%
              全社費用             -56        -54       +2      -
   経常利益                        165        171       +6       +3.6%
   EBITDA(営業利益+減価償却費)          256        301      +45      +17.6%
  (注)2018 年度は対外発表予想数値

 (3) 投資計画
   本計画期間中に約1,000億円(物流500億円、不動産500億円)の投資を
   予定します。

 (4) 株主還元
   増配及び自己株式取得により、株主還元の一層の充実を図ります。
   イ.本計画期間中は、1株につき年間配当金60円を下限とする安定的配当を原則とし
      て、最終年度の2022年3月期にDOE(自己資本配当率)2%を目標とします。
   ロ.本計画期間中に、総額150億円を目途に自己株式の取得を機動的に実施します。

 (5) コーポレートガバナンス
   実効的なコーポレートガバナンスの実現に向けて今後も内容の充実に努めます。


                                                             以 上


(添付資料)      新中期経営計画[2019-2021]の概要




                              -3-
三菱倉庫グループ


新中期経営計画[2019-2021]の概要

イノベーション(*)で実現する三菱倉庫グループの成長計画
     (*) イノベーション = お客様のビジネスや社会に変化をもたらす「価値の創造」




                                                            三菱倉庫株式会社
                                                               2019年3月22日

                         Mitsubishi Logistics Corporation




目次

Ⅰ.経営計画[2016-2018]の振り返り                                      ・・・ P.3
  1.期間中に実施した主な施策
  2.期間中の業績
  3.業績目標未達の要因
  4.当社グループの課題


Ⅱ.MLC2030ビジョン                                               ・・・ P.5
  1.2030年に目指す姿(MLC2030ビジョン)


Ⅲ.経営計画[2019-2021]                                           ・・・ P.7
  1.経営計画の位置付け
  2.財務目標及び財務戦略
  3.投資計画
  4.株主還元




                         Mitsubishi Logistics Corporation             2
Ⅰ.経営計画[2016-2018]の振り返り

1.期間中に実施した主な施策

       物流部門(倉庫・国際)                              不動産部門                         物流部門(港運)
   • 西神配送センター及び茨木4号
     配送センター稼働                      • S-GATE日本橋本町稼働                       • 南港C-9ターミナル高機能化
   • 札幌市において医薬品共同物流                • (仮称)名駅一丁目計画の開発決定                    • 日本郵船グループの国内港運事
     センター稼働                        • umieリニューアル工事実施                        業子会社4社の経営統合に参画
   • 認定通関業者の認定取得                   • 官民連携事業(PPP)案件(計4
   • 富士物流LCL推進センター稼働                 件)の獲得・稼働
   • インドネシアMM2100 Distribution     • 分譲マンション事業の継続実施                          管理・システム部門
     Center 及び賃貸工場稼働               • 採算性の低い一部のサブリース                      • G-MIWS導入完了(47拠点)
   • インドネシアで倉庫保管と国内輸                 事業等からの撤退                            • 改善活動表彰制度導入
     送のハラル認証取得                                                           • 人事考課制度改正


2.期間中の業績
                             2015年度                  2018年度             2018年度      2018年度
                               実績                      目標                 推定         目標比
   営業収益                              2,068                    2,400         2,240        △160
   営業利益                                113                      155          125         △30
   EBITDA                              251                      288          256         △32
   (営業利益+減価償却費)

                                                                                       (単位:億円)




                                 Mitsubishi Logistics Corporation                             3




Ⅰ.経営計画[2016-2018]の振り返り

3.業績目標未達の要因

     収益目標達成の鍵                                                       収益目標未達の要因

     • 国内外でのシェア及び事業領域の拡大                                            • 国内における競争激化
     • 新規稼働施設の早期収益化                                                 • 海外における事業拡大の遅れ
     • 物流・不動産両事業の基盤強化                                               • 組織再編等による体制整備の遅れ

     利益目標達成の鍵                                                       利益目標未達の要因

     • 物流・不動産両部門における業務プロセスの                                         • 人手不足を背景とした下払コストの増加
       更なる効率化                                                       • 新規施設の稼働、新規業務の開始に伴う
     • コスト管理の徹底                                                       一時的なコストの増加


4.当社グループの課題

        収益拡大                利益率改善                           組織改編              生産性向上

                                                          物流部門の             働き方改革への
                            KPIを用いた                      営業組織改編               取組み
     ロジスティクス・
                             進捗管理
     フォワーディング
                                                         マーケティング            RPA等、新技術
      両事業の拡充
                          適正料金の収受                        機能を有する             活用による業務
                                                          組織の設置                効率化




                                 Mitsubishi Logistics Corporation                             4
Ⅱ.MLC2030ビジョン

 1.2030年に目指す姿(MLC2030ビジョン)

未来の社会のために当社グループが果たすべき役割


    健康的な生活と                              変化する生活スタイルと                                     先端技術の活用等
   産業活動を支える                              モノの流れに合わせた                                       による効率化と
  インフラの維持・構築                            サプライチェーンの最適化                                   新たなサービスの創出




                                             MLC2030ビジョン

                                   「お客様の価値向上に貢献する」を第一に、
                                    お客様のパートナーとして調達から流通・
                                    販売までのサプライチェーンを一貫で担う
                                         ロジスティクス企業



  お客様起点を更に徹底し、未来社会におけるイノベーターとして物流業界において
  一定の存在感を持ち、国内外のお客様から選ばれ続ける企業グループを目指す


                                         Mitsubishi Logistics Corporation                                                     5




Ⅱ.MLC2030ビジョン
 1.2030年に目指す姿(MLC2030ビジョン)

    MLC2030ビジョン
                             「お客様の価値向上に貢献する」を第一に、お客様のパートナーとして
                            調達から流通・販売までのサプライチェーンを一貫で担うロジスティクス企業

                                                                                               製薬         体       お
                             医療・ヘルスケア                                       2                 メーカー        制       客
                                                                                                          で       様
            重                                                                   海外展開                              起
            点                                                                                             事
                                                                                                          業       点
            分                                                                                 メーカー                の
            野
                        1    食品・飲料                                                             商社
                                                                                                          領
                                                                                                                  サ
                                                                                                          域       ポ
                                                                                                          拡       ー
                                                                                                          大       ト
                             機械・電機                                                            メーカー


       競争力の源泉                           利益                       コスト競争力
                            本店     東京   横浜     名古屋         大阪         神戸    福岡         グループ
                                                                                        会社
                                                                                                              コ           新
                                                                                                              ス           技
                物            倉庫・国際                                                AI
                                                                                                              ト           術
                                                4                                                             競           活
                流                                                                                             争
                                                    新技術等を活用した                                                             用
                                                                                                              力           等
                                                                                                      安       最
                             港運                     効率的なオペレーション                               利
                                                                                                              大
                                                                                                                      に
                                                                                              益       定               よ
                                                    と業務プロセス改善                                 確       的       化       る
                        3                                                                     保   な
        産           不
                    動
                             不動産
                                                                                                          競       業
                管                                                                                         争       務
                理            管理・システム            5 本支店・グループ会社一体                                            力       効
                                                    の管理部門の構築                                              強       率
                                                                                                          化       化

                                         Mitsubishi Logistics Corporation                                                     6
Ⅲ.経営計画[2019-2021]
1.経営計画の位置付け
 本計画期間(2019~2021年)をMLC2030ビジョン実現に向けた飛躍の第1ステージと位置づけ、
 次の施策に取り組む
                                                       ~2021                                  ~2030

                    経営計画[2019-2021](第1ステージ)                          MLC2030(第2ステージ~)

           重
                   > MLC2030ビジョン実現に向けた事業基盤の整備 > MLC2030ビジョン実現に向けた各施策の
           点         – お客様起点のサポート体制構築           具現化・収益化
           分        – 業務提携・M&Aの検討、社内サポート体制の強化
           野
   物                – 事業リソース獲得に向けた設備投資等
   流                – 調査・マーケティング機能を有する組織の新設
   部
   門
                   > 新技術活用体制の構築                                    > 新技術を機動的に活用した高品質・高効率な
               そ    – モデル施設、導入技術・設備及び対象業務の選定                         オペレーションの実現
               の
               他    – 新技術等の導入・活用を推進する組織の立ち上げ                       > 港運事業の競争力向上
                   > 港運事業の競争力維持                                    > 2030年以降の更なる成長を目的とする、重点
                    – 世界トップレベルの評価を受ける荷役能率の維持・向上                      分野以外における新たな事業領域の創出

                   > 複合施設等の開発と運営力強化のための体制                          > 複合施設等の開発と運営力強化による利益基
                     整備                                              盤の再構築
   不動産
                    – 複合施設開発ノウハウの獲得
                    – ノンコア資産の処分と効率的な組織体制の構築

                   > 業務プロセス効率化等による生産性の向上                           > 生産性向上への取組み継続
                   > 働き方改革とイノベーション創出のための環境                         > イノベーション創出による競争力強化
  全社                 整備                                            > CSR経営の更なる推進
                   > CSR経営の推進

                                     Mitsubishi Logistics Corporation                          7




Ⅲ.経営計画[2019-2021]
2.財務目標及び財務戦略
                   業績目標等
       •           2021年度の業績目標値を、2018年度比で営業収益約7%増、営業利益約16%増の
                   営業収益2,400億円、営業利益145億円とする
       •           財務健全性の維持を原則としつつ、新規投資の資金は借入及び社債発行を活用する等、
                   財務レバレッジを高める

                      連結ベース業績目標                      2018年度             2021年度    2021/2018
                                                      (推定)                          年度比
                      営業収益                                2,240           2,400       +7.1%
                               物流事業                       1,874           1,987       +6.0%
                               不動産事業                          386           436      +13.0%
                               セグメント間取引                      △20           △23       -
                      営業利益                                    125           145      +16.0%
                               物流事業                             75           92      +22.7%
                               不動産事業                          106           107       +0.9%
                               全社費用                          △56           △54       -
                      経常利益                                    165           171       +3.6%
                      減価償却費                                   131           156      +19.1%
                      EBITDA                                  256           301      +17.6%
                      (営業利益+減価償却費)
                                                                                    (単位:億円)
                                     Mitsubishi Logistics Corporation                          8
Ⅲ.経営計画[2019-2021]
 3.投資計画

          投資計画


     •   本計画期間中に約1,000億円(物流500億円、不動産500億円)の投資を予定する


 4.株主還元

          株主還元

     •   本計画期間中は、1株につき年間配当金60円を下限とする安定的配当を原則として、
         最終年度の2022年3月期にDOE(自己資本配当率)2%を目標とする
     •   本計画期間中に、総額150億円を目途に自己株式の取得を機動的に実施する



          政策保有株

     •   営業取引による利益、受取配当額等の保有の利益に対する資本コストも踏まえた定量的
         評価及び保有の意義等に対する定性的な評価に基づき、保有の合理性が認められない
         政策保有株式については適宜売却する




                     Mitsubishi Logistics Corporation    9




             豊かで持続可能な社会の実現に向けて




当資料の記述のうち、過去または現在の事実以外に関する計画、見通し、戦略など将来の業績の見通しにつきましては、
潜在的リスクや不確定要素を含んでおり、その内容に確約や保証を与えるものではありません。

実際の業績は、今後の経済情勢・社会情勢など様々な要素により、これら業績見通しとは大きく異なる可能性があること
をご承知おきください。

また、当資料は投資勧誘を目的をしたものではありません。
投資などに関する最終決定は利用者ご自身のご判断において行われるようお願いいたします。




                     Mitsubishi Logistics Corporation   10