9274 国際紙パルプ商事 2019-08-09 15:00:00
2020年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2020年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年8月9日
上 場 会 社 名 国際紙パルプ商事株式会社 上場取引所 東
コ ー ド 番 号 9274 URL http://www.kppc.co.jp/
代 表 者 (役職名) 代表取締役 社長執行役員 CEO (氏名) 田辺 円
問合せ先責任者 (役職名) 常務執行役員 管理本部長 (氏名) 浅田 陽彦 (TEL) 03-3542-4169
四半期報告書提出予定日 2019年8月9日 配当支払開始予定日 -
四半期決算補足説明資料作成の有無 :無
四半期決算説明会開催の有無 :無
(百万円未満切捨て)
1.2020年3月期第1四半期の連結業績(2019年4月1日~2019年6月30日)
(1)連結経営成績(累計) (%表示は、対前年同四半期増減率)
親会社株主に帰属
売上高 営業利益 経常利益
する四半期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期第1四半期 92,254 0.5 469 23.2 624 31.3 606 120.7
2019年3月期第1四半期 91,819△0.2 381 2.1 475 △25.2 274 △33.1
(注) 包括利益 2020年3月期第1四半期 △630百万円( -%) 2019年3月期第1四半期 △476百万円( -%)
潜在株式調整後
1株当たり
1株当たり
四半期純利益
四半期純利益
円 銭 円 銭
2020年3月期第1四半期 8.29 -
2019年3月期第1四半期 4.02 4.02
(注)2019年3月期第1四半期の潜在株式調整後1株当たり四半期純利益金額については、2018年6月26日の新規上場
日から当該第1四半期連結会計期間末までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
また、2020年3月期第1四半期の潜在株式調整後1株当たり四半期純利益金額については、希薄化効果を有して
いる潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率
百万円 百万円 %
2020年3月期第1四半期 194,378 48,850 25.1
2019年3月期 191,610 50,225 26.2
(参考) 自己資本 2020年3月期第1四半期 48,745百万円 2019年3月期 50,117百万円
2.配当の状況
年間配当金
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭
2019年3月期 - 0.00 - 10.00 10.00
2020年3月期 -
2020年3月期(予想) 0.00 - 10.00 10.00
(注) 直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 無
3.2020年3月期の連結業績予想(2019年4月1日~2020年3月31日)
(%表示は、対前期増減率)
親会社株主に帰属 1株当たり
売上高 営業利益 経常利益
する当期純利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭
通期 387,000 0.5 2,000 △12.3 2,100 △16.6 2,200 △11.9 30.60
(注) 直近に公表されている業績予想からの修正の有無 : 無
※ 注記事項
(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) :無
(2)四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用 :無
(3)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 :無
② ①以外の会計方針の変更 :無
③ 会計上の見積りの変更 :無
④ 修正再表示 :無
(4)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年3月期1Q 75,077,406株 2019年3月期 75,077,406株
② 期末自己株式数 2020年3月期1Q 1,932,765株 2019年3月期 1,935,098株
③ 期中平均株式数(四半期累計) 2020年3月期1Q 73,142,891株 2019年3月期1Q 68,337,448株
※ 四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(将来に関する記述等についてのご注意)
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると
判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業
績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあた
っての注意事項等については、添付資料「1.当四半期決算に関する定性的情報 (3)連結業績予想などの将来
予測情報に関する説明」をご覧ください。
国際紙パルプ商事株式会社(9274) 2020年3月期 第1四半期決算短信
○添付資料の目次
1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………2
(1)経営成績に関する説明 ………………………………………………………………………………2
(2)財政状態に関する説明 ………………………………………………………………………………2
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 …………………………………………………3
2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………4
(1)四半期連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………4
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 …………………………………………6
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………8
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………8
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ……………………………………………8
(セグメント情報等) …………………………………………………………………………………9
(追加情報) ……………………………………………………………………………………………10
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国際紙パルプ商事株式会社(9274) 2020年3月期 第1四半期決算短信
1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、米中貿易摩擦により輸出に影響が出ましたが、個人消費や
設備投資の増加によって内需は堅調に推移しました。
紙パルプ業界におきましては、ITや広告分野の電子化のさらなる加速によって主に雑誌・チラシ・カタログな
どが低迷し、紙の需要は前年同期比減少となりました。また、板紙の需要は、天候不順によって飲料・青果物が
影響を受け、前年同期比減少となりました。一方で、価格修正が紙・板紙とも浸透しており、企業業績の下支え
になっております。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高922億54百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益
は4億69百万円(前年同期比23.2%増)、経常利益は6億24百万円(前年同期比31.3%増)、親会社株主に帰属
する四半期純利益は6億6百万円(前年同期比120.7%増)となりました。
当第1四半期連結累計期間の業績をセグメント別にみると次のとおりです。
<国内拠点紙パルプ等卸売事業>
国内において、紙ではICT化に伴う電子媒体の普及により出版市場の縮小やチラシ・広告での使用量減少が続い
ておりますが、価格修正により売上高は増加となりました。板紙では、価格修正が寄与した一方、インバウンド
需要の縮小や輸出数量の減少が影響し、売上高は減少となりました。古紙では、中国の輸入規制が継続している
ことにより、日本国内の在庫が増加し、販売数量および売上高は減少となりました。パルプでは、高止まりして
いた販売単価が下落したことによって、売上高は減少となりました。その他では、バイオマス発電燃料の取り扱
い増加や桔梗屋紙商事㈱の連結子会社化が寄与し、売上高は増加となりました。その結果、当第1四半期連結累
計期間の売上高は前年同四半期連結累計期間比0.2%減の735億56百万円となり、営業利益は23.5%増の9億98百
万円となりました。
なお、当社の連結子会社であるホウカンTOKYOビジネスサービス㈱につきましては、第三者割当増資の実施によ
り共同出資者である㈱アールアイの株式保有割合を51%とし、更なる事業展開の加速を図ります。また、当社の
株式保有割合は49%となり、2020年3月期第2四半期連結会計期間より持分法適用関連会社となります。
<海外拠点紙パルプ等卸売事業>
香港では前年同期とほぼ同水準の販売を維持しました。米国では塗工紙・古紙の販売が伸長し、また、中国に
於いては上質・塗工紙の販売が好調に推移したため、全体としての売上高は若干増加しました。他方、利益面で
は、厳しい価格競争などにより全般的に利益の落ち込みが見られ、対前年では全体の利益は減少しました。その
結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同四半期連結累計期間比3.2%増の183億99百万円となり、営業
利益は93.0%減の4百万円となりました。
なお、当社の連結子会社であるDAIEI PAPERS BRAZIL EIRELIにつきましては、経営資源の集中と効率化のため、
2019年8月末を目途に解散・清算する予定です。
<不動産賃貸事業>
テナント賃料の改定による増収はあるものの一部賃貸物件の売却により売上高はほぼ横ばいとなりました。利
益面では、修繕費及び管理費等の増加により減益となりました。その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高
は前年同四半期連結累計期間比0.1%減の2億97百万円となり、営業利益は5.8%減の1億44百万円となりまし
た。
(2)財政状態に関する説明
当第1四半期連結会計期間末における総資産額は1,943億78百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億67百万円
増加しました。負債額は1,455億27百万円となり、前連結会計年度末に比べ41億42百万円増加しました。
また、純資産額は488億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億75百万円減少しました。以上の結果、自己
資本比率は前連結会計年度末の26.2%から25.1%となりました。
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国際紙パルプ商事株式会社(9274) 2020年3月期 第1四半期決算短信
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
上記ホウカンTOKYOビジネスサービス㈱の持分法適用関連会社化並びにDAIEI PAPERS BRAZIL EIRELIの解散・清算
が当社連結業績に与える影響は軽微であります。
また、当社は2019年7月16日付「Spicers Limitedの株式の取得(子会社化)に係るスキーム・オブ・アレンジメ
ントの実行日に関するお知らせ」にてお伝えしておりますとおり、同日付で同社を当社の100%連結子会社としてお
りますが、引き続き同社の業績を精査しているため、同社の業績見通しを含んだ業績予想につきましては、同社の
業績の精査が完了した後、必要に応じて開示を行う予定であります。
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国際紙パルプ商事株式会社(9274) 2020年3月期 第1四半期決算短信
2.四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)四半期連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当第1四半期連結会計期間
(2019年3月31日) (2019年6月30日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 2,841 2,454
受取手形及び売掛金 105,767 104,398
電子記録債権 12,172 14,940
商品 15,543 17,725
その他 2,898 3,566
貸倒引当金 △1,466 △1,467
流動資産合計 137,757 141,616
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物(純額) 6,063 6,022
土地 18,053 18,053
その他(純額) 367 362
有形固定資産合計 24,484 24,438
無形固定資産
のれん 543 516
その他 2,747 3,285
無形固定資産合計 3,290 3,801
投資その他の資産
投資有価証券 24,422 22,864
退職給付に係る資産 405 422
その他 2,039 2,020
貸倒引当金 △788 △786
投資その他の資産合計 26,078 24,520
固定資産合計 53,853 52,761
資産合計 191,610 194,378
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国際紙パルプ商事株式会社(9274) 2020年3月期 第1四半期決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当第1四半期連結会計期間
(2019年3月31日) (2019年6月30日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 83,318 80,595
電子記録債務 4,301 4,263
短期借入金 30,192 32,392
コマーシャル・ペーパー 3,000 9,000
資産除去債務 40 -
未払法人税等 645 69
引当金 990 463
その他 3,995 4,353
流動負債合計 126,484 131,138
固定負債
長期借入金 8,164 8,092
退職給付に係る負債 142 146
引当金 69 89
その他 6,522 6,061
固定負債合計 14,900 14,389
負債合計 141,384 145,527
純資産の部
株主資本
資本金 4,723 4,723
資本剰余金 8,952 8,952
利益剰余金 30,554 30,414
自己株式 △721 △720
株主資本合計 43,508 43,369
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 5,461 4,344
繰延ヘッジ損益 13 △112
為替換算調整勘定 713 751
退職給付に係る調整累計額 420 392
その他の包括利益累計額合計 6,608 5,375
非支配株主持分 107 104
純資産合計 50,225 48,850
負債純資産合計 191,610 194,378
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(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
四半期連結損益計算書
第1四半期連結累計期間
(単位:百万円)
前第1四半期連結累計期間 当第1四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2018年6月30日) 至 2019年6月30日)
売上高 91,819 92,254
売上原価 86,664 87,050
売上総利益 5,155 5,203
販売費及び一般管理費 4,774 4,734
営業利益 381 469
営業外収益
受取利息 112 144
受取配当金 175 183
その他 62 49
営業外収益合計 350 377
営業外費用
支払利息 131 139
売上債権売却損 6 6
為替差損 37 19
持分法による投資損失 23 34
その他 57 22
営業外費用合計 256 222
経常利益 475 624
特別利益
投資有価証券売却益 37 136
資産除去債務戻入益 - 40
その他 - 2
特別利益合計 37 179
特別損失
事業整理損失引当金繰入額 - 15
投資有価証券評価損 30 -
その他 0 0
特別損失合計 31 15
税金等調整前四半期純利益 481 788
法人税、住民税及び事業税 65 72
法人税等調整額 141 113
法人税等合計 207 185
四半期純利益 274 602
非支配株主に帰属する四半期純損失(△) △0 △4
親会社株主に帰属する四半期純利益 274 606
6
国際紙パルプ商事株式会社(9274) 2020年3月期 第1四半期決算短信
四半期連結包括利益計算書
第1四半期連結累計期間
(単位:百万円)
前第1四半期連結累計期間 当第1四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2018年6月30日) 至 2019年6月30日)
四半期純利益 274 602
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △374 △1,116
繰延ヘッジ損益 △36 △126
為替換算調整勘定 △119 3
退職給付に係る調整額 △31 △27
持分法適用会社に対する持分相当額 △189 35
その他の包括利益合計 △751 △1,232
四半期包括利益 △476 △630
(内訳)
親会社株主に係る四半期包括利益 △475 △626
非支配株主に係る四半期包括利益 △1 △3
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国際紙パルプ商事株式会社(9274) 2020年3月期 第1四半期決算短信
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
該当事項はありません。
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国際紙パルプ商事株式会社(9274) 2020年3月期 第1四半期決算短信
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
Ⅰ 前第1四半期連結累計期間(自 2018年4月1日 至 2018年6月30日)
1.報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
(単位:百万円)
報告セグメント 四半期連結
調整額 損益計算書
国内拠点 海外拠点 (注)1 計上額
紙パルプ等 紙パルプ等 不動産賃貸 計 (注)2
卸売 卸売
売上高
外部顧客への売上高 73,689 17,832 298 91,819 - 91,819
セグメント間の内部売上
1,403 163 2 1,570 △1,570 -
高又は振替高
計 75,092 17,996 301 93,390 △1,570 91,819
セグメント利益 808 64 153 1,026 △644 381
(注) 1.セグメント利益の調整額△644百万円は、セグメント間取引消去3百万円及び全社費用△648百万円でありま
す。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない本社の管理部門における一般管理費であります。
2.セグメント利益は、四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
2.報告セグメントごとの固定資産の減損損失又はのれん等に関する情報
該当事項はありません。
Ⅱ 当第1四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年6月30日)
1.報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
(単位:百万円)
報告セグメント 四半期連結
調整額 損益計算書
国内拠点 海外拠点 (注)1 計上額
紙パルプ等 紙パルプ等 不動産賃貸 計 (注)2
卸売 卸売
売上高
外部顧客への売上高 73,556 18,399 297 92,254 - 92,254
セグメント間の内部売上
1,084 166 3 1,254 △1,254 -
高又は振替高
計 74,641 18,565 301 93,508 △1,254 92,254
セグメント利益 998 4 144 1,147 △677 469
(注) 1.セグメント利益の調整額△677百万円は、セグメント間取引消去△2百万円及び全社費用△675百万円であり
ます。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない本社の管理部門における一般管理費であります。
2.セグメント利益は、四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
2.報告セグメントごとの固定資産の減損損失又はのれん等に関する情報
該当事項はありません。
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国際紙パルプ商事株式会社(9274) 2020年3月期 第1四半期決算短信
(追加情報)
(Spicers Limited の買収)
当社は、2019年1月17日開催の取締役会において、オーストラリア及びニュージーランド(以下「ANZ」という。)
で紙・包装資材及び紙関連製品等の卸売事業を行うオーストラリア証券取引所に上場するSpicers Limited(以下
「Spicers」という。)の発行済株式の100%を取得(以下「本件株式取得」という。)し、完全子会社化することに
ついて決議いたしました。
本件株式取得に当たっては、オーストラリア会社法に基づくScheme of Arrangement(以下「SOA」という。)の手
続 き に よ り、Spicers の 全 株 主 の 保 有 す る 株 式 を 現 金 対 価 で 取 得 す る た め、 同 日 付 で Spicers と の 間 で Scheme
Implementation Deedを締結しております。なお、本件株式取得に関する議案は、2019年6月26日開催のSpicers株主
総会において承認可決されております。
また、本件SOAは、2019年7月3日のオーストラリア裁判所からの認可をもって実行の条件が充足されたため、当社
は、2019年7月16日のSOA実行日にSpicersの発行済株式を100%取得し、同社を完全子会社化しております。
(1)株式取得の目的
当社グループの長期経営ビジョン「GIFT+12024(Globalization、Innovation、Function、Trust、プラス1<環
境への取り組み>)」は、創業100周年を迎える2024年の立ち位置を定めたものであり、2016年度からスタートして
おります。2016年度から2018年度までの第1次3か年計画は「事業構造改革期」と位置づけ、事業ポートフォリオ
の組み換えと経営基盤の強化に取り組みました。また、その一環として、2018年には東京証券取引所市場第一部へ
の新規上場も果たしました。2019年度から始まる第2次3か年計画では「事業育成期」とし、海外事業では、アジ
アパシフィック圏における事業展開の加速と、積極的なM&A戦略の展開を中軸に据えており、本件はこの戦略の第一
歩と位置づけています。
ANZ市場は、他の大陸から地理的に隔てられていることもあり、比較的安定した市場が形成されております。ま
た、緩やかな人口増加を背景に中長期的にも成長が見込まれています。
ANZ市場においてSpicersは、オーストラリアに8拠点、ニュージーランドに4拠点を有し、紙・包装資材及び紙
関連製品等の卸売を手掛けるリーディングカンパニーとして、強固な地位を確立して来ております。
当社とSpicersは、これまで長年に亘り良好な取引関係を築いてきましたが、同社の懸念材料であった不良債権の
処理や不採算地域からの撤退が完了し、安定したANZ市場に特化した事業運営に舵を切ったことにより、当社では上
場後にM&Aプロジェクトチームを編成し、議論を重ね今回の合意に至りました。 Spicersでは市場の拡大が期待され
るサイン・ディスプレイ市場への進出に加え、ラッピングやパッケージング製品へも注力しており、ワインラベル
や複写紙などの市場にも強みを持っております。今後、当社グループの一員になることによって更にサプライソー
スが強化され、ANZ市場での地位を高めていくことが可能と判断しました。
また、本件株式取得により、当社はANZ市場における地位を飛躍的に高めるだけでなく、多種多様な製品ポートフ
ォリオも獲得することができ、当社のグローバル展開の深化と製紙原料やトータルパッケージの強化に大きく貢献
するものであると確信しております。
(2)買収した相手会社の名称、事業の内容、規模
① 被取得企業の名称 Spicers Limited
② 事業の内容 商業印刷紙、デジタルメディア、ラベル・包装資材、産業用包装材、サイン・ディスプレイ消
耗部品等の卸売
③ 資本金の額 1,935百万豪ドル(2018年6月30日現在)
(注)上記の数値は同社が公表するAnnual Reportに基づいて記載しております。
(3)株式取得日
2019年7月16日
(4)取得した株式の数、取得価額及び取得後の持分比率
① 取得した株式の数 2,107,142,649株
② 取得価額
Spicersの普通株式 7,109百万円(90百万豪ドル)
アドバイザリー費用等(概算額) 350百万円
合計(概算額) 7,459百万円
③ 取得後の持分比率 100%
(注)取得に要する費用について、当該金額が外貨建て且つ概算額となる場合は、株式会社三菱UFJ銀行公表の
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国際紙パルプ商事株式会社(9274) 2020年3月期 第1四半期決算短信
2018年12月28日の最終公表相場であるTTSとTTBの平均値(1豪ドル=78.18円)の為替レートを用いて換算
しております。
(5)支払資金の調達方法及び支払方法
① 調達方法 借入による調達
② 借入形態 シンジケート・ローン
③ 借入金額 6,000百万円
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