9271 M-和心 2021-11-12 17:00:00
債務超過解消に向けた取り組みの進捗状況について [pdf]

                                                         2021 年 11 月 12 日
各 位
                            会 社 名   株     式   会       社        和     心
                            代表者名    代    表 取 締 役     森  智 宏
                                        (コード番号:9271 東証マザーズ)
                            問合せ先    経    理    部      長      山邊     伸顕
                                                  (TEL.050-5243-3871)




               債務超過解消に向けた取り組みの進捗状況について

  当社は、2021年2月12日付にて開示いたしました「2020年12月期決算短信(連結)」でお知ら
 せしたとおり、2020年12月期において債務超過となり、2021年3月30日に「債務超過解消に向けた
 取り組みについて」を開示しております。
  つきましては、2021年12月期第3四半期累計期間における債務超過解消に向けた取り組みの進
 捗状況について、以下のとおりお知らせいたします。

                               記

 1.事業の概況等について
     2021年12月期第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の
   拡大により、緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置が適用され、依然として厳しい状況
   にあるなか、持ち直しの動きが続いているものの、そのテンポが弱まっております。先行きに
   ついては、感染対策を徹底し、ワクチン接種を促進するなかで、各種政策の効果や海外経済の
   改善もあって、景気が持ち直していくことが期待されます。当社の属する小売・サービス業界
   におきましては、新型コロナウイルス感染症の第4波、第5波と収まらない状況で、不要不急
   の外出やイベント等の自粛要請の影響により消費マインドは悪化し、厳しい状況が続いており
   ます。また、2021年1~9月の訪日外国人旅行者数は前年同期比95.2%減少(出典:日本政府観
   光局(JNTO))しており、インバウンド消費も冷え込みました。このような経済環境の下、当社は
   「日本のカルチャーを世界へ」という経営理念に基づき、      「日本を感じるモノを作る」モノ事業
   と「日本の良さを体験していただく」コト事業、及び、その他事業、の3つの事業の強化に引
   き続き取り組みました。しかし、営業時間短縮や外出自粛のため来店客数が減少し減収を余儀
   なくされました。当第3四半期連結累計期間においては出店はなく、退店が3店舗であったた
   め、当第3四半期連結累計期間末の店舗数は合計44店舗(前連結会計年度末比1店舗増)となり
   ました。一方で、店舗関連費用の削減に取り組み、販売費及び一般管理費は858,122千円となり
   ました。
     その結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高655,958千円、営業損失351,246
   千円、経常損失は346,527千円、親会社株主に帰属する四半期純損失は359,535千円となり、
   2021年9月30日時点の連結貸借対照表上361,602千円の債務超過となっております。

      セグメント毎の売上及び営業損失につきましては以下のとおりです。
                 2021年12月期第3四半期実績       2020年12月期実績
                   売上       営業損失        売上      営業損失
       モノ事業(千円)     547,930   △87,891 1,004,772 △539,126
       コト事業(千円)     100,670   △43,753   283,525 △163,916
       その他事業(千円)      7,357   △16,298       698  △15,231
      (注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
   連結財政状態につきましては以下のとおりです。
              2021年12月期第3四半期末実績       2020年12月期末実績
   総資産(千円)                  650,555            938,146
   純資産(千円)                 △361,602           △99,875
   自己資本比率(%)                 △58.1              △12.4

2.取組の進捗状況
 (1)モノ事業
   ・モノ事業においては、新型コロナウイルス感染防止のための安全対策に取り組みながら営業
    を続け、緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置が適用され、来店客数の減少は補いき
    れず減収となり、当第3四半期末における店舗数は32店舗(前年同期比5店舗減)となりま
    した。2021年12月期に関しましては、既存の優良店舗で既存の在庫をメインに営業を進めて
    まいります。家賃減額交渉も継続しながら拠点数や人員は維持継続することとし、集客を強
    化することにより収益向上を図ってまいります。
   ・OEM部門は、WEB広告の強化やリピートキャンペーンを実施したために新規成約が増加し
    た結果、  当第3四半期累計期間の売上高は126,428千円(前年同期比1.3%増)となりました。
    2021年12月期も引き続き人員を増強し、前期以上の受注獲得に努力してまいります。
 (2)コト事業
   ・コト事業においては、着物レンタルの需要が回復してきたことから、固定費のかからない契
    約形態に絞り出店を行った結果、当第3四半期累計期間末における〔きものレンタルwargo〕
    の店舗数は12店舗(前連結会計年度末比6店舗増)となりました。    緊急事態宣言等の動向を見
    極めながら出店を進めてまいります。

(3)その他事業
  ・その他事業においては、静岡県を中心に空き家をリノベーションして賃貸する不動産賃貸業
   を行っております。また、新規事業として食肉卸事業を開始しました。

(4)事業のIT化
  ・モノ事業におけるネット通販は広告を強化した結果、当第3四半期累計期間の売上高は
   63,341千円(前年同期比13.8%増)となりました。外部コンサルタントの活用により固定費
   はかけずに、   ECサイトにおける販売を強化してリアル店舗以外の収益機会も推進してまい
   ります。
  ・コト事業では宅配着物レンタルの需要が伸びております。2021年12月期は人員を増強し、E
   Cサイトへの集客と予約獲得に努めてまいります。

(5)販売費及び一般管理費の削減
   当社では、全店舗について家賃減額の交渉、人件費の削減、本社機能の縮小、倉庫移転など
  を行ってまいりました。この施策により、給与手当を前年同期比192,828千円、地代家賃を前
  年同期比166,556千円、販売費及び一般管理費を前年同期比496,117千円、それぞれ削減してお
  ります(単体ベース)   。本社及び店舗の運営費用の削減、役員報酬の減額等引き続き経費の削
  減に努力してまいります。

(6)資本政策等
   財務状況の安定化を図るために、   取引金融機関の支援も得ながら以下の通りエクイティファ
  イナンスを実行いたしました。
   当社は2021年5月20日開催の取締役会において、当社代表取締役である森智宏、株式会社ロ
  ーカル及び柴田裕亮氏を割当先とする第三者割当による新株式の発行並びにEVO FUNDを割当
  先とする第10回新株予約権の発行を決議し、   同年6月7日に合計71,346千円の払込が完了して
  おります。また、2021年7月1日から2021年9月30日まで新株予約権の行使により、24,140千
  円の資金調達を行っております。新株予約権の行使により資金調達は順調に進んでおり、現在
  は運転資金に充当しておりますが、コロナ収束後の出店再開も検討しております。今後も財務
  体質の改善をより確実なものとするために、    引続きエクイティファイナンスも検討することで、
  将来の事業拡大に備えた機動的な資金調達を図ってまいります。
                                                         以   上