9247 TREHD 2021-10-01 15:30:00
「TREホールディングス株式会社中期経営計画」策定のお知らせ [pdf]
2021 年 10 月1日
各位
会社名 TREホールディングス株式会社
代表者名 代表取締役社長 阿部 光男
(コード:9247 東証第一部)
問合せ先 執行役員経営企画本部長 上川 毅
(TEL. 03-6327-2622)
「TREホールディングス㈱中期経営計画」策定のお知らせ
TREホールディングス株式会社は、本日(2021年10月1日)開催の取締役会において、中期経営計画を決
議いたしましたので、その概要について下記の通りお知らせいたします。
記
1. 策定の背景
近年、地球温暖化、廃プラスチック問題等により、地球環境は深刻な影響を受けております。また、昨年
からの爆発的な新型コロナウイルス感染症の拡大は、人々のライフスタイル、企業を取り巻く経営環境に大
きな影響を与えております。
こうした状況下にあって、地球環境保全に対する“想い”を同じくする株式会社タケエイ(以下、タケエイ
という)とリバーホールディングス株式会社(以下、リバーホールディングスという)は、2021年10月1日付の
共同持株会社設立により経営統合し、TREホールディングス株式会社(以下、新グループという)がスター
トいたしました。
新グループは、喫緊の課題であるCO2排出削減や廃プラスチックのリサイクル等に必要となる大規模投
資や技術開発に積極的に取り組み、成長戦略として、リサイクル事業の深化やエネルギー事業の拡充を
推進してまいります。また、新グループは、激動する経営環境下にあっても、持続的に成長する経済社会
の実現に貢献するための「サステナビリティ経営」を実践してまいります。
このような背景を踏まえ、各種課題解決に向け新グループは「地球の環境保全に貢献する。」を企業理念
に定め、「TREホールディングス㈱中期経営計画」(以下、「TRE中期経営計画」という)を策定いたしました。
2.「TRE中期経営計画」骨子
新グループは、2024年3月期に、売上高920億円、営業利益90億円の達成を目標といたします。また、5
年後の2026年3月期を目途に、売上高1,000億円(営業利益率10%以上)を目指します。
経営統合シナジーとしては、2026年3月期を目途に新たな売上100億円を創出してまいります。
(1)業績目標(定量目標): 2022年3月期~2024年3月期
(百万円未満切捨て)
2022年3月期
2021年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2026年3月期
1年目計画(注1)
実績(注1) 2年目計画 3年目計画 参考
(注2)
売上高 73,470 84,000 90,000 92,000 100,000
10,000
営業利益(注3) 6,727 7,700 8,400 9,000
以上
営業利益率 9.2% 9.2% 9.3% 9.8% 10%以上
親会社株主に帰属する
当期純利益
4,084 5,050 5,460 5,890
*ROE:8%以上、配当性向:30%以上、自己資本比率:40%以上、格付BBB以上を目指します。
注1:経年比較を容易とするため、本経営統合2社の集計期間を4月~翌3月で揃えた上で合算しております。
注2:同日適時開示のTRE通期業績予想(2022年3月期)の売上高640億円、営業利益57億円、親会社株主に帰属する当期
純利益33億円は、会計上の取得企業となるタケエイの通期予想に、被取得企業となるリバーホールディングスの半期(2021年
10月~2022年3月)予想を合算しております。
注3:営業利益には、本経営統合に関わるのれん(約3.7億円/年:9月28日現在での暫定値)影響額及び統合関連費用約1.3
億円を見込んでおります。
(2)定性目標(基本戦略)
①リサイクル事業の深化:
お客様に、安心安全な排出物、廃棄物の静脈バリューチェーンを提供することで、「高度循環型社会」
の実現へ貢献してまいります。
②エネルギー事業の推進:
木質バイオマス発電事業等を推進することで、「脱炭素社会」の実現へ貢献してまいります。
③新たな技術開発:
リサイクル事業、エネルギー事業等の新グループの事業活動への実装を図ります。
④サステナビリティ経営の実践:
コーポレート・ガバナンスの更なる強化を実現し、環境関連の多様なニーズに対応するための「総合環
境企業」としての基盤拡充を図ってまいります。
3. 3つの成長戦略とその具体策
(1)リサイクル事業の深化
産業廃棄物の再資源化を得意とするタケエイと、使用済製品等のリサイクルを得意とするリバーホ
ールディングスは、長年蓄積した両社のノウハウ等を共有し、双方のバリューチェーンの統合・再編に
よるシナジーを創出してまいります。
具体的には、設備投資、工程改善を推進し、搬出品の付加価値化および再資源化率の向上によ
り、再生資源需要家への訴求力を強化し、新たな顧客層創出を図ります。特に、未利用資源であるシ
ュレッダーダストの選別強化、廃プラスチック等を活用した発電用固形燃料である RPF 製造強化、製
鉄工程における副資材“エコ・フォーム”増産、廃タイルカーペットリサイクル事業を推進することで、
売上拡大につなげるとともに、原価低減を実現することで利益の拡大も実現してまいります。
また、資源循環が世界的な課題となっている廃プラスチックのマテリアルリサイクルの事業化や、
2030 年代の大量排出を睨んだ太陽光パネルリサイクルの事業化についても推進してまいります。
(2)エネルギー事業の推進
①再生可能エネルギー事業(木質バイオマス発電事業等)の拡充
これまで進めてきた木質バイオマス発電事業(核となる6発電所体制を構築)における知見、運用ノウ
ハウを活かし、森林運営(森林経営計画の策定)の上流域から、地元との長期安定的な燃料集荷体制
を土台にした発電事業を推進します。更には、電力小売り、余熱利用といった下流域まで、一気通貫の
ビジネスフロー実現に向け、一層強化してまいります。
中長期的には、地元との信頼関係を基盤に、森林組合等と連携した森を守る運動を展開することで
の林業分野や、発電所からの余熱を活かして国内の食料自給へ貢献する農業分野へも、積極的に事
業領域拡大を目指してまいります。
②廃棄物のエネルギー回収の事業化
新グループは、資源循環に向けたマテリアルリサイクルを優先してまいります。一方で、マテリアルリサ
イクルが難しい品目については、地域の状況に合わせた廃棄物の高効率発電(非化石証明書発行が
可能なサーマルエネルギー化)機能を有した焼却施設の保有を具体化してまいります。その際も、施設
搬入前工程での分選別強化により、マテリアルリサイクルを徹底してまいります。
また、長期的には、廃棄物を燃焼することで排出されるCO2の有効利用等の事業性について、異業
種連携も視野に入れて、検討を進めてまいります。
(3)新たな技術開発、ビジネスモデル構築への挑戦
新グループのコア技術である回収・選別・配合・成形等による再資源化、エネルギー化技術に更に磨
きをかけてまいります。具体的には、希少金属等の有価物回収技術、忌避物質除去等による高効率発
電技術、ケミカルリサイクル技術等を活かした未利用資源の再資源化を推進してまいります。技術開発
においては、資金、知識、人材についての産学官連携にも積極的に取組んでまいります。
また、バリューチェーン全体最適化に向けて、情報プラットフォームを構築の上、DXによる物流システ
ムの合理化や、選別工程ロボット化、センサー(IOT等)情報、AI技術等の活用によるリサイクル率向上
やCO2削減を目指します。
加えて、新たな動静脈/産業間連携による、消費財メーカー、素材メーカー、地元行政、商社、プラン
トメーカー等との事業スキーム構築を図ります。また、官民/地域連携を前提とした自治体の一般廃棄物
処理における「お困りごと」への最適提案も行ってまいります。さらに、CO2排出量ほか環境価値を可視
化した再生資源供給、製品ライフサイクル設計における低炭素静脈バリューチェーンなどのビジネスモ
デル構築等を行ってまいります。
以上の3つの成長戦略実行に向けて、必要な設備投資資金、人的資源を補完すべく、異業種との提携
および環境関連企業に対するM&Aを積極的に検討してまいります。また、これまでタケエイ、リバーホール
ディングスにて蓄積してきた経験、実績を基盤として、経済発展が著しい一方で、CO2発生を徹底抑制し
た廃棄物適正処理、資源リサイクルのニーズの高い東南アジア等の新興国をターゲットに、海外事業展開
の検討も並行して進めてまいります。
4.重点戦略(サステナビリティ経営の実践)
(1)コーポレート・ガバナンス体制の強化
新グループは、コンプライアンス意識の徹底と、それにもとづく事業活動の推進を最も重要な経営課題
として認識しております。その実現のため、設立にあたっては、監査等委員会設置会社の形態を選択し、
女性取締役を含む社外取締役を 3 分の 1 以上とすることで、独立した立場から経営の意思決定と執行を
監視する体制を強化いたします。また、社外取締役を半数以上とする指名・報酬委員会を設置いたしま
す。
以上のガバナンス体制強化を基盤とし、株主様・お客様・従業員はもちろん、近隣住民・地域社会や行
政機関、金融機関など全てのステークホルダーとのバランスの取れた関係を一層強化します。その上で
ESG 課題への対応を行い、中長期的な企業価値最大化を図る中で、東京証券取引所の新市場区分で
新設されるプライム市場への早期適合を目指してまいります。
(2)多様な人財が働きやすい環境の整備
コロナ禍の影響が続く中、働きやすい職場環境整備として、在宅勤務、業務のペーパレス化を推進し
ます。また、全社員が会社とともに自身の成長を実感できるいきいきとした職場づくりに向けて、女性管理
職の登用促進、男性育休取得等を推進してまいります。加えて、新グループとしての一体感の醸成に向
けて、経営者がタイムリーに現場へ出向きヒアリングを行う等、グループ会社間、部門間のコミュニケーショ
ンの親密化を図り、セクショナリズムに陥ることないよう風通しの良い組織づくりを推進してまいります。
(3)「総合環境企業」としてアイデンティティを活かした取り組みを推進
新グループは経営統合後 5 年を目途に、自ら使用する電力に関してのカーボンニュートラルの達成を
図ってまいります。また、RE100 への参画を図り、他の参画企業と連携してまいります。加えて、環境基本
方針を速やかに策定し、新グループ一丸となって実行策を推進します。気候関連財務情報開示タスクフ
ォース(TCFD)に沿った統合報告書作成につきましても、早期開示を目指してまいります。
一般社団法人タケエイ SDGs推進財団につきましては、発展・継承の上、新グループによる SDGs推進
財団を発足させ、幅広く活動を推進してまいります。最後に、新グループは、各拠点インフラ、人財も活用
しながら、関連企業や地元自治体との連携の上、災害廃棄物の処理支援事業に積極的に取り組んでま
いります。
5.開示セグメントについて
「総合環境企業」として今後の更なる成長を目指す新グループは、「TRE中期経営計画」の策定を踏まえ
て、以下の4つの開示セグメントにより、基本戦略の具体化を図り、その進捗を管理してまいります。
(1)廃棄物処理・再資源化事業: 産業廃棄物の収集運搬、中間処理・再資源化、最終処分等を行う。
(2)資源リサイクル事業: 金属リサイクル、家電リサイクル、使用済自動車リサイクル等を行う。
(3)再生可能エネルギー事業: 木質バイオマス発電及び電力小売、余熱利用、森林経営等を行う。
(4)その他の環境事業: 環境エンジニアリング事業、環境コンサルティング事業等を行う。
「TRE 中期経営計画」の詳細につきましては、添付の補足資料をご参照下さい。
以上
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