9179 川崎近船 2019-04-26 11:30:00
2019年度 中期経営計画の策定について [pdf]

                                                          2019 年 4 月 26 日
各    位
                                  会社名     川 崎 近 海 汽 船 株 式 会 社
                                          (コード番号     9179 東証第 2 部)
                                  代表者名    代 表 取 締 役 社 長         赤沼    宏
                                  問合せ先    常務取締役経営企画部長           佐野秀広
                                                   (TEL:050-3821-1334)


                     2019 年度 中期経営計画の策定について


    当社は、今般 2019 年度中期経営計画(2020 年 3 月期~2022 年 3 月期)を策定しましたので、その
概要を下記のとおりお知らせします。(数値は全て連結ベース)


1.全体的課題
    海上輸送を通じて社会への貢献に努めるとともに、収益力の向上と安定配当の継続を目指し、
以下の全体的課題に取り組んでまいります。
(1) 近海部門では、市況動向と顧客のニーズをしっかりと把握したうえで、必要な船隊整備を行い、
      長期的な収支の安定を目指してまいります。
(2) 内航部門では、モーダルシフトの拡大を念頭に顧客のニーズに沿った輸送サービスを提供し、
      収益力の向上に努めてまいります。
(3) OSV 部門では、オフショア支援船事業の充実化に取り組み、収益の拡大を図ってまいります。
      ※ OSV とは、「Offshore Support Vessel(オフショア支援船)
                                                」の略称です。
(4) 当事業年度の 2020 年 1 月から適用される SOx 規制(船舶用燃料油の低硫黄化環境規制)につい
      ては、適切に対応を行ってまいります。


2.部門別課題
     ① 近海部門
         中国を始めとする海外経済の減速が懸念されるなか、当社のテリトリーであるアジア近海船市
     況の先行きも不透明な状況になっております。こうした中、市況動向と顧客のニーズをしっかり
     と把握したうえで、13 型ツインデッカーやスモールハンディの新造を含めた船隊整備を継続し、
     商権の維持・拡大と収支の安定を目指してまいります。
         鋼材輸送では、近海船の往航貨物として新規の鋼材輸送の獲得に向け、きめ細かな営業展開に
     取り組んでまいります。
         バイオマス発電所用燃料の輸送については、近海地域に留まらず、遠隔地からの輸送案件も含
     め、長期契約の獲得に向け、取り組んでまいります。
         バルク輸送では、主要貨物であるロシア炭の輸送について、顧客のニーズに合った船型投入を
     可能にするため、船隊のバリエーションを確保しながら、日本市場でのプレゼンスの向上に努め
     てまいります。

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  ② 内航部門
   トラックドライバー不足が社会問題化するなか、内航部門では、RORO 船および旅客フェリーに
  よる定時性の高い輸送サービスを提供することで、陸上輸送から海上輸送への転換を図るモーダ
  ルシフトを促進し、海上輸送需要の掘り起こしに取り組んでまいります。
   定期船輸送では、競合他社を含め新造大型化が進み、北海道航路、九州航路ともに競争が激化
  することが予想されるなか、グループ各社を含めた陸送業者との関係を緊密にして、貨物の獲得
  に取り組んでまいります。
   不定期船輸送では、石灰石および石炭の各専用船の安全運航に努め、商権の維持と拡大を目指
  します。また石炭の二次転送については、これまでの経験を活かして新規需要の獲得と収支の改
  善を目指してまいります。
   フェリー輸送では、当社乗船の貨物は宅配貨物など納期が限定される貨物が多いことから、引
  き続き安定した需要を見込んでおりますが、顧客の動向をいち早く掴み、2つのフェリー航路を
  効率的に活かした航路運営を行ってまいります。


  ③ OSV 部門
   エネルギー資源の乏しい我が国にとって海洋資源開発への期待はますます高まる傾向にありま
  すが、OSV 部門では、こうした状況を捉え、洋上風力発電設置事業などを含む政府の策定する海
  洋基本計画に沿った事業への参画と新規顧客の開拓に注力し、積極的な営業展開を図ってまいり
  ます。


3.2019 年度中期経営計画の数値

                                                                           単位:百万円
                                         20年3月期
                19年3月期実績                                      21年3月期       22年3月期
                              上期         下期        通期
売上高                 45,734    23,400     24,500     47,900       52,700       53,200
 近海部門               12,966     6,700      7,300     14,000       17,800       18,400
 内航部門 (その他含む)       30,725    15,700     16,100     31,800       32,800       32,600
 OSV部門               2,042     1,000      1,100      2,100        2,100        2,200
営業利益                 2,005     1,050        500      1,550        2,750        3,200
経常利益                 2,047     1,050        500      1,550        2,750        3,200
親会社株主に帰属する
                     1,697       750        250      1,000        1,800        2,100
当期純利益

為替レート               ¥110.43   ¥108.00    ¥108.00    ¥108.00      ¥108.00      ¥108.00
燃料油価格               ¥58,000   ¥57,100    ¥71,300    ¥64,200      ¥71,300      ¥71,300

1株当たり配当金            ¥120.00    ¥60.00     ¥60.00    ¥120.00           -            -
1株当たり利益             ¥578.15        -          -     ¥340.65      ¥613.16      ¥715.36
予想配当性向                  21%        -          -         35%           -            -


                                         20年3月期
                19年3月期実績                                      21年3月期       22年3月期
                              上期         下期        通期
営業利益                  2,005    1,050        500       1,550        2,750        3,200
 近海部門                    41        0      ▲ 150      ▲ 150           250          350
 内航部門 (その他含む)         1,816    1,000        600       1,600        2,350        2,650
 OSV部門                  147       50         50         100          150          200



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4.投資計画および財務指標
(1) 近海部門、内航部門および OSV 部門における新造船建造等に対する投資規模は、3 年間で
  総額 143 億円を予定しています。




     期間中の新造予定船

      近海部門:一般貨物船           13,000型      3隻(社船1隻+用船2隻)
                           19,000型      2隻(用船)


      内航部門:RORO船           11,000型      1隻(社船)
             旅客フェリー            8,800型   2隻(社船1隻+用船1隻)


      OSV部門:オフショア支援船     6,000馬力型       1隻(社船)




                       - 3 -
(2) 主要財務指標は次のとおりです。
                                                (純資産、有利子負債は百万円)

                   19年3月期実績        20年3月期       21年3月期         22年3月期
  純資産                   26,902         27,550       28,848         30,496
  有利子負債                 13,963         11,434       11,965         13,251
  自己資本比率                 53.2%          56.6%        57.1%          56.9%
  ROE                     6.8%           3.8%         6.1%           7.0%
  DER(倍)                  0.54           0.43         0.43           0.45




5.配当

                                         年間配当金
                第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                 期末            合計
                    円 銭          円 銭        円 銭        円 銭           円 銭
  2019年3月期         -             60.00     -           60.00        120.00
  2020年3月期(予想)     -             60.00     -           60.00        120.00
  2019 年 3 月期の期末配当金は、1 株当たり 60 円を予定しており、年間配当金は 120 円になります。
  2020 年 3 月期の年間配当金は、1 株当たり 120 円(うち中間配当 60 円)を予定しております。
  2021 年 3 月期以降については、今後の業績動向を総合的に勘案のうえ、決定いたします。


                                                                        以上

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